○加藤
政府委員 警察予備隊の厚生施設につきましては、私
どもも非常に意を用いておるのであります。ただだんだんと、一昨年
警察予備隊の創設せられましたときに比べますと環境も改善されて参り、また像内のその方面の設備も充足して参
つておりまして、よい方向に向
つておりますけれ
ども、まだ完全とは思
つていないのであります。一応われわれのや
つておりますところといたしましては、昨年以来すでに運動用具とか娯楽用具のようなものを、各キャンプに設備いたしました。本年度におきましても、御協賛をいただきました
予算の中から、約二千二百万円くらいの
予算をも
つて、この方面の設備の一段の拡充に努力したいと思
つておるのでございます。また昨年の九月から、
警察予備隊の共済組合で発足いたしまして、この運営によりまして、
職員の福利厚生の方が、さらに飛躍的に強化できるのではないかと思
つておるのでございます。
医療の方につきましては、まだ病院ができておらないことを非常に遺憾に思うのでございますが、だんだんと隊内の医療施設は整備しつつあるのでございます。医官の方について申し上げますと、
昭和二十六年の五月には、医官が三十名しかいなか
つたのでございますが、
昭和二十六年の暮れには七十名に増加いたし、現在におきましては、百二十名の医官がおり、そのほかに歯科の医官が六十三名、それから目下幹部候補生として見習い中の医官が三十九名おります。これでももちろんまだ十分ではございませんけれ
ども、こういう人たちが漸時実際の
勤務について参るようになりますと、だんだんとこの方面も改善せられて参るのではなかろうかというふうに
考えております。患者の数につきまして申しますと、
昭和二十六年の五月当時の調査によりますと、患者数が五千四十五人、そのうち結核患者が一千七十九名というふうにな
つておりまして、それが二十六年の夏時分の統計によりますと、患者総数が四千二百六十九名、うち結核患者が一千二十九名、昨年の暮れになりますと患者の数が二千百二十名、うち結核患者が一千八十五名、本年の三月末現在におきましては、患者数が三千八百九十名で、うち結核患者が一千九十一名というふうにな
つておるのでありまして、この方向につきましても、私
どもはなお一層努力をいたしまして、環境衛生の整備改善をはかり、この面からも、また隊員の日常の生活を規律する諸般の
條件をも改善いたしまして、さらに努力したいと思
つております。本年の十月ごろまでには、針尾及び福山方面に病院を開設したい計画で、ただいま努力中でございます。又キャンプには、全部簡單なる診療施設は完備しております。以上が大体の概略でございます。