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1952-03-26 第13回国会 衆議院 議院運営委員会 第28号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年三月二十六日(水曜日)     午後零時四十分開議  出席委員    委員長 石田 博英君    理事 倉石 忠雄君 理事 福永 健司君    理事 山本 猛夫君 理事 土井 直作君       岡延右エ門君    岡西 明貞君       押谷 富三君    菅家 喜六君       島田 末信君    高塩 三郎君       田中  元君    田渕 光一君       中川 俊思君    柳澤 義男君       小林 運美君    椎熊 三郎君       長谷川四郎君    松井 政吉君       梨木作次郎君    林  百郎君  出席政府委員         内閣官房長官 剱木 亨弘君  委員外出席者         議     長 林  讓治君         議     員 上林與市郎君         議     員 黒田 寿男君         事 務 総 長 大池  眞君     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  剱木内閣官房長官より法律案提出予定につ  いて説明聴取憲法記念式典に関する件  事務局人事承認の件  本日の本会議議事に関する件     ―――――――――――――
  2. 石田博英

    石田委員長 それでは本日の議院直営委員会を開会いたします。  共産党から、行政協定関係法律案提出予定について質疑するため、官房長官出席を求めておられますので、ただいま官房長官あるいは官房長官出席を促しております。間もなく貝えるはずですから、見えたら、その際質疑を許すことにいたしまして、最初に、日本輸出銀行法の一部を改正する法律案参議院回付案取扱いに関する件を議題といたします。この件は、本日までに各派態度を御決定願うことになつておりましたから、各派から御報告を願います。改進党はいかがでしようか。
  3. 椎熊三郎

    椎熊委員 私どもは、回付案同意いたします。
  4. 石田博英

    石田委員長 社会党はいかがでしよう。
  5. 松井政吉

    松井(政)委員 日本輸出銀行法の一部を改正する法律案は、わが党は参議院回付案同意することに決定いたしました。
  6. 石田博英

    石田委員長 共産党はいかがですか。
  7. 梨木作次郎

    梨木委員 反対です。
  8. 石田博英

    石田委員長 労農党はいかがでしようか。
  9. 黒田寿男

    黒田寿男君 同意です。
  10. 石田博英

    石田委員長 自由党はいかがですか。
  11. 倉石忠雄

    倉石委員 参議院回付案同意をいたします。
  12. 石田博英

    石田委員長 それでは本件を本日の本会議に上程することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 石田博英

    石田委員長 さよう決定いたします。
  14. 石田博英

    石田委員長 次に、憲法施行記念並びに平和条約発効記念式典挙行に関する件を議題にいたします。これも、本日各派の御意向を伺うことになつておりました。改進党はいかがでしようか。
  15. 椎熊三郎

    椎熊委員 私どもの方は、「平和」云云という言葉を「独立」云々と直してもらいたいと思います。もし直すことが技術的に困るということであれば、あえて言わないけれども、その方がよいという意見を付して賛成いたします。
  16. 石田博英

    石田委員長 社会党はいかがですか。
  17. 松井政吉

    松井(政)委員 憲法施行記念日一緒にやるということについては、わが党は同意をいたします。但しわが党は、憲法施行記念式典は毎年やるのでありますから、それと一緒程度にやるという方式をとつてもらいたいという希望条件がついております。
  18. 石田博英

    石田委員長 共産党はいかがですか。
  19. 林百郎

    ○林(百)委員 私どもは、御存じ通り条約反対しておりまして、これによつて民族が隷属化するということがわが党の主張ですから、反対です。
  20. 石田博英

    石田委員長 労農党はどうですか。
  21. 黒田寿男

    黒田寿男君 憲法祝賀ということは、私ども賛成です。しかし今度の平和条約祝賀ということは、私どもの従来この条約に対する態度から、反対であります。
  22. 石田博英

    石田委員長 自由党はいかがですか。
  23. 倉石忠雄

    倉石委員 自由党賛成であります。
  24. 石田博英

    石田委員長 いかがでございましようか、いろいろ御希望条件どもございましたが、お立場上御反対なのはやむを得ないとして、こういう希望条項等を加味して、議長にそのとりはからいを一任いたしたいと考えますが、さよう決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 石田博英

    石田委員長 では、さよう決定いたします。     ―――――――――――――
  26. 石田博英

    石田委員長 ただいま劔木官房長官出席いたしましたので、これに対する質疑を許します。梨木君。
  27. 梨木作次郎

    梨木委員 昨日配付されました「議案審議状況」、それから政府提出予定法律案件資料を見ましたが、この中には、先般来私が政府に要求しておりました行政協定に伴う諸立法についての資料が全然ついておらないのであります。行政協定に基いて立法しなければならぬものは非常にたくさんあるわけでありまして、しかもその内容は非常に重要なものであります。そしてけさあたりの新聞を見ますと、これはあとで問題になるだろうと思いますが、四月に入つて自然休会云々というようなことも報道せられておる状態であります。われわれは、この行政協定に伴う法案審議には、相当期間もかかると思いますので、それらの事情も考慮して、それらがどうなつておるのか、もう一度確かめておきたいと思います。
  28. 剱木亨弘

    剱木政委員 行政協定に基きまする法律案は、ただいま急いでとりまとめ中でございます。昨日の閣議で、税法関係が三件だけ決定を見ましたので、これはすぐ国会に提出することにいたします。あと、なお十二、三件ございますが、これらは、できたら今週中にでも国会に提出することができるような運びになるように、取急いで今努力しております。全部できるかどうかは、はつきりわかりませんが、相当部分は今週中にどりまとめたいと考えております。
  29. 梨木作次郎

    梨木委員 今のお話ですと、十二、三件ということでありまして、今週中にというお話でありますが、今週中に十二、三件全部出せるのかどうかということと、それから行政協定に基く法案というのは、十二、三件で全部を網羅しておるのかどうかということを伺いたい。
  30. 剱木亨弘

    剱木政委員 法案の件数は、今まだはつきり申し上げる段階に至つておりません。ただ昨日閣議通りました三件以外に、一応十二、三件ぐらいあると予定しております。それから、それを全部今週中に提出するという運びになるとは、まだはつきり申し上げるわけに行きませんけれども、その大部分は、できるだけ今週中にとりまとめたいと今努力しております。
  31. 梨木作次郎

    梨木委員 今週中に出せるというのならば、すでに件名ぐらいはわかつておるだろうと思いますが、その十二、三件の件名だけでもここで説明していただきたいと思います。
  32. 石田博英

    石田委員長 法律案名称等につきましては、資料として提出していただきます。
  33. 剱木亨弘

    剱木政委員 案件を確定する程度に至つておりませんので、たとえば、いろいろな条件ありましても、一つ法律案にまとめるか、個々のものに分割して行くか、そういうふうな点がまだはつきり決定しておりませんので、今ここで案件を一々申し上げるわけには行かないのであります。
  34. 梨木作次郎

    梨木委員 そうすると、今週中に全部出せるかどうかわからないということになると、全部出せるのがいつごろになるかを伺いたい。
  35. 剱木亨弘

    剱木政委員 できるだけ早く提出しますということを申し上げる以外にないと思います。
  36. 林百郎

    ○林(百)委員 私どもが伺うのは、こういうことなんです。実は政府御存じ通り、この国会会期は五月七日ですから、あと実質的に一月しかないわけです。まだ十二、三件あるけれども、いつ出せるかわからないというようなことは、政府の責任だと思います。
  37. 石田博英

    石田委員長 御発言は、質疑範囲内におとどめを願います。
  38. 林百郎

    ○林(百)委員 国会が五月の七日に終るのに、その間に十分審議ができると政府は考えておるのかどうか。そのために何か国会に要請することがあるのかどうか、そごを聞きたいのです。もう少し国会権威を認めてあい、さつしなければだめだ。
  39. 石田博英

    石田委員長 あいさつをさせるために、本委員会に招致したのではございません。
  40. 林百郎

    ○林(百)委員 私のあいさつということは、会期の問題について政府側の煮向を聞きたいということです。
  41. 剱木亨弘

    剱木政委員 政府といたしましても、できるだけ早く出しまして、十分な御審議をお願いするように極力努力はいたしておりますので、国会におかれましても、できるだけの御努力をお願い申し上げます。
  42. 梨木作次郎

    梨木委員 もう一点伺います。これは劔木さんにじやなかつたけれども、今まで私は、菅野官房長官資料を出してもらいたいということをしばしば要求しておつた。ところが今日まで出ておらない。今委員長からもそういう要求がありましたから、これはぜひとも実行してもらいたいと思います。
  43. 石田博英

    石田委員長 昨日各委員のお手元まで、提出予定法律案件名についての資料は提出いたさせました。
  44. 梨木作次郎

    梨木委員 それには行政協定関係のものは全然ないのです。私が要求したのは、行政協定の実施に伴う諸立法についての資料をかねがね厳重に要求しておつたのです。
  45. 石田博英

    石田委員長 ちよつと御注意申し上げます。この資料の中にも「行政協定に伴うもの、機構改正関係のもの等追加若干あり」と書いてございますが、これ以外に、行政協定関係のものは追加して提出するという意思かと考えます。そこで行政協定関係のものは、先ほど申し上げましたように、できる限りすみやかに政府から提出させるようにいたします。
  46. 林百郎

    ○林(百)委員 もう一点だけで打切りますが、きようの朝日新聞を見ますと、これはどこの筋から出たかわかりませんけれども、四日から九日まで自然休会にならざるを得ないような記事が出ているわけです。劔木さんは国会協力を願いたい、協力を願いたいと言つておるが、あなたの方が国会協力しなかつたら、われわれは協力のしようがないのです。
  47. 椎熊三郎

    椎熊委員 行政府協力してもらうのですか。国会は最高の機関ですよ。
  48. 林百郎

    ○林(百)委員 それはわかつておるのです。だから、官房長官協力を求めたいと言つても、こちらは協力のしようがないわけです。そこで政府としては、あと二月の間に、今政府の考えておる案件を上げることができると考えておるのかどうか、それをはつきり確かめておかきと、われわれ書任を負うことになつてしまう。
  49. 剱木亨弘

    剱木政委員 できるだけ早く、取急いでやりますが、どうか御協力をお願いいたします。
  50. 石田博英

    石田委員長 それでは御苦労さまでございました。     ―――――――――――――
  51. 石田博英

    石田委員長 次に、事務局人事について御承認を得たい件がございます。事務総長より御説明願います。
  52. 大池眞

    大池事務総長 本院に長く勤めておりました職員で、今度の行政整理でやめる方が相当ございますが、そのうち当委員会承認を得ることになつているのは参事以上の者でございますので、その参事以上の方について御承認をお願いいたしたいのであります。それは、委員部の第二課長をやつております吉田三郎君、それから記録部速記第三課長をしております萩谷哲夫君、それから庶務部の営繕のことをずつとやつておりました杉田松造君、それから記録部速記監督をやつておりました伊藤信二君、庶務部会計課物品取扱い監督をやつておりました中堀忠次郎君、この五君が、この機会にぜひやめさせてもらいたいということで、希望退職を申出ております。そのうち伊藤信二君は、病気で大分長い間欠勤をしておりましたし、杉田君は六十七歳になつております。萩谷哲夫君が六十二歳、中堀君も五十六歳、委員部吉田第二課長も五十三歳で、一番少い萩谷君で二十五年四箇月、中堀君が二十七年三箇月、伊藤信二君は二十九年、吉田君は二十九年、杉田君は三十八年六箇月、こういうふうに非常に長い間勤続されました諸君でありますが、この際やめさせてもらいたいという希望退職願がございますので、この際まげて御承認を願いたいと考えております。
  53. 林百郎

    ○林(百)委員 ちよつとお聞きしたいのですが、お話を聞きますと、お互い役所に勤めておる人たちなんですが、今度やめるについては、特別な条件がつくわけですか。
  54. 大池眞

    大池事務総長 御承知の通り今度の行政整理関係で、退職手当がたくさんつきますので、この機会を利用してやめさせてもらいたい、こういうことでございます。
  55. 林百郎

    ○林(百)委員 本人が希望するわけですね。
  56. 大池眞

    大池事務総長 そういうわけです。
  57. 林百郎

    ○林(百)委員 恩給の方も、二十何年ということになるとつくわけですか。
  58. 大池眞

    大池事務総長 恩給は、恩給法によつてそれぞれつくわけです。
  59. 石田博英

    石田委員長 ただいま事務総長から説明がありました人事の件を承認するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  60. 石田博英

    石田委員長 では、さよう決定いたします。
  61. 石田博英

    石田委員長 次に、本日の本会議議事についてお諮りいたします。事務総長より御説明を願います。
  62. 大池眞

    大池事務総長 本日の議事日程として書いてございますのは、日程第一として、昨日御決定を願いました行政協定国会承認に関する決議案、これは趣旨弁明として三木武夫君、それから討論は、まず反対討論として自由党仲内憲治君、それから賛成討論者として、社会党鈴木義男君と共産党加藤充君と労農党中原健次君、この三人の申出がございました。従つて、昨日の運営委員会における御決定もありますので、御協定を願いまして、おきめを願いたいと思います。
  63. 石田博英

    石田委員長 それではこの件をまず最初にお諮りいたします。昨日の運営委員会におきまして、賛成討論者は二名ということに満場一致御決定願つたのでありますが、ただいま御報告によりますと、三人になつております。これは昨日の決定と相反するわけでありますが、その点はどうなつておりますか、御協議を願いたいと思います。
  64. 松井政吉

    松井(政)委員 ちよつと懇談をしてください。
  65. 石田博英

    石田委員長 それでは懇談に移します。     〔速記中止
  66. 石田博英

    石田委員長 懇談をとじます。
  67. 倉石忠雄

    倉石委員 共産党にお伺いするのですが、きのうのお話によりますと、賛成討論者は二名ということになつておりまして、きよう共産党の方から賛成討論の申出があるようでありますが、この賛成討論というのは間違いじやないですか。
  68. 林百郎

    ○林(百)委員 昨日二名ということでしたから、所属党員数の比例から言いまして、われわれは当然発言の権利があるということで発言通告をしておるのであります。決して間違いじやございません。
  69. 倉石忠雄

    倉石委員 そうしますと、共産党側から行政協定廃棄に関する決議案というものが出ておるのでありますが、その行政協定廃棄に関する決議案と、行政協定国会承認を求むべしというこの決議案と、どちらが先議さるべきものかということについて、事務総長に伺いたいと思います。
  70. 大池眞

    大池事務総長 行政協定廃棄に関する決議案は、昨日委員会付託になつておりますので、この場合どつちが先議という問題はありませんが、かりにきよう二つを上げるということになれば、承認を求める決議案の方が優先をするという建前でございます。これは衆議院で従来からやつております通り、たとえば議事中止せよという動議と、延期せよという動議と出ました場合は、中止してしまえば、あと動議は死んでしまいますので、延期をまず問うて、次に中止を問うということになります。今の場合には、承認決議案を先にやつて、もしこれが承認を要しないということになつても、廃棄決議案は生きて、もう一ぺんそれを問うことができます。しかし廃棄決議案を先にやると、これが決定すれば承認の方はなくなつてしまいますので、当然承認についての決議案のほうが先議性を持つということになります。従来からそういう取扱いをしております。
  71. 倉石忠雄

    倉石委員 そういたしますと、今のような手続であるとすれば、共産党廃棄せよというのであるから、共産党から、その承認決議案賛成討論通告があるのはおかしいじやないですか。
  72. 林百郎

    ○林(百)委員 国会審議にかけて、これは憲法違反なら違反だという認定を受けてから廃棄してもいいのです。とにかく国会審議にかけろということは、わが党の廃棄すべきだということの前提として当然賛成できることなんです。ちつとも矛盾してないのです。
  73. 倉石忠雄

    倉石委員 今の手続きのやり方を承ると、この承認に関する決議案のほうが先議すべきものであるということであるから、その決議がいかになろうとも、廃棄すべしという決議案は生きておる。そういうことであるならば、必要がないから廃棄せよという側が、国会承認を経ろというのは間違いじやないですか。
  74. 林百郎

    ○林(百)委員 倉石君の言うのは、どういうことかよくわかりませんが、とにかく私どもの方は、党の方針として、野党連合の本決議案賛成をし、賛成討論通告をしておるわけでありますから、それをわが党がどういうふうに理論づけ、どういうふうに筋をつけたかということは、皆さんにお話する必要はありませんので、いつもの慣例通り扱つていただきたいと思います。できたら三人にしていただいて、時間は適当にわけていただくなら、いただいてもけつこうです。
  75. 倉石忠雄

    倉石委員 共産党側は、この行政協定というものは廃棄せよという意思表示をしておられるのでしよう。そのものが、国会承認を求めろということに賛成討論をされるというのは、まつたく意思二つにわかれておるのであつて、そういうものを両方討論させるというふうなことは悪例になるから、私どもは、さようなことを承認するわけには行かないと思います。
  76. 林百郎

    ○林(百)委員 これは言うまでもないけれども憲法七十三条による国会承認を求めるというのは、国会審議にかけるということでしよう。それに対して、あなたの方は反対立場をとることは当然予想されておることです。われわれは、これは憲法違反して、当然無効のものだから、国会承認を求めた際にこれに反対する。要するに、国会審議にかけろということなんです。これに賛成したからといつて行政協定賛成しなければならぬということじやないのだから、少しもおかしくはない。     〔発言する者多し〕
  77. 石田博英

    石田委員長 静粛に願います。松井君に発言を許しました。
  78. 松井政吉

    松井(政)委員 私は、こういうことになろうと思うのです。行政協定国会承認に関する決議案は、いわゆる野党連合として、三木武夫君外百二十二名が出しておるわけです。これが昨日議題になりまして、本日上程をしよう、その場合の討論者は、賛成反対各二名、こういうことで決定をしておる、従つて行政協定国会承認に関する決議案に、この百二十二名の野党連合に参加していない共産党賛成をする、あるいは反対をするということは、これは自由なんです。今聞いておりますと、いろいろ内容議論しておりますけれども、その議論は、この場合の議論じやないと思うのです。賛成することはけつこうだが、しかし今申し上げたように、われわれ三木武夫君外百二十二名で提出して、これに対する討論賛成反対各二名、こういうことで、賛成討論者は提出した側において二名ということは決定しているわけです。そこへ共産党賛成討論をやらしてくれと言つてきたので新しい問題が起きたのだ、こういうぐあいに解釈して、新たに賛成討論を申し出た共産党討論を許すか許さぬかということだけに集約して、決定していただきたいと思います。
  79. 椎熊三郎

    椎熊委員 きのうの運営委員会決定討論者二名ということを、くつがえすかどうかということなんです。あの決定が死んでしまうのなら別だけれども、これは生きておると思う。そうすると、共産党の問題は議題にならない。従つて、きのうきめた鈴木君と中原君の二名は動かすことができない。もし決定をくつがえして三名にするというのなら別です。
  80. 林百郎

    ○林(百)委員 私たち立場は、行政協定国会審議にかけるべきだということでして、かけた結果、憲法違反だ、無効だという結論が出る場合もある。そこで、これに賛成反対ということはあり得る。今までも、野党連合で出した議題あるいは法案にわれわれが賛成して、討論順位は各党の所属党員数でやつておるわけです。きのうの賛成討論二名というのは、提案者のうちから二名選ぶということじやない。賛成討論者二名ということで、それは議事録を読んでみればわかる。
  81. 石田博英

    石田委員長 それでは議題を整理してお諮りをいたしますが、昨日の決定決定通りといたします。これを本日くつがえすということは、議題をかえつて混淆せしめるので、取り扱いません。二名の範囲において議題にするわけでありますが、一番目の鈴木義男君に御発言を許すということには御異議はないと思います。次は、人数上から参りますと共産党発言順位になるわけで、これが議論の分かれ道になつております。この共産党発言には、倉石君からの疑義が出ております。すなわち、その疑義に基いて、発言を許すべきでないという御議論であります。そこで、これを動議として倉石君のほうからお出しになれば、それによつて各派の御意見を承つて、決したいと存じます。
  82. 倉石忠雄

    倉石委員 この問題は、たとえば一つ法律を廃止するという法案を出しておいて、それに賛成するのと同一なことであつて矛盾撞着これよりはなはだしきはないとわれわれは考えます。従つて、同一の問題について二つ意思決定をなしておられるわけでして、共産党が今ここに突如として賛成討論発言を求められるということについては、われわれは反対をいたしたい。その動議を提出いたします。
  83. 石田博英

    石田委員長 それでは倉石君の動議につきまして、各派の御意見を承ります。
  84. 椎熊三郎

    椎熊委員 議員職責上一番大事な問題は、案件に対する意思決定なんです。意思決定が、まつたく正反対に、二つになつておるときには、意思決定がないということなのです。それは議員職責を全うするゆえんではない。かつて参議院等におきましては、討論反対討論をし、表決に賛成投票をしたために除名せられたという実例さえある。それほど議員意思決定というものが議員本来の職責の中心になるものです。ここに矛盾撞着があるならば、その発言というものは何らの権威もないほどであつて、かくのごとき悪例を残すような事態には、私は賛成しかねます。従つて二名の賛成討論者は、昨日決定通り鈴木義男君と中原健次君の二人に御決定を願います。
  85. 林百郎

    ○林(百)委員 昨日そんなことは決定しておらぬ。
  86. 石田博英

    石田委員長 氏名については決定をしておりません。社会党はいかがですか
  87. 松井政吉

    松井(政)委員 昨日賛成討論二名、反対討論二名と本委員会決定いたしました。そこで行政協定国会承認に関する決議案提出者となつております野党連合では、二名の賛成討論者をどうするかということについて協議をいたしました結果、やはり鈴木義男さんと、それから社会党二十三控室、労農党等で打合せをしていただきまして、中原健次君と決定を見たのであります。従つて昨日の決定が二名である限り、この原則を守つていただきたい。本日あらためて三名の討論者決定し直すということであれば、共備党の申入れを受けてもよろしゆうございますが、昨日の決定通りということならば、賛成討論者はやはり二名ということに決定が願いたい。
  88. 林百郎

    ○林(百)委員 私たちがこれを申しますのは、いろいろなりくつをつけて、共産党発言を制限するようなことが国会の中で行われるということになりますと、やはり国会権威のためにも、われわれとして考えなけれ袋らないと思うのです。そこで椎熊君の意見に対する私の方の反駁を申し上げますが、われわれは、これは憲法の九条に違反しておる、だからこれは無効の協定ではないかということを言つておるわけです。しかし憲法第七十三条によると、条約の締結は国会承認を求めなければならぬ。国会承認を求めるということは、国会審議にかけて、国会意思を問えということなんですから、国会意思を問う際に、われわれは憲法九条に違反し、無効な条約だということを十分発言し得るわけですから、われわれの立場としては、何ら矛盾しておらないと思います。もしここでこういうことになれば、これから野党連合の出した決議案に対しては、われわれは何らの発言もできないということになる。そこで、そういう将来の国会運営にも関係しますし、われわれから見て、共産党発言を封じる陰謀のように見えるわけです。だから国会の民主的な運営の上から言つても、非常に重要だと思うのです。昨日は賛成反対各二名ということで、名前も出ておらぬのです。そこでわれわれから賛成討論通告を出した以上は、国会の慣例に従つて所属党員数に比例してこれを許すのが当然だと思うのです。それもわれわれが労濃党と話をして、皆さんの御期待に沿うような方法も考えられますが、しかし正面から発言の権限がないというようなやり方は、国会権威のためにも慎むべきことだと思うのです。
  89. 石田博英

    石田委員長 次に上林君の御意見を承ります。
  90. 上林與市郎

    上林與市郎君 簡単に申し上げますが、共産党発言の要求は、成規の手続をふんで廃棄決議案が出されなければ、いろいろ考慮する点もあるんじやないかと思いますが、しかし委員会まわしではあつても、成規の手続をふんで出しておりますので、やはり前二者の議論通り、きのうの決定はその通りやるのが正しいと思います。
  91. 石田博英

    石田委員長 労農党の御意見を承ります。
  92. 黒田寿男

    黒田寿男君 私は、実は昨日出席しておりませんでしたので、私の方で受継がれた意見に基いて申し上げます。私が受継いだ昨日のこちらの御決定というのは、行政協定国会承認に関する決議案については、共産党の方で廃棄決議案を出されておる、私どもに関連したものは、国会承認に関する決議案であつて、その決議案賛成演説者は二名ときめられた、そのうちの一名は社会党の右派から出す、あとの一名は小会派の方で選ぶ――これは真実であるかどうか知りませんが、私はそう承りまして、そこで私どもの方は、小会派の諸君と協議を申し上げました結果、わが党でやることになりましたので、中原君を通告しておいたような次第であります。ところが共産党の方から、賛成だから討論をしたいというお話を、きようここで初めて私ども聞きましたのですが、昨日からそのようなお話を承つておりますれば、私どもの方は必ずしも発言を争おうとは思いません。他の会派で適当な人があれば、やられてさしつかえないと思います。しかし共産党のただいまのお話は、実はここで初めて承りましたので、もし私どもの方で辞退して共産党にかわつていた、たくということになりますならば、もう一度小会派の方で相談しなければならぬ。それをいまさらどうかと思いますし、まあひとつここは、昨日小会派の方で、私の理解しておりましたような意味できまつたところで、皆さんの御賛成を願いたいわけです。
  93. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方としては、前申しましたようなことから重要視したわけでありますが、ただいまのお話のように、今後やはり野党連合とわれわれとの間で、国会運営上から言つて発言機会はあるけれども、しかしこういういきさつだから話合いでということならば、われわれは無理やろうというわけじやないのです。その真意を上く理解してもらいたいのです。そうでないと、これはまつたく共産党国会からオミットするということになる。
  94. 石田博英

    石田委員長 大体御議論は尽きたようであります。倉石君から提出せられておりまする共産党発言に関する動議を採決いたします。倉石君御発言の趣旨に基いて、今回通告のあつた共産党加藤充君の発言は許すべきでないということに賛成の諸君の挙手を求めます。     〔賛成者挙手〕
  95. 石田博英

    石田委員長 挙手多数。よつてさよう決しました。
  96. 大池眞

    大池事務総長 そういたしますと、日程第一につきましては、ただいま討論者をおきめ願いましたが、この採決方法はどういたしますか。
  97. 椎熊三郎

    椎熊委員 これは重要案件でありますから、記名投票に願います。     〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  98. 大池眞

    大池事務総長 それでは百三十二名の方の御要求でございますから、法規に基きまして記名投票ということになります。  日程第二の、日本輸出銀行法の一部を改正する法律案参議院回付案は、先ほど各党の御態度を伺いましたが、御反対もあるようでありますから、起立でお願いすることにいたします。  日程第三の、在外公館借入金の返済の実施に関する法律案は、大蔵委員会案件で、修正になつておりますが、佐藤委員長の御報告でお願いいたします。  そのほかに、本日上つております分と、上る予定の分が相当ございます。すでに上つております分は、文部委員会の、新たに入学する児童に対する教科用図書の給与に関する法律案と、内閣委員会の、行政機関職員定員法の一部を改正する法律案、経済安定本部設置法等の一部を改正する法律案、外務省設置法の一部を改正する法律案、農林省設置法等の一部を改正する法律案、総理府設置法等の一部を改正する等の法律案の五つが上つておりますので、これを緊急山程願いたいと思います。あとから間に合うと思われるものは、法務委員会の工場抵当法及び鉱業抵当法の一部を改正する法律案と、郵政委員会の郵便為替法の一部を改正する法律案とがありますが、これも間に合えば緊急上程願いたいと思います。なおそのほかにも二、三ありますが、それはちよつと間に合わないかと思います。
  99. 石田博英

    石田委員長 それでは、ただいま事務総長から御説明がありました法律案については、逐次緊急上程することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  100. 石田博英

    石田委員長 では、さよう決定いたします。  なお新しく上程される案件について、討論通告がございますか。
  101. 林百郎

    ○林(百)委員 内附委員会関係の五案については、今野君が反対討論をいたします。郵便為替法の一部を改正する法律案については、田代文久君が討論をいたします。  それから、もう一つ委員長に希望があります。きのうの本会議でも、終りごろになつたら出席議員が非常に少くなつた。これも程度によりけりですが、せめて定足数くらいは出すように願いたいと思います。
  102. 石田博英

    石田委員長 できるだけ議員出席を督促するように努力をいたします。
  103. 椎熊三郎

    椎熊委員 この問題に関連してですが、今政府として国会審議を求めている案件は、行政協定等に関連を持つものも多いし、非常に重要法案であるが、与党はこれを守る誠意に欠けておる。また今日の内閣のあり方と不勉強、これが国会を低調ならしめている最大の原因だと思う。私どもは、今日以後は定数については厳格なる態度をとりたいと思います。これは野党の考え方でございますから、あらかじめ御用意おきを願います。定足数を欠いておるので成立しないということを主張することがあり得るということを、あらかじめ申し上げておきます。
  104. 石田博英

    石田委員長 なお、これは昨日も御了承を得ておいたことでありますが、討論の時間は一切十分以内にお願いをいたします。  ただいまの出席の点については、委員長といたしましても、その督促については努力をいたしますが、これは与党、野党別々の責任ではないと思いますから、お互いに御努力を願います。
  105. 梨木作次郎

    梨木委員 けさの新聞を見ますと、何か衆議院は四月に入つてから自然休会に入るというようなことが載つております。この点いろいろ議員諸君から問合せがあるのですが、何かそういうことが、常任委員長会議あたりで申合せでもあつたのですか。
  106. 石田博英

    石田委員長 常任委員長会議で話合いに出ました件を御報告申し上げます。それはこういう話合いでございました。大体年度末までに終了しなければならぬ議案を整理し、次の委員会審議の終了を待つ間、もし時間がとれるならば、この際一週間程度休むようなことにしたらどうかという議論が出まして、委員会の審査を督促してもらうように話合いをいたしました。これはいずれ皆さま方と御協議を願わなければならぬ問題でありますが、常任委員長会議では、非常に長くもなつておりますから、四、五日ぐらい休んだらどうか、またそれで法律案の処理ができるのではないかというような話が出たことは事実でございます。それはいずれまたあらためて御相談を申し上げます。  それでは本日の本会議は午後二時に開会いたします。  本日の運営委員会はこれにて散会いたします。     午後一時三十分散会