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東條政府委員 外国為替の特別会計の
予備費で、二十一ページの
二つの案件につきましてのお尋ねと承つたのでありますが、上の一億八千五百万円は、ここに書いてございますように、特別預金勘定に関する政令というものがございまして、これは、たとえば
外国から外人が
日本に送金をして参ります。その場合におきまして、一定の期間がたつたならば、また
外国にその金を返すという—とりあえず一応
日本に金を置いておく必要があるという場合におきましては、政令に基きまして、いわば
政府といたしまして、そういう将来
外貨を提供することを約束いたす一種の特別の預金があるわけであります。その特別の預金に関するいろいろな手続あるいは
仕組みをきめておりますのがこの政令でありますが、当初予定いたしておりましたよりも、
外国からの
日本への送金がたくさんあつた。従いまして、一時預かり金がふえておつたわけであります。ふえておりましたが、その後に至りまして、
日本に置いてあつたその金を、また
外国に持
つて帰るという場合におきましては、その預かり金は当然返してやらなければなりません。そういう
仕組みのもとにこの特別預金勘定ができておるわけであります。従いまして、
予算に見込んでおりましたより以上にこの預かり金がふえて、従
つて後日の預かり金の償還がふえたということで、この一億八千五百万円の、前段に書いてございますように、
外国為替特別会計において頂か
つていた特別預金の償還金が増加したのである、というわけであります。
それから売為替の際における超過納付金の拂いもどしが増加したというのは、これもここに書いてある
通りでありまして、売為替の際に納付金をと
つておりましたところ、それが超過いたしておる場合がある。それの拂いもどし金がふえたという、この場合のきわめて技術的な問題であります。これは
金額として一億八千五百万円
程度でありますが、その次の三十八億九千四百万円につきましては、やはりここの説明に書いてございまするように、スキヤツプ・コマーシヤル、いわゆる司令部の商業勘定の
外貨で、米綿とかマニラ麻を輸入したのでありまするが、その後整理の結果、これはガリオアの物資であつたということが決定いたしまして、そちらに振りかえに
なつたわけであります。そこで、ガリオアでございますと—貿易特別会計がスキヤツプ・コマーシヤルであるという前提のもとに、米綿であるとかあるいはマニラ麻であるとか、そういう物資を輸入いたしました場合の代金は、貿易特別会計からこの輸入為替代金をとり入れておるのでありますが、それをガリオアになりましたために拂いもどさなければならぬという、つまり
外貨が当初普通の勘定で、普通の
外貨であると思
つておつたのが、爾後ガリオアであることがわかつたという、
外貨の振りかえに伴いまして、
外国為替特別会計といたしましては、貿易特別会計にこの金を返さなければならぬという、きわめて技術的な問題でございます。