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谷垣説明員 お手元に差上げております
資料に書いております
通りに、開墾面積その他を御承知願いたいと思うのでありますが、出発いたしました当初は、今まで耕作限界外にありました
土地を
——これはもちろん社会的な
事情、あるいは自然的な
状況等によ
つてあるわけでありますが、その耕作限界外にありました
土地をかなり急速に買收いたしまして、また買收をいたしますると同時に、当時の
状況からいたしまして、
入植者が十分なる選考を経ないままに急速に
入植をして、一時かなりの混乱があ
つたのは事実であります。これをその後自然的條件から見まして、あるいはまた農民の各個の支出あるいは能力等から見まして、適当なものに漸次改めて参
つております。従いまして今御指摘になりましたように、地区によりましては、従来計画都市と言
つておりましたものが、かなり縮小されておるようなものが、中に間々できておるかと存じまするが、それは私
たちの方としましては、
開拓政策というものの推進を弱小化して行くつもりで、そういう結果が起きておるのではないのでありまして、計画を以前よりももう少し合理的にや
つて行きたい、かような形からそういうことに
なつておる場合が多いのではないかと思います。もちろん個々の事例におきましては、いろいろな例があるかと思いますが、大体から申しまして、そういう形で進んであるのであります。ただ御指摘がありましたように、おととしまでは一万戸ずつの新規
入植をいたしておりましたのが、去年は六千五百戸というように数字が減
つております。そうして二十七年度におきまして御審議を願
つておりますものでは、七千戸というような数字に相
なつております。そういう新規
入植の戸数が減
つておるという意味におきまして、若干今申し上げましたように、
開拓のスピードが落ちておるではないかというお
考えがあるかと思います。但し、今年度の
予算その他について御審議願
つておることと思いますけれ
ども、従来
入植しておりましたところの
入植者諸君の要望によりまして、それに付随して行われなければなりませんところの建設
工事であるとか、あるいは水路
工事であるとかいうようなものにつきましては、まだ十分とは申し上げかねますが、従前よりも重点を置いてや
つておるということに相
なつております。つまり
入植戸数の減少は、若干かような形で昨年よりもふえておりますが、おととしに比べると若干減
つておる。ただ
入植をした
諸君に対する要望にこたえる意味におきまして、道路であるとか、水路であるとか、建設
工事というようなものが進んでおる、かような形に相
なつております。