○
大橋国務大臣 お話の御趣旨はこの
海上保安庁におきましても、あるいは
警察予備隊におきましても、幹部の教育を今力を入れておる次第でございます。これらの教育については、特に注意をしてほしいという御主張であつたと存ずるのであります。現在どちらにつきましても、幹部の教育ということが、将来の拡充強化の上から行
つて基礎に相なりまする
関係上、
予備隊においてはこれに非常に力を入れております。そうしておそらく
海上保安庁においても同様だろうと存ずるのであります。
警察予備隊におきましては、この幹部の教育というものを二色に区分いたして
考えております。その
一つはすでに
警察予備隊の隊員に現在な
つている人
たちを教育する場合であります。このな
つている人
たちを教育する場合におきましては、この
予備隊の制服部隊によ
つて、教育を進めて行く。これは現在開設いたしてありまする幹部学校であるとかあるいは各種の特殊の技術的な学校はそういう仕組みにな
つておりまして、これは制服部隊でありまするので、総隊総監の管轄下において教育を実施いたしております。ただいま俗に士官学校とい
つてこの間新聞に伝えられたことがありまするが、これは高等学校を卒業いたしました
程度の若い方を新しく募集をいたして、そうして
予備隊において教育をいたした上、その教育の済んだ後に幹部として
警察予備隊で採用しよう、こういう計画をいたしております。そういう点において幹部と
なつた人の教育でない、幹部になろうとする人の教育でありまするから昔の士官学校のごときものでございます。これにつきましては制服部隊の最高指揮官でありまする総隊総監のもとにおいて教育せしむるのではなく制服を着ていないところの
行政官、そういう人
たちの
管理のもとにそうした教育をいたすよういたしたい、こう
考えているわけでございます。この趣旨は制服部隊によりまして、あまりにも
予備隊の使命なり
性格なりということに教育の重点を置きまする結果として
一般国民として、あるいは
一般の指導者としての
一般的素養において、欠くるようなことがあ
つてはいかぬのである。こういう意味におきまして、制服部隊を離れました
行政管理面を担当いたしておりまする制服を着ない部局においてこの教育を
責任を持つ行てく、こういうふうにいたしたい、こう
考えているような次第でございます。