○
石原(幹)
政府委員 ただいまの御
質問は
戦犯者の現在の状況はどう
なつておるか、
概況を話せ、こういうことだと思いますから、ごく簡単に申し上げておきます。御
承知のように、
戦犯者の大
部分はただいま
巣鴨に收容されておるのでありますが、まだ
外地に若干残
つております。濠州マヌスには二百六名、
フィリピン百十一名、これらの
人々に対しましては、一日も早く
内地で服役できまするように、いろいろの機会を通じまして
フィリピン政府、濠州
政府に要請中でございまするが、まだ確たる
見通しを持つところまでに至
つておりません。それから
巣鴨にあります
人々につきましては、御
承知のごとく
中国法廷で判決を受けました
人々に対しては、今度の日
華條約の
発効と同時に全部
釈放されることに
なつております。これが約九十一名、それからその他の
人々につきましては、ただいま刑期の三分の一を終えました者につきましては、仮出所ができますように、それぞれの
大使を通じまして
政府に申請をいたしております。
それから全面的の
減刑、
釈放、こういう問題につきましてもいろいろ意見がございまするので、先般七月十四日の
フランスの
記念日を目標に、
フランス政府に対しましては、約三十九名でございまするが、全面的の
減刑釈放方をお願いしたのであります。これは向うの
外務大臣から、
西村大使を通じまして、人道上の問題あるいは
日仏国交上の
関係からいたしまして、できるだけ希望に応ずるように努力するという回答を得ておりますので、これは前途やや明るい
見通しを持ち得るかと思
つております。
それで
巣鴨におりまする
戦犯者の数は、現在総計いたしまして九百二十二名でございます。
ごく簡單でありまするが、大体の
概況はそういうことでございます。