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1952-07-26 第13回国会 衆議院 建設委員会 第49号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十七年七月二十六日(土曜日) 午前十一時二十八分
開議
出席委員
委員長
松本
一郎君
理事
鈴木
仙八君
理事
村瀬
宣親
君
理事
前田榮
之助君 逢澤 寛君 淺利 三朗君 宇田 恒君 高田 弥市君
内藤
隆君
西村
英一君 中島 茂喜君
増田
連也君
佐々木更三君
出席政府委員
建 設 技 官 (
河川局長
)
目黒
清雄君
委員外
の
出席者
参議院議員
田中
一君
建設事務官
(
住宅局住宅企
画課長
) 鬼丸 勝之君 専 門 員 西畑 正倫君 専 門 員
田中
義一君 ――
―――――――――――
七月十一日 井田、山田両
河川
に
国直轄改修工事施行
の
請願
(
内藤隆
君
紹介
)(第四〇五三号)
住宅金融公庫法
による土地の
標準価額増額
に関 する
請願
(
安部俊吾
君
紹介
)(第四〇八五号)
倉敷米子線道路
を
国道
に編入の
請願
(
門脇勝太
郎君
紹介
)(第四〇八六号)
吉井川下流改修工事促進
の
請願
(
大村清一
君紹 介)(第四〇八七号) 鰍沢町
排水路
に
改修工事施行
の
請願
(
鈴木正文
君
紹介
)(第四一一一号) 四
宝地区総合開発
に関する
請願
(
福井勇
君紹 介)(第四一一三号)
国道
四十一号線
改修工事施行
の
請願
(
世耕弘一
君
紹介
)(第四一一四号)
金岡地内吉井川西岸堤防修築
に関する
請願
(逢
澤寛
君
紹介
)(第四一四四号) 同月二十三日
国道
一号線中
磐田市内
に
改修工事施行
の
請願
(
足立篤郎
君
紹介
)(第四一五八号)
住宅調整法制定
に関する
請願
(
大石ヨシエ
君紹 介)(第四一七六号)
道路費予算
の
追加計上
に関する
請願
(
江崎真澄
君
紹介
)(第四三一一号)
台風ダイナ等
による
災害応急措置
に関する
請願
(
江崎真澄
君
紹介
)(第四三六三号)
府県道湯本元箱根線
及び特二
号国道改修工事施
行の
請願
(小
金義照
君
紹介
)(第四三九一号) 日光川
改修工事促進等
に関する
請願
(
江崎真澄
君
紹介
)(第四三九九号) の審査を本
委員会
に付託された。 同月十一日
災害復旧事業国庫補助
の
増額
並びに
工事
の
急速
施行
に関する
陳情書
(第二七一〇号) 同(第 二七一一号)
災害復旧工事
の
財源措置
に関する
陳情書
(第二七一二号)
公共土木施設災害復旧事業費
の一部
改正等
に関 る
陳情書
(第二七一三号)
ダイナ台風
の
被害復旧
に関する
陳情書
(第二七一四号) 同月二十五日
治水対策確立
に関する
陳情書
(第二八六八号)
公共土木事業補正予算増額
に関する
陳情書
(第二八六九号)
災害復旧促進
に関する
陳情書
(第二八七〇号)
瀬戸内海地域
の
総合開発推進
に関する
陳情書
(第二 八七一号)
災害復旧事業費国庫補助急速交付
に関する
陳情
書( 第二八七二号) 長良川本
堤決壊
に伴う
緊急措置
に関する
陳情書
(第二八七三 号)
既往災害
の
緊急復旧措置
に関する
陳情書
(第二八七四号)
ダイナ台風被害原因究明
に関する
陳情書
(第二八七五号)
ダイナ台風
による
災害復旧
に関する
陳情書
(第二八七六号)
治水対策
に関する
陳情書
(第二八七七号)
公共土木災害復旧事業促進
に関する
陳情書
(第二八七八号)
過年度災害復旧工事
に対する
国庫負担金増額
の
陳情書
(第二八七 九号)
戦災復興都市計画事業促進
に関する
陳情書
(第二 八八〇号) を本
委員会
に送付された。 ――
―――――――――――
本日の会議に付した事件
公営住宅法
の一部を
改正
する
法律案
(
参議院提
出、
参法
第一三号)
派遣委員
より
報告聴取
小貝川改修計画
に関する件
建設行政
に関する件 ――
―――――――――――
松本一郎
1
○
松本委員長
それではただいまより
建設委員会
を開きます。
北陸地方
の
豪雨
による
災害調査
のため、去る七日より一週間にわたりまして、本
委員会
より
委員
を派遣いたしたのでありますが、これより
派遣委員
よりその
調査
の
報告
を聴取いたしたいと思います。
内藤隆
君。
内藤隆
2
○
内藤
(隆)
委員
去る六月二十九日より七月一日にかけ、
北陸地方
を
襲つた豪雨
による
災害状況
につきましては、
衆議院規則
第五十五条に基きまして、
瀬戸山三男
君、
増田連也君並びに内藤隆
は、
富山
、
石川
、
新潟
の三県を
調査
して参りましたので、御
報告
申し上げます。なお
専門員室
より今野君、
建設省
より
広田
君が同行いたしました。最初に各県の
被害状況
につきまして簡単に申し上げます。 まず
富山
県でありますが、六月三十日夜半から
県下
を
襲つた豪雨
は、奥地の融雪などの悪条件も加わり、
県下
一円にわたり、
橋梁
、
田畑
、
家屋
の
流失
、
道路
、
堤防
の
決壊
、山くずれなどをもたらし、
罹災者総数
八万人以上に達しております。この雨の降り方を見ますと、
温暖前線
と寒冷前線が相次いで通過したため、三十日と一日と相次いで強烈な
降雨
を見、
河川
の水の出方も
洪水
のピークが二度生じたという現象を呈しております。この
降雨
は、
県東部
において最もはげしく、四百五十ミリ、西部において二百ミリ、多いところでは時間
雨量
六十ミリの記録を示しております。これがため、黒部川は
警戒水位
五万個に対して十七万個という脅威的な
出水
によ
つて
大
決壊
したのを初めとして、小川、
片貝川
、布施川、
角川
、早月川、
白岩川
、
上市川
、
常願寺川
、神通川、
庄川
、
小矢部川
、上
庄川
、
土川等
の諸
河川
は、いずれも
警戒水位
を突破し、各所に
災害
を惹起したのであります。しかも、この
災害
の
様相
は、
急流河川
である
関係
上、
田畑
は
砂礫
におおわれ、
河川
はその
流路
を変更する等、まことに惨烈をきわめております。特に小
河川
の氾濫と土砂の
排出
が目立
つて
おりました。この
災害
の
内訳
は、
河川
八百七十四箇所約二十億円、
道路
八十四箇所約三億円、
橋梁
二百九十箇所約三億三十万円で、
総計土木関係被害額
は、二十六億円を突破し、その他
農地関係等
の
被害
を合せますと、約五十億円になんなんとするものであります。 次に
石川
県でありますが、
降雨量
は、平地において百ミリを越し、
山岳地帯
においては二百ミリに達し、
石川
県としては、三十年来の
豪雨
でありまして、その
被害
は、各
河川流域
及び
山麓部落
に多く、特に
金沢
市及び河北郡は
家屋
の
浸水田畑
の
流失
、埋没、
橋梁
の
流失
、山くずれによる
家屋
の
倒壊等
の惨禍を現出したのであります。
災害
の
内訳
は、県及び
国関係
で、
河川
三百四十一箇所、約三億三千万円、
道路
、
橋梁
四百箇所約二億円、その他
市町村工事
を合せて、
土木関係被害額
は、七億八千万円に産するものでありまして、
農地関係等
を合せると、十三億七千万円に達しており、特に
被害
甚大なる
河川
は、
金沢
市を貫流する犀川と浅野川及び森本川、
大海川等
であります。 なお、
本県最大
の
直轄河川手取川
は、
警戒水位
を越え危険に瀕したが、決死的な水防により、
被害
を食いとめたことは不幸中の幸いであり、その他
河川
についても、
失業対策事業
による
河状整理
を
行つて
いたため、
被害
を僅少に食いとめております。 次に
新潟
県でありますが、
本県
の
降雨
の特徴は、津川と長岡を結んだ軸が
最大雨量
を示し、百五十ないし百八十ミリ
程度
と相な
つて
おり、
内陸部
の
平野地帯
に多か
つたの
であります。この比較的限られた
範囲
に集中的に降
つた雨
のため、
洪水
の到達はきわめて早く、ために
河川
の破堤、溢水により、
下流低地部
の広大な面積が冠水し、数日の
湛水
の憂目を見たのであります。この耕地に対して甚大なる
被害
を与えた
河川
は、加治川、加茂川、大平川、鵜川、鯖
石川
、柿崎川、
黒川
、能代川、
能生川
であり、
被害
の内容は、
河川
四百箇所約五億五千万円、
道路
、
橋梁
二百五十八箇所約一億九千万円、計
土木関係被害額
は八億円に達し、その他
農地関係等
を含めまして、十三億六千万円の
被害額
を示しております。以上三県の
被害
の概況に関して簡単に申し述べました。 次に
調査
の結果の
所見
について申し述べたいと存じます。 第一は、
災害復旧費
の
早期支出
についてであります。各県においては、
災害
後ただちに地元民の協力のもとに、
応急復旧
に当り、相当の
効果
を上げておりますが、一日も早く本
復旧
をなし、
次期出水
に万全を期さねばなりません。従いまして、早急に
査定
を終了して、八十億円の
予備費
より早念に
復旧費
を支出いたし、民心の安定をはかる必要があります。従来の例よりしますならば、この
予備費
は出し惜しみをする傾向にありますが、かかる弊風は是正すべきであります。 第二は、
超過工事
の件であります。先般
公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法
の一部が
改正
されて、超
世工事
という概念はなくな
つたの
でありまして、これは
原形
に
復旧
することが不適当な場合に、これにかわるべき
施設
をするに要する
費用
は、
原形復旧費
と同様に取扱うことといたしたものでありますが、今回の
災害
を見ましても、たとえば各
被害河川
のほとんどの木橋は流されておりまして、特に
急流河川
にあ
つて
は、これを
原形
に
復旧
するならば、再度
災害
を繰返すことはきわめて明瞭であります。この際、先般の一部
改正法
にのつと
つて
、その円滑なる
施行
をはかることが必要であると痛感いたした次第であります。 第三は、
河川改修工事
の
効果
についてであります。三県とも各
河川
は相当の
出水
を見たのでありますが、
河川改修工事
を
施工
した
効果
は実に顕著なものがありました。すなわち、今回の
災害
は、主として、
河積
狭少、屈曲はなはだしい
河川
に多か
つたの
に反し、
改修工事
を実施した
河川
は、ほとんど
被害
を受けていないのであります。 さらに
局部改良
、
維持工事等
の
施工区域
においても同様でありまして、このことは、
河川改修
と
維持工事
の早急なる
施工
によ
つて
、かかる
災害
は
防止
可能であるという証左でもあります。従いまして、
改修工事
の早急なる断行が必要であり、さらに
県財政
の
現状
にかんがみ、
維持工事
に対しましても
国庫補助
あるいは起債の道を開き、
河川管理
の万全を期し、
災害
の
未然防止
に努める必要があると
考え
ます。たとえば
富山
県
庄川
を初めとして、今回は大した
出水
がなかつた
河刀
で、明らかに
災害河川
の
様相
を呈している
河川
が相当多いようであります。
災害
が生じてから手をつけるのでは、おそいのであります。
被害
を受ける前に若干の手入れをすることで、数倍の
費用
の節約になるのでありますから、かかる
河川
に対しては早急なる
改良
ないし
維持工事
をなす必要があろうと
考え
るのであります。 第四は、
災害助成事業
についてであります。さきに申しましたように、今回は未
改修河川
がおもに
被害
を受けたのでありまして、その全川にわたる
災害
の
状況
たるや実にさんたんたるものであります。特に
富山
県におきましては、
片貝川
、
角川
、
上市川
、
白岩川
、
新潟
県におきましては、
黒川
、
能生川等
は
災害箇所
が連続して生じ、単なる
災害復旧
では再度の
災害
は必至でありまして、
一定計画
のもとに
災害助成事業
として
改良工事
を行う必要があろうかと
考え
られます。 第五は、
渓流砂防
についての問題であります。これは冨山県
上市川
で
調査
いたしたのでありますが、
上市川
は
下流部
は
中小河川
として
改良済み
でありまして、
上流
の未
着手部分
が相当
被害
を受けたのでありますが、問題はさらに
上流
の山地において、高さ四メートル、五メートル、七メートル、四メートル、幅それぞれ二十メートル、三十メートル、三十メートル、三十メートルという
農林省施工
にかかる四つの
砂防堰堤
がいずれも
決壊
しておることであります。しかして、その
下流
に
県土木部
が
施工
した高さ八・五メートル、十メートル、幅それぞれ六十メートル、五十二メートルの二つの
砂防堰堤
がありまして、これは何の
被害
も受けず、
上流
の
砂防堰堤決壊
による
下流
への影響を僅少にとめたものと
考え
られるのであります。 私どもは
水行政
の一元化という
考え
から、
砂防
は
建設省
において一元的になすべしとする主張をして来たのでありますが、現在は
山腹砂防
は
農林省
、
渓流砂防
は
建設省
という協定にな
つて
いるのであります。しかるに、これは実に堂々と
農林省
が
渓流砂防堰堤
を
施工
しておるのであります。しかもおそらく
施工
が不手ぎわのため、このような
災害
をもたらしたのではないかと推察されるのであります。かくては
河川管理
の万全を期すこともむずかしくなるのでありまして、かかる
公共物
の設置は、あくまで一元的に総合的に
計画
され、
施工
する必要があると存ずるのであります。もし事情やむを得ざるときは、
河川管理者
が
委託施工
を行うとか、あるいは厳重なる監督をなす必要があります。その他われわれが
調査
した中には、
常願寺川
において、用水の取入口が
原因
で
決壊
した例、さらに
小矢部川
において、
排水樋門
の操作の不完全による
決壊等
、相当これに類した問題が多いのでありまして、
河川管理
には万全を期して
災害
の発生を防がねばならないと痛感いたした次第であります。本問題は
河川法
の
改正
にあた
つて
も特に留意しなければならぬものと信じます。 第六は、
北陸地方
の
特殊河川
についてであります。
北陸地方
の
河川
は、黒部川、
常願寺川
を初めとして、その他
主要河川
が、急勾配のまま滝のごとく海に注いでおりますために、
砂礫
の
排出
が盛んであり、河相は
乱流
をきわめ、一旦破堤するや、その
被害
はまことに凄惨であります。 この
急流河川改修
にあた
つて
は、タワー・エキスカーの使用、その他
特殊水制等
の
特殊工法
がとられておりますが、いまだ緒についた
程度
であります。ことに、今回の
出水
にあた
つて
は、
ピストル水制
のごとき、非常にきいてお
つたよう
であります。従いまして、今後ともに、
砂防工事
の
推進
とあわせて、これら
急流河川
に対する
工法
の改善と積極的なる
改修
が望ましいのであります。 最後に、これは特に
新潟
県において感じたことでありますが、
灌漑排水事業
と
河川工事
との
アンバランス
であります。すなわち近年
灌漑排水事業
が漸次強化され、単作を
二毛作
となし、また
湛水被害
を
最小
にしようとする努力が払われ、
排水路
の整備、自然ないしはポンプによる
排水事業
が着々として進行中でありますが、
排水幹
川としての
河川そのもの
は、
天井河川
であり、
河積
狭小であるため
灌漑排水事業
の
効果
はきわめて小さくされざるを得ないという
状況
が至るところにあるのであります。すなわち
河川工事
と
灌漑排水事業
が総合的に実施されていないのであります。言いかえれば、
河川
の
改修
がはなはだしく遅れており、
ひとり排水事業
のみが跛行的に進んでいるということでありまして、国費の有効なる使途の上から十分に考慮しなければならない重要問題であります。
水田地帯
の
二毛作化
、
湛水被害
の根絶は
排水幹
川としての
河川
の蛇行の是正と、
河床低下
と、
河口処理
による
河口閉塞
の
防止
によ
つて洪水
の疎通を便ならしめ、
洪水継続
の時間を
最小
にすることが必要であり、かくして初めて
灌漑排水事業
の
効果
も十分に発揮され、
災害
をも軽減できると
考え
られるのであります。 以上きわめて簡単でございましたが、
現地調査
の
所見
を
中心
にして御
報告
いたした次第であります。なお、個個の具体的な問題、ないしは要望に関しましては、
委員長
のもとに、書面を提出いたしましたから、よろしくおとりはからい願いたいと存じます。 以上で
報告
を終りますが、
調査
結果の
所見
に関しまして、
建設省
当同より、御
意見
を伺いたいと存じます。
松本一郎
3
○
松本委員長
ただいまの
内藤委員
の
調査報告
、並びに先般来の御
調査
といい、たいへんありがとうございます。感謝いたします。ただいまの
調査報告
に対する
政府当局
の
意見
をこの際伺
つて
おきたいと思います。
目黒政府委員
。
目黒清雄
4
○
目黒政府委員
まず第一に、
北陸地方
に対する
災害補助
の
早期支出
の問題でありますが、御承知の
通り
に、
査定
をやりますと、なかなか時間がかかるのであります。もちろんもう
災害地
には
査定官
が
行つて
逐次や
つて
おりますが、なかなかそれには時間を要し、
補助
を出すまでには相当な期間を要するのが現実の事実であります。そこでわれわれとしては、これに対してやはり早く
仕事
をや
つて
いただくために、
つなぎ資金
の
融資
ということを
考え
ておるのであります。ただいままで決定されましたのは、
ダイナ台風
以来、七月の二日の
豪雨
までであります。
ちようど
七月一日から二日にかけました
北陸
の
豪雨
でありますが、それに対して十二億三千万円の
つなぎ融資
が決定されたのであります。その一番大きいのは
富山
県の四億であります。これで一応
仕事
をや
つて
いただき、その間にほんとうの
査定
をやりまして、
補助
を決定して行きたい、こう
考え
ておるのであります。 次に
超過工事
の問題でありますが、これは幸いにして
法律
ができました
関係
で、非常に楽に相な
つたの
であります。われわれとしては再び
災害
を繰返さぬように、必要なところには
超過工事
を認めて、
りつぱな仕事
をして行きたいというのが
査定方針
にな
つて
おります。もちろん
災害
の根本を直すためには、
排水工事
の
促進
というのは御説の
通り
でありまして、われわれもこれに対して相当
予算
の
要求
を続けて参
つて
おりますが、なかなか
改修
が進捗を見ない
現状
であります。
富山
県、あるいはその他の県の今度の
災害
におきましては、
改修工事
をやりましたところは
災害
がありません。未
改修河川
にのみ
災害
が起きるというのが
現状
であります。でありますから、
改修工事
の
促進
が非常に
効果
を上げているということはわれわれも十分認識しております。また一方
災害
の起きました
応急
の
措置
として、
超過工事
以外に、それにプラスーアルフアをして根本的な
改修
をこの際や
つて
しまうという、いわゆる
災害復旧助成
の
仕事
を大いに進めて参りたいと
考え
ております。
砂防工事
の
農林省
と
建設省
の
分野
の不一致のために起
つて
来たいろいろの弊害があります。われわれもそれを認めておりますが、さしあた
つて
われわれとしてこれを是正して行く方法としては、
林野庁
と定期的に会合をいたしまして、
区域
の分割というか、責任を協調して参る以外には手はないのでありまして、それは今話合いで進めておるつもりで、あります。しかしながら第一線に行きますとなかなかそう簡単には参らぬこともありますので、場合によりますと
渓流砂防
の
分野
に
林野庁
が入
つて
来るということも事実であります。できるだけこれは協調いたしまして、その混雑のないようにいたしたいと
考え
ております。
河川改修工事
と
排水事業
の
アンバランス
というのは、われわれもとうに気がついております。結局
排水工事
をやりましても、
幹線河川
が
ふん詰まり
の状態になりますれば、その
効果
は達せられないというのが
現状
と思いますので、この点もわれわれは強く主張いたしまして、今後の
予算要求
の資料にいたしたいと
考え
ております。
急流河川
、特に常願寺を
中心
とした
富山
県の
急流河川
につきましては、最近
改修効果
あるいは
工法
の研究が進められて来ておりますので、われわれはある
程度
これによ
つて自信
をつけたつもりであります。
従つて
この
工法
を他の
河川
にもある
程度
拡大して行きたいと
考え
ております。
内藤隆
5
○
内藤
(隆)
委員
ただいまの
目黒河川局長
の御
説明
は十分了承するのでありますが、特に私の申し上げた
助成河川
と申しますか、
改良
に
復旧
という意味を加えた
河川
があります。
新潟
県では
黒川
、
能生川等
がそこに入れて適当な
河川
ではないかと思われます。また
富山
県では
片貝川
、
角川
、
上市川
、
白岩川等
が適当ではないか、当時同行されました
広田技官
もこれを認めておられるところであります。これに対してどういうお
考え
か、承りたい。
目黒清雄
6
○
目黒政府委員
もちろんこの
助成河川
は来年度の
予算
に相なりまするので、これから
実地調査
をいたしまして、これを決定する
段階
に相なりますが、大体
助成河川
の
一つ
の
方針
としましては、
災害
が非常に多い。これをまたそのままや
つたの
では
災害費
をむだに使うということになりますので、
災害費プラス一般改修費
が大体同額になる
程度
のものというのが条件の
一つ
にな
つて
おります。
従つて
そういうものを
調査
いたしまして、これらが該当しておるとすれば、われわれは採用するつもりでおるのでありますが、まだ
現地調査
の
報告
も来ておりませんので、ここでこれらを決定するという
段階
までは参
つて
おりません。十分
調査
しまして処置して行きたいと思います。 —————————————
松本一郎
7
○
松本委員長
それでは次に
公営住宅法
の一部を
改正
する
法律案
、
参議院提出
、
参法
第一三号を議題といたします。
本案
につきましては、前会においてすでに
質疑
を終了いたしております。ただいま
淺利三朗
君より
委員長
の手もとに
本案
に対しまする
修正案
が提出されております。まず
提出者
より
修正案
の趣旨の
説明
を願いたいと思います。
淺利三朗
君。
淺利三朗
8
○
淺利委員
公営住宅
の一部を
改正
する
法律案
に対して
修正
いたしたいと思います。 その
修正
の
部分
は、すでにお手元に印刷物をも
つて
配付申し上げてあります。まずこれを読上げます。
公営住宅法
の一部を
改正
する
法律案
を次のように
修正
する。 第二条の
改正規定
に関する
部分
を削る。 第五条第三項の
改正規定
中「の
主要構造部
を
耐火性能
を有する
構造
」を「を
耐火性能
を有する
構造
のもの」に改める。 第十三条第三項の
改正規定
中「
事業主体
は、」の下に「前項の
規定
による家賃の定又は変更について」を加える。 第十五条の
改正規定
中「省令」を「
建設省令
」に改める。 第二十四条第三項の
改正規定
中『「
災害
に因り」を「
災害
その他の
事由
に因り」に』を『「
災害
に因り著しく損傷した場合において、これを補修すること」を「
災害
その他の特別の
事由
に因りこれを引き続いて管理すること」に』に改める。 以上の
通り
であります。 その理由はきわめて簡単であります。まず順序として第五条第三項の
改正規定
に対する
修正
でありますが、本条の
改正
につきましては、「
公営住宅
及び
共同施設
の
主要構造部
を
耐火性能
を有する
構造
とするよう努めなければならない」という
精神規定
であります。これはすべての
公営住宅
は
耐火構造
にするということはもとより要望するところでありますが、今日の
現状
からあまり厳格にするということは、すでにできている
公営住宅
の三箇年
計画
から見ましても、一概には実施し得ない点もあるのでありますから、ことさらに「
主要構造部
」とするほどの厳密な
規定
の表現は必要がない、こういう点から今のように
修正
いたしたのであります。
従つて
第二条の
改正規定
を削るのであります。本条は「
主要構造部
」の
用語規定
でありますから、第五条第三項の
修正
に関連して当然不必要となるのであります。 第二十四条第三項の
改正規定
に対する
修正
でありますが、
公営住宅
の
用途
を廃止することができる場合の
範囲
をさらに広げようとするものであります。すなわち
改正案
では、
災害
以外の
事由
によ
つて
損傷した場合まで含むように拡張したのでありますが、単に損傷した場合のみにとどまらず、
都市計画法
に基く
区画整理
あるいは
河川改修等
の場合においても
用途
を廃止することが適当である場合が生ずるのであります。かかる場合まで拡張せんとするがために、この
修正
をいたしたのであります。 その他は条文の
整理
であります。 以上きわめて簡単でありまするが、
修正案
の大要を御
説明
申し上げます。
松本一郎
9
○
松本委員長
ただいまの
修正案
について御
質疑
はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
松本一郎
10
○
松本委員長
御
質疑
がなければ、これより
淺利君提出
の
修正案
並びに
原案
を一括して
討論
に付します。
西村英一
11
○
西村
(英)
委員
本案
並びに
修正案
につきましては、
討論
を省略して、ただちに採決に入られんことを望みます。
松本一郎
12
○
松本委員長
ただいま
西村委員
より、
討論
を省略して、ただちに採決すべしとの
動議
が提出されました。この
動議
のごとく決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松本一郎
13
○
松本委員長
御
異議
なしと認め、さよう決します。 これより採決いたします。まず
淺利君提出
の
修正案
に
賛成
の
諸君
の
起立
をお願いします。 〔
総員起立
〕
松本一郎
14
○
松本委員長
起立総員
。よ
つて
本
修正案
は可決されました。 次に、
修正部分
を除く
原案
に
賛成
の
諸君
の御
起立
を願います。 〔
総員起立
〕
松本一郎
15
○
松本委員長
起立総員
。よ
つて本案
は
修正案
の
通り
修正
議決すべきものと決しました。 なおこの際お諮りいたします。
本案
に関しまする
委員会
報告
書の作成等につきましては、
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ありませんが。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松本一郎
16
○
松本委員長
それではさように決します。 —————————————
松本一郎
17
○
松本委員長
次に
小貝川改修計画
に関しまして、
調査
を進めたいと思います。しばらくこのまま御懇談願いたいと思います。速記をやめてください。 〔速記中止〕
松本一郎
18
○
松本委員長
それでは速記を始めてください。引続き会議を開きます。 本件に関しましては、次会にまた引続き
調査
をいたしたいと思います。 —————————————
松本一郎
19
○
松本委員長
ただいまより
建設行政
一般に関する
質疑
を行うことといたします。村瀬
宣親
君。
村瀬宣親
20
○村瀬
委員
六月から七月にかけて
豪雨
のために各県に相当の水害があ
つたよう
であります。
新潟
県は六月の三十日から七月の一日、
石川
県も七月の十日ごろ、愛媛県も七月の八日、十一日、相当の
豪雨
の
被害
があ
つたの
であります。これらに対する総括的な御
報告
を承り、またどういう処置をとられたか、
つなぎ資金
等についても御
説明
を願いたいと思います。なおこれは八十億円の
予備費
があるのでありまして、いつも
災害
があると、あわてて補正
予算
とか何とかやりくりをいたすのでありますが、今度は
予算
はたつぷりあるのでありますから、十分早目にこの
復旧
をしていただきたいと存ずるものでありまするが、できる限り詳細な
復旧
の
方針
、たとえば
査定
はいつごろ終るとか、その金額はどのくらいであるとか、ともかくも八十億円あれば十分できる
程度
の
災害
でありまするから、それに関する御
説明
を承りたいと思います。
目黒清雄
21
○
目黒政府委員
ダイナ台風
からの話でありますが、
ダイナ台風
が五十四億、その次の七月一日、二日というものが七十七億、最近の十一日から十六日に起りましたものが七十億にな
つて
おります。これは一応の
報告
だけでありますが、これをこれから
査定
をや
つて
行くのでありまするが、現在
査定
が進んでおりますのが
ダイナ台風
であります。その次に引続いて七月一日、二日の水害が七十五億円で、大体の予定といたしましては八月いつぱいぐらいでこれを片づけたいというつもりでおりますが、こういうふうに
査定
は時間がかかりますから、その間のつなぎを現在お願いしてあります。第一回目には五億二千五百万円が
ダイナ台風
に出してございます。その次の七月の一日、二日の
災害
に十二億三千万円が決定されております。そこで最後のものを最近
要求
をいたしまして、また出していただくという段取りにな
つて
おります。現在手当のついていないのは七月の十一日以降の
災害
がまだ手当がついていないという状態でございます。
村瀬宣親
22
○村瀬
委員
もう十四、五日にもなるのでありますが、今ならば非常に早くいろいろな
応急
措置
もできるのでありまして、日を経るほど、また万一
降雨
その他の台風がぶつか
つて
来ますと、傷がますます大きくなるということになるわけであります。また今までたいてい早いのは一週間ぐらいで
つなぎ資金
が決定した例もあります。十日ぐらいの間には大体
つなぎ資金
がきまるはずでありますが、どういう
関係
で遅れておるのでありますか伺いたい。
目黒清雄
23
○
目黒政府委員
これは御承知の
通り
に
報告
でありますが、この
報告
が各省いろいろまちまちに出て参りますので、一応安本でとりまとめて、安本が各省のものを一括して県を単位にして
融資
をするという行き方で
行つて
おりますが、大分進んでおりますので、近く出るのではないかと
考え
ております。その額は今安本において計算中だと
考え
ております。この
災害
は十一日から十六日までに連続して参
つたの
で、その
報告
もその都度非常に変化を来しております。最初のものとまたタブ
つて
出て参りましたりなんかして、いろいろ長い連続したようなものがあつたものですから、
報告
資料の
整理
に時間がかか
つたの
であります。
村瀬宣親
24
○村瀬
委員
各県への
査定
はいつごろお出しになる
計画
でありますか。それから三割、五割、二割、つまり初年度三割という
計画
を野田大臣は幾度も発表なさ
つて
おられますが、こういう早い時期に起つた
災害
については四割でもやれないことはないと思うのでありますが、八十億からどのくらいとるかという問題になるわけでありますが、三割を確保なさるおつもりでありますか。年度の初めであるから、なるべく考慮するということで四割でもやろうという
方針
でありますか、それもお伺いいたしたい。
目黒清雄
25
○
目黒政府委員
査定
は各県まちまちでありまして、ただいま各県の
査定
の日取りの資料は持
つて
参
つて
おりませんが、大体予定といたしましては遅いところで今月末というつもりでおります。もう少し早くしたいと
考え
ておりますが、もう現在
査定
に出ております。出ておりますのは、ダイナの次の七月一日あたりが近く出るつもりでおります。そういう段取りにな
つて
おります。そこで大体三割という線は、
査定
額の
報告
ではあ
つたの
ですが、
査定
額の四割の
国庫補助
分、大体六割になりますが、
国庫補助
分をまず出そうという計算の基礎にな
つて
おります。ただいろいろ
報告
が来るのみでありますから、
査定
をやりまして、
報告
をいろいろあんばいしておりますから、
報告
額だけで
考え
ると非常に少いのでありますが、そんな
方針
で
融資
を願
つて
おります。
村瀬宣親
26
○村瀬
委員
査定
をしないで
報告
額で
つなぎ資金
を出した例があると思うのでありまするが、今度は
査定
がきまらねば
つなぎ資金
は出せないのでありますか。
目黒清雄
27
○
目黒政府委員
そういうことになりますると非常に時間をとりまするので、実は
報告
額を結局
査定
いたすのであります。この
査定
の基礎は非常に異論がありまるが、まあまあ今までの過去の
報告
額から実際の
査定
の金額とを対照いたしまして、過去の実績から
報告
額をこの
程度
にすれば
査定
額になるだろうということをや
つて
、その額を基礎にして三割あるいは六割——三割かける六割というつもりでや
つて
おります。
村瀬宣親
28
○村瀬
委員
そういたしますると、
つなぎ融資
については、机上
査定
でというわけで、それが非常にいいわけでありまするが、——非常にいいというのは早いからいいわけでありますが、最後の五億などはもう出ておらねばならぬと思いまするが、電話ででも夜中に各土木部とはいつでも連絡はついているわけですから、すぐそれはわかると思います。きようはもう二十六日でありますが、大体何日ごろまでに
つなぎ資金
を御決定になるのでありますか。
目黒清雄
29
○
目黒政府委員
御承知の
通り
に
つなぎ資金
は大蔵省が出さなければならぬもので、大蔵省の方に対して——安本もその間に介在いたしますが、われわれとしてはできるだけ早くその方に折衝いたしまして、
つなぎ資金
を出してもらうということにいたしたいと
考え
ております。私のところで何日ごろということは見当がつきませんが、われわれの方からはできるだけ早く出してもらいたいという要望をいたしておるつもりでありますが、帰つたらまたいたすつもりであります。そういうわけで、私の方からはここではつきり申し上げにくいのであります。
松本一郎
30
○
松本委員長
本日はこの
程度
で散会いたします。次会は公報でお知らせいたします。 午後零時四十二分散会 ————◇—————