○
山崎(岩)
委員 副支配人の
立場も、これは重要なる
機構の
一つであることは了解することができるのでありますが、いかに人事を尽しても、尽しがたい障害がある。それが津軽海峡であると私は申し上げる。人事においてはなすことができないものがある。たとえば自然的な大きな暴力もある。のみならず、また国際的に容易ならざるところの
立場に立
つておるということも、現実に皆さん方が浮遊機雷によ
つても大きな脅威を受けておるではないかということを、私は具体的に申し上げておる。そこで副支配人がいかに有能でありましても、これは電話の設備もなく、走
つて行
つて北海道に連絡をつけるわけに行かない。そういうようなまことに重大なる障害があるのにかかわらず、副支配人がまことに有能なる人物であるがゆえに、こういうような問題を解決することができるとおつしやるのでありましたならば、これは総裁、あなたの
考え違いであります。なぜなれば今度も、この冬中に非常な雪が降
つたというわけではない。ことしは雪は非常に楽であ
つた。しかるにかかわらずあののどにつかえまして、何百両という貨車が一週間も十日間も、あの操車場ばかりではなく、大館の辺に至るまで、八戸の辺に至るまで、行くところなく、なすところなくとま
つていたという事態さえある。ということは何かというと、津軽海峡という障害によ
つて、のどにつかえるものがある結果であると私は思う。そういうことは、私ばかりが見ておるのではない。これは本
委員会が国政
調査によ
つて十数名の
委員を派遣いたしまして、その実情を現実に
調査をして来まして、それが決議とな
つて現われ、あるいは
調査報告とな
つておるのであります。試みに昭和二十五年九月十九日の当
委員会における決議文を申し述べますならば、決議文、「今回全国主要各地方に
委員を派遣し、国有
鉄道新
機構の現状につき視察の結果、東北、北関東、近畿、中国においては
運営上幾多の支障欠陥ありと認める。よ
つて、
わが国経済文化の動脈たる国有
鉄道運営の円滑を期し、公共の福祉を増進するため、
政府は速かに青森、宇都宮、姫路、下関に
鉄道監理局を設置するよう措置すべきである。」当
委員会におけるところの決議ばかりではない。参議院の
運輸委員会においても、これに似たところの決議をしておる。それは昭和二十五年十二月十三日、同様に参議院は
委員を派遣して
調査をしました結果、こういう決議をしております。決議、「我が国
陸上交通の根幹をなす
日本国有
鉄道が
能率的な
運営をなし、公共の福祉を増進するため
政府は本
委員会における
運輸大臣の答弁の趣旨の
通り必要なる箇所に、
鉄道監理局を設置するよう速かに措置すべきである。右決議する。」これは参議院におけるところの決議である。越えて昭和二十六年六月二日、衆議院の本
会議におきまして決議されております。これは朗読を省略いたしますけれ
ども、
鉄道機構の改正をすみやかに行わなければならぬというので、国鉄の
輸送力
整備に関する決議をしておるのであります。こういう一連の事項は、これは決して私
どもがテーブル・ワークでや
つておるのではない。二回にもわたりまして私
どもは北海道並びに東北地方各地、あるいは中国方面を経めぐりまして、詳細に
調査しました結果、決議しておるのであります。その決議のよ
つて来るところは、いろいろな
部面を勘案しておる。われわれとても、でくのぼうではない。国鉄の総裁だけがこの道における権威者であ
つて、しかも最も造詣の深い人であるとは言いがたい。それには相違ないけれ
ども、しかしながら当
委員会の中にも
岡田さんとか
滿尾さんというような、国鉄出身のりつぱなエキスパートである
委員もおられるのであります。こういうような問題をどういう
事情で国鉄は閑却されておるのであるか。われわれの
委員会における決議をあくまでも皆さん方が無視される御意向であるのかどうか、これを大臣と国鉄総裁のお二人から承りたい。