○田中(織)
委員 選考事情の
説明の中で、この
委員は憎まれ役で、なり手がないと法務総裁が率直に言われたのでありますが、どうしてこういう憎まれ役の
審査委員会を設けなければならぬかということについては、これは法案の実体的な問題になりますから論議するつもりはありませんけれ
ども、われわれそういう点から見て、この人選は当を得ないと思います。ことに一応学織経験者であるとか、あるいは労働界とかいうような面で人選を進められたようにわれわれ
承知しておるのでありますが、特に破防法成立の過程において、三次、四次にわたる全国的なストライキで抗議をいたしておりました労働界からの
委員の人選については、現実に破防法に反対をしておる
関係の労働組合方画の意向というものが全然取上げられておらない。政府の方で労働界の代表だと言われておる山名君は、か
つて私らと同じく社会党の
関係でありますから、とやかく言うのではありませんが、山名君の背景に
なつでおるという労働界の現実の労働運動に従事しておる人、またこの破防法について強力なる反対と抗議をいたした方面との実際の接触はほとんどなか
つた、かように理解しておるのであります。特に労働界からということで選考いたしました
委員については、私が今申し上げたような現実の労働運動の指導的な人たちとの間に、少くとも何らかの連絡をと
つてやらるべきであ
つたと思うのでありますが、法務総裁はそういう努力をなされたかどうか、この点を伺いたい。