○
井之口委員 そこで大分
審議会に大きな期待を持
つておられるようでありますが、これは附則第十四條の二に当る問題であります。ここをごらんになればよくわかる。二の中の「3
審議会は、委員五人で組織する。」と、りつぱに出ております。同時に、その内部の構成を見ますと、「一人及び学識経験のある者のうちから三人を、
外務大臣が
任命する。」五人のうち、学識経験ある者として
外務大臣が五名を
任命するのであります。五名のうち三名を
外務大臣が
任命するとすれば、すでに
外務大臣の個人の主観によ
つてこの三名が選ばれるわけであ
つて、この
審議会なるものがいかに正論を吐いたところで、多数決によ
つてこれは否定されてしまう。現に今日
日本の衆議院はどうな
つているか。衆議院の中において見たら、自由党絶対多数で、その絶対多数が何でも押し切
つてしまう。川上貫一君のごとき、ああいう愛国者でさえも追放しているし、今また風早君を懲罰にかけている。こういうふうでどんな簡單なことでも絶対多数が支配して来るのが
アメリカ式の民主主義なんだそうですが、そういうふうにやられましたならば、この
審議会なるものが実にたよるに足らぬもので、五人のうち三名が
外務大臣の主観によ
つてきめられるという結果に立ち至
つたら、これをどうして防ぎ得るか。あなた方が今大きな期待を持たれたところの
審議会が、そういうふうなものであるということをひ
とつ認めた上で、それを防止する方法があるならば、これにひ
とつ意見を出してもらいたい。