○岩間正男君 これは今後問題の発展の中でまだいろいろ具体的な
措置をとられなくちやならないと思うのでありますが、あくまで事務折衝の段階でその要求が貫徹されることが望ましい。今の
権限の問題というような立場でなく、文相としては飽くまでもこれを政治的な、殊に
教育を擁護するという
基本線を大きく打出して今後や
つて頂きたいと思います。我々もこの問題につきましては、やはり
既得権侵害の問題というふうに
考えられますので、
地財委並びに
大蔵省に対しましては、即日これについて飽くまでこの要求を貫徹しなければならない。その点はそれでよいのでありますが、ただ問題は現在のべ
ース・
アップ、この問題が私はこういう技術的な問題に落されて来ることによりて問題の本質がともすると小さい枠内に追込まれ、現在
教職員の五十万の諸君が要求されておるどころの基本的な要求から外れて来ることを恐れる。この点についてはそういう意味で恐らくこれは先ほどからも
質問がなされておるのではないと思う。すでに
政府案の千五百円の案を一応承認した形で、この分配をどうするかという問題を
高田君は恐らく
質問しておるのだというふうには我々は絶対
考えられないのでありまして、この点について一昨日も文相に
伺つたのでございますがへ少くとも現在
教員諸君並びに今官庁労働者の諸君が最低として人事院の勧告案、これは一昨日も
お話しましたように、民間の
給與に比べまして、平均賃金において我々の
計算、いやそれよりも
政府の示した資料によりますと少くとも八百円低い、こういうものをしも現在の情勢においては最低として止むを得ずごの人事院の勧告に従うという立場で要求しておる。そうしますと、この問題に対して
文部省が検討されることが非常に重要じやないかと思う。一昨日の御
答弁では人事院勧告はむしろ低いというふうに
考えておる。
従つてこれに対する要求は現在も五十万の
教員諸君の要求は当然だと思う。併し
国家財政の立場から何ともならない。先に行
つてその要求を貫徹したいというふうに、明らかに文相は御
答弁にな
つておるのであります。そこで私はお伺いしたいのでありますが、こういう問題についてどういう対策を持
つておられるか、少くとも文相の御
意向がそういうところにあるとしますと、仮に人事院勧告によ
つてぺ
ース・アツプを行
なつた場合にはどれだけの
財源が要るか、これに対する検討をされておるのであるかどうか、この点が私は非常に重要だと思うのでありまして、單に技術的
操作の問題では恐らく今度の問題は
解決しない。仮に千五百円程度の
ベース・
アップというようなことでは焼石に水であり、それから実質的な賃金内容から見ますときには、これは
政府の示した統計によりましても、恐らく生活水準というものは今までの八・三%程度にこれは落ちるのであります。そういう資料を
予算委員六袋で我々は実際につかんでおる。そういう点から
考えまして、これはどうしてもやはり私は重要な問題と
考えますので、文相においてどういう御検討をなしておられますか、この点を伺いたいと思うのであります。