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松浦清一君
水産よりその他の
農林関係のかたがいろいろ量が多いのですから、余り邪魔にならんようにささやかにやります。
水産庁関係で大体
木下委員長が総括的な
質問をされたのですが、数は誠に細かい。現在定員は千四百十名の中で、百五十一名を減員されるというのですからささやかなことなんですが、ただ問題は
日本の将来の
水産業についての
政府の見解と若干私の見解を異にしておるんです。具体的な問題について若干の
質問をいたしたいと思います。
お答えは
橋本国務大臣でも根本
農林大臣でもどちらでも結構ですが、御都合のいいかたが御
答弁を願いたいと思います。
先ず第一番に遠洋沖合
漁業取締
関係で現在の百三十名の定員を十名減員するということなんですが、現在御承知の
通り、
日本とアメリカ、カナダで
漁業協定の交渉が行われておる最中であります。この問題についての
日本政府の考え方について私は過般本
会議に緊急
質問をいたしたのでありますが、その際に総理大臣の御
答弁にな
つたのは、将来の世界の
水産業というものはやはり資源の枯渇しない方法を考えながら最大の漁獲をする必要があるので、今度の協定は公海自由の操業を基本線として話は進められているのであるけれ
ども、やはり資源の保護という問題を中心にして、具体的には
日本が余り
外国の侵略
漁業をやらない、小さい魚を獲らない、
水産資源の枯渇しないような方法においてこの協定が結ばれるんだ、こういう御
答弁を伺
つたわけなんです。そういうことになりますと、一方又飜
つて講和條約が発効いたしますというと、マツカーサー・ラインというものは解消されて、
日本の遠洋沖合
漁業というものはまずまず拡張して行くものと想像しなければなりません。将来この今の
漁業協定がどういう形において成立するか知りませんけれ
ども、それが成立をして、マツカーサー・ラインが解消されるということになれば、これは必然的に
日本の
漁業というものは広く海洋に拡大して行くわけなんです。だんだんと拡大して行くということが目前に予想され、又目前に約束されようとしているときに、遠洋沖合
漁業の取締の
人員を減員するという理由が私にはわからんわけです。
もう
一つは、東支那海或いは黄海
方面において、しきりに以西底曳の
漁船が拿捕され、中共、それからその他の国々に拿捕されておる。こういうものを一体どうして保護するんだ。現在できている日米安全保障條約の中で、
行政協定等行う場合に、これを保護する方策というものが
行政協定の中に含まれて行われるということをお考えにな
つているか。こういうような点について
農林大臣に御
質問申上げたところが、それは目下のところ考えておりませんので、具体的にな
つておらないが、取締船を殖やす等の
関係において、十分に
日本の拿捕されて行く
漁船を保護して行きたい、守
つて行きたい、こういうことを御
答弁にな
つておるわけです。ところがそういう御
答弁のあ
つたにかかわらず、
漁船の取締
関係の船に乘
つておりまする船員が、百八十二名が十九名、十九名と言えば五、六百トンの取締船一隻に乘込んでおる総
人員である。一方において拡大をして行かなければならん、増強して行かなければならんということをお考えにな
つておりながら、これらの船員、乘組員を減員する。又本庁
関係においては拡大されて行く漁場に対する取締り、或いは保護等をしなければならんということが明らかにな
つておるのに、これらの
関係で減員をされようという御趣旨が
納得行きませんので、先ず一点御
答弁を願いたい。