○河野(通)
政府委員 ただいま山際さんからもお話がありましたように、対外的な
関係でございますので、今話がありましたようなものはすべて近く実を結ぶというようには、私
ども考えておりません。今後いろいろな
関係でこの問題は対外折衝として、だんだん熟して来るものであろうと思います。私
どもはできるだけこういう
関係が伸びて行くことを、期待いたしております。なおフイリピンその他の対日感情その他の問題もございますが、これらの
地域といたしましても、経済の、ことに資源の開発については、非常に大きな経済的利益に関心を持
つておりますことは、申すまでもないことであります。これらの経済的利益と、
日本の期待いたしまする経済的利益とは、必ずやどこかでうまく合致するところがあると思います。こういう観点から、私
どもはこれらの
計画ができるだけ多量に実を結ぶように
努力もいたしたいと思いますし、期待もいたしておる次第であります。
なお先ほど山際さんから御
説明がありましたゴアの問題の例がありましたが、今般
輸入業務を
輸出入銀行に認めて参りますことにいたしましたその
輸入の態様は、ゴアについてやりました経済開発のためのプラント
輸出と、ちようどうらはらの
関係になるわけであります。ゴアの例で申し上げますと、ゴアの地区の開発の機材を
日本からプラント
輸出して、これに対する
支拂いを向うからの原石による。それをこちらに
輸入して来る代金でも
つて支拂う、こういう形に相なるわけであります。今般
輸出入銀行に認められる
輸入金融は、
日本からプラント
輸出をいたしますかわりに、現地でこれらの開発の資材でありますとか、あるいは労力でありますとか、そうい
つたものが調達できる、資金さえ供給いたしますならば、その
地域で必ずしも
日本からプラント
輸出しなくても、そつちで開発が促進できる、こうい
つたようなものにつきましては、プラント
輸出という
制度に限らず、資金を供給するという形で、その供給された資金の返済は、それらの
地域からの鉱物資源の
日本への
輸入によ
つて返される、こういうふうな
措置をと
つたのであります。プラント
輸出と今般の
輸入業務とは、一見非常に形が違
つておるようでありますけれ
ども、必ずしも実体はそう大きな開きがないというふうに、御了承いただきたいと思います。