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平田政府委員 お話の中に二つありまして、それははつきりわけて考えていただきたいと思うのでございます。私どもとしては、法人税その他で自然増收が出て来たから、申告
所得税の運用の際に適当にやるという考えはございません。これはあくまでも各税ともに、税法の
規定に従いまして、適正に
法律を執行する、そういうことによりましてできるだけ收入を上げる、こういうのが運用の点における一番重要な問題でございまして、そういう見地からもつぱら運用をはか
つて行くべきものだというふうに考えております。それが一点であります。
もう一点は、それとは別に、しからば結果において自然増收が出て来た場合、それを今度はこの次の
年度等におきましてどういうふうに使うか、こういう問題だと思いますが、これは御
承知の
通り、国庫剰余金の半額は、財政法によりまして、過去の債務の償還等に充てなければならないことにな
つております。
あとの半額をどうするかは財政政策によ
つてきまるわけでございまして、これはその後増加する必要な
費用に充てる場合もございましようし、それから減税に充て得る場合もございましようし、そういう問題につきましては、やはりそのときそれの情勢に応じまして、妥当な政策を立ててきめて行くということに相なる次第でございまして、今すぐそれを減税に充てるとか、あるいはどういう
歳出の増加に充てるとか、そういうことにつきましては、
ちよつとまだ申し上げる
段階に来ていないということを、御了承願いたいと思う次第でございます。