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靱説明員 安い経費と申し上げましたのは、決して労働者を安く使
つてという意味で申し上げたのではないのでありまして、同じ経費の使い方にしても、最も効果的に使うことが、結局安く使
つたことになるということで申し上げたのであります。そこで
事業経営を非常に合理的、能率的にや
つた結果、
利益率が上
つて来るということになりますれば、これはどういうふうにすべきかという点につきましては、先般来からお話を申し上げました
通り、サービス改善に当るのがまず第一であります。すなわち
電話機にしても、いろいろな電線にしましても、それをとりかえてできるだけ故障のないようにしてサービスをして行くと同時に、またこれに従事する職員に還元されてしかるべきものではないかと思う。すなわちこういうような見込みがなければ、企業に専心打込んでやれと言
つてもなかなか困難であります。それから報奨手当にしましても、現在の超過勤務手当にしましても、結局時間的の幅できめられるのでありまして、その時間内における仕事の量によ
つて決定されているものではないのですから、ある一定の八時間なら八時間内に非常に労働が強化された場合に、それを報奨する制度にな
つていないが、そういう点は
公社になりましてからは、能率によ
つて普通の固定給的なものに加えて、特別な給與がさらになされるようにぜひ実現して行きたい。この点につきましては、もうすでに本
委員会においてもその問題を取上げられ、まさに実行に移そうとしたのでありますが、
政府機関なるがゆえに結局それは押えられたのであります、これは
現実の問題であります。専売
公社等においては、そういう生産手当というものが正式に認められて実行しておるのでありますが、私
どもの力としては、
政府機関なるがゆえに行われていないという事実があるわけであります。そこで今申しました報奨手当というものは、ぜひ実行して行きたいというように考えます以外に、單に給與だけの問題ではなく、人事管理の問題につきましても考えて行きたい。現業の第一線に非常に熟練した人がお
つても、現在その人に対しては職階的な
一つの制約があり、給與も頭打ちになり、あるいは待遇につきましても限度があるのであります。こういう企業においては、そういう非常に熟練した第一線の仕事を担当しておる人と、中央において管理的な事務をや
つている人と、どちらがたつといかという点につきましては、それぞれの職能においてそれはたつといのであります。本省にお
つて管理をする人が偉いのだ、現業でも
つて交換をやるのは偉くないのだというようなことが実際においてはないと言いながら常に現在のいろいろな職階手当の問題等においてこれが現われておるので、これをぜひ改善して行きたいという考えを持
つている次第であります。