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1952-06-20 第13回国会 衆議院 電気通信委員会 第41号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年六月二十日(金曜日)     午後二時一分開議  出席委員    委員長代理理事 高塩 三郎君   理事 橋本登美三郎君 理事 福永 一臣君    理事 長谷川四郎君 理事 松井 政吉君       井手 光治君    加藤隆太郎君       庄司 一郎君    關内 正一君       辻  寛一君    椎熊 三郎君       畠山 重勇君    石川金次郎君  出席政府委員         電波監理委員会         委員長     網島  毅君         電気通信政務次         官       平井 太郎君         電気通信事務官         (業務局長)  田邊  正君  委員外出席者         專  門  員 吉田 弘苗君         專  門  員 中村 寅市君     ————————————— 本日の会議に付した請願  一 北浜村に電報電話局設置請願中村幸八    君紹介)(第二二六五号)  二 電気通信省によるマイクロウエーブ無線    通信回路建設促進に関する請願田中重彌    君紹介)(第二三五一号)  三 岩見沢電報電話局庁舎新築並びに電話交換    方式改善に関する請願小平忠紹介)(    第二三九七号)  四 今伊勢東部地区電話架設請願江崎    真澄紹介)(第二四五九号)  五 朝宮町を電話普通区域編入請願早稻    田柳右エ門紹介)(第二五二一号)  六 一関電報電話局新築に関する請願淺利三    朗君紹介)(第二六九六号)  七 品野町の電話ケーブル施設強化に関する請    願(早稻田柳右エ門紹介)(第二八〇四    号)  八 宮古電気通信管理所庁舎新築並びに電話施    設の改善に関する請願石川金次郎君外一    名紹介)(第二九五三号)  九 電波法の一部を改正する法律案修正に関    する請願松井政吉紹介)(第二九九八    号) 一〇 練馬北町局電話交換方式改善に関する請    願(加藤隆太郎紹介)(第三一一七号) 一一 指宿町に電信電話局設置に関する請願(上    林山榮吉紹介)(第三一一八号) 一二 電波法の一部を改正する法律案修正に関    する請願松井政吉紹介)(第三一四四    号) 一三 新川局清洲局及び西春局間の電話回線増    設の請願(多武良哲三紹介)(第三二九    一号) 一四 テレビジヨン民間放送許可に関する請願    (五島秀次君外二名紹介)(第三三九〇    号) 一五 同(西村直己君外二名紹介)(第三三九一    号) 一六 武雄電報電話局高橋及び橘電話交換局の    併合に関する請願中村又一紹介)(第    三四四二号) 一七 武雄電報電話局舎新築並びに電話施設の改    善に関する請願中村又一紹介)(第三    四四三号) 一八 上之保村の電話線路架替えに関する請願(    武藤嘉一紹介)(第三四七八号) 一九 ラジオ放送施設拡充強化に関する請願(    倉石忠雄紹介)(第三四七九号) 二〇 同(吉川久衛紹介)(第三五一九号) 二一 テレビジヨン民間放送許可に関する請願    (高橋清治郎紹介)(第三六三四号) 二二 テレビジヨン公共企業に関する請願(高    倉定助紹介)(第三六五三号) 二三 テレビジヨン民間放送許可に関する請願    外四件(本間俊一紹介)(第三六七九    号) 二四 同(平澤長吉紹介)(第三七五七号) 二五 松帆郵便局電話交換事務開始請願(塩    田賀四郎紹介)(第三七二八号) 二六 長野県下にテレビジヨン放送中継所設置に    関する請願吉川久衛紹介)(第三七二    九号) 二七 一本木地内に簡易電話取扱所設置に関する    請願山本猛夫紹介)(第三八〇九号) 二八 福島県下にテレビジヨン放送実施に関する    請願松本善壽紹介)(第三八一〇号) 二九 串良岡崎郵便局電信電話事務開始請願    (前田郁紹介)(第三八四九号) 三〇 テレビジヨン民間放送許可に関する請願    (本間俊一紹介)(第三八五〇号) 三一 上波佐見電話交換局統合設置に関する    請願西村久之紹介)(第三九二九号)   日程追加    テレビジヨン実験放送実施促進    に関する請願外一件(辻寛一紹介)(第    一〇七七号)     —————————————
  2. 高塩三郎

    高塩委員長代理 これより開会いたします。  委員長がお見えになりませんので、私が委員長の職務を行います。  本日公報に掲載せられました請願三十一件の審査に入ります。まず日程第一、北浜村に電報電話局放置請願中村幸八君紹介文書表番号第二二六五号を議題とし、その説明を求めます。
  3. 中村寅市

    中村専門員 請願者静岡浜名北浜村長雨宮文吾紹介議員中村幸八君、本請願要旨は、静岡浜名北浜村は、浜松市と磐田郡二俣町との中間に位し、教育、文化、産業経済、交通の中枢的要衝であり、ことに特産遠州織物と、へちましようが、とうがらし、落花生等中心とした農産物は、海外との貿易をますます盛んにしているが、当地方電報電話局設置がないため、各企業家東西市場との緊急連絡に大なる不便を感じていなのみならず、関係地方住民福利増進並びに産業振興等は著しく阻害されている。ついては北浜村に浜名郡北部を一丸とした電報電話局をすみやかに設置されたいというのである。
  4. 高塩三郎

    高塩委員長代理 政府所見を求めます。
  5. 田邊正

    田邊(正)政府委員 北浜村はその大節分の地域が、小松局普通加入区域か、または同局及び笠井局特別加入区域なつておりますので、同所へ新たに電報電話局設置することは困難であります。なお現在小松局には約十名、笠井局には約三十五名の収容余力があり、さらに小松局には交換台増設余地もありますので、加入希望者に対しては、もより局加入者として増設する方法で、できるだけ御要望趣旨に沿いたいと考えます。もつとも普通加入区域外にわたる地域におきましては、電話線建設に要する実費を負担していただかねばならない場合もありますが、多数共同加入または飛地加入等単独加入よりも比較的少い費用で電話を架設する方法もありますから、御希望がありましたら、もより電話取扱局または浜松電気通信管理所へお申出願います。     —————————————
  6. 高塩三郎

    高塩委員長代理 電気通信省によるマイクロウエーブ無線通信回路建設促進に関する請願田中重彌君紹介文書表第二三五一号を議題とし、その説明を求めます。
  7. 中村寅市

    中村専門員 請願者東京千代田凶日本放送協会長垣鉄郎紹介議員田中重彌君、本請願要旨は、マイクロウエーブ中継回路は、電信電話模写電送及びテレビジヨン放送中継には不可欠で、これが実現のあかつきには、わが国の電気通信事業を飛躍的に発展せしめ、全国に良質の電波を送り、国民の福祉を増進せしめ得るものである。ついてはこれが建設には高度の技術と資本の集中を要するものであるから、電気通信省によるマイクロウエーブ無線通信回路建設をすみやかに促進されたいというのである。
  8. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府の見解を求めます。
  9. 田邊正

    田邊(正)政府委員 マイクロウエーブ無線通信方式につきましては、当省といたしましても、かねてよりこれをできるだけ早く実用化する方針のもとに、目下省電気通信研究所研究を進めておりますので、本研究の完成次第、さつそく建設計画を樹立し、実施に移し、市外通話その他のサービス向上に資したいと考えております。
  10. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第三、岩見沢電報電話局庁舎新築並びに電話交換方式改善に関する請願小平忠紹介文書表第二三九七号を議題とし、その説明を求めます。
  11. 中村寅市

    中村専門員 請願者北海道岩見沢市議会議長山口宗太郎紹介議員小平忠君、本請願要旨は、北海道空知岩見沢電報局庁舎は、大正十一年に建築されたもので、腐朽はなはだしく、過般の十勝沖地震の際は、倒壊寸前の危機に瀕したため、建物全体にゆるみが生じ、一層不安な状態にあり、しかも各室とも狭隘なため、交換機増設余地がなく、現施設磁石式交換機収容限度に達している等、このまま放置することは許されない現状であり、かくては市の発展を阻害するのみならず、北海道開発事業一大支障を招来するものと信ずる。ついては現在岩見沢郵便局との共用庁舎である同局庁舎單独庁舎として新築されるとともに、電話交換方式自動式または中共電式に変更されたいというのである。
  12. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  13. 平井太郎

    平井(太)政府委員 岩見沢電報電話局は相当行き詰まつておりますので、施設拡張改善についてはその必要を認めておりますが、現在全国には局舎新築並びに改式をしなければならない局が非常に多いので、当省といたしましては、その局の施設状況局舎状況、あるいは将来の発展予想等、あらゆる面から検討を加え、必要度の高いものから逐次実現をはかつておりますが、現在の予算の幅では年々わずか数局しか実施できない状態であります。岩見沢局につきましては、十勝沖震災による建物の被害はひとまず応急的に修理いたしましたが、今後さらに補強いたしますれば、なお相当期間使用可能の見込みでございます。他面目下郵便局が他に転出する計画もありますので、これらを総合いたしまして、電話需要に応ずる計画を至急樹立するよう取運び中でございます。     —————————————
  14. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第四、今伊勢東部地区電話架設請願江崎真澄紹介文書表第二四五九号を議題となし、その説明を求めます。
  15. 中村寅市

    中村専門員 請願者愛知中島今伊勢今枝長兵衛外百名、本請願要旨は、毛織物の生産地として有名な尾西地方に位する愛知中島今伊勢町は、終戰以来機業および附帯工業、その他の商業等が急速に発展し、新規業者の増加も、また著しいものがあるが、業界取引上の生命ともいうべき電話施設がきわめて少く、近時機業の不況に際して取引全国的となり、通信網も拡張されつつある今日、至宝的な電話を有する商人に対抗し得ず、業者は常に不利不便を痛感している。ついては今伊勢機業を発達せしめるため、すみやかに電話を架設されたいというのであります。
  16. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  17. 平井太郎

    平井(太)政府委員 今伊勢東部地区一宮局加入区域内でございますが、局より三キロないし四キロの距離にありまして、目下のところ電話線路施設がなく、かつ局内設備も余裕がないので、早急に御要望に沿うことは困難でございます。なお一宮局目下局内設備増設工事をいたしておりますが、これは起町、奥町両局合併のためのもので、他の加入者増設余地はほとんどありませんが、現在一宮局の積滞申込数は相当多数に上つておりますので、引続き局内設備増設をはかるとともに、今伊勢東部地区については線路施設が必要でありますので、両方面の電話需要状況検討の上、今後の拡張予算成立状況ともにらみ合せまして、逐次御要望に沿うよう努力いたすつもりでおります。     —————————————
  18. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第五、朝宮町を電話普通区域編入請願早稻田柳右エ門紹介文書表第二五二一号を議題となしその説明を求めます。
  19. 中村寅市

    中村専門員 請願者愛知春日井朝宮第一農業協同組合代表者石黒錠市外四名、本請願要旨は、愛知春日井朝宮町は同市の中心部に位し、農産物資集産地として名高く、特に近年は春日井市制施行区画整備とともに発展めざましく、現に市民病院名古屋水道沈澱池事務所愛知土木工事務所等の官公庁があるが、同町はいまだに電話普通区域編入されていないため、多大の不便を感じている。ついてはすみやかに春日井朝宮町を電話普通区域編入されたいというのであります。
  20. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  21. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、朝宮町を春日井局普通加入区域編入することにつきましては、近く実施するよう取運び中でございます。御了解願います。
  22. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第六、一関電報電話局新築に関する請願淺利三朗紹介文書表第二六九六号を議題となし、その説明を求めます。
  23. 中村寅市

    中村専門員 請願者一関市長阿部時一、本請願要旨は、現在一関電報電話局は、一関郵便局との総合庁舎であるが、この庁舎昭和六年の建造にかかるもので、庁舎の腐蝕ははなはだしく、かつ庁舎が極度に狭隘なるため、窓口事務のうち、電話加入関係施設事務関係は約百メートル離れているバラツクで執務している関係上、市民不便ははかり知れないものがある。ついては一関電報電話局をすみやかに建築するとともに、一関電気通信管理所も同じ状況にあるので、電話局との総合庁舎として建設されたいというのであります。
  24. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  25. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、一関電報電話局はお申出の通り郵便局との共用局舎で、相当老朽でございますので、当省といたしましても早晩新築の要を認めまして、敷地についてはすでに買収済みでございます。しかし全国的にはこの種新築をしなければならない局が非常に多いので、当省としてはその局の施設状況局舎状況、あるいは将来の発展予想など、あらゆる面から検討を加え、必要度の高いものから逐次実現をはかつておりますが、現在の予算の幅では、年々わずか数局しか実施できない状況であります。一関電報電話局は、いまだ若干の電話加入者収容余力もありますので、二十八年度以降におきまして、成立予算ともにらみ合せまして考慮いたしたいと存じます。なお管理所につきましては、電報電話局新築の際に総合庁舎として計画いたしたいと考えております。
  26. 石川金次郎

    石川委員 御当局にお伺いいたします。二十八年度以降とおつしやつたのですが、二十八年度のいつごろになりますか。以降と申しましても、十年も先のことでありましては困るでございましようから、大体の見通しはいつごろになりましようか。
  27. 平井太郎

    平井(太)政府委員 二十八年度以降と申しましたのは、二十八年度の成立予算がございますな。それとにらみ合せまして考慮をいたす考えでございます。二十八年度には大体組む予定にしております。
  28. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第七、品野町の電話ケーブル施設強化に関する請願早稻田柳右エ門紹介文書表第二八〇四号を議題とし、その説明を求めます。
  29. 中村寅市

    中村専門員 請願者愛知県東春日井品野町長柴田要助外一名、本請願要旨は、愛知吏春日井部品野町は、陶磁器の生産主業とし、近時輸出の振興とともに、ますます業者が激増の傾向にあるが、電話はわずか品野局に二百個架設されているのみで、激増する加入希望者ケーブル線満線のため加入できず、産業発展のため多大の障害となつているので、架空ケーブル三百回線増設を必要とし、また観光地として発展しつつある県立岩屋堂公園には電話二個あるのみで、きわめて不便であるから、同所には架空ケーブル二十回線を、昭和二十七年度に増設されたいというのであります。
  30. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  31. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、本年度は予算の制約を受け、遺憾ながら実行困難な実情にございますので、二十八年度以降において考慮いたしたいと考えております。     —————————————
  32. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第九、電波法の一部を改正する法律案修正に関する請願松井政吉紹介文書表第二九九八号及び日程第一二、文書表第三一四四号は、先に電波法の一部を改正する法律案審査にあたつて、本請願趣旨も参考といたしましたので、省略いたします。  日程第一〇、練馬北町局電話交換方式改善に関する請願加藤隆太郎紹介文書表第三一一七号を議題とし、その説明を求めます。
  33. 中村寅市

    中村専門員 請願者東京都板橋区成増町百十五番地鈴木義顯外二百五名、本請願要旨は、東京都内練馬北町電話局地域は、非戰災地である関係上、終戰後急速各種産業が発達し、都下屈指工業地帯として発展しているが、同局は旧態依然たる手動式電話局であるため、自局内通話には便利であつても、都心局あるいは隣接局との通話はきわめて困難で、急用があつても聞に合わず、悲惨なできごとを招来したり、取引上思わぬ手違いを生じやすく、電話加入者は多大の不利益をこうむつている状態である。ついてはすみやかに練馬北町電話局電話交換方式自動式改善されたいというのであります。
  34. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  35. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件については、御要望趣旨は十分認められるところでございますが、練馬北町局は、東京電話整備計画の一環として考慮しておりますが、自動改式につきましては、敷地買収並びに局舎新築を必要とし、さらに区域編入のためには、中継ケーブル及び相手局局内施設増設などを要し、相当大幅な拡張工事を行わなければなりませんので、厖大な資金を必要としますが、現在の拡張予算の幅では、まことに緊急さしおきがたい都心地域基礎的設備拡張整備すら、計画通り実施することができない実情でございます。練馬北町局自動改式並びに区域編入につきましては、早急実現は困難でありますが、都心地域の充実とにらみ合せまして、なるべく早い機会に実施いたしたいと考えております。     —————————————
  36. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第八、宮古電気通信管理所庁舎新築並びに電話施設改善に関する請願石川金次郎君外一名紹介請願文書表第二九五三号を議題とし、その説明を求めます。
  37. 中村寅市

    中村専門員 請願者宮古市長中屋重治外一名、本請願要旨は、岩手県宮古市の宮古電気通信管理所庁舎は、明治年間建設され老朽はなはだしく、かつ侠隘で、電気通信管理上その機能を果すに、著しく支障を来しているので、これが新築実施するとともに、近く自動式を採用する盛岡より中古電話交換台を譲り受け、電話施設改善をはかられたいというのであります。
  38. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  39. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件については、宮古局電話施設改善につきまして、現局舎のまま改式を行うことは困難でございます。まず局舎新築しなければなりませんが、現在全国には局舎新築並びに改式をしなければならない局が非常に多いので、当省といたしましては、その局の設備状況局舎状況あるいは将来の発展予想など、あらゆる面から検討を加え、必要度の高いものから逐次実現をはかる方針計画を進めております。しかしながらこれに必要な拡張予算が十分でないため、年々わずか数局しか実施できない実情にあります。宮古局局舎新築並びに改式は、昭和二十八年度以降の計画において、御要望に沿うよう努力をいたしております。  なお盛岡局交換機を転用する件については、目下のところ盛岡局施設を早急に自動式とする見通しはありませんので、このような計画は考えておりません。  次に管理所庁舎については、御申出の通り老朽、狭隘でございまして、前述のように電気通信サービスに直接関係ある取扱局でさえ、容易に所期の通り実施できない状況にありますので、本件のごとき事務庁舎新築することは、さしむき困難と考えております。
  40. 石川金次郎

    石川委員 庁舎敷地は、すでに手に入れてあるという話でありますが、どうでありますか。なお敷地については、宮古市から寄付なつているかどうか、それもひとつ……。
  41. 田邊正

    田邊(正)政府委員 敷地の件については、調べまして御返事いたします。
  42. 石川金次郎

    石川委員 それから一部は寄付なつておるかどうか、あるいは一部が買入れのときに寄付なつたかどうか、それをお調べ願いたいと思います。もし寄付なつたとすれば、十分地元の事情を御考慮願いたいと思います。     —————————————
  43. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一一、指宿町に電信電話局設置に関する請願、上林山榮吉紹介文書表第三一一八号を議題といたし、その説明を求めます。
  44. 中村寅市

    中村専門員 請願者鹿児島揖宿指宿町長肥後正樹外一名、本請願要旨は、鹿児島揖宿指宿町は温泉産業小都市で、現在指宿郵便局指宿湊郵便局電話交換施設があるが、その施設は狭隘で、通話申込者不便は多く、増設は不可能の状態である。ついてはこれが対策として指宿町に電信電話局設置されたいというのであります。
  45. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に関する政府所見を求めます。
  46. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、電話交換局区域合併につきまして、関係交換局地域が、行政上、社会経済しまつたく緊密一体化した場合において、関係地域相互間の通話数距離などを勘案し、これを同一市外区域に統合することが妥当と認められるに至つた場合に実施することを方針としておりますが、年々電気通信施設拡張改良予算が十分でなく、しかも合併については多額の経費を要するたあ、昭和二十七年度においても、全国において合併を必要と認めらるる多数の局のうち、特に急を要する数局を実施し得るにすぎない実情でありまして、指宿湊局指宿局合併につきましては、早急には実施困難と考えております。なお指宿湊局は現在交換機二台で、なお加入者十数名の収容余力があり、さらに交換機二台の増設が可能であり、また指宿局については現在なお百五十余名の収容余力があり、さらに交換機一台の増設は可能でございます。また両局間の通話状況は、市外線回線でありまして、繁忙期最大待合時間は特急で十三分、普通通話で三十分程度でございます。将来ともでき得る限り加入者増設に努めるとともに、サービス向上をはかり、御要望の御趣旨に沿うよう努力をいたしております。     —————————————
  47. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一三、新川局清洲局及び西春局間の電話回線増設請願、多武良哲三紹介文書表第三二九一号を議題といたし、その説明を求めます。
  48. 中村寅市

    中村専門員 本請願要旨は、愛知県西春日井郡下の西枇杷島、新川清洲、春日、西春及び師勝の各町村は、最近商工業地帶として、著しく発展し、通信機関としての電話利用度もますます増加する傾向にあるが、同六箇町村所在新川清洲及び西春電話局は、いずれも通話を申し込む際、名古屋局を通じて行うため、一時間余も待たねばならず、その不便は言語に絶するものがある。ついてはかかる不便を除去するため、三局内の連絡線として接続電話回線を新設されたいというのであります。
  49. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。平井政務次官
  50. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、市外電話回線計画上の当初の基本方針といたして、通信能率化経済化をはかるため、全国の八大都市の局を総括局として、府県庁所在地及びこれに準ずる都市にある局を中心局とし、さらにその下に約六百八十局の集中局を定め、この集中局中心といたしまして、付近各局回線を収容し、集中局より中心局へ、中心局より総括局へと、漸次連絡するよういたしておりますが、御要望清洲西春及び新川の三局の集中局名古屋でありまして、この三局相互間に直通市外回線設置することは、当初の回線計画上適当でありませんので、三局相互間の通話改善のためには、名古屋とこれら三局間の回線増設しなければなりませんが、現在の予算の範囲では、これらの区間以上に輻湊している区間でさえも、容易に増設できない状況にありますので、目下のところ早急には実施困難と考えております。     —————————————
  51. 高塩三郎

    高塩委員長代理 次に日程一四、一五、二一、二三、二四及び三〇の各請願は、いずれもテレビジヨン民間放送許可に関する請願でありますので、一括議題となし、その説明を求めます。網島政府委員
  52. 網島毅

    網島政府委員 ただいま議題となりました六つの請願につきまして、一括電波監理委員会所見を申し上げます。この請願は、いずれもテレビジヨン放送民間企業によりまして、一日もすみやかに実現してほしいという趣旨のものでございまするが、テレビジヨン放送がわが国の社会教育及び文化等に非常に重大な影響を与えるものであることは、今さら申し上げるまでもないことでございます。従いましてその経営形態につきましては、現在あらゆる角度から考究をいたしておりまして、請願の御趣旨等も十分考慮に加えまして、愼重に決定いたしたいと考えておる次第であります。
  53. 椎熊三郎

    椎熊委員 テレビジヨン実施の申請は最近まで四件あつたと聞いておりましたが、最近になつて民間放送事業をやつておる団体から、テレビジヨン放送の認可を申請して来たということを新聞で散見いたしました。そういう事実があつたのかどうか。そうしてそれらは今認可を決定するに際しての対象の中に入つておるのか。そういう有資格者であるのかどうか。あらましのところでけつこうですから……。
  54. 網島毅

    網島政府委員 民間放送をやつている企業者が、テレビジヨンの申請をとて来たかという御質問に対しましては、先般数日前にラジオ東京からテレビジヨン放送の申請が参りました。その申請は適法でございましたので、電波監理委員会はそれを受付けた次第でございます。従いまして今後テレビジヨンの免許の審査の場合に、それも考慮に入れられることになるのであります。
  55. 椎熊三郎

    椎熊委員 テレビジヨン実施認可の件は、当委員会でたびたび問題になつて、網島委員長外遊中、かわつた電波監理委員の方から詳細なる言明等もあつたくらいですが、それによると大体四月ころまでには審査を終つて、おそくも五月いつぱいには許可ができるだろう、十一月には実際に一般に見れるような段階になるだろうということを、非常に自信を持つて御答弁になつておつた。私どももそれを非常に期待しておりました。もはや五月も過ぎて、六月も二十日です。今月中には何とか結果が現われて来るのじやないかと期待しているのですが、そういう状況にあるかどうか。私は国会を通じまして、テレビジヨン実施促進決議案の趣旨弁明をした責任者ですから、監理委員会の説明を真に受けて、そのことを報告してあります。五月一ぱいには必ず許可になるのだということを、たびたび公開の席上でも私は言つておる。それがこうなつて来ると、私はうそを言つたようになる。どつちがうそを言つたのかわかりませんが、うそを言うつもりでうそを言つたのでもなかろうと思います。現実に延びたのはしかたがない。しかし前の言明とあまりにかけ離れて、今年の夏過ぎてもまだ決定できないということであれば、私はむしろ醜態だと思う。そこであなたも御心配だと思いますから、それは今月くらいにはきまるのですか、あるいは来月上旬ぐらいにはきまるのであるか、その程度に進行しておるのであるかどうか。
  56. 網島毅

    網島政府委員 ただいまお話のように、電波監理委員会といたしまして、四月中、あるいはおそくとも5月中には免許の決定をしたい、審査を終了したいということを申し上げた次第であります。その後御承知のように、私どもとしては予期しなかつた異議の申立てという問題が起りまして、この異議の申立ての処置に約一箇月費した次第でございまして、従いまして前に申し上げたことより大分遅れましたことは申訳ないと思つております。目下鋭意審査を進めております。ただいまお話の程度の進行ができるのじやないかと考えております。
  57. 椎熊三郎

    椎熊委員 たいへん詳細に御説明つて、ありがとうございました。そこで私は最後にもう一言聞いておきたいのですが、われわれ去年から心配しておる点は、今日のテレビジヨンに使うことのできる電波の数は、私は専門語はよくわからないのですが、五つくらいよりない、テレビジヨン全国放送をするためには、二つの許可はどうしても無理なんだということを聞いておる。それが網島委員長が外国から帰つて来られてから、進駐軍等の関係も解消した今日となつては、もつと電波に余裕ができるのじやないか、従つて今日は技術上からいつても、現在の段階においても一箇所より許可できないというようなことはなさそうだ、二つの許可ができないわけではないというような答弁が、いつかの当委員会においてあつたように私記憶しておる。現在はどうなのか、ほんとうに一つよりできないのか、あるいは無理をすれば二つくらいならばやつて行けるという段階なのか、三つならとうてい不可能なのか、何かそういう点を明らかにしていただきたい。
  58. 網島毅

    網島政府委員 お尋ねの波長の問題でございますが、日本が独立いたしましてから、合同委員会あるいは予備作業班を通じまして、周波数の交渉をやりました結果、従来の非常にきゆうくつな状態から大分解放せられまして、先般電波監理委員会といたしまして、テレビジヨンの標準方式は六メガでさしつかえないという決定をいたしましたので、四チャンネルの波長が確保されたわけであります。従いましてこの四チャンネルをうまく利用いたしますと、技術的な面から考えますと、言いかえますと波長の面から言いますれば、二つのテレビジヨン網は可能だと考えております。今の段階では、おそらく三つは無理じやないかと思います。が、二つは技術的には可能だと思います。しかしテレビジヨンの問題は、御承知のようにただ單に技術的な問題だけでなく、財政的な問題も考慮しなければならないものですから、終局的にはどういうことになるか、今はちよつとわかない状態であります。
  59. 椎熊三郎

    椎熊委員 あるいは二つも可能だということになると、たいへんけつこうなことなのですが、そこで今民間の方は商業放送、すなわち広告をもつて収入をあげて経営して行くというのであつて公共企業体たるNHKの方は、料金をとつて、しかも料金もすでに大体決定しておるようですが、そういう料金をとつて放送するということに、もしなる。これは仮定のことですからどうかわかりませんけれども、NHKのような公共企業体に許し、その他の民間の商業放送の方にも許すということで、同時に二つ許されるような場合、一方は無料であり、一方は有料である。そういうことであつて、徴収するには何ら問題がなく、聴取料をとる方も完全にとられ、とらずにやる方もりつぱに行くというような、何らの混乱なしに行けるというような目安があるものでありましよか、どうでありましようか。
  60. 網島毅

    網島政府委員 ただいまお尋ねの点は非常にむずかしい問題であります。むずかしいというのは、いろいろなフアクターがたくさんございまして、いろいろな考え方が出て来るわけでありまするが、この聴取料をとる、あるいは聴取料をとらない、広告収入でやるというのは、経営を持続するための収入源の問題でございますが、テレビジヨンの開設には、このほかに最初の開設資金の問題もございます。従いましてこの計画費だけでは問題は解決しないと思いまするが、一応最初の資金はめどがついた。経営費の方はどうかということになりますると、今お話の二つの収入の道によつては、これは財源が違うのでございますから、一方は聴取料、一方は広告放送、財源が違うのでありますから、その面では必ずしも競争的立場にはないということがいえると思います。現在普通のラジオではそういう形でもつてつておるわけでありまして、民間放送も広告放送によつて逐次健全な道をたどろうとしておるわけであります。  ところでラジオとテレビジヨンとで違う点が一点ございます。それはラジオの方はほとんど全国的に受信機が普及されまして、昔の社団法人日本放送協会の手によりまして受信機が普及されまして、そこに民間放送というものが出て来たわけであります。ところがテレビジヨンの方はまだ日本では実施されておりませんので、初めから聴取料をとるのと、とらないのと二つで行くことになります。従つてここに聽取料をとるということが、民間ラジオの普及を阻害するものであるかどうかということを、十分慎重に審査しなければならぬと思いまするそれから最初から聴取料で行くものと、聴取料で行かないという二つの形態ができ上つたときに、はたして現在の放送法、先般国会で改正されましたあの改正だけで、完全に聴取料がとり得るかどうかということに、私どもも多少不安がないわけではございません。御承知の通りあの三十二條は、放送協会のラジオなりテレビジヨンなりを受信できる受信機を持つておるものは、放送協会と契約をすることになつております。これは普通の民事契約のような契約でございますので、契約を法律によつて強制しておるだけでございますから、はたしてそういうことだけで完全に徴収ができるかどうか。もしも徴収できないようなものが出て来たときには、一々民事訴訟を起さなければいけない。  それからもう一つ、テレビジヨンの受信機におきましては、ラジオの受信機と違いまして、ダイヤルをまわしてどこでも聞くというようなものではないのであります。これは波長を一つ一つ切りかえて行く、ボタンか何かスイツチで切りかえて行くという方式をとつております。従つてここでNHKと民間テレビと共通した場合に、NHKの部分だけは聞えないようにするということも、普通のラジオの受信機よりも簡單にできるのであります。そういう受信機が出て来たという場合にはどうなるかという問題もございます。私どもは現在そういう問題もあわせまして愼重に考慮中であります。
  61. 椎熊三郎

    椎熊委員 テレビジヨンの問題は世間でもかなり関心の高い問題でもありますし、当委員会でもずいぶん心配した問題であります。しかしもはや当委員会としては一つの限界に達したと思う。国会といたしましては、文化向上発展のためにこれの実施の促進を熱願し、それに対する法案の改正等、幾多当局に協力して参つたはずであります。本日出ております請願等につきましては、これはこの程度までは国会の一つの範囲だと思います。もはやこれ以後におきましては、まつたく権威ある電波監理委員会の権限の問題であつて、国会の立ち入るべき範囲ではない。従つて今日以後は、あなた方委員会の良識に訴えて、最高の知識群たる委員会の最高決定によつて、御自由にりつぱに御決定あらんことを、私は日本の電波界のために念願するのであります。そこで決定はもはや目睫の間に追つておりましよう。われわれもその一日も早からんことを念願しておるのですが、御決定になつた場合、長年にわたつてあなた方と協力してともに心配して来た当委員会には、いち早くその決定の経過、理由、内容等、すべてを詳細に御報告願いたい。そうして私どもは多少この問題に責任を感じておりますから、世間からどういうふうに質問を受けても、立ちどころに明快なる答弁ができるように資料を私どもにお与え願いたい。すなわち長年にわたつて世間も当委員会もあなた方も御心配になつた問題は、ここ一、二週間の間にはもはや決定の段階に至るという状態なつたのであるから、この間当委員会と電波監理委員会の間には、何らの誤解もなし、われわれは常にあなた方の委員会を信頼して来たことだし、あなた方も当委員会を非常に活用されまして、法案の改正あるいは内容の説明等、実に微に入り細にわたつてなされたことを私どもは感謝いたします。そこでテレビジヨンの問題は、もはや当委員会がそうさしでがましい心配をしなくてもいいような状態に一刻も早く御解決を願いたいのであります。これをもつて私の質問を終ります。
  62. 網島毅

    網島政府委員 よく了解いたしました。
  63. 庄司一郎

    ○庄司委員 四、五日前の新聞の報道で読んだのでありますが、近くテレビジヨン経営者に対して仮免許証を与えるやの報道が新聞に載つておりました。私は仮免許という意味がよくわかりませんが、大体ある一定の準備期間を与えて、結局電波監理委員会において公式なオーケーを与えるのであるから、お前は当分試験的に準備してよろしい、こういうような意味を含んだ仮免許というものでございましようか。また新聞報道の仮免許というものは、全然当つていない報道であつたかどうか。その一点をこの際伺つておきたい。
  64. 網島毅

    網島政府委員 私どもは仮免許という言葉は使つておりません。そういう言葉は電波法の上にはないわけであります。私どもが言つておりますのは予備免許という言葉でございまして、予備免許は大体性質は本免許と同じものと考えていただいていいと思います。ただ本免許と違います点は、本免許を行いますると、いよいよテレビジヨン放送実施してもよろしいという免許になるわけであります。従いましてまず予備免許を出しまして、そしてそのテレビジヨンの実際の準備をする。たとえばアンテナを立てる機械をすえつける、局舍を建てるという準備をするわけであります。そこでその準備が終りましたあかつきにおきまして、電波監理委員会はそれが願書通りにできておるかどうかということか審査いたしまして、願書通りにできておるということになれば、自動的に本免許が出るわけであります。従いまして予備免許を受けた者は大体において本免許を受けられるものというふうにお考えになつてけつこうであります。
  65. 庄司一郎

    ○庄司委員 もう一点、それでは仮免許というのは私の間に方でありますから、予備免許でけつこうであります。了承いたしました。そこでただいま椎熊同僚よりもお話があつたように、本電気通信委員会としての論議は、大体においてその限界点に達しておることは御同様了承されるのであります。私はこの際一言本委員会を通して電波監理委員会等に、あるいは監督官庁等に献策しておきたい一うのアドヴアイスを持つております。それはテレビジヨンの経営に何人がオーケーを与えるか、本免許を与へるかわかりませんが、ほんとうに国会も国民も納得し得るところのものであつてほしい。とかく裁判官は予断をもつて被疑者を審理してはならないが、そういう悪法が古来ローマ法以来あつたのであります。あるいは同じく大学を出ても、昔の帝国大学を出たものが何か天下の秀才であつて、私立の大学を出た者は、何か二流、三流のような取扱いを受けて来た。そこでただいまもはや旬日の間に許可、認可がオーケーされんとする場合に、決して予断をもつて臨まれてはいけないということであります。できる限り大所高所より、おおらかな心でいささかも予断を断ち、よくその出願者の経歴あるいは計画あるいは資金網、その他大所高所よりよく考慮されて、なるほどこれならば国民も国会も了承し得る、納得し得るところのものである、こういうような意味において納得されたところのオーケーか出てほしいのであります。本委員会においても、あるいは公共企業体に許可を与えてもらいたい、あるいは本日のように、四件でございますか、民間放送が適当であると信ずるという、こういう意味においての請願も出ておる。こういう場合において、どうかある先入主や、ある種の予断等をもつて臨まれることなく、あくまでも正々堂々、大所高所からの公明な態度をもつて、委員会が善処されんことを私は要望してやまないのであります。とかく従来何といいましようか、官尊民卑というような言葉がありますが、今の民主主義の時代においてはさような弊風が一片だにあつてはならない。あくまでも公明な態度を持たれて、一経営者だけしかいけないという場合には、むろんそれは一経営者になるでありましよう。あるいはあらゆる面から二つの経営者に許可するゆとりがある場合においても、国民の納得が行く態度をとられ、われわれの委員会に近く諸般の過去の経過並びに結果を御報告ある場合において、われわれが心の底より承服し得るような態度をとつてほしい。はなはだ老婆心ながら、よけいなおせつかいのようでありまするけれども、この委員会は国民より民間放送等の許可、認可を与えるようという請願がありまして特に紹介議員は現在の通産政務次官をやつておる本間君なども二件ぐらい取扱われておるようである。また前の厚生次官平澤君も紹介議員になつておるようでありまして、ただ国民から頼まれたからしかたがないから紹介議員になつた、こういうのではないと思います。紹介議員は少くとも多少なり、あるいは全体なりの信念をもつて紹介する、こういうものでありますから、よくひとつ勘案されまして、一言にして言えば、結論は善処されたい。こういうことを申し上げておきたいと思うのでございます。     —————————————
  66. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一六、武雄電報電話局高橋及び橘電話交換局の併合に関する請願中村又一紹介文書表第三四四二号を議題となし、その説明を求めます。
  67. 中村寅市

    中村専門員 請願者佐賀県杵島郡武雄町長山口直基外五名、紹介議員中村又一君、本請願要旨は、佐賀県杵島郡武雄町と高橋橘電話交換局の所在する朝日村、橘村は、地理的にも近接し、局間距離は四キロにすぎず、政治、経済、文化等の活動はきわめて密接な関係があるが、電話においては、武雄より市外電話回線で接続されているため、待合い時分は数時間を要し、せつかくの所用も汽車、バスで行つている状態であります。ついては武雄電報局と高橋橘電話交換局を併合されたいというのであります。
  68. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  69. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、武雄局は現在局舎及び施設に余裕がなく、加入者の収容も交換台の増設もできない状態でありますので、御申出の高橋、橘の両局を併合するには、まず局舎新築、ケーブル施設局内施設改善などを必要といたしますので、さしあたり実施は困難であります。なお現在同一行政地域内に二交換局以上ある市町村は全国に約二百余りございますが、現在の予算の幅では、交換区域を合併いたすことは困難が多いので、でき得るだけ関係局間の市外回線増設し、通話サービス向上をはかりたいと考えております。     —————————————
  70. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一七、武雄電報電話局舎新築並びに電話施設改善に関する請願中村又一紹介文書表第三四四三号を議題とし、その説明を求めます。
  71. 中村寅市

    中村専門員 請願者佐賀県杵島郡武雄町長山口直基外三名、紹介議員中村又一君、本請願要旨は、佐賀県杵島郡武雄電報電話局は、武雄郵便局とその局舎を共同で使用し、わずか五十二坪のところに関係職員八十名と電話交換機十六台を整備しているため、局舎の収容能力は限度に達し加うるに同局電話は磁石單式交換機で、約五百名の電話加入者が収容されているため、交換能率悪く、武雄町における電気通信発展を阻害している。ついてはすみやかに武雄電報電話局舎を新築するとともに、電話方式を共電式に切りかえられたいというのであります。
  72. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  73. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、武雄電報電話局電話施設は、お申出の通り行き詰まつております。交換台の増設はできませんので、当省といたしましても早急に設備改善の必要は認めておりますが、現在全国で同様の理由により共電改式を必要と認めらるる局は多数ありますので、その行き詰まりとなつた年度及び緊急重要度に応じて、逐次実現をはかるよう計画を進めておりますが、現在の拡張予算の幅では年々わずか約一割十局程度を実施し得るにすぎない状況であります。武雄局の庁舎新築及び改式につきましては、これより緊急さしおきがたい局が相当ありますので、二十九年度以降の計画においてできるだけ早く御要望に沿うよう努力いたします。     —————————————
  74. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一八、上之保村の電話線路架替えに関する請願武藤嘉一紹介文書表第三四七八号を議題となし、その説明を求めます。
  75. 中村寅市

    中村専門員 請願者岐阜県武儀郡上之保村長多治見実五郎外一名、本請願要旨は、岐阜県武儀郡上之保村に架設されている電話は、昭和二年経費、距離関係より、同郡神淵局に接続架設されたのであるが。この経由線路はほとんど山林地帯であるため、天候や樹木の接触に害され雑音高く、かんじんの要件が聞き取れず、なお、迂回架設線であるために公務上最も関係の深い岐阜県庁等への通話はきわめて不円滑で、完全に用件を達し得ない現状である。ついてはかかる不便を除去するため、上之保村の電話線を富之保局に架設されている電話線にかけかえられたいというのであります。
  76. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  77. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件陳情の通話不良の原因は、樹木の接触によるものと考えられますので、これについては目下現地において次のような対策を実施中でございます。その第一段階としては、樹木の伐採を実施することにより良好なる通話状態を確保するよう努力し、なお不良の場合は現在の線路のままで回線方式を変更するなどの方法によつて、完全なる改良を実施するよう努力中でございます。従つて富之保局への架設がえの件は、今のところその必要はないものと思います。     —————————————
  78. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一九、第二 ○は同一の請願でありますから、一括して議題といたします。ラジオ放送施設拡充強化に関する請願倉石忠雄紹介文書表第三四七九号及び吉川久衛紹介文書表第三五一九号を議題となし、その説明を求めます。
  79. 中村寅市

    中村専門員 請願者長野県議会議長片桐知従、同じく長野県議会副議長小松直治、これらの請願要旨は、長野県は、高峻な山脈の縦走によつて管内至るところに、いわゆるポケツト地帯があり、西筑摩郡及び上伊那、下伊那、諏訪、北安曇各郡の一部は、いまだなお県内放送局及び中継放送所の電界外に放置されているため、これらの地域産業経済または教育、文化の面において、はなはだしく立ち遅れているのみでなく、県政の浸透もまた著しく阻害され、地方自治行政上にも幾多の支障を来している現状である。ついては次の要望事項をすみやかに実現されたいというのである。一、ローカル放送の聴取不能の地域中継放送所を設置すること、二、長野放送局の出力を十キロワットに増強し、中央放送局とすること、三、松本放送局の周波数を変更すること。
  80. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  81. 網島毅

    網島政府委員 ただいまお話のございましたように、請願の御趣旨は長野県下におけるローカル放送の聴取を完全にするため、中継放送所の設置、長野放逐局の電力の増強並びに松本放送局の周波数の変更をしてほしいということでございますが、御承知の通り長野県はその地勢上、電波の伝播上きわめて不利な状況にございます。従つてローカル放送を聴取する上においても、いろいろ不便の存するところでございまして、請願の御趣旨はごもつともと存ずるのであります。しかしながら全国的にこの地方以上に聴取の不便地域がまだ相当、ございまして、日本放送協会におきましては全国的な放送網拡充計画を立てまして、逐次これらの地域の救済に努めておりまするが、何分にも協会の財政面とも関係する問題でございますので、今ただちに中継放送所の設置及び長野放送局の電力を増強するというような措置をとるということは、困難ではなかろうかと存じております。しかしながら請願の御趣旨は日本放送協会にも連絡いたしまして、善処を求めることといたしたいと存じます。  次に松本放送局の周波数の変更につきましては、日本放送協会の拡充計画並びに民間放送の開始に伴いまして、昨年七月全国にわたつて周波数の指定を変更した結果、現在の周波数に変更したものでございまして、今のところこれをさらに変更するということは考えておりませんが、なお十分調査したいと考えております。
  82. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第二二、テレビジヨン公共企業に関する請願、高倉定助紹介文書表第三六五三号の請願につきましては、さきに本請願と同一の趣旨請願審査をいたしておりますから、これを省略いたします。
  83. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第二五、松帆郵便局電話交換事務開始請願、塩田賀四郎紹介文書表第三七二八号を議題となし、その説明を求めます。
  84. 中村寅市

    中村専門員 請願者は兵庫県三原郡松帆村長原京助外五名、本請願要旨は、兵庫県三原郡松帆村は、人口六千五百を数え、農産物は年産米一万二千五百石、麦五千石等を産し、かつ屋根かわら製造原料が豊富であるため、製瓦業者は急激に増加して工業地を形成し、淡路西部の中心地としてますます発展しつつあるが、同村には電話交換所がないため、地理上非常なる不便を感じている。ついては松帆郵便局電話交換事務を開始されたいというのであります。
  85. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に関する政府所見を求めます。
  86. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、電話交換事務開始について既設の交換局の希望者を収容することが困難または不適当である場合において、現在及び将来の加入希望者数、既設のもよりの交換局との距離などを勘案し、必要度の高いものから実施することになつておりますが、松帆局につきましてはもよりの湊局より約一・七キロ、榎列局より約二・四キロ程度である。かつ同村の大部分は榎列局の普通加入区域、その他は湊局の普通または特別加入区域内でありますので、交換事務開始は困難でありますが、湊、榎列両局とも加入者収容の余裕がさらに交換台増設も可能でありますので、松帆村の加入希望者に対しましてはもよりの局の加入者として増設し、できるだけ御要望趣旨に沿いたいと考えております。松帆、湊、榎列地区の電話交換については、現在及び将来の需要状況、通信疏通状況及び地況などを調査し、今後の計画を進めたいと考えております。
  87. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第二六、長野県下にテレビジヨン放送中継所設置に関する請願吉川久衛紹介文書表第三七二九号を議題となし、その説明を求めます。
  88. 中村寅市

    中村専門員 請願者長野県議会議長片桐知従君、本請願要旨は、わが国放送文化の発展を期する上においてテレビジヨン放送実現は、国民のあげて熱望するところであるから、テレビジヨン放送電波監理委員会方針にのつとり、すみやかに実施されるとともに、同放送網整備にあたつては、特に地理的悪條件下にある長野県南北信にそれぞれこの中経所を設置されたというのであります。
  89. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に関する政府所見を求めます。
  90. 網島毅

    網島政府委員 請願の御趣旨は、テレビジヨン放送実施にあたつては、その中継所を長野県下に設置するよう特に配意されたいというのでありますが、テレビジヨン放送につきましては、現在すでに電波監理委員会には数個の免許申請が提出されておりまして、委員会におきましては目下あらゆる角度から愼重にこれを検討しておるところであります。この免許にあたりましては、このような御要望もあることを十分考慮して行きたいと考えております。     —————————————
  91. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第二七、一本木地内に簡易電話取扱所設置に関する請願山本猛夫紹介文書表第三八○九号を議題となし、その説明を求めます。
  92. 中村寅市

    中村専門員 請願者岩手県岩手郡滝沢村一本木角掛吉太郎外十二名、本請願要旨は、岩手県岩手郡滝沢村一本木部落は、紫波郡に匹敵する広大な滝沢村の北部に位し、交通の便きわめて悪く、滝沢、澁民両駅に至るのに徒歩で一時間余を要し、加うるに電話が架設されていないため、急病人や火災等の重大事件の速報、連絡の場合には、多大の不利不便を痛感し、ことに終戰後入植者の激増と相まつて通信機関利用度が高まり、電話架設の熱望は大なるものがある。ついては一本木地内に簡易電話取扱所を設置されたいというのであります。
  93. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対し政府所見を求めます。
  94. 平井太郎

    平井(太)政府委員 当省といたしましては、多数の需要が予想される地域に対しては、でき得る限り施設を新設し、公共の利便をはかる方針でございまするが、一本木地域は、澁民郵便局より五キロ、滝沢駅前局より四・八キロもの遠距離にある関係上、建設工事費は相当高額になりますので、現在においては遺憾ながら早急に実現することは困難であります。なお建設工事費の実費額を負担していただいて電話を架設し、これを簡易公衆電話として一般に利用していただく方法もありますから、御希望がありましたならば、盛岡電気通信管理所へ御申出くださるようお願いいたします。     —————————————
  95. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第二八、福島県下にテレビジヨン放送実施に関する請願松本善壽紹介文書表第三八一〇号を議題となし、その説明を求めます。
  96. 中村寅市

    中村専門員 請願者福島県会議長蓮沼龍輔君、本請願要旨は、テレビジヨンは視覚と聴覚とに同時に訴えるもので、その社会人に与える影響力の大きいことは申すまでもない。ゆえにその実施にあたつては、單に興味中心に走ることなく、企業の官僚化を避け、公共的性格の強い企業体に経営させることが望まれる。また大都市偏重に陷ることなく、文化の恩惠を受けることの少い地方の小中都市にも、ひとしく均霑せしむべきものと考える。ついては東北の関門たる福島県下にテレビジヨン放送を優先的に実施されたいというのであります。
  97. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対し政府所見を求めます。
  98. 網島毅

    網島政府委員 請願の御趣旨は、テレビジヨン放送実施にあたつて、福島県下にもテレビジヨン放送局を設置するよう特に配意してほしいということでございまするが、電波監理委員会におきましては、目下テレビジヨンの申請につきまして愼重に検討しておるところでございまして、免許にあたりましては、ただいまのような御要望も十分考慮いたしまして行いたいと思います。     —————————————
  99. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第二九、串良岡崎郵便局電信電話事務開始請願前田郁紹介文書表第三八四九号を議題となし、その説明を求めます。
  100. 中村寅市

    中村専門員 請願者鹿児島串良岡崎郵便局長神宮司重二君外一名、本請願要旨は、串良岡崎郵便局昭和二十六年十月置局されたものであるが、電話の設備がなく、また電報の受付もできないため、局の運営上重大な支障を来すばかりでなく、地区民の不利不便はきわめて大きい。ついては地区民の切望もあるので、同郵便局に電信電話を早く開始されたいというのであります。
  101. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  102. 平井太郎

    平井(太)政府委員 現在当省の予算が相当きゆうくつな状況にありますので、普通加入区域内の局に電信電話事務を開始することは、目下のところ困難でありますので、御申出の岡崎局の電信電話事務を開始することは、さしあたりできませんが、しかし一般利用者の便宜をはかるため、既設加入者または新規加入者と当省との契約により、通話はもちろん、電報の送受もできる簡易公衆電話所を設けて行く方針であります。     —————————————
  103. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第三一、上波佐見電話交換局統合設置に関する請願西村久之紹介文書表第三九二九号を議題となし、その説明を求めます。
  104. 中村寅市

    中村専門員 請願者長崎県東彼杵郡上波佐見町長一瀬忠一君外三名、本請願要旨は、上波佐見町は窯業が盛んであつて生産高は年額四億円に達しておる。しかるにその通信設備は貧弱であつて、同町内には電話交換事務を行う波佐見郵便局と波佐見金鉱郵便局の両局があるが、その名称がまぎらわしいため、長距離電話の誤信などが多く、また両局間の通話も長時間を要し、しかも市外通話として取扱われるため通話不便はなはだしく、ひいては同町産業振興上重大な障壁となつておる現状にある。ついては波佐見郵便局と波佐見金鉱郵便局の各別の電話交換事務を廃止し、上波佐見町の中央地域電話電報局を設置して、両局電話交換業務を統合されたいというのであります。
  105. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に関する政府所見を求めます。
  106. 平井太郎

    平井(太)政府委員 交換区域の合併につきましては、関係交換局地域が行政上、社会経済しまつたく緊密一本化した場合において、関係地域相互間の通話数距離設備状況などを勘案し、これを同一市内区域に統合することが妥当と認めらるるに至つた場合に実施することを方針としておりますが、拡張予算が十分得られないため、二十七年度におきましても、全国において区域合併を必要と認められる多数の局のうち、特に緊急を要する大都市近郊の数局を実施し得るにすぎない実情でございます。御要望の波佐見町、波佐見金鉱両局合併につきましては、設備状況通話状況などから見て、早急実施は困難でございます。また両局間の市外通話の迅速化につきましては、全国的に見て、より緊急に輻湊を救済しなければならない区間が非常に多いので、さしむき実施は困難でありますが、今後の通話量の増加もにらみ合せて、市外回線増設を考慮いたしたいと思います。なお市外通話の受付に際しては、一々番号を反復して確かめておりますが、なお局側の過誤などにつきましては、よく注意をいたしまして、サービス向上努力いたしたいと考えております。     —————————————
  107. 高塩三郎

    高塩委員長代理 請願日程追加についてお諮りいたします。テレビジヨン実験放送実施促進に関する請願外一一件、辻寛一紹介、文書番号一〇七七号を日程に追加するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  108. 高塩三郎

    高塩委員長代理 御異議なければ、さよう決定いたします。  テレビジヨン実験放送実施促進に関する請願外一件、文書表番号一〇七七号を議題といたします。本請願についてはさきに審査いたしましたが、その一部について政府所見を求めておりませんので、この際これを求めます。
  109. 網島毅

    網島政府委員 ただいま追加されました請願第一〇七七号、名古屋市においてテレビジヨンの実験放送をすみやかに実施されたいという御趣旨につきましては、当電波監理委員会といたしましても、わが国の電波科学の進歩発達をはかるために、この種のテレビジヨン研究は大いに奨励すべきものと存じておる次第でありまして、この部門に関しましては、過般日本放送協会から実験局開設の申請書も出ておることでありますので、電波監理委員会におきまして、目下これの免許につきまして検討中であります。近く決定したいと考えておる次第であります。
  110. 高塩三郎

    高塩委員長代理 ほかに御質疑はございませんか。——なければ、本日はこれにて散会いたします。     午後三時二十三分散会