運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1951-11-29 第12回国会 参議院 予算委員会 第24号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年十一月二十九日(木曜 日)    午後三時四十一分開会   —————————————   委員異動 十一月二十八日委員北村一男君及び宮 城タマヨ君辞任につきその補欠として 上原正吉君及び高木正夫君を議長にお いて指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     和田 博雄君    理事            石坂 豊一君            平岡 市三君            小林 政夫君            藤野 繁雄君            佐多 忠隆君            櫻内 義雄君            東   隆君            木村禧八郎君            岩間 正男君    委員            泉山 三六君           池田宇右衞門君            石原幹市郎君            岩沢 忠恭君            加納 金助君            白波瀬米吉君            島津 忠彦君            上原 正吉君            一松 政二君            深水 六郎君            前田  穰君            荒木正三郎君            小林 孝平君            小酒井義男君            波多野 鼎君            山下 義信君            西田 隆男君            深川タマヱ君            堀木 鎌三君            矢嶋 三義君   政府委員    大蔵省主計局長 河野 一之君    大蔵省銀行局長 河野 通一君   事務局側    常任委員会専門    員       野津高次郎君    常任委員会専門    員       長谷川喜作君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○昭和二十六年度予算執行状況に関  する調査の件  (報告書に関する件) ○昭和二十六年度一般会計予算補正  (第一号)(内閣提出衆議院送  付) ○昭和二十六年度特別会計予算補正  (特第一号)(内閣提出衆議院送  付) ○昭和二十六年度政府関係機関予算補  正(機第二号)(内閣提出衆議院  送付)  (予算総則に関する件) ○小委員長報告   —————————————
  2. 和田博雄

    委員長和田博雄君) 予算委員会を開きます。先ず調査報告の件についてお諮りいたします。本委員会昭和二十六年度予算執行状況に関する調査を行なつて來たのでありますが、本会期中は昭和二十六年度補正予算を審査していたためと、予算執行がまだ年度の中途でありますためこの調査を終了することができなかつたのでございます。つきましてはこの調査報告書議長に提出することになつてありますが、この報告書の作成及び手続につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 和田博雄

    委員長和田博雄君) 御異議ないと認めます。なおこの報告に御賛成のかたは順次御署名をお願いいたします。  多数意見者署名     佐多 忠隆  東   隆     白波瀬米吉  上原 正吉     深水 六郎  前田  穰     矢嶋 三義  深川タマヱ     西田 隆男  小酒井義男     山下 義信  藤野 繁雄     荒木正三郎  小林 政夫     平岡 市三  石坂 豊一     木村禧八郎  泉山 三六     石原幹市郎  加納 金助     岩沢 忠恭  小林 孝平   —————————————
  4. 藤野繁雄

    藤野繁雄君 昭和二十六年度の補正予算が今審議されておるのでありますが、定員法改正に伴うて予算のいろいろと修正すべき点があるのじやないかと想像されるのであります。この点についてはすでに三回に亘つていろいろお尋ねしたのでありますが、まだその点が明らかでないのであります。それは第一の方法としては当該予算を組替えるのが最も適当であると思うのでありますが、若しこれができないといたしましたならば予備費から流用するような方法もとらなければできないのであります。併しそういうふうなことは非常に厄介でもあるのでありますから、予算総則を変更したらどうだろうかと、こういうふうなことを考えておるのであります。從いまして昭和二十六年度の一般会計予算補正予算補正総則五條の次に第六條といたしまして次の一條を加えるのが適当ではなかろうかと思うのであります。「第六條行政機関職員定員法改正に基く定員異動により、昭和二十六年度において職員基本給不足を生じたときは各省各庁の長は昭和二十六年度一般会計予算予算総則第十條但書規定にかかわらず各部局等経費金額又は部局等内の各項経費金額大蔵大臣承認を経て名称の異なる部款の間においても彼此移用することができる。」とこういうふうにしたほうがいいのじやないかと考えておりますから、どうぞよろしくお取計らいを願いたいと思うのであります。
  5. 和田博雄

    委員長和田博雄君) お諮りいたしますが、只今藤野委員から御発言になりました予算補正総則五條の次に六條を加えてこれを改正するという御発言があつたわけでありますが、これを議題にすることにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 和田博雄

    委員長和田博雄君) それではこの件を議題にいたします。ちよつと速記をとめで下さい。    〔速記中止
  7. 和田博雄

    委員長和田博雄君) 速記を始めて……。
  8. 波多野鼎

    波多野鼎君 これは、今提案になりました案件は財政法基本原則にも触れる問題であつて、我々が財政法を守るという見地を從來ずつと貫いて來た。この見地と非常に抵触するので、よほどこれは慎重に考えて決定しなければならんと思う。特に部局間の経費流用の問題ということは厳重に禁止してある財政法精神を我が予算委員会がこれを蹂躪していいというような決定することはこれは相当慎重な考慮を要すると思う。勿論こういう問題が起きて來たゆえんは、ゆえんを尋ねればいろいろある。いろいろあるのだけども、併しその原則を守らなければならんという精神は私はそう放棄することはできないと思つておりますので、提案者のほうにお聞きしたいのですが、何か別の法はなかつたのですか。
  9. 藤野繁雄

    藤野繁雄君 さつきも申上げましたように今度の定員法の変更によつてとる、べき方法予算の組替えをやることと、それから予備費から流用することと、主計局長説明によつて見まするというと物件費流用によつてやることができる。この三つの方法があろうと思うのであります。併しすでに二十六年度においても約四分の三経過しておるような際において残り物件費がそういうふうに流用されるものがあろうとも想像がつかないために、万止むを得ずこういうふうな第六條を付けるよりほか方法ないとこう考え提案したような次第であるのであります。
  10. 波多野鼎

    波多野鼎君 ちよつと政府当局に聞きたいのですが、仮に定員法の改訂が行われた場合に予算上どういう措置とつたらいいと大蔵省のほうでは考えておるのですか。
  11. 河野一之

    政府委員河野一之君) 藤野さんのおつしやるように理論的にはそういう御議論も成立つとは思うのでありますが、波多野委員の言われましたように財政法基本原則を破ることになりますので、私ども事務当局としてはそういうことは我々としては余り喜ばしくないと考えます。それで私どもとしましては若しそうなりました場合におきまして一番問題になりまするのは作報関係であります。作報関係で若し現在お考えになつておるような定員修正が行われるとしますれば二千五百万円金が不足することに相成ります。現在作報関係で押えております旅費が四百万円ほどございます。先ずこれを充当することとし、それから物件費が四億五千六百万円ほどございます。残りの二千万円程度のものは、物件費を五%節約すれば出る金じやないかと思います。予備費支出という議論も勿論あるかと思います。それから又これは作報農作物調査費というところに載つている経費の問題でございまして、そのほかに統計調査部というものが本省にあるわけであります。この分の経費本省に組んでありますので、十分流用ができます。農作物調査費のほうに組んである人件費だけが問題なのであります。そういう事情でありまするので、予算総則修正をしなくても、我々としては善処できるのではないか、そういう気持を持つている次第であります。
  12. 波多野鼎

    波多野鼎君 大蔵省当局説明で問題になるのは、二千五百万円の作報関係だけですか、ほかにはないんですか。
  13. 河野一之

    政府委員河野一之君) これは厳格に言いますと国立病院でもございます。国立病院で約六百万円くらいほどあつたかと思いますが、国立病院においては十五、六億の物件費を持つております。それから労務加配関係で運輸省に多少同じ例があつたと思いますが、これは旅費流用すればできると私考えます。それだけでございます。ほかのほうはすべて退職手当から金を持つて來ることになります。
  14. 波多野鼎

    波多野鼎君 今の退職手当、これは全部総理府に入るのではないか、管轄が……。そうではないんですか。
  15. 河野一之

    政府委員河野一之君) 退職手当本省官房に一本組んであるわけです。本省と各部局の間は勿論流用移用がきくわけでありますが、それから外局外局として一本に組んであるわけであります。実際問題として外局で幾人、或いは本省で幾人という区別がなかなかできないものでありますから、各局、例えば本省の中の各局で幾人というような区別ができないものでありますから、一本にまとめて行くのであるから、たまたま作報の例をとりますと統計調査部のほうの職員の分は官房からできるけれども、現地の出張所と申しますか、支所なんかの分について支障が起る。そのほうの分が約二千五、六百万円くらいあろう、こう申上げているのであります。
  16. 波多野鼎

    波多野鼎君 そうだとすると、原則を懷さなくたつて処理できるのじやないかという気がしますがね。そういう意味意見を述べる段階じやないか知らんが、知らんが、成るべく私は原則は、財政法原則は守らなくちやならん。今まで随分苦労して守つて來原則でありますから、この際も是非守りたい。ただ守ることによつて一般給与基本給不足が生じてどうにもならんというなら、これは止むを得ないから、原則を破るような非常措置も講じなければならんけれども、今大蔵省当局から話を聞いている程度のことなら、何とでもなると思う。この際原則を尊重する建前をとつて頂きたいと私は思います。
  17. 佐多忠隆

    佐多忠隆君 財政法原則の問題でございますがね、財政法原則はむしろ彼此移用することができるということになつているのだと思うのです。にもかかわらず、財政法原則ではちよつと困る場合が起きるというので、予算総則の第十條で更に但書を付けてそれを限定したのではないかと思うのです。むしろこの但書を付けているということが、財政法を少し変えてることなんです、形式的に言えば。むしろ財政法規定している通りに返そうということになるのだろうと思います。だから波多野委員のおつしやる財政法を守るという意味からは、こういうものを付けたつて何ら支障はないのだ。むしろ財政法の本來の姿になるというふうに考えていいと思います。財政法上の問題からは……。それからもう一つ。今大蔵省のほうでは何とか措置ができるというお話がありますけれども、それはやつぱり退職手当に組んであるものを人件費のほうに廻すとか、或いは物件費をそつちに廻すとかいうような形では正当な方式としてはやつぱりできないのではないかという気がするので、それならばやはり正確に総則で面しておいて、それに從つてやればいい。而もその彼此流用を許すのは、ここに書いてあるように、限定したものについて許すのだから、むしろこれははつきり謳つておいたほうが、財政法なり何なりを恪守するゆえんになるのではないか、こういうふうに考えます。
  18. 河野一之

    政府委員河野一之君) 予算ができまして、その実行の途次においてこれを変えにやならんという場合において、第一段に考えられることは流用ということでございます。これは勿論新らしい事態でどうしても流用はできないといつた場合に予備費の問題がございますが、先ず流用であろうと思います。それから予備費の問題であろうと思います。それからそれができない場合においては移用ができるかできないか、それができない場合に補正予算を出すかという点に発展し、或いは予算修正するかという問題にもなると思います。それで流用の問題は、現在大蔵大臣承認によりまして目の間の流用が許されております。これは財政法でも許されていることであります。それから予備費も勿論できると思います。移用ということになりますと、現在我々で移用を抑えておりますのは、若し移用というものを無制限……これは勿論制限はついておりますが、そうしますと、公共事業費終戰処理費に使つたり、或いは平衡交付金に使つたりというようないろいろな乱れが起りますので、現在抑えておりますのは同一の部款の間、つまり産業経済費という部があり、その下において農林業費という款があり、その下に数個の項が分れてありまするが、農作物調査費でありますとかいろいろあるのでありますが、その間にしか許しておりません。それもほかのほうの処置が万止むを得ずしてできないという場合においてのみ考えているのでありまして、それは会計執行を援やかにしで頂くことは結構でありでありますが、我々としては原則的には流用の問題で考えて行くべき立場にあるということだけを申上げておます。
  19. 山下義信

    山下義信君 ちよつと提案者に伺いたいのですが、この第六條の修正案補正予算に限り適用しようとするのでしようか。昭和二十六年度予算全部に通ずるということにはなるのでしようか。その点はどうでございましようか。
  20. 藤野繁雄

    藤野繁雄君 補正予算に限ります。
  21. 山下義信

    山下義信君 それはどこでこの案では見ますか。
  22. 藤野繁雄

    藤野繁雄君 補正予算総則を現在までは第五條まであるのを、第六條を追加するのでありますから、補正予算に限るのであります。
  23. 山下義信

    山下義信君 案によりますと、二十六年度予算の全部に通ずるように見えるのでありますが、本員の誤解でございましようか。
  24. 藤野繁雄

    藤野繁雄君 それは予算総則の第十條の但書によりまして、流用を、部款移用を禁じてあるのでありますから、今度の予算総則において一方のほうに基本給においては残余を生じ、それから退職手当というようなものには不足を來たす、こういうふうなことになつて來るのでありますから、その間の流用が現在の規定ではできないと思つて予算総則の第十條の但書を変更しようと、こういうふうなことであります。
  25. 山下義信

    山下義信君 第六條を置かれてるのは、補正予算総則に置かれるのでありますか。第十條の但書を是正されるのでありますから、昭和二十六年度一般予算全体にこれは及ぶのではないかとこう思うのですが……。
  26. 佐多忠隆

    佐多忠隆君 その点は條文の前のほうに、昭和二十六年度一般会計予算補正予算補正総則五條の次にそれを一條を加えるというのだから、補正予算修正になるわけだからそういう心配はないのじやないかと思うのですが、それから同時にもう一つ定員法改正に基く定員異動により」ということになつておりますから、その点からも補正予算に限るというふうに考えていいんじやないかと思うのであります。
  27. 山下義信

    山下義信君 定員法改正に基くというと、この第六條の修正をなさんとする理由は明らかなんでありますが、この移用を許すということは、補正予算だけではなくして、一般当初予算からこれが及ぶように見えるのでありますが、どうもはつきりしない。
  28. 和田博雄

    委員長和田博雄君) その点は御表現の仕方ですが、趣旨は……。
  29. 山下義信

    山下義信君 趣旨はわかつております、表現の上に多少疑義があるということを申上げているのです。
  30. 波多野鼎

    波多野鼎君 先ほど佐多委員が言われたのですが、どうも私は不思議でしようがないのは、あなたの意見には僕は反対なのです。そういうような移用を許す、移用とか流用とかを許すことが財政法原則なんということは今初めて聞きました。これはわからない、これはあなたの読み違いだと思います。第三十三條にはつきりきめておりまして、これを何度もこの予算委員会で問題にした條項なんです。これを読んで見ますと「各省各庁の長は、歳出予算の定める各部局等経費金額又は部局等内の各項経費金額については、各部局等の間又は各項の間において彼此移用することができない。」できないのが原則なんです。そして但しとして、「但し、予算執行上の必要に基いてあらかじめ予算をもつて国会の議決を経た場合に限り、大蔵大臣承認を経て移用することができる。」移用ができるのはこれはもう例外の場合なんです。でこの今問題になつている事業について、予算執行ただ作報関係の二千何百万円といつた少額のものが一番問題はなつている、これを処理する途はあるというのに、この予算財政法の第三十三條に謳つてある基本原則をこの際覆す、これに反する決議をするということは私はどうしても納得できない。
  31. 佐多忠隆

    佐多忠隆君 波多野委員のおつしやるように原則としては彼此移用することができないということになつておりますが、その同じ第三十三條に但書があつて、特別のときには移用することができるということになつているんで、財政法もこのことは許してあると考えていいんじやないかと思います。ところがそれでは困るというので二十六年度一般会計予算にはこの但書があるにかかわらず、この但書制限しようという意味で、更に但書を付けるようになつたのだろうと思います。そこで我々は、そういうふうな用意をされておるが、それはこの三十三條の但書制限するためにおやりになつておることになるので、但書は、やはり財政法の三十三條によれば但書はできるはずなんです。それをここで更に限定されたので今度の問題に関する限りは、やはりこの限定を置いておかなければ、さつき大蔵省の言われたような物件費を使うとか等々いろいろな異例な措置を行なつてやり繰りをしなければならんようなことになるから、そういうやり繰りでなくて、正当に大蔵大臣に協議して正当な使い方をするということをおきめ願つたほうがいいのじやないかという考えです。
  32. 波多野鼎

    波多野鼎君 ちよつと僕は外に出なければならん急用ができたので私の意見だけ申上げて退席しますが、今度の定員法改正がどうなろうともそう大した金額ではない。ただたつた一カ月分のものらしくて、その措置移用をしなくても例えば予備費相当余つておりますから、予備費の一部を割いたつてやれることだと思います。この際私に三十三條第一項、これが基本原則だと思うので、この基本原則に抵触をするような決定を参議院の予算委員会はしないで頂きたい。これは我々が長年新国会以來守つて來原則ですから、どうかこれは覆さないようにして頂きたいという希望を述べて退席いたします。
  33. 和田博雄

    委員長和田博雄君) 波多野さんの御意見についてお伺いいたしますが、波多野さんの御意見は今までの御陳述でよくわかりますが、結局こういうものをやらなくても、別の予備金を使うとかその他の方法でちやんと定員法改正に伴つてやらなければならない措置ができるのなら原則を守つて頂きたい、こう理解してよろしうございますか。
  34. 波多野鼎

    波多野鼎君 そうでございます。先ほど言つたよう定員法改正ができた、併し給与が拂えないということでは困る。そういう場合ならば止むを得ないからこういう非常手段をとつておると思うのです。定員法改正ができて、而もそれを処置することが大蔵当局においてできるというのならば、あえてこの原則に触れる必要はないと私は思うのです。
  35. 和田博雄

    委員長和田博雄君) ほかに御意見ございませんか。
  36. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 私は波多野君の言われることが正しいと思うのです。そこで一番望ましいことは、これによつて財政の組替えをやることが、予算の組替えをやることが一番正しいと思うのです。それは時間的に一体できるかどうかという問題ですね。定員法改正……、今度は修正なつた、になつた場合に一体どのくらいの時間で組替えというものができるのであるか、それが余り長くなれば原則はいいとしても事実問題として間に合わない。そういう事務的なことになるのですが、その点はどうでしようか。
  37. 河野一之

    政府委員河野一之君) 私は理論的な問題で申上げるのですが、今定員法を御修正になるなら予算のほうのこういう総則の御修正でなしに、金額の御修正があつて然るべきものじやないかと思います。この予算定員法関係で動かすということになれば、各部局全部関係いたしますので、相当時間をとると思います。ただ併し作報だけを問題にとれば、作報だけを問題にすればこれは簡單でございます。二千五百万円本省から落してこちらへ加えるだけの話でございます。併しそこを理論を通しますれば、ほうぼうのところであるわけでございますから、予算参照書を、できるところでは、厳格に申上げますれば、予算参照書退職手当を減らして皆納料のほうに持つて來なければならんので、非常に大部のものになると思います。併し最小限度にやるとすれば、それだけで済むわけであります。
  38. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 この精神を、今全額を変えることが本筋だということが私は本当だと思います。主計局長の言われる通りだと思います。この精神を活かしつつ実際問題として何が間に合うような、我々そういう技術的なことはわからんものですから、精神を活かしつつ実際に間に合うように処置できるかどうか。
  39. 河野一之

    政府委員河野一之君) 御質問になりましたのは作報だけでございますか。
  40. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 ですから、全部細かいところまで一応……。
  41. 河野一之

    政府委員河野一之君) そういうことになりますと、殆んど予算書を作り直すようなことになりますが、ちよつとどのくらいでやれるか、やつて見ないとわかりませんが、作報だけでしたら簡單にできると思いますが、併しそれでは理論は私は通らんと思います。
  42. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 そこで一応筋は通さなければならんのです。やはり重大な問題と思うのです。やはり大きい問題だと思うのです。そこでどうしてもやはり私も個人としては筋は通したいと思うのです。そこで筋を通さないというよりちよつと半分筋を、半分と言つては変ですけれども精神を通して、そうしてあとは相談して頂くということにするのがいいが、或いはこれで行くのがいいかということになれば私は若し精神を通してあとで措置して頂ければ私はそのほうが望ましいと思うのですけれども、実際問題としてそれは困難なら、又考えなければならんと思うのですけれども、その点どうでしようか。
  43. 河野一之

    政府委員河野一之君) 実際問題として申上げるのでございますが、ちよつと御趣旨と違うかも知れませんが、今まで一応俸給表を組みまして、そうしますと、昇給がありまして足りなくなることがあるのでございます。これは一応の予算というものは見積りでございますから、そういう場合におきましては流用を現実においてやつておるのです。又予備費を出しておるのであります。それでそのたびごと補正予算をやることは実際問題として不可能であります。これだけの問題でどうしても補正予算をやらなければならん、筋を通すとすれば私は作報だけについてやるということは私は筋が立たんと思うのですが、若しそれを全面的にやるということになりますと、最小限度は五日、印刷まで入れて一週間くらいかかるのじやないかと私は思います。
  44. 和田博雄

    委員長和田博雄君) どういうように取計らいましようか。
  45. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 最小限度五日といいますと、大体この予算は大体八日になれば衆議院の言う通りになると思う。そうするとまあ最小限度五日というと私は本当に筋を通すならば差支えないのですから、本当はもつと延長して筋を通すべきだと思うのです。本当は五日でできるならばこの五日間待つのと、この財政法精神を守るのとどつちがいいかといえば、私は少数意見でもいいのですから、私は延ばしてもやるべきであるという意見だけは私は述べて置きたいと思います。
  46. 和田博雄

    委員長和田博雄君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  47. 和田博雄

    委員長和田博雄君) 速記を始めて。矢嶋君の御発言がありましたが、定員法のほうの修正はまだはつきりしておりません。從つてどの程度の人数が修正になるのかもわかりませんが、内閣委員長からの申出もありまして、定員法修正とこの補正予算とはいわば非常に密接な関係がありますので、こちらの委員会といたしましては、定員法改正が未定ではありますが、その如何にかかわらず、委員会として不備のないようにして置きたいと思いますので、藤野委員の御発言があつたと思いますが、只今までお聞きのように当委員会においてはこの藤野君の出されました案に対しての御異論もあるし、まだ研究して見る必要もあると思いますので、一応この委員会としてはこの議題についてはなお研究するということで処置したいと思いますが、さように一つ御承知願いたいのであります。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  48. 和田博雄

    委員長和田博雄君) それでは小委員長報告を求めたいと思います。政府出資及び投資に関する小委員長小林政夫君。
  49. 小林政夫

    小林政夫君 政府出資及び投資に関する小委員会の経過並びに結果を御報告いたします。  本小委員会に付託されました案件は、政府出資及び投資でありますが、そのうち食糧管理特別会計、農林漁業資金融通特別会計及び糸価安定特別会計への繰入につきましては、農林に関する小委員会において、審議せらるべき問題でありますので、本小委員会といたしましては、これらを除きました以外のものにつきまして、二十六、七の両日に亘つて審議を行なつた次第であります。この審議の過程を通じて明らかにされました主要な事項を要約して申上げますと、大体次の通りであります。  一、外国為替資金特別会計への三百億円の繰入は、同会計における円収支の不足額のほか、予備費とし、て百十六億円の余裕を見込んだ数字であります。のみならず、この種のインベントリー・フアイナンスは、主として政策的な考慮に基くもので、多少その金額を減少したからといつて、どうしてもやつて行けないという性質のものではなく、相当彈力性のある経費考えられるのであります。  第二に、国際通貨基金及び国際復興開発銀行出資金二百億円は、割当額については最高額たる三億五千万ドルと想定し、出資額については、規定通りの拂込を前提として算出された数字で、而もなお且つ六億二千百万円の余裕があるのであります。のみならず多くの諸外国の出資金拂込の実例と、日本経済の現状から考えて、折衝の如何では、差当りの拂込を減額してもらえるのではないか。然りとすればこの二億円というものはかなり減額の余地があるものと考えられるのであります。  第三、日本開発銀行への出資七十億円につきましては、これにより開銀の本年度運用可能資金量は二百五十億円となるのでありますが、その融資対象は、長期資金源の乏しい折柄、飽くまでも国家的に是非とも必要なもので、而も市中銀行では到底融資困難なものだけに限定すべきであると考えられるのであります。なおこの開銀の融資については、恐らく年度末までに全部を貸出すことは不可能であり、強いて貸出そうとすれば、只今申しました開銀設立の目的に副わない結果になりますので、若干の繰越は覚悟の上で慎重に運用すべきであると思います。この点は次に述べる日本輸出銀行についても同様のことが言えると思うのであります。  第四、日本輸出銀行への出資二十億円については、これにより同行の資本金は百七十億円となり、年度末の貸出残高は百六十六億円となる見込であります。プラント輸出は從來余り振わなかつたのでありますが、十一月十五日現在の借入状況を見ると、件数十八件、輸出契約金額百三十六億円で、うち百五億円は船舶であり、ゴアその他東南アジア開発と共に今後に期待されるものがあります。  第五、住宅金融公庫につきましては、一般会計からの出資三十億円並びに資金運用部からの借入三十億円をも合せて本年度の資金は百六十億円となります。住宅の不足甚だしく、而も十八年の長期資金で極めて回転が遅いので、当分の間引続き毎年相当の政府資金を投入する必要があると思われます。なお今般のルース台風の被害者に対し六十億円のうち十億円を別枠として副当てるよう特別に考慮しておるということでありますが、適当な措置であると思います。  第六、国民金融公庫に対しましては、一般会計から十億円増資するほか、資金運用部から二十億円の借入を行うこととなつておりますが、この種の資金需要は極めて多く、資金量が非常に不足しておるのであります。これに反し見返資金の中小企業に対する融資は、諸種の制約があるため、四億円の枠が十億円以上も残るような状態にありますので、それを公庫に貸付けて活用を図る必要があると考えられるのであります。なお前に述べました住宅金融公庫同様、ルース台風の被害者に対し五億円程度の枠を特別に考慮しておるようでありますが、その実施を希望する次第であります。  第七、輸出信用保險特別会計への繰入十億円は、從來、例えば昨年の中共向け輸出禁止に伴う保險事故のような、いわゆる非常危険に対してのみ行なつて來た保險を、東南アジア等に対するプラント輸出が活溌になることを考え、代金債権について生ずる商業危険に対してもこれを適用する必要が生じましたので、この新種のプラント輸出に対する保險に必要な資本として繰入れるものでありますが、その数字的根拠については科学的な計算の基礎があるわけではなく、腰だめ的にきめられたもののようであります。何分にも新設の保險制度でありますから、止むを得ない点があると思われます。  第八、終戰処理費中の特別調達資金へ繰入七十五億円につきましては、一種のインベントリー・フアイナンスでありますので、一応本小委員会で検討を加えた次第でありますが、七月一日以降、連合軍のうち米軍関係の労務費は米国が負担し、実費計算でドルを支拂うこととなつたため、この関係の労務を調達するため設けられた回転資金で、ドルの支拂までに二ヵ月を要するので、大体労務費の二ヵ月分という計算で七十五億円となつておるわけであります。  以上が審査内容の大要でありますが、本小委員会といたしましては、付託せられました案件を十分検討いたしただけで、別に一定の結論を出すことに至らなかつたので、以上の経過を申上げて小委員長報告といたす次第であります。
  50. 和田博雄

    委員長和田博雄君) 只今の小林委員長報告に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  51. 和田博雄

    委員長和田博雄君) 御異議ないものと認めます。次に農林に関する小委員会の御報告を願います。
  52. 藤野繁雄

    藤野繁雄君 農林に関する小委員会における審査の経過並びに結果について、小委員長に代つて報告申上げます。  本小委員会は去る二十六日、二十七日の両日に亘つて農林大臣並びに関係政府委員の出席を求めて、補正予算中農林関係事項全般について、慎重なる審議を行なつたのでありますが、その詳細については省略いたしまして、ここには質疑応答の主なるものについて御報告することにとどめたいと存じます。  第一に、食糧の統制撤廃に関連する問題としては、麦の統制撤廃の時期はいつであるかとの質疑に対し、配給総量並びに準備の関係から、明言はできないが、一月一日以降できるだけ早く行うという答弁がありました。又、麦の加工方針を速かに決定すべきではないかとの質疑に対し、一週間ぐらいのうちに方針を決定したい、又統制を一月一日以降廃止しない場合には、クーポン及び委託加工の予算はあるかとの質疑に対し、クーポンは予算上は一月からはないが、実行上は一月までは大丈夫である。併し二月及び三月の分約千四百万円は足りなくなるので、一般会計から流用しなければならない。又委託加工のほうも同様で、二カ月分約十億円の金が要るので、特別会計の中で流用ができるかどうか、研究中であるとの答弁がありました。又、委託加工を買取方式に変えると一カ月約百億円の資金が要るが、それに対する用意があるかとの質疑に対し、考慮しておるとの答弁がありました。それから、今回の補正で、輸入食糧を三百八十万トンに組み直しておるが、これに対する外貨は大丈夫か、又輸入量の確保はできるか、或いは又二百八十億円もの多額の補給金を出して高い食糧を輸入するより、国内の自給度を高むべきではないか等の質疑に対し、外貨の準備は食糧を優先してやることになつているので心配ない、輸入量の確保もできると思う、又自給度の向上については極力努力する等の答弁がありました。  第二に、行政整理に関連する問題といたしましては、統制撤廃を控えてますます統計調査の必要があるのに、最も重要な農作物調査において五二%、全体として見ても四四%の整理を考えているのは却つて逆行するのではないかとの質疑に対し、簡素化の建前から最小限度の陣容を以てやりたい、併し十分とは思つていないので、現実の弊害があれば改めたい、又統計調査事務所を地方に移譲したり、廃止することは絶対にしないこととしたとの答弁がありました。又検査員の五一%整理も逆行ではないかとの質疑に対し、同様に現実の弊害があれば改めるにやぶさかではない、又農産物の国営検査を廃止するなどのことはしないとのことでありました。  第三に、農薬の問題として、今年度はウンカ防除に対する農薬代が全国で十数億に上つているが、若しウンカの防除をしなかつたとすれば減収額と、共済関係の支出が嵩み四百二十億の巨額に達するから、政府は進んで農家が使用した農薬代は支出すべきではないかとの質疑に対し、できるだけ希望に副うべく大蔵省予備金支出について交渉中である。なお明年度予算については相当多額の防除費を計上する予定である等の答弁がありました。  第四に、積雪寒冷單作地帯対策事業費についての問題といたしましては、受益面積が原則五十町歩、山間二十町歩とされているが、十町歩まで下げるべきではないかとの質疑に対し、なお一層の努力はするが、予算関係上引受けるわけには行かない、又それに含まれない農道については別途考慮すべきではないかとの質疑に対し、目下部内で研究中であるとの答弁がありました。  第五に、災害復旧費に関する問題といたしましては、今回のルース台風による被害額及びそれに対する災害復旧の支出についてもどうなつておるかとの質疑に対し、公共事業費関係で五百十二億円、地方の單独の災害復旧費の関係で八十九億円、合計六百二億円程度の災害になつている、それに対する手当としては、当初予算の八十億円の残り二十五億円を全額これに充て、なお不足するので今回五十億円の融資が決定されたのであるとの答弁がありました。更にこれについては、すでに各地の災害の状況がわかつているのであるから、あらかじめ関係府県に内報するよう要望があり、政府側においても了承されました。  第六に、蚕糸業に関する問題といたしましては、蚕糸業の将來を考え、桑園改植に力を注ぐべきではないかとの質疑に対し、増産の障害になつているのは荒廃桑園の多いことであるから、できるだけこれをなくすることに力を注ぎたいとの答弁がありました。更に又相当の設備ある蚕種製造家には登録を認め、蚕糸業の改良発達に盡力されたいとの要望がありました。その付肥料、土地改良、干拓、優良種子の更新計画、農林漁業資金、農林漁業協同組合再建整備及び底曳漁業等についての質疑が行われ、それぞれ関係政府委員より懇切な答弁がありましたが、省略いたします。  以上の経過報告を以て小委員長報告といたします。
  53. 和田博雄

    委員長和田博雄君) 只今の御報告に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  54. 和田博雄

    委員長和田博雄君) 御異議ないと認めます。  次に物価、給与、社会保障及び減税等に関する小委員長一松政二君の報告を求めます。
  55. 一松政二

    ○一松政二君 本小委員会は今月二十六日及び七日の二日間に亘り物価、給与引上げ、社会保障及び減税に関する事項について人事院、物価庁、大蔵省、厚生省、法務府、及び労働省の関係各大臣以下政府委員を招致して審議に当りましたが、基本的にはこのたびの補正予算に計上されておる公務員の給与改善費は、国民生活水準維持向上の見地から妥当か否か、又減税の恩典に浴し得ない下層国民の物価騰貴に伴う生活費の圧迫を緩和する手段として社会保障費はこれでよいかという二点に集約されますので、本小委員会の審議の要領もこの二点を中心に、他の問題はこれを附随的に究明されたのであります。  さて審議の経過におきましては、物価庁提出の資料に基いて朝鮮動乱以前即ち昨年の四月乃至六月を一〇〇とした実資生活費と、本年八月における指数は全都市において九四%二、東京都においては八七%二と低下しておるのは、名目賃金、その他の収入の増加にもかかわらず国民生活水準は下つたのではないかとの質疑に対し、当局から然りという答弁があつたのであります。又このたびの補正予算では社会保障費について計上されていないが、減税の恩典には浴し得ない階層に対し何らかの措置が必要でないかとの質疑に対しては、生活保護費、未復員者の給与予算に計上したかつたのであるが、生活保護費は九億六千万円の余裕が出ることになり、米価改訂による増が五億六千万円、電気、その他の料金引上げによるもの二億九千万円、計八億五千万円は、右の余裕財源を以て賄い得ることがわかり、文末復員者の給与修正のため一億数千万円必要となるも、同改正で一億五千万円余りをこれに充当し、いずれも既定予算で賄えることが判明したので、今度の補正予算には計上しなかつたとの答弁であります。更に生活保護費を予算に多少でもゆとりがあるなら被保護者、対象者の越年に際し、何か適切なる処置を考えられないかとの資疑に対しては、年末に特に困つている者に対してはできるだけ考えたいとの答弁があつたのであります。以上のほか減税の実質賃金に及ぼす影響、人事院勧告の生活水準維持上必要の根拠、失業問題、職業補導、朝鮮人国外退去問題、売春婦取締の措置、堕胎罪撤廃問題等各般の関連事項に亘り活発な質疑応答が交されました。かくて次の結論を得たのであります。  一、政府提出の資料に基いても、国民生活水準は朝鮮動乱以降低下している実態に鑑み、公務員給与引上げは予算が許せばできるだけ人事院の勧告の線に引上げること。  二、国民生活の内容は除々に改善されて來てはいるが、その改善の内容について見れば、よくなつたものと余りよくならないものとの開きが大きくなつて來ている、特に朝鮮動乱後における諸物価料金の引上げに伴う生活費の高騰は、減税、給与引上等の恩恵に浴さない多数の要生活保護者に対しては、社会保障の見地から政府は更に特段の考慮を拂う必要がある。以上の二点であります。  以上を以て本小委員会報告を終ります。
  56. 和田博雄

    委員長和田博雄君) 只今の報告に御異議ございませんか。    〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
  57. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 小委員長にお伺いいたしますが、私見せて頂いて了承したのと報告書が変つておりますが、どの点が変つているかと申しますと、国民の名目賃金とその収入は増加したにもかかわらず、物価庁の資料に基けば、実質的に生活水準は低下している、それは政府委員も認めたところである、こういうところで、結論として、從つてこの公務員の給与は人事院の勧告が適当であると、こういうふうに書いてあつたのを私は見せて頂いて、それで結構ですと賛成したのでございますが、現在のはそれを書き変えられて、予算が許せばできるだけ人事院の勧告の線に引上げると、こういうふうに訂正されているようでございますが、如何なる事情に基くのか、今私それを聞いて不思議に思いますのでお伺いするわけです。
  58. 小酒井義男

    小酒井義男君 私も小委員会の主要な問題はやはり公務員の給与問題にあつたと思うのですが、訂正をされるとすれば私は何らか御相談があつて然るべきであろうと思います。どういうふうの手続で一つ御訂正になつたか、御説明願いたいと思います。
  59. 一松政二

    ○一松政二君 お答えいたします。私は大体においてこの小委員長報告をお任せ願つたものだと思つて考えておりましたのであります。で、若しその巨細な点について多小字句が変つておるかと思いまするが、この点については予算が許せばということと、予算が許せばということのあるかないかの問題じやないかと思うのでございますが、私はその点はその文句が仮にあつてもなくても実質的には大差はないものと思つて、そのままに実は認めて來たのでありますが、今お二人から御異議があるようでありますが、若し御異議があるとすれば、これはもう一度小委員会に諮つて結論を出す以外にないと思いますが……。
  60. 山下義信

    山下義信君 人事院の勧告を非難したいというのではないのですから、人事院の勧告の妥当性はもうみんな間違いないのです。それをすぐに予算に組入れるかどうかのことは、予算上できるとかできんとか言うことがそこにあるのですから、人事院の勧告は妥当であるということだけはみんな間違いないのですから、予算上という字句をここでお取り願つて委員会を又開くという煩瑣はお抜き下さればいいと思いますが……如何ですか。
  61. 一松政二

    ○一松政二君 それでは今山下委員の御提案通りに小委員長において今報告の中から予算が許せばという字句だけを削つて報告申上げることにいたしたいと思いますが……。
  62. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 私は最初見せて頂いて本員が了解した線に返して頂きたいと思います。即ち人事院の勧告は適当と認める、この言葉にして頂きたいと思います。予算の範囲内というのを落しても予算の範囲内でできるだけ人事院の勧告の線に近付けると、こういう表現をしておるので、これは違うと思う。これは決してこの給与の問題に関する限りは些細なことではなくて、これは公務員としては極めて重大な問題であるということは昨日の給与法の本会議における審議状況でも明白になつておると考えていますから、どうか最初の案に返して頂きたいと思います。
  63. 和田博雄

    委員長和田博雄君) 一松君、如何ですか。
  64. 一松政二

    ○一松政二君 それでは小委員会を……、私が委員長としては、今その線に直ちにここで返していいかどうか、小委員長として私は計らいかねます。でありますから、若しお差支えなかつたならば小委員だけでちよつとどこか別席にお集まり願つてその御意見に從つて報告いたしたいと思います。
  65. 和田博雄

    委員長和田博雄君) ではそういうふうに一つ計らつて頂きたいと思います。  次の平衡交付金に関する報告者の小委員長内村君が小委員のかたとGHQに今行つておりますので、報告ができませんから、帰つて來るまで休憩したいと思つておりますのですが、如何ですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  66. 和田博雄

    委員長和田博雄君) ではさように決定いたします。  では暫時休憩いたします。    午後四時四十八分休憩    〔休憩後開会に至らず。〕