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松田委員 さてここなんでありますが、
北海道の
漁業連合会は、
北海道全土
において七つの
冷蔵庫を持
つておる。これをまず
漁民に開放せよという、これを
単協に開放しないうちは絶対に
冷蔵庫をつくつちやいけない、しかして
冷蔵庫をつくるなら東京につくれ、そうして各
単協が凍結した、
魚価維持対策のためにや
つたものを、ここへ
販売所を設けるようなことがあ
つてはいけない。東京の
冷蔵庫は高いからそれを調節するために保存する
機関を設ける、そういうような
考え方でなか
つたならば、
漁業協同組合連合会の
使命は達せられるものではない。こういう
意見から、
北海道の道漁連に対してわれわれは強く要望しておるのであります。先ほど私が一例をと
つた宮城県のごときは、
漁民の敵である。しかもその他
において、
協同組合が弱体であ
つていかんともなしがたいところであ
つたならば、
静岡県のごとく
連合会でも
つてや
つてやることが最も正しい方法である上、われわれは
考える。ややもすればそういうことなくして、中金と今までの
連合会の
会長その他のものが悪因縁がある。それを
水産庁は知
つているか知らないかは知らないけれ
ども、どうもそこに、中金が金を貸すのだからというので、書類さえ整えばそれを対象として
考えておる点がたくさん見受けられる。こういう例が現実の問題として現われている以上は、
全国の
連合会に対して相当
考えなければならないというのが第一点。
それから、先ほど申し上げたように、八千万の
国民みんなおのおの
仕事をや
つて行かなければならない。そういうような方法でやらなか
つたならば失業者がふえて来る。これは大きな問題である。そうした
理想、そうした
政策と異な
つたやり方を
宮城県の漁連がやる、青森県の漁連がやる。こういうような
経済行為を許したならば、必ずやこういうことができて来るのじやないかという
心配がある。それから油の輸入というようなことも言われておる。油を輸入するのにはタンカーがいる。今タンカー船一そうつくるとしても、十七億なり十八億の金がかかる。この金をどこから持
つて来るか。
協同組合は今までは借金だらけだ
つた。こういう借金だらけの
組合が、
漁業権証券によ
つてようやく生気をとりもどさんとしておる。しからば十八億の金はどの
人々がどこから持
つて来るかは存じませんが、これをや
つたときには
漁民が安い油を買うことができると言うけれ
ども、一方
においては企業を圧迫するものだ。われわれ
自由党の所属代議士として、政権を現在あずか
つておるものとして、こういう点は相当
考えて行かなければならぬと
考える。またこの内容はもつともつとこれから調査しなければならない点がある。また先ほど私が申し上げたように、おのおの
自分の
利益になることにはどうしてもくみしやすい。こういう点からい
つて、もう少しわれわれは研究が必要だと思う。こういうように
考えておるのであります。
またもう
一つは、
漁民が
漁民のために
漁民の代表を選挙によ
つて出せ、
政治において出せ。これは
漁民に呼びかける最もいい方法である。昨日私は、
自由党のわれわれの幹事長の選挙区である長野県へ行
つてみた。ところがこの幹事長の選挙区へ行
つてみてびつくりした。選挙を堕落させる方法を講じておる。それはやれ後援会だとか何だとかい
つて金をどんどんばらまいていることである。われわれは、
自由党はこんなことではいけないと思うから、
委員会において責任ある言葉でも
つて申上げている。後援会というようなものをつく
つて、隣り近所一軒置きなく判を押さしたならば、選挙権の最も正しい行使はできない。自由であるべき選挙が
一つのわくにはめられて強制されておると同様に
考える。かようなことでは選挙権の正しい行使はでき得ない。
漁民が
漁民の
代表者のみを出して、はたして
日本の
政治ができるかというのである。ややもすれば、最後には必ず
漁民は
漁民の代表ということになると思う。そういうような
立場で
政治的な
指導をされたならば、個人の自由を束縛することになると思う。こういう点相当
考えて行かなければならぬ。
漁民が自己の
利益のために自己の代表を出すことは理の当然であります。しかしそれを強要するがごときことがあ
つたならば、
国民の自由の意思を破壊するものである。こういうことも
考えて行かなければならないと信ずるものであります。こうした点から
考えて、私は決して悪いとは思わぬ。しかし運営の方法については相当問題があるのではないかと思う。まず
自由党の
政策の面からい
つて、本来の
使命である
経済を行うことについては、相当つつ込んで、政調会、総務会
においてももつともつと研究してみなければならぬと存ずるものでありますがゆえに、
委員長においては、きようだだちにこれを採決するようなことなく、もつと慎重審議をしていただくようにおとりはからい願いたいと存ずるのであります。