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1952-06-28 第13回国会 衆議院 決算委員会 第17号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年六月二十八日(土曜日)     午後一時五十一分開議  出席委員    委員長代理 理事 大上 司君    理事 菅家 喜六君 理事 三宅 則義君    理事 畠山 重勇君       金光 義邦君    高橋 權六君       多武良哲三君    渕  通義君       船越  弘君    井之口政雄君  委員外出席者         専  門  員 大久保忠文君         専  門  員 岡林 清英君     ————————————— 五月二十二日  委員竹山祐太郎辞任につき、その補欠として  苫米地義三君が議長指名委員に選任された。 六月五日  委員苫米地義三辞任につき、その補欠として  竹山祐太郎君が議長指名委員に選任された。 同月十六日  委員高間松吉君及び船越弘辞任につき、その  補欠として麻生太賀吉君及び野原正勝君が議長  の指名委員に選任された。 同月十八日  委員菅家喜六辞任につき、その補欠として青  木正君が議長指名委員に選任された。 同月十九日  委員青木正辞任につき、その補欠として菅家  喜六君が議長指名委員に選任された。 同月二十三日  委員高橋權六君辞任につき、その補欠として松  野頼三君が議長指名委員に選任された。 同月二十四日  委員松野頼三君辞任につき、その補欠として高  橋權六君議長指名委員に選任された。 同月二十八日  委員野原正勝君及び米原昶辞任につき、その  補欠として船越弘君及び井之口政雄君が議長の  指名委員に選任された。 同日  菅家喜六君が理事補欠当選した。     ————————————— 本日の会議に付した事件  理事の互選  小委員補欠選任  閉会審査に関する件  委員派遣承認申請に関する件  小委員長報告聴取     —————————————
  2. 大上司

    大上委員長代理 これより決算委員会を開きます。  本日は、委員長がただいま常任委員長会議出席せられております関係上、私が委員長の職務を代行いたしますので、御了承をお願いいたします。  本日は、まず理事補欠選任につきお諮りいたします。理事菅家喜六君が委員辞任いたされ、理事一名の欠員となりましたので、その補欠選挙をいたしたく存じます。この際先例により、委員長から指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 大上司

    大上委員長代理 御異議なしと認め、菅家喜六君が本月十九日再び委員になられましたので、同君に理事をお願いします。     —————————————
  4. 大上司

    大上委員長代理 次に、小委員補欠選任についてお諮りいたします。委員の異動に伴いまして、公社等経理に関する小委員一名、国有財産に関する小委員三名が、それぞれ欠員なつておりますので、この際委員長において指名いたしたく存じますが御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 大上司

    大上委員長代理 御異議なしと認め、公社等経理に関する小委員補欠竹山祐太郎君、国有財産に関する小委員補欠に、高橋權六君船越弘君、井之口政雄君を指名いたします。     —————————————
  6. 大上司

    大上委員長代理 次に小委員長報告に関する件を議題といたします。  公社等経理に関する小委員長より、当小委員会における経過報告について発言を求められております。この際小委員長三宅則義君に発言を許します。三宅則義君。
  7. 三宅則義

    三宅(則)委員 ただいま議題となりました公社等経理に関する小委員会におきまする審査経過報告をいたしたいと存じます。  公社等経理に関しまする小委員会は、本年五月二十七日以来六月十七日までに、合計六回にわたつて会議を開きまして、日本専売公社並びに日本国有鉄道につきまして審議をいたしましたが、その経過並びに結果は次の通りでございます。  まず第一に日本専売公社について申しあげます。  日本専売公社取扱品中、塩及びタバコの両方を中心にいたしましたのでありますが、その専売の目的は公益という点にあるのであります。わが国におきましては塩は自給ができず——できますけれども、少いのでありますから、外国塩に多く依存いたしておるような現状でございますので、外国塩価格は、内地塩生産者にもまた一般消費者にも関係するところが、きわめて大きいのでございます。また塩は、専売品という点からいたしまして、日本専売公社は、塩の収納価額、いわゆる買入れ価額でありますが、これと業務運営上の諸支出とは、これをあげて塩の消費者に転嫁し得るような立場なつておるのであります。従いまして、普通に事業が運営せられておりますれば、公社には利益が出ましても、損失を生ずることはないというのが現状でございます。これというのは、公社はひつきよう収支適合を期しつつも、より安全という経営の常道からいたしまして、かようになつておるような次第でございます。  日本専売公社につきましては、塩の値段の重要性にかんがみまして、昭和二十五年度決算検査報告一〇一五号、輸入塩購入価額算定に当り輸入諸掛り見積り当を得ないものを取上げて審議をいたしました。  まず輸入塩に関する事実について申し上げます。民間貿易となりましてからの塩の輸入価格は、昭和二十五年度五十三万九千余トン、二十三億五千四百余万円、トン当り価格は四千三百六十八円、昭和二十六年度は八月までで八十九万七千余トン当り価格七千六百十七円でありまして、このトン当り価格中に含まれておりまする銀行諸掛りは、昭和二十五年度九十三円余、二十六年度百六十六円余であります。この銀行諸掛りは、輸入許可申請保証金ユーザンス手形などの金利及び信用状発行手数料などに要しまする費用の額といたしまして、積算されたものでございます。このほかに、公社業者輸入委託費といたしまして、雑費トン三円、手数料トン六十円を支払つていますが、この三つが塩輸入につきましての委託費として計算されているのであります。  本件につきましては、会計検査院報告と、それに関しまする公社の国会に対する説明は、それぞれの関係書類につきましてごらん願うことといたしますが、問題は、公社業者支払いました委託費のうち、銀行諸掛りの当否についてでございまして、会計検査院は二十五年度——二十六年度分につきましては省略しますが——この期間におきまする公社支払額五千五十九万円に対しまして、業者のそれについての実費相当額を越えました金額が千百九万余円に上りまして、これは公社のこれについての積算方法がゆるやかに失したために生じたものであると断じているのであります。  次に、本小委員会におきまする質疑応答などの概略は次のようなものでございます。  一、本件についての会計検査院公社との見解は、対立いたした形になつておりますが、会計検査院においては、銀行諸掛りのみを取上げているのに対しまして、公社の方では、委託費の全体について検討すべきだという主張をいたしておりまして、一見相いれないように見えますが、それは公社のこれについての算定は、もとよりこれによつて業者適正利潤を得せしめる建前でありましたが、その実際においては、適正利潤を越えることになつたかどうかということに帰着するのでありまして、このことは、会計検査院が本小委員会で、公社のいう諸物価の上昇に伴いまして、業者営業費が増したのは、五百万円程度であると説明している点から、知ることができるのであります。そこで会計検査院当局は、公社においてこの銀行諸掛り計算のもととなりました日数は、その業者に委託した当初においては、確かに見込み日数であつたにせよ、輸入が実現せられるに連れまして、それらの資料が得られた場合、公社はその資料によつてこれが改算を行い、それに基いてあらためて契約をし直し、適正利潤業者に与えるように運ぶべきものであつたと述べたのであります。  二、公社は、公社の想定した金利相額などが、その実績に照しまして差異の生じた点につきまして、るる述べましたが、これらにつきましては、昭和二十五、二十六両年度のそれをそれぞれの年度に区分しまして検討する要があると認めまして、その資料を要求しておきましたので、その提出を待つてさらに研究されますよう、希望いたしておく次第でございます。  三、塩の輸入業者が二十数社の多数になつている点につきまして、公社は、公社と、通産省、それに業者とで協議会をつくり、それに各業者がそれぞれ海外と引合つた価格を持ち寄りまして、そこで品が同じなら、安い方をとるという方法によつたからである。もちろん、できるだけ有力商社に委託することも一策でありましようが、その方法にはよらなかつた説明しているのであります。  四、輸入塩価格の大部分は、産地の塩の価格運賃を加えたものでありまして、それで同じ品位のものが、運賃の少い近くにあれば、それは概して安く輸入できるわけであります。ただ近海塩は、濃度が低いという点はあるとのことでございました。  五、昭和二十七年度輸入塩につきましても、資料提出を求めて検討しましたが、当面の問題としましては、昭和二十五年度でありますから、本日は差控えます。  以上で、本件につきましての報告は終るのでありますが、結論を得るには、さらに検討を要することでありましよう。なお、本件審議にあたりまして出席を求めました関係者は、次の通りであります。大蔵省では久米専売公社監理官公社では秋山総裁勝田総裁西川塩脳部長内藤審議部長会計検査院では山名事務総局次長大沢検査第四局長の数氏でございました。  なお、さらにつけ加えて申し上げますが、この塩に関しましては、国策上も重大なものでございますから、これらにつきまして、さらに審議を進め、適正価格をもつて日本輸入せしめて、公平にこれを配分しなければならぬという点を強く主張する次第でございます。  次の項目は、やはり公社等経理に関する小委員会におきまする、日本国有鉄道に関します審議状況を申し上げまして、本報告といたしたいと思います。  審議は六月三日、四日、十七日の三日間、主として、国鉄工事関係、なかんずく二十五年度検査報告一〇二八号の志免鉱業所坑道工事中心議題として、質疑行つたのでありますが、小委員会としての結論を得るに至らなかつたのであります。国鉄側からは長崎総裁を初め、高井経理局長江藤施設局長、運輸省からは中村自動車局長会計検査院側からは山名事務総局次長大沢検査第四局長出席せられまして、これらを中心審議を進めたのでございます。  六月三日、四日の小委員会においては、江藤施設局長から、昭和二十五年度国鉄工事概要について説明がありました後、一般的質疑が行われました。十七日の会議においては、検査報告一〇二八号、志免鉱業所坑道開墾工事につきまして、山名検査院事務総局次長から、報告内容聴取いたしました後、国鉄高井経理局長から、これに対する弁明を求めたのであります。以下両者の議論の概要を御報告いたしたいと存じます。  一、会計検査院批難要旨は、志免鉱業所において、二十四年九月以来、立坑地下四百メートルに本炭坑の下層群層を採炭するため、主要運搬坑道(以下Dと称する。別図参照)及び主要通気坑道(C)を浦田中白炭層ザルボ炭層との間の岩盤中に開鑿するとともに、採炭坑道(B)を上層の赤土炭層に沿つて開鑿いたしましたほか、このB坑道排気のため必要であるとして、坑道(A)をさらに一本赤土炭層上部岩盤内に開鑿いたしまして、二十五年度末までにA坑道を約六百三十メートル開鑿し、この費用といたしまして約一千三百万円を支出しているのでありますが、Aは開鑿する緊要性を認めないというのであります。  すなわち、もし主要通気坑道CをBの排気坑道として連進させる方法をとつたとすれば、Aを別に開鑿しなくとも、探炭時の排気は十分できるし、また赤土炭層の送炭は、必ずしもAによらなくてもよいので、結局Aはあるに越したことはないが、なくてはならない緊要なものとは考えられず、A開鑿のための経費支出合理的根拠に乏しいものと認めざるを得ない状況であります。またB坑道に発生するガスはCで十分抜くことができます。AはBの排気専門だが、上部ではやがてCと一緒になつているもので、結局はCで抜いているのであります。ただ、BとCは上から下へ通気する関係上、目抜きを水平にとるため、目抜きの長さが長くなり、従つてガス噴出の際、避難距離が長いというならば、斜めの人道目抜きをつくればよろしいのではないかというのであります。  本鉱業所内部のCの発端部分工事伺には、CはD及びBの排気のため使用することになつており、二十四年八月及び二十五年四月、福岡通産局長から認可を得た施業案も、D、C、B、の開鑿だけになつております。この施業案は、鉱山保安監督部長にも協議されているはずでありますから、Aがなくても、保安上さしつかえないことがわかるといつております。  二、国鉄弁明要旨でありますが、国鉄当局は、検査院批難事項に対しまして、保安及び増産見地からA坑道必要性主張しております。すなわち、本立坑に隣接する第八坑及び勝田鉱業所ガス爆発があり、二十三年六月、勝田爆発では、死者六十二名の犠牲を出しているのでありまして、これらの状況を考慮して、安全性第一の立場から、A排気坑道開鑿したものであるとの弁明がありました。また増産見地から見ますならば、当時国鉄全体の年間石炭消費量四百万トンのうち、志免は出炭四十万トンをまかなつておりまして、増産の要望が強く、本立坑区域の発展を推進する必要がありました。ところが、生産量を左右する主要運搬坑道D及び通気坑道Cは、炭車牽引等のため、勾配を均一にする必要があるので、B及びAは、少くともC及びDより三百ないし四百メートル先行する必要があります。一方C、D、は、Bに比較して岩盤内の開鑿であるので、進行速度は著しくおそく、作業も困難でありますが、Aは、同じく岩盤の中でも、地層の関係上C、Dより開鑿は容易で、進行速度も早く、Bとの連進も容易であります。従つてB排気坑道としてCを兼用することにすれば、Bを三百ないし四百メートル先進し、次にBの作業を停止して、Cをその位置まで進め、さらにBを進行させることになりますが、その結果は、B及びAを連進させる方法に比較して、C及びDの掘進を著しく遅延させ、従つて増産に沿わなくなります。また、Bは炭層内にあるので、側圧が強く、こわれやすいので、引続き運搬坑道として使用するには、維持補修に多額の出費を要するので経済的でありません。岩盤内にあるAを運搬坑道として使用する方が有利であると主張、たしております。これは実は技術専門のようになつておりますから、なかなかこの報告だけでは、おわかりにくいと思つております。  以上が本小委員会において取上げました国鉄に関します小委員会の結果の報告でありますが、これにつきましては、特に内容をよく検討する必要がある。志免鉱業所というのは、元海軍の専門の炭鉱でありましたが、後にこれを国鉄に譲り受けましてやつたのであります。こういうような専門的の問題につきましては、なかなか簡単には了解しにくいと思いますが、これは専門的によく調査する必要があろうかと考えておる次第でございます。  以上が、本件について述べられまた検査院及び国鉄両者の言い分でございます。小委員会としては、なお詳細に検討する必要がある、こういうふうに思われましたので、具体的には何ら結論を出さなかつたのであります。ただ最後に申し上げておきますが、ABとかCDであるとか、たびたび申しましたが、これは図面によつて、それを御参考にせられたいと思います。  以上はなはだ簡単ながら、小委員会経過並びに結果の大要を報告いたします。
  8. 大上司

    大上委員長代理 以上で小委員長よりの報告聴取を終ります。     —————————————
  9. 大上司

    大上委員長代理 次に閉会審査に関する件を議題といたします。  御承知通り昭和二十五年度決算審査は、去る五月十四日の委員会で、大蔵当局及び会計検査院から概要説明聴取をいたしたのでありまして、本格的審議は今後にまたねばならぬ関係上、閉会中も審査続行の態勢に置くのが至当と存じます。ついては、昭和二十五年度決算につき広汎な調査検討をいたすべく、成規手続として、閉会審査申出書を議長まで提出いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 大上司

    大上委員長代理 御異議なしと認めまして、さよう決し、委員長から要求しておきます。     —————————————
  11. 大上司

    大上委員長代理 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。ただいま決定閉会中の審査事項が、院議により決定いたしますれば、審査の一方法として、現地に出向き事情を調査する必要も生じて参るかと思います。御承知のごとく、委員派遣には議長承認を必要とする次第でありまして、具体的の調査事案については、後日理事会等にお諮りいたす予定でありますので、この際は本決算委員現地派遣につき承認要求をいたすこととし、派遣委員の選定、日時、派遣地等決定に関する手続については、委員長及び理事に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 大上司

    大上委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後二時十六分散会