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土井委員 ただいま
手元へまわ
つて参りました
緊急質問の表を見ますと、すでに十七出ております。これは与党とか野党とかいうことを離れて、
緊急質問の
取扱いというものを、もう一度考える必要があるのではないかと思うのです。これはきわめてフランクに聞いていただきたいと思うのです。われわれの方のものもあります、が、実際上の問題として、
緊急質問の
取扱い方というものは、前も
つて本
委員会で
決定されておるわけなんです。ところが
緊急質問が、何か各党で競うて出されるようなきらいがないわけではないと思うのです。やはり真に緊急性があるという認識が十分できるならばいいけれ
ども、そうでなくて、何か
緊急質問という形で出して、本
会議の議場で質問するということだけに目標を置かれていて、その
内容をきわめるという点については、むしろ
委員会よりも劣る場合がしばしばあるのではないかと思うのです。もとより
緊急質問を出されることはいいけれ
ども、この問題が、しばしば
運営委員会で、お互いの党の政策的な面などのバランスなどを考えながら、これを取捨選択されて行くというきらいがないわけではないのであります。そういうことは
運営委員会全体の面からい
つて、あまり感心したことではないと思うのであります。そこで、
原則的に
緊急質問として取扱うべき性格についてはきま
つておりますので、それを再確認するか、あるいは
緊急質問を全部すらりと許して、片つぱしから時間的なあいまあいまにやらせるというふうにするならば、そういう方法でも私はさしつかえないと思うけれ
ども、それでなければ、
緊急質問という形をもつと各党で考える必要がありはせぬかと思うわけです。それについて考えなければならぬ点は、衆議院は不幸にして自由党が絶対多数でありますので、この
緊急質問というものは、えてして与党の思うままに
運営されて行くのでありますが、参議院の場合には、
緊急質問というものはそれぞれの勢力
関係で、与党が圧倒的にこれを押えるわけに行かない。
従つて衆議院で
委員会まわしにな
つておる
緊急質問が、参議院では続々やられる。そうすると、いかにも衆議院の
議員の権利がいたずらに多数によ
つて剥奪されるということになり、参議院のことをあまり言うわけには行きませんけれ
ども、大したことでないことが
緊急質問としてどんどんやられるということにな
つて、両院における均衡が非常にとれないわけです。両院は性格が違うのだし、
構成も違うのだから、何も一致しなければならぬという必要もないけれ
ども、やはり
緊急質問の性格というものが両院とも同じような形でつくられて行
つてしかるべきじやないかと思うのです。ところか衆議院だけはたまたま与党が多数であるという
関係上、これらが全部オミツトされてしまう。そうして参議院だけやるということでは、いかにも衆議院の権威というものが失われて行くことになるのであ
つて、この点については、
緊急質問の
取扱い方というものを両院でまず考えてもらうということと、本質的にはこの問題をどう取扱うかということをきめてもらわないと、このためにここでいたずらに時間ばかり空費して、実質的には全部
委員会まわしにな
つてしまうというおそれがあるので、この点は各党でもう一ぺん十分に
審議して、きようこれを上程するというようなことは事実上不可能かどうかわかりませんけれ
ども、私の考え方としては、もつと真剣に考えてもらう必要がありはせぬかと思うので、御
提案申し上げます。