○
松田委員 幸いにして塩見長官は、われわれが最も尊敬しておる長官であるがゆえに、また塩見長官は、われわれに刻々その大要を
説明されておるので、
委員会としても、ある程度のことは存知しておるのであります。しかし、今までわれわれが知る程度の案からい
つたならば、国民の要望というものと
相当かけ離れておる。朝鮮と
九州、山陰地方との
漁業というものは、あなた方がお考えにな
つてな
つておるようなものではないのであります。
日本の
水産業からい
つたならば、最も重大なものであります。たとい朝鮮が役人のみ、
政府の代表のみにおいてこれを論議しようとしても、われわれが占領国家であ
つた当時のアメリカ、カナダ、これらでさえ、
日本の顧問として、業者及び
国会からも顧問をあげて、衆議を盡してあの成果を得たのであります。朝鮮というものはどういう国であるか、ずいぶん乱暴な国民がおる国じやないか、今日のあのデモ行進の
状態を見てもわかる。そうして朝鮮という国は、アメリカほど
国力を持
つておるものでない。カナダほど
国力を持
つておる国ではない。その国と
日本との
漁業というものに対しては、
相当ここに深刻なものがある。あなた方が三国
漁業協定の批准するものを、われわれに近いうちにお出しになるということであ
つて、これはわれわれは、ただいま申し上げたように満腔の敬意を表して、あれには協賛することでありましよう。しかし、あなた方がきめられたことであ
つても、
国会は
国会の立場において、もしあなた方の決定されたことを、一人でもこれに反対するようなことがあ
つた場合において、あなた方はどのようにお考えなさるか、これが重大なものであると私は考えるのであります。ゆえにただいまのような
議論が出ることであります。今まで
日本の外交は軟弱外交とい
つてそしられたこともあるけれ
ども、その裏にはりつぱな外交をしてお
つたこともあるが、外国に行
つた方々の
意見を聞くと、きよう二階堂代議士がいないからわからぬけれ
ども、
外務省が外国に
行つてや
つておることなんというものは官僚そのもので、一つのとりはからいもでき得ないということを口をきわめて
言つておる、幸いにして長官がその代表とな
つておるからいいようなものの、長官の苦労というものはどれほど苦労しておるか。なぜ
委員会にこれらを入れないか。私はその
意見がわからぬ。しかも白洲次郎なんかという者が大使に—あれは君、とんでもない。向うかうオーケーが来ないじないか。
日本の外交としてこんな侮辱された、こんなみじめなことが今までか
つてあ
つたか。かようなことは自由党内閣のいけないことではあるけれ
ども、
外務省のいけないことでもある。日韓問題それから台湾問題があ
つたときにおいては、よくお考えにな
つてから善処されんことを要望しておきます。