○岩間正男君 どうも今日までの
状態というような一つの限定をされたのでありますが、そういうことでいつまでも
日本の
政府ぐらぐら変
つておる、間際になると……、こういうことは私は今までに余りに例を見て来ておるのであります。だからこういう点についてどうも八千億の枠の問題について、今後これはやはりもつと検討しなくちやならない問題と思うのでありますが、先ほど大体四百五十億というのは、そういう話合いで閣議決定じやない、こういう話でありますが、成るほどそうであ
つたと思います。併し大体私が先ほど申しましたように、三倍にも
予算というものが殖えておるということは、これはただごとではないのであります。而もその殖え方を見ますというと、殆んどこれは外為の例えば三百億のインベントリーである、或いは食管の百億のインベントリーである、或いは又
国際通貨基金、
開発銀行、こういうような
政府投資の面に非常に多くて、それがベース・アップとか、それから文教とか厚生とか、こういうような民生安定の
方面には殆んどこれは費されていない。こういう点から
考えまして、
日本の現在置かれている、更に日米経済協力という形で進められておるこの
政策と関連して、そういう
方面にだけ大きな支出がなされておる。こういう形では、これは
日本政府によ
つてまあきめられたのか、或いは又これはうしろの示唆があ
つたのか、こういうことについてはここで論ずる限りではないと思うのでありますけれども、なかなか
国民が納得しかねる問題だと思うのです。
時間の
関係がありますので、その次の第二の自主性の問題としまして、先ほどから問題にな
つておりました対
日援助資金の問題であります。これは債務で返さなければならない、こういうことが言われたのでありますが、これにつきましては、これは又別な論議をしますが、私のお聞きしたいことは、これと見返資金の
関係であります。この
委員会におきまして、我々はしばしばこの問題を今までこれは
政府に対して質して来たと思うのであります。つまり対
日援助資金は果してもら
つたものであるかどうか、もら
つたものであるか、或いは借金であるか。借金であるならば見返資金は、
日本のこれは
国民がなしたところの食糧買上金である、更に又これは食糧の補給金、こういうものを積立てたのであるから、当然これは
日本人の自主性に任されて……これはGHQの紐付であることは了承できない。こういう点について我々は論議したのであります。当時
池田蔵相は、これに対しましてどういうふうに
答弁されたかは、あなたが十分これは御存じだと思う。これについては今のところはつきりしない。或いはこれはどうも匂わして、これはまあいろいろそのとき寛大に
考えられるであろう。こういうことであるから、見返資金についてもこれはやはり
日本の自主性でなくて、やはり制限があるのだ、こういうことを言われた。そうしますというと、今日我々が曾
つて指摘いたしましたように、いわゆるマツカーサー元帥の米国の国会宛に送
つた覚書にも、書簡にもありますように、あらゆるこれは債務に優先して払うところの債務である。そういうことがはつきりこういう形で出ている。先ほどの
吉田首相の
答弁によりますというと、これは現在
交渉中である、こういうことを言われますけれども、又昨日の
日本経済
新聞の伝えるところによりますというと、これについては債務として払うという
原則を承認さえすれば、これについて今年から取るかどうかということは、これは又相談するというような事項が、これはドツジ氏によ
つて表明されたことが
新聞に出ておる。こういう点から見まして当然これは払わなければならないと、これは
政府も
考えておられるのだと思うのであります。そうしますと当然見返資金というものは、今まで長い間、例えば融資
条件のようなものは紐付によりまして非常にこれはこれを借りる側から見ますというと、多くの制限を加えられて来たのでありますが、これは今後どういうふうになるのでありますか。殊にこれは
講和と関連しまして、この見返資金というものはどういうように
日本の自主性によ
つてこれが運用されるようになるのでありますが、どうですか。この点をこれははつきり承わ
つておきたいと思います。