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1952-04-03 第13回国会 衆議院 議院運営委員会 第33号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年四月三日(木曜日)     午後一時三十三分開議  出席委員    委員長 石田 博英君    理事 倉石 忠雄君 理事 福永 健司君    理事 土井 直作君       岡延右エ門君    鹿野 彦吉君       川本 末治君    島田 末信君       田中  元君    田渕 光一君      橋本登美三郎君    柳澤 義男君       石田 一松君    小林 運美君       椎熊 三郎君    松井 政吉君       梨木作次郎君    林  百郎君       羽田野次郎君  出席政府委員         内閣官房長官 菅野 義丸君  委員外出席者         副  議  長 岩本 信行君         議     員 青野 武一君         議     員 中野 四郎君         議     員 黒田 寿男君         事 務 総 長 大池  眞君     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  菅野内閣官房長官より法律案提出予定に関  する説明聴取  緊急質問取扱いの件  本日の本会議議事に関する件     ―――――――――――――
  2. 石田博英

    石田委員長 これより本日の運営委員会を開会いたします。  初めに、共産党梨木君から、行政協定関係する法律案準備状況について、官房長官出席を求められておりましたが、官房長官が事故があるそうでありまして、菅野君が出席いたしておりますので、これに対する質疑を許します。
  3. 梨木作次郎

    梨木委員 現在までに私の調べたところでは、行政協定に基き立法しなければならない法案は、五つ出ていると思います。先般政府説明によりますと、行政協定関係に基く法案は、三日一ぱいに出すということでありましたが、この五つで全部出し切つているのかどうか、まだ出さねばならぬ法案があるのかどうか、その点を伺つておきたい。
  4. 菅野義丸

    菅野政府委員 お答え申し上げます。行政協定に基きます所要法律案につきましては、その後いろいろと政府部内で検討いたしました結果、相当いろいろな方面において立法を要すると認められるものもあるのでありまして、以下申し上げるよう法律案が、今後出る予定でございます。すでに提出いたしましたのは、お尋ねように五件と、それから本日一件出まして、合計六件になつております。今後出るであろうと目下のところ推定されておりますものをこれから申し上げますが、ただこれは法律案の名前も仮称でありまして、はたしてこの通りに出るかどうかということははつきりいたしておりません。まず第一は、電波法特例に関する法律案、これは表題といたしましては非常に長たらしい、日米安全保障条約第何条に基く行政協定の実施に伴うとか何とかという文句が入るかと思いますが、いずれにいたしましても、電波法特例に関する法律案、それから土地等使用法案、これにもいろいろ頭書がつくと思います。それから水先法特例に関する法律案道路運送車両法特例に関する法律案道路運送法特例に関する法律案地方税法特例に関する法律案、それから航空法特例に関する法律案農林漁業特別損失補償法案、それから行政協定に伴う賠償請求権特別措置に関する法律案專売法等特例に関する法律案国税犯則取締法等特例に関する法律案郵便法特例に関する法律案、次にもう一つ防衛支出金特別勘定経理に関する法律案、以上十三件ばかりになるのでございますが、こういうものを目下のところ出す必要があると思われますので、着々準備を進めておるわけであります。提出予定の時期でございますが、大部分のものはここ数日中に出し得ると思いますが、この中で防衛支出金特別勘定経理に関する法律案とか、あるいは航空法特例とか、そういうものは多少まだ時間がかかるようでございます。これは現在予備作業班等でもつて先方と交渉を進めておりまして多少まだ時間がかかるようでございますが、その他のものはできるだけ早い機会に、目標といたしましては、ここ数日中に出したいという目標作業を続けておるような次第でございます。なお本日行政協定に基く電信電話料金法等の特別に関する法律案衆議院の方に提出いたした次第でございますが、提出済みのものは以上で六件でございます。
  5. 梨木作次郎

    梨木委員 今説明された分の中で、閣議湊定を経たものはどのくらいありますか。
  6. 菅野義丸

    菅野政府委員 このうち閣議決定を経たものは、地方税法特例に関する法律案だけでございまして、あとはこの次の閣議決定になると思いますものが四件ばかりございます。その程度でございます。
  7. 梨木作次郎

    梨木委員 次に伺いますが、破壊活動防止法案、この提出に関連いたしまして、新聞の報ずるところによりますと、総評ゼネスト決定に関連して、提出の時期についていろいろ政府が策動しておるやに伝えられておるのであります。つまり何かゼネストを禁止するとか、あるいは組合の分裂を企図しておるよう動きもあるように思われるのであります。そこで、そういうよう政府一つ法案提出する問題に関連して、いろいろな労働者が当然持つておる権利に対する圧迫とか弾圧というようなことをやられることは、まことにけしからぬと思います。そこでこの法案閣議決定を経たものかどうか、またこれについての提出時期がどういうようになつているのかを伺いたい。
  8. 菅野義丸

    菅野政府委員 ただいまの御質問の中に、この破壊活動防止法案等一連法律案提出につきまして、何か策動をしておるようなお話がございましたが、そういう事実はまつたくございません。この破壊活動防止法案とか、その他三件ばかりのいわゆる治安関係法案につきましては、三月末に閣議決定をいたしましたが、目下所要手続司令部等と打合せをしてやつております。提出の時期等につきましては、今お尋ねように、労働組合運動等とは何ら関係なく、手続の済み次第、できるだけ早く提出いたしたいと考えておる次第でございます。
  9. 梨木作次郎

    梨木委員 そうすると、閣議決定はしたが、まだ司令部承認を受けておらないという段階だとおつしやるのですか。
  10. 菅野義丸

    菅野政府委員 お説の通りで、ございまして、司令部承認が得られれば、できるだけ早く出したいと考えております。
  11. 石田博英

    石田委員長 菅野長官に対する質疑は終了いたしました。     ―――――――――――――
  12. 石田博英

    石田委員長 次に緊急質問取扱いの件をお諮りいたします。浮遊機雷による被害に対する国家補償に関する緊急質問バター輸入に関する緊急質問は前会保留になつておりましたが、この二件は本日も保留するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 石田博英

    石田委員長 さよう決定いたします。  次に新しく、破壊活動防止法案反対のためのゼネストに関する緊急質問森山欽司君から提出せられております。この取扱いについてお諮りいたします。
  14. 椎熊三郎

    椎熊委員 十三日、十八日に予想せられる、総評組合が声明しておるところのゼネスト的労働運動、これらにつきましては、今詳細御説明申し上げる必要もなく、講和条約の効力の発生を目前にして、非常に重大な内容を包蔵しておるようにわれわれは考えます。従いまして、昨秋来全国的に行われておる組織的破壊行動ともみなすべき行動が、このゼネスト機会にどのよう様相に現われて来るか、私ども想像するだに戰慄すべきものがあると思われる節があるのであります。従つて、なぜこういう十二日、十八日の波状的なゼネスト的行動が行われるのかということが問題でありまして、それは主として労働組合側主張といたしましては、破壊活動防止法案、あるいは労働三法等改悪か改善か知りませんが、彼らをもつて言わしむれば改悪、そういう反動的政府行動に対して、実力をもつて闘争しようということのように、声明の上からは察せられるのであります。まさしくそうだとすれば、これは非常に大きな問題でありまして、私どもは、政府行動はそうではないということにも確信を持ちたいし、そうであつてはならないという念も押したいしさらに破壊活動防止法案、これは今すでに閣議決定をして、GHQと交渉中であるというよう法案ですが、これらが出されたことによつて、一層これに拍車をかけるということになると、事態はますます紛糾する。そういう一連日本治安維持の上に重大な影響を持つ問題が目前に追つておる。組合は着々その準備を進めつつあつて、何百万の労働者がこれに参加するとさえいわれておるのであります。今日の日本警察力警察予備隊をもつてして、はたしてこれによく対抗し得るかどうか。このゼネストが正常な経済活動的に行われるものか、あるいは政治活動であるのか、そういう点も非常に重大な問題です。それできよう以後九日まで本会議がないのですから、緊急質問をする機会は本日よりない。十二日に実行するとすれば、十日ごろにはすでに彼らの行動準備は完成しておると想像される段階になる。そのときになつて緊急質問をしてみたところが、また政府国会から注意とか警告を発するにしたところが、時期手遅れの感があるのであります。われわれは、必ずしも確壊活動防止法案反対だという意味ではない。わが党の内部にも、まじめなこれに対する研究者もあるのでありまして、案そのものには、党としては、やはりこういうものも必要ではないかという見解に立つておるのであります。ただこまかい点については政府見解を異にする点もあるが、それは法案が出てから研究すべき問題だと思います。とにかくこういうものが閣議決定されたということによつて、今度のゼネストに大きな政治性を持たせる結果になつておるということは見のがすことのできない事実ですから、その点も国会で明らかにしておいて、政府とともに日本治安完璧を期したいという趣旨です。決して政府をいじめる、あるいは労働組合運動反対するという、けちなりようけんでやつておるのではない。今国民全体の注視の的になつておる十二日、十八日のゼネスト様相、その形というものをわれわれは探究しつつ、その陰にひそむ思想行動政治行動というものに対して、われわれ国民として大いに国土を防衛して行く上に、治安完璧を期する意味において、われわれの心構えをきめたい、そういう意味質問です。政府においてもこれについては重大な決意があるはずです。きようをはずしては、この質問意味をなさない。時間等は前例もありますから、ごく簡單に要点だけあげて質問いたしますから、これだけは御賛成を願いたい。
  15. 林百郎

    ○林(百)委員 今の椎熊君の発言の中には、非常に重大な問題が含まれておると思います。これは率直に言つて、明らかに、政府にこのたび労働組合が行うストライキを弾圧する、あるいは妨害するというよう意味の答弁をさせて先制攻撃をかける、このやおちよう的な質問をさせるのだという印象をわれわれは受けたのであります。たとえば、警察警察予備隊では防衛力が足りないとか、国土防衛というようなことを言つておるが、労働者ストライキに対してこういう言葉を使うこと自体、改進党の意図しているところは明瞭だと思います。それから先ほど十二日、十八日のストライキが、破壊活動防止法案反対のためだけと言つておりますが、決してそうではない。われわれはきのうも私鉄総連等行つて聞いたのでありますが、やはり賃金とか労働条件とかいうものに対する要求をも含めてストライキをやるのであつて労働者ストライキをやる権利は当然許されておるのでありますから、改進党のこの質問は、労働者に当然許されておる争議権罷業権を、先制攻撃をかけて弾圧させるというやおちよう的質問意図を持つておるという意味におきまして、この際断固反対いたします。
  16. 石田博英

    石田委員長 この際暫時休憩いたします。この件について御協議を願います。     午後一時五十分休憩      ――――◇―――――     午後二時十分開議
  17. 石田博英

    石田委員長 休憩前に引続き会議を再開いたします。  何かお話合いがあつたそうでありますから御報告願います。
  18. 福永健司

    福永(健)委員 改進党の森山欽司君から出されました破壊活動防止法案反対のためのゼネストに関する緊急質問につきましては、いろいろ御主張もあつたのでありますが、本日のところは保留せられんことを私どもは希望いたします。
  19. 椎熊三郎

    椎熊委員 これは反対され、採決されてつぶされてもしようがない。自由党が固い決意でそう言われるのだし、全然ひつ込めるのではなくて、留保ということだから、やむを得ず同意いたします。
  20. 石田博英

    石田委員長 それではこの緊急質問は、この際留保するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 石田博英

    石田委員長 さよう決定いたします。     ―――――――――――――
  22. 石田博英

    石田委員長 次に、これは公式に申出があつたわけではありませんが、公式に申出のある可能性が強いので、一週間ばかり運営委員会を休みますからお諮りいたしますが、法務委員会から、今の破壊活動防止法案審議のために、本会議は休んでおりますが、この一週欄の間に調査のために委員を派遣したいというよう申出が非公式にございました。このとりはからいを御協議願いたいのであります。
  23. 土井直作

    土井委員 これは法務委員会破壊活動防止法案が提案されることになつておると思いますが、それに対して、どこにどういう調査をしようというのですか。
  24. 石田博英

    石田委員長 私の聞いておる範囲を申し上げますと、私の希望するところは、正式に申出の出た場合、この委員会における今までの審議の経過というものは、繰返すまでもなくおわかりと思いますので、そういうことを含んで議長において適宜はからわれるということにしておかないと議長においては何ら処置ができないということになりますから、そういうことをやつたらどうかということでお諮りしておるのであります。そこで御質問趣旨は、そういうものが法務委員会提出せられるであろうということを前提としておられるわけですが、これは最近各地で頻発しております事件の本質について調査したい、こういう話でございました。
  25. 林百郎

    ○林(百)委員 具体的にどこをどうということを言わなければわからない。それから一切を議長に白紙委任するというわけには行かないと思います。大体委員長法務委員会から聞いて、こういう事件でこういうところだということでもわかつておれば、それを言つてもらわなければわからない。
  26. 石田博英

    石田委員長 そういう具体的な詳細なことについて言つておるわけではありませんが、最近新聞紙上において傳えられる頻発しておる事件ということでございます。
  27. 梨木作次郎

    梨木委員 破壊活動防止法案提出に備えてということでございますが、大体まだ提出もされておらないのに、あらかじめそれを予想して調査に行くということについても、非常に問題があると思います。
  28. 石田博英

    石田委員長 ただいまそういうことについて強い反対の御意見があります。私としては別に反対賛成という意図を持つて申し上げるのではありませんが、大体の空気を伺つておきたいわけであります。
  29. 松井政吉

    松井(政)委員 私は、法務委員会で現実に地方に起つておるいろいろな治安上の問題を調査するということについては、国政調査の中に入るかと思いますが、しかしまだ提出になつておらない破壊活動防止法案という法律そのものに関連をして調査するということは、ちよつとどうかと思うのです。
  30. 石田博英

    石田委員長 ただいま私の申し上げた説明によつて御判断が左右せられるといけないので、つけ加えておきたいと思いますが、もちろん要求の本質的なものは、国政調査要求であります。ただそれが何のために今回行くのかということになれば、事件が起つておるということと、たまたま破壊活動防止法案というものが提出せられる機運にあるということがその原因をなしておるよう法務委員会からの説明でございます。
  31. 土井直作

    土井委員 これは私は、破壊活動防止法案というようなものを対象にするのではなく、そういう法案を離れて、現に各地にいろいろ起つておる問題について、自然休会中を利用して法務委員会調査したいというよう申出がある。従つてこれに対する態度を聞きたいということの方がよくはないのですか。
  32. 石田博英

    石田委員長 それでけつこうです。
  33. 梨木作次郎

    梨木委員 大体治安上の問題について法務委員会調査に行くということについても、従来の法務委員会動きなどというものは、これはかつて私はこの委員会で問題にしたことがあるのですが、東大事件についても、まだ委員会参考人を呼んで調べておるのにすでに結論を発表するというような政治的な動きをしておる。こういうことで、今の治安当局自体がその真相さえつかめないような現状において、法務委員会行つて何を調べて来るのか。これはまつたく意味がない。実質的な調査の目的が達成できないと思います。それにもかかわらず行くということは、政治的な目標で初めから結論をつくつておいて、ただ行つたことに結びつけて、この破壊活動防止法案を通す理由にするということが非常に顕著だと思います。
  34. 石田博英

    石田委員長 わかりました。御反対ですね。
  35. 梨木作次郎

    梨木委員 反対です。
  36. 石田博英

    石田委員長 改進党は……。
  37. 椎熊三郎

    椎熊委員 私はこういう考え方です。今この委員会では、大体において国会開会中は出張は認めないという原則になつておると思います。今度も各地にいろんな事件が勃発しておるようだが、法案というものはまだ出ていないし、多数が賛成だということであれは、私どももあえて反対はいたしませんが、積極的に私ども賛成はできないと思います。
  38. 石田一松

    石田(一)委員 特に最近頻発しておる事件については、行政監察特別委員芸なるものが一、ニこれをすでに調査しておる事実もあるということです。それにさらに法務委員会がこれとせり合うような形をとることは、私は国会運営の上からも、結果としてはあまりおもしろくないことになるのではないかと考えます。
  39. 石田博英

    石田委員長 社会党二十三控室はいかがですか。
  40. 青野武一

    青野武一君 やはり国会開会中でもあるし、破壊活動防止法案がまだ出ていないときに行くことは賛成しかねます。
  41. 石田博英

    石田委員長 農協党は……。
  42. 羽田野次郎

  43. 石田博英

    石田委員長 自由党は……。
  44. 福永健司

    福永(健)委員 議長一任
  45. 石田博英

    石田委員長 これはあらかじめ伺つておくだけでございまして、具体的にどういう組織で、どういうことをきめて来るかわりません。全体の空気議長がここでお聞きの通りでございます。従つてその処置は、議長において適当にお願いすることにここで申し合しておきたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  46. 石田博英

    石田委員長 さよう決定いたします。     ―――――――――――――
  47. 石田博英

    石田委員長 次に本日の本会議議事についてお諮りいたします。
  48. 大池眞

    大池事務総長 私から御説明申し上げますが、日程第一の水産委員会法案は、全会一致でありまして、松田鐵藏君が御報告をされます。日程第二、内閣委員会警察予備隊法案は、委員長八木一郎君が御報告をされまして、反対の各派は改進党、社会党共産党粒会党二十三控空でございまして、討論通告がございます。反対討論、改進党の平川篤雄君、賛成討論自由党鍛冶良作君、それから反対社会党門司亮君、共産党今野武雄君であります。それから日程第三は文部委員長竹尾弌君報告をされまして、全会一致法案でございます。
  49. 石田博英

    石田委員長 それでは日程第二の討論は、申出通り許すに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  50. 石田博英

    石田委員長 討論の時間は十分以内ということで御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  51. 石田博英

    石田委員長 そこで日程第三について、共産党側から特に発言を求められておりますので、これを許します。
  52. 梨木作次郎

    梨木委員 実は教職員の除去、就職禁止等に関する政令を廃止する法律案についてでありまして、委員会におきましては、私の方の委員が―これは当日緊急に上程されまして、当日採決された議案であります。そこで愼重に審議検討する機会もなかつたために、実は誤つて反対すべきところを賛成したという報告を受けておるのであります。私の方の党といたしましては、これは反対の建前になつてつたのでありますが、そういうあやまちを犯してしまつたのであります。実は本会議でこの点につきましては反対したいのでありますが、いろいろ先例や規則の上からいつてむずかしいというようなことを聞いておるのであります。この点そういうおとりはからいを願いたいという希望なのであります。
  53. 石田博英

    石田委員長 お諮り申し上げますが、ただいま申出の件は、先ほど非公式に私どもの手元にもお申出がございました。いろいろ伺つてみますと、かつて議会史上類例のないできごとだそうであります。そこでこのとりはからいについて御協議申し上げます。
  54. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員 実は私はこの法案を直接扱いましたのですが梨木君の報告ちよつと建つた点がありますから申し上げておきます。ただいまの梨木君の発言は、緊急に上程してこれを十分審議検討するひまがなかつたというよう印象を與えたようでございますが、そういうことは全然ございません。それから討論内容反対的討論内容であつて、そうして賛成いたしますということであつた。そこでぼくは個人的ではあつたが、あるいは速記に載つておるかもしれませんが、渡部君賛成ですかと念を押したら、賛成でございますということで、だめを押したのに賛成された、こういう事情でございますから、事態をはつきりするために申し上げておきます。
  55. 林百郎

    ○林(百)委員 表立つてこういうふうにやるとむずかしくなると思います。ですから、本会議で何とか反対態度を表明できるよう便法でもあつたら、考えておいていただきたいと思います。
  56. 石田博英

    石田委員長 公開の議場において十分討論をせられたいというのが共産党年来の御主張でありますので、ここで御討論を願います。
  57. 石田一松

    石田(一)委員 私はかすかに記憶しておるのですが、国会法衆議院規則に、一旦表決したものは、自分でこれを変更することができないということになつておると思います。いやしくも国民代表として選ばれて議員となつた者が、反対すべきところを間違えて賛成したから、本会議でぜひ反対したいから便法をとつてくれというに至つては、常日ごろから理論でやつておられる共産党は何を言つておられるのか、まつたくこれはナンセンスです。こういうことをここで議題にすること自体がおかしい。こういうことは議題にしないで、あまり恥をかかさないでやるようにしたい。
  58. 椎熊三郎

    椎熊委員 せつかく梨木君が便法はないかということですから、便法はあります。それは全部退席すればよろしい。
  59. 石田博英

    石田委員長 私も石田一松君と同様の見解を持つておりましたので、同様の処置をしよう思つたのでありますが、有力な委員である梨木君から特に御発言がありましたので、お諮り申し上げたのであります。そこで今椎熊君から適切な御発言があつたのでありますが、それらをにらみ合せて、共産党において適宜善処せられんことを希望いたします。  次に緊急上程の件について事務総長から御説明願います。
  60. 大池眞

    大池事務総長 委員会を終了いたしまして、本日の緊急上程を希望されておる法案が三件あります。まず厚生委員会にかかつております戰傷病者戦没者遺族等援護法案、これが修正されて来る予定になつておりますが、ただいまのところ反対討論といたしまして社会党堤ツルヨ君、共産党苅田アサノ君、社会党二十三控室青野武一君、この五名の討論通告があります。
  61. 椎熊三郎

    椎熊委員 私の方は金子君がやります。
  62. 石田博英

    石田委員長 暫時懇談に移ります。     〔速記中止
  63. 石田博英

    石田委員長 それでは懇談をとじます。  この件については、先ほどからのお話合いの結果、賛成二名、反対二名ということにいたしまして、他の一切の動議は、この際議長においてとりはからわないということに決定いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「賛成」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
  64. 石田博英

    石田委員長 それではやむを得ませんから採決いたします。反対の方の挙手を願います。     〔反対者挙手
  65. 石田博英

    石田委員長 挙手少数。よつてよう決定いたしました。
  66. 大池眞

    大池事務総長 次は文部委員会から、ユネスコ活動に関する法律案、これが上つて参る予定でございまして、これには反対討論の柄澤登志子君があります。次は農林委員会の急傾斜地帯農業振興臨時措置法案、坂本實君外四十六名提出のものでありますが、これは全会一致、右三件が緊急上程の運びになりますから御了承を願います。
  67. 石田博英

    石田委員長 それではこれを緊急上程するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  68. 石田博英

    石田委員長 さよう決定いたします。  先ほど申し上げました通り討論時間は十分以内、本会議の開会時刻は二時四十五分。  本日の運営委員会はこれにて散会いたします。次回の運営委員会は十日午前十一時に御参集を願います。     午後二時三十四分散会