○田辺(繁)
政府委員 法案の審議の過程において、いろいろわれわれの方で
法律の施行の準備に関する法令を用意したのであります。大分
法律の内容もかわりましたし、また最後まで全般にわた
つて法律の内容が確定をしなか
つたという点から、施行の準備が遅れておりました。急いでいろいろ政令なり、あるいは施行
規則なり、それに伴ういろいろな訓令その他こまかいことがたくさんありますが、それを急いでやりまして、先般主務課長
会議におきまして、主務主任者をブロリクごとに集めまして詳細説明しております。こういうものは最初きちつと体制を整えてすべり出しませんと—途中でかえたり、また追加したりすると、混乱いたしますので、十分研究いたしたいというので、若干時日もかかりましたが、大体今月二十一日で全国的なブロック
会議が終るわけであります。それが終りますと、各県では市町村の方々を集めて趣旨の徹底をはかるので、早いものは六月初めころから申請書が出て来るのではないかと思います。申請書に基いて本人の、戦死した方の身分なり死んだ原因なりに問題がなく、また遺族の身分
関係等にあまり問題がなければ、たとえば、すでに恩給の扶助料をもら
つている人があり、あるいは靖国神社にすでに合祀にな
つている人もあり、その他すでに形式的に身分
関係がはつきりしている方も相当おありになります。また既存の
資料で、戦死なり戦傷死なりということが、明確に確認できる者も相当ございますので、それがどんどん申請して事務の方で流れますれば、相当こちらの態勢さえなれて参りますれば、早くできるのではないかと思
つております。但し、中には相当複雑な
関係があ
つて、なかなかきめにくい問題もあるのじやないか。ことに第一順位者が内縁
関係だということになりますと、よほど慎重にいたしませんと、一旦裁定をしたあとで、また次の順位にくつがえされるということがあ
つてはならないと思いますので、大
部分はいつころまでに済むかという
お話でありますが、まあ九月までには相当多数を済ませたいと思
つております。もつとも、九月までに裁定にな
つたのは、九月に初めて現金を払うわけでありますが、九月以降裁定になるものについては、その都度郵便局で払うということにな
つておりますので、できるだけ早くやりたいと思います。もつとも、今度の仕事につきましては、地方におきましても、中央におきましても、このための定員増というものは一人もございません。ただ臨時雇い人でや
つております。急いでやるということも必要でありますが、的確にやるということも必要でありまして、一旦裁定をして、あとで取消すというようなことがあ
つては、大蔵省の
関係にも御迷惑でございますので、やはり的確であるということが、あとからふり返
つてみて問題がないということになりますので、的確迅速ということで大いに勉強して行きたいと思
つております。今後も中央と地方と密接に連絡をとりまして、あらゆるくふうを凝らしまして、御希望に沿うようにいたしたいと思います。