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1951-11-27 第12回国会 参議院 通商産業委員会 第17号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年十一月二十七日(火曜 日)    午前十一時四十五分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     竹中 七郎君    理事            古池 信三君            廣瀬與兵衞君            結城 安次君            栗山 良夫君    委員            中川 以良君            松本  昇君            山川 良一君            片岡 文重君            境野 清雄君            油井賢太郎君   衆議院議員            中村 幸八君   政府委員    中小企業庁長官 小笠 公韶君   事務局側    常任委員会専門    員       山本友太郎君    常任委員会専門    員       小田橋貞壽君   説明員    資源庁炭政局技    術課長     横田 浩一君    中小企業庁振興    部長      松尾 金藏君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○請願及び陳情取扱に関する件 ○水産資源保護法案に関する件 ○通商及び産業一般に関する調査の件  (中小企業所要資金に関する件) ○商工組合中央金庫法の一部を改正す  る法律案衆議院提出)   —————————————
  2. 竹中七郎

    委員長竹中七郎君) 只今より委員会を開きます。請願及び陳情を議題といたします。速記をとめて。    午前十一時四十六分速記中止    ————◇—————    午後零時五分速記開始
  3. 竹中七郎

    委員長竹中七郎君) 速記を始めて。
  4. 栗山良夫

    栗山良夫君 私は水産資源保護法案に関する件につきまして緊急動議提出したいと思います。御案内の通り水産資源保護法案衆議院議員提出法案として提出をされまして、衆議院では可決になり、参議院に回付をされました。二十二日に参議院に回付されたと聞いておるのでありますが、その後休日等のこともありまして、参議院水産委員会は二十四日に一日の審議を以て委員会でこれを可決をいたしたのであります。そして去る二十六日に本会議においてこれを決定する運びになつておつたのでありますが、その内容を見ますると、建設委員会電力特別委員会通産委員会等関係する重要な部門がございまして、参議院においては各委員会は殆んどその内容について関知しないよう事情にありましたために問題が起きたのであります。そこで只今建設委員会におきましては、水産委員会決定済みのものでありますから、從つてその善後措置について鳩首協議中でありまして、只今委員会開会せられておりまするが、一応何らかの修正案を作りまして、そして本会議においてその意思を発表しようというよう運びになつておるようであります。又電力委員会におきましては、河川の利用の問題がありまして非常に密接な関係があるのでございますが、只今までの状況では、建設委員会において修正を企図せられておりまするものが採択になりまするならば、電力委員会といたしましてさほど支障はないように認められるのでありまして、これは本日午後一時から開会になりまする電力委員会建設委員会修正原案を頂きまして協議をいたしたいと考えておるのであります。そこで通産委員会にも関係をいたす重要な点がありまするので、私は先ほど僭越でありましたけれども通産委員栗山個人といたしまして建設委員会出席をいたして委員外発言を求めまして、できまするならば建設委員会修正原案の中へ取入れて御採択を願いたい、こういうことをお願いいたしたのであります。併し建設委員会におきましては、通産委員会のことまでもこれを取上げますることは行過ぎであるという御意見がございまして、一応私の述べたことにつきましては御理解願つたようでありまするが、にわかに建設委員会で私の意見が正式に修正案の中へ織込まれるという段階には至らなかつたようであります。そこで私はそういうことでありまするならば、通産委員会にお諮りをいたしまして、そして通産委員会といたしまして建設委員会と並んで本法案に対して修正案をまとめまして、そして本会議上程をいたしたいと、こう考えるわけであります。  その理由を申上げますると、この水産委員会可決になりました原案の第四條第一項第四号にこういうことが書かれておるのであります。御参考までに第一項の本文とその第四号とを読上げますると、第四條の第一項は「農林大臣又は都道府県知事は、水産資源保護培養のために必要があると認めるときは、左に掲げる事項に関して、省令又は規則を定めることができる。」となつておるのであります。そしてその第四号に、「水産動植物に有害な物の遺棄又は漏せつその他水産動植物に有害な水質汚濁に関する制限又は禁止」、こういう條項があるのであります。ところが水産資源保護培養の見地からするならば、水産動植物に有害なものの遺棄又は漏泄、その他水産動植物に有害な水質汚濁に対しまして、関係者から重大な関心が寄せられるということは十分に理解できることでありますが、同時に又、その制限又は禁止の結果が鉱工業の発展に支障を來たすようなことであつてはならないので、我が国経済自立達成の途上におきまして、鉱工業に負荷されておる使命の重要性を考えて見まするときには多言を要しないところであります。要は法律の具体的な内容をなす省令又は規則制定如何にあるわけであります。從つてこれは單に農林大臣の一方的見解によつて決定せらるべきものではないのでありまして、鉱工業所管通産大臣と十分に協議をして妥当なる結論を得たあとにおいて決定せらるべきものであると考えるのであります。勿論私は化学工業振興を急ぐの余り、河川に対しまして水産動植物に有害な障害を与えるよう化学用水鉱山用排水等を何らの措置をしないで流そうというようなことはいささかも考えておるわけではないのでありまして、技術的な観点に立ちまして、完全にこれを処理いたしまして河川に流すだけの責任を持つておるのでありますが、そういうよう鉱工業側の誠意ある態度をもややともいたしますならば農林省関係の一方的な見解の下に拒否せられるということになりますならば、今後の産業振興に非常な支障を來たすものであると言わざるを得ないのであります。從いまして私どもはそういう話合いが、相互理解が十分につきまするよう農林大臣通産大臣との間において協議し得る余地法律的に残しておかなければならない、こういう工合に考えるわけであります。そこでこの法律の第四條の第六項の次ぐらいのところに一項を新らしく設けまして、修正案としましては第四條中第七項を第八項とし、第六項の次に次の一項を加える、そういうようにいたしまして第七項として、「農林大臣は第一項の省令を定め、又は前項の認可をしようとする場合において、当該省令又は認可が第一項第四号に掲げる事項にかかわるものであるときは、あらかじめ通商産業大臣協議しなければならない。」ということを挿入いたしたい、こう考えるわけであります。各委員の御賛成を得まして通産委員会としてこの修正案を本会議提出できまするように一つ御理解、御支援を頂きたいと思うわけであります。
  5. 古池信三

    ○古池信三君 只今栗山委員の御発言内容趣旨については私も同感なんですが、この問題について通産省農林省との間にどういう話合いがあつたのか、通産省見解を一遍質して見たらどうかと思いますが。
  6. 横田浩一

    説明員横田浩一君) この問題は大分前から河川汚濁防止措置といたしまして、経済安定本部資源調査会がこの問題を取上げておりまして、そうしてこれはもうすでに二年乃至三年ぐらいになると思いますが、この問題は討議せられたわけであります。その資源調査会は民間の委員を以ちまして、それに厚生省側が入りまして委員会作つて、討論いたしておりましたのでございますが厚生省はこれの指導的なる役割をいたしておりまして、そうして水質汚濁防止に関する勧告案というものがそれでできたのでございます。それを安定本部総裁採択をいたしまして内閣に回付されたという恰好になつているのであります。その場合に通産省といたしましては、問題が産業に及ぼす影響が非常に強いのでありますので、厚生省のほうと話合いをいたしまして、この問題が法律として上程をせられる場合には、通産省側と十分に協議してもらいたいという申入れをいたしまして、それは了解を得たと私らは思つております。そうしてこの問題の中に産業排水と申しますか、この鉱工業によつて起る産業排水は、この法文の中には入れない。当分の間は入れないということに了解がついているのであります。只今お話でございますと、農林省側から出ているというお話でございますので、我々はその点については少しも聞いておりませんで知りませんので、大変驚いている状況であります。
  7. 山本友太郎

    専門員山本友太郎君) 今の古池さんの御質問に関連いたしまして、私が聞いておる範囲内を申上げます。それは昨日の建設委員会におきまして、水産庁関係者を招致して建設委員会では一応この問題を討議された模様でございます。直接同委員会出席して傍聴しておりませんでしたので、正確な表現の仕方その他については誤つておる点があるかも知れません、速記録を見て頂かないと正確を期し難いのでありますが、間接的に私が伺つた範囲内では、水産庁関係者はこの法案議員提出の形式をとつておるという点に籍口いたしまして、水産庁では余り関知しておらないよう事情だというふうに聞いております。なお同時にそれに関連いたしまして、その辺から推察される点は官庁間におきますいわゆる農林省乃至通産省というような……、從いまして官庁間におきまする同法案に対しまする事前の打合せというものは、余り密接に今回は行われていないだろうという点が昨日の建設委員会で大体明らかにせられた点であると私は聞いております。從いまして通産省関係者が初めて聞いて驚いたというようなことも、極めてあり得る事態ではないかというふうに考えられるのであります。なおこれに関連いたしまして旧來の漁業法なり、或いは水産資源枯渇防止法というよう法律を母体といたしまして今回の法案はでき上つているわけなんでありますが、先ほど栗山委員から御動議が出たのですが、その説明の中にありました、この「水産動植物に有害な物の遺棄又は洩せつ」というところまでは旧來の法律に明記してあるのでございます。但し今回の法案におきましてその続きに持つて参りまして、    〔委員長退席理事池信三委員長席に着く〕  「水産動植物に有害な水質汚濁」という新らしい字句が挿入されているので、一見前を受けてあとへこう附加えたような恰好になつておりますが、今資源庁関係者からも説明がありましたように、非常にこれによりまして範囲が拡大されるという点が問題の第一点でございます。と同時に又、今説明がありましたように、水質汚濁防止法案、これはまあ仮の名前でございますが、これは一応通産委員会としましても曾つて問題にいたしまして、そのために委員会を開いたこともあるくらいな問題でございまして、当時の模様から申しますとまだ十分研究余地のある考え方であり、法案であるというので、我々といたしましても当分まだ棚上げに、まあ俗な言葉ではございますが、棚上げなつているものといたしましても考えていた関係上、それがこつそりとこの水産資源保護法案の名の下に頭を出してしまつたということについて、十分事前調査の手が行届いていなかつた。まあ迂闊だといえば迂闊でございますが、そういうような点がありまして、すでに水産委員会で、委員会においては少くとも原案可決されたものが今日問題になつているというような状態で、ことの経緯はかようなことになつておるように考えますし、又建設委員会関係から間接聞いたところを併せて御報告申上げます。
  8. 境野清雄

    境野清雄君 栗山委員から動議が出まして、その問題を補足的に御説明を聞いたのでありまするけれども、これは私たちが考えると実に拔打的に法案を出したものだと思うのでありまして、いずれにしても通産委員会としては今の栗山委員動議ような形態で通商産業大臣事前協議をするということの修正案は、私はどうしても出さなくちやならんのだと、こう思いますので、栗山委員動議に賛成するものであります。
  9. 古池信三

    理事(古池信三君) この問題は非常に私も重要な問題だと思うのでありますが、その取扱については十分本委員会としても慎重に考えてみなければいかんと思うのであります。暫らくの間この問題について速記をやめて懇談に移したいと思いますが、如何でございましよう。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 古池信三

    理事(古池信三君) ちよつと速記をやめて下さい。    〔速記中止
  11. 古池信三

    理事(古池信三君) それじや速記を始めて下さい。只今栗山委員から御発言になりましたこの水産資源保護法案に対する修正案提出に関する件について御協議を進めたいと思いますが、本委員会といたしましては、只今よう趣旨修正を適当な措置を講じて実現するということにつきまして、皆さんの御異議はございませんでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 古池信三

    理事(古池信三君) 皆さん異議がないようでありまするから、さよう決定いたしました。  なおこの具体的な処置につきましては委員長のほうにお任せを願いたいと存じますが、如何でありましよう。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 古池信三

    理事(古池信三君) それではさように取計らいます。ちよつと速記をとめて。    午後雰時三十四分速記中止    ————◇—————    午後一時十四分速記開始
  14. 古池信三

    理事(古池信三君) 速記を始めて。それでは休憩いたします。    午後一時十五分休憩    ————◇—————    午後二時五十四分開会
  15. 結城安次

    理事結城安次君) それでは只今から通産委員会開会いたします。  当面の中小企業所要資金について、松尾振興部長から年末資金手当に対する御説明を願います。
  16. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) お手許に配付してございます一覧表は、当面の中小企業所要資金を三項目に分けまして極く概数を、中小企業庁において先般來推定数字を彈いておつたのであります。又その所要資金についてどういう資金のルートで、どういう資金付け方をするかということを併せて研究しておりました。その後、そのうち若干の部分は最近までに実現をしたのでありますが、更に今後どういうふうの手当をしなければならないか、ということを簡單に取りまとめたものであります。併しもともと中小企業所要費金推定というものは非常にむずかしいわけであります。我々もこの資金計算がはつきりと正確な計数であるとは必ずしも自身がないのでありますが、三項目につきましてここに掲げてございますように、電力使用制限に伴う運転資金の不足、大体関西、東北、関東等電力使用制限は特にきつかつたわけでありますが、それらの地域につきまして運転資金四十億円程度をこの際注ぎ込む必要があるであろう。又電力使用制限に伴いまして、例えばガソリンの発動機でありますとか、その他これに代る動力源を補足的に補わなければならないというような含みもありまして、これも極く概略で二十四億という数字推定したのであります。その資金付け方としましては対策の欄に日銀別枠等四つの種類の付け方をしておるのでありますが、これについては現在までこういう資金要求に対して対策実現はまだ今のところいたしておらないようなわけであります。第二の年末決済資金は、特に本年度は資金詰りが、この年末は特に昨年に比べて一層激しいことは御承知通りでありますが、これにつきまして大体商工中金の現在の金繰りを見まして、商工中金に年末決済資金として五十億の資金源を殖やす。信用組合につきましても大体昨年の年末の信用組合貸出純増数字を睨みまして、本年末におきましても八億円程度が必要であろう。地方銀行につきましても同じよう推定で百億円、これだけの百五十八億円が年末決済資金として必要であるという数字推定いたしたのであります。その資金付け方はその下の欄に掲げてある通りであります。商工中金につきましては資金運用部資金でいわゆる商工債券引受けを十五億円ほど増加をしてもらいたい。これは通常の商工債券引受け以上の十五億円を年末までに増加してもらいたいという意味であります。更に日銀別枠指定預金増加、又信用組合については日銀別枠地方銀行については指定預金増加、こういうふうに対策を考えておつたのでありますが、現在までのところは第三欄目に掲げておりますように、商工中金につきまして御承知よう從來の十三億円の指定預金がそのまま引揚げられないままに残されまして、年末金融に取りあえず運用せられるわけになつたのでありますが、そのほかに相互銀行信用金庫等につきましてなお十七億円が指定預金に存置されておるのであります。この十七億円という数字は実は上の対策を考えるときには当然残るということで計算をしておりますので、新らしい手当数字にはならないわけであります。從いましてここでは商工中金に対する十三億円が取りあえず現在までは実現をしておるということになるわけであります。今後更に一番下の欄に掲げてありますようなものについて今後の対策実現が必要になるわけであります。第三項のルース台風復旧資金は、御承知よう被害地域の前におきます中小企業の損失というものは、大体各被害地域府県被害調査でおおむね二十五億円ぐらいと推定をいたしておるのでありますが、それに対しまして被害地自身自己資金なりその他で賄える部分もあるでありましようから、大体ここに掲げております運転資金五億、設備資金八億、合計十三億程度がこの際復旧資金として必要であるという数字推定したのであります。その資金付け方は二欄目に書いてある通りであります。実際には現在まで国庫予備金指定預金といたしまして十五億円がすでに手当済であります。尤もこの指定預金十五億円は、商工中金に二億四千万円、農林中央金庫に二億円、その他が大体地方銀行だということになつておりますが、この十五億円の中にはいわゆる中小企業だけではなくして、中小商工業だけではなくして、農林漁業中小企業も含めての数字が十五億円ということになるわけであります。これを総合計いたしますと、この三項目で二百三十五億円の資金要求のうち、対策の第二欄目に掲げております見返資金と国民金融公庫と市中協調分と、この上に丸を付けておる分だけは特別の措置を必要としない部分でありまして、その他の部分について措置を必要とするわけであります。合計いたしまして二十八億円が現在までの手当済であります。あと百八十五億円という数字は今後の手当を要する分だ、こういうふうに推定をいたしたわけであります。
  17. 境野清雄

    境野清雄君 今の御説明で少しお聞きしたいことがあるのです。例えば商工中金の年末決済資金の五十億という中に、今後手当を要する分で、日銀別枠十五億がありますが、これは八月一日のときには何か十七億という日銀別枠が出ているはずですが、これはどうなつておりますか。
  18. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 從來日銀別枠のほかに十五億円を増額して年末金融に充てたいという意味のものであります。
  19. 境野清雄

    境野清雄君 それからその欄の三行目に地方銀行百億というのがありますが、これは地方銀行は本年は八月に決定したのは六十二億三千七百万円、六十二億二千七百万円はもう引揚げられちやつているわけですが、そうすると、これは改めて百億を要求すると、こういう意味にとつてよろしいわけですか。
  20. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) これは前に引揚げられた六十何億……六十二億円を引揚げられたのでありますが、この対策として考えましたときの意味は、六十二億円はそのまま引揚げないで、更に三十八億円ほど追加してもらつて合計百億円を年末金融に役立てたいという意味で充てたのであります。現在はさように食い違つております。
  21. 境野清雄

    境野清雄君 そうしますと、国庫余裕金のほうから出ておりますのは、商工中金の十三億を引揚げないで、あと信用組合、無尽、銀行、信託というようなものは全部引揚げたわけですか。
  22. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 相互銀行信用金庫等には十七億円程度がまだ残されているのであります。大体相互銀行信用金庫には当時まだ預託されておりましたものの大体半額程度が残されたように聞いております。
  23. 境野清雄

    境野清雄君 この今の要求額である指定預金なり、或いは日銀別枠なり、資金運用部資金なりというものに対して、現在引揚げたもの、或いは要求額というようなものを中小企業庁として復活運動と言いますか、そういうような点を要求しているわけでございますか。そうでないのでございますか。
  24. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 指定預金日銀別枠等、それぞれ大蔵省日銀当局にはたびたびこの我々のほうの希望を申入れまして、そのよう実現をすることに努力しております。
  25. 境野清雄

    境野清雄君 ルース台風復旧資金の中に、先ほどのお話ですと、これは十三億に対して指定預金が十五億である。それから農林中金に二億というと、農林中金の二億だけが農林漁業関係で、あと地方銀行の分は全面的に中小企業と考えて十三億というふうに解釈してよろしいのですか。
  26. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 中小商工業として性格のはつきりしておりますものは、商工中金に対して二億四千万円の預託がありまして、それから農林中央金庫の分は、これは性格についてははつきりしているわけでありますが、中央金庫等の分は両方区別せずに十億余り行つていると、こう了解しているわけであります。
  27. 境野清雄

    境野清雄君 そうしますと、これはルース台風復旧資金に関しては、今後手当を要する分というものはない、この十三億に対して、十五億のものの中から十三億は運転資金設備資金に入るのだというふうに解釈して、これは所要資金は全部対策済と、こういうふうに解釈してよろしうございますか。
  28. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 必ずしもそうは言えないのでありますが、これはこの一覧表を作ります際に、手当済という欄と当初対策として考えましたものと、実現いたしましたところの分が食い違つておりましたので、どういうふうに今後手当を要する分という数字を彈き出すか余りはつきりいたしませんでしたので、この表では一番下の欄を空欄にいたしておりますが、我々はこれで済んだとはまだ考えておりません。
  29. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 大変結構な案なんですけれども、これは交渉されている過程において必ずしも実現される見込は現在のところ立つているのですか。
  30. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 実はこの参考資料を配付するにつきましては多少私どもも躊躇したのであります。我々の要求としては当然この一番上の欄に掲げております数字はまあ推定数字で、必ずしもしつかりした数字ではないと申しましても、おおむねこれくらいの要求は正しいと確信をしておるのであります。ただ現在までのところでは、例えば日銀別枠につきましても、一番下の今後の手当を要する分では指定預金等日銀別枠が一番金額的に大きいわけであります。現在のところ日銀別枠につきましては日銀のほうでも相当何と申しますか、百をひねつておられるようであります。これが早急に実現するということはまだ現在のところ必ずしも我々自信はないと正直のところ感じておるのであります。それから指定預金のほうも、これも大蔵省にたびたびこの数字を話をしておるのでありますが、財政上の資金繰りの点でなかなか実現がむずかしいといる点で、百七億今後確実に手当できるということも実は我々も自信はないというのが正直なところであります。
  31. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 これは重大な問題と思うのですが、当委員会日銀或いは大蔵当局の人を呼んで、これに対してどういうわけでこういうふうな要求に対して受入れることができないか、或いは受入れる見通しがあるかというようなことを検討しておく必要があると思うのですが、委員長においてさようお取計らい願いたいと思います。
  32. 結城安次

    理事結城安次君) 大蔵大臣には今日ここに出席要求してあります。
  33. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 今までの例ではどういうふうになつているのですか。こういうふうな数字を示して、大体まあ国会の委員会等において要望した場合にはかなりの程度の誠意は見せるのですか。それとも過去の実績においてはどんな程度なつておりますか。
  34. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 国会の御審議或いは御決定でどうこうということは從來必ずしも数字的にそういう取扱があつたように私は記憶しておりませんが、昨年の例で申しますと、昨年は実は例えば電力修正は別といたしまして、年末金融につきましては大体五億円ほどの日銀別枠資金実現したようであります。昨年度においてはそれ以外には指定預金が、ちよつと金額ははつきり記憶しておりませんが、若干程度運用された、その程度でありまして、昨年の暮と比べまして、今年の暮はもつと資金が逼迫しておるように思いますので、昨年の程度だつたら今年それでいいとは我々は決して考えていない、こういう意味でこの数字を彈き出すようなつたわけであります。
  35. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 次に一つ数字の点でお聞きしたいのですが、年末決済資金信用組合というのが八億あるのですが、信用金庫と別に残されたいわゆる信用組合に対して、これだけ融資してもらいたいという意向になつておるのですか。
  36. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) ここで掲げておりますのは両方、その一部が信用金庫なつておりますものを合せての意味であります。
  37. 結城安次

    理事結城安次君) 別に御質疑もなければ商工組合中央金庫法の……。
  38. 境野清雄

    境野清雄君 その前にちよつと動議を私は提出したいのですが、といいますのは午前の委員会水産資源保護法案について水産委員会といたしまして修正案を決定したのでありますけれども、その後の経過を私聞いてみますと、修正の主役を演ずべく予定されておりましたところの建設委員会では、衆議院側の水産、建設両委員長、並びに自由党の広川総務会長の申合せによりまして、來国会中において水産委員会が自発的に修正を行うという條件を付けまして、そうして今日の修正は見送るというように一応話合いがついたというふうに聞いておるのであります。そうなりますと、客観情勢がかように変つて参りましたので、当通産委員会といたしましても情勢の推移を暫らく見守りまして、それから善処するのがいいのじやないかと、こう存じますので、その動議提出する次第であります。
  39. 結城安次

    理事結城安次君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止
  40. 結城安次

    理事結城安次君) それでは速記を始めて。
  41. 古池信三

    ○古池信三君 それでは委員長の御指名によりまして最近の状況について御報告を申上げます。  今朝ほど通産委員会において水産資源保護法案に対する修正意見を出すということに一応きまつたのでありますが、その当時我々が聞いておりました條件としては、建設委員会においてこの法案に対して相当修正意見があつて、すでに水産委員会のほうは採決済みであるから、委員会に持込むわけには行かないので、本会議に持つてつて修正をしようということで可決されたというふうに我々聞いたのであります。從つて通産委員会としてはこれに同調して、いずれ電力特別委員会においてもかような問題は起るであろうから、その際には三委員会が協調して修正案を出すことにきまつたと私は了承しておりました。ところがその後の情勢によりますと、建設委員会のほうでは修正案は出さないことにしたという情報を受けたのであります。それから只今電力特別委員会出席しておりますると、そのうちの小川委員、三輪委員はいずれも建設委員会委員でありますが、その両氏から、今の問題は建設委員会として修正案を出さんということにきまつたわけではないということを明言されました。そうして電力特別委員会としては、やはりこの問題は重要な問題であるから、修正案作つて出すのが至当であるということにほぼ今きまりかけておつたのであります。只今そういうふうにきまつたということを山川委員から承わりました。そういたしますと電気特別委員会はきまり、建設委員会のほうでやはり出すということにきまつておるといたしますならば、通産委員会においても午前中の決定通りにすべきだろうと私は考えます。併しながら私が考えまするのに、この問題は三委員会にそれぞれ関係のある問題であつてみますれば、そのうちの或る委員会修正案を出し、或る委員会は出さんということは、甚だ参議院全体として審議上まずいと思うのでありまして、飽くまで各委員会が歩調を揃えて行くことを希望いたしますので、從つて通産委員長は他の建設委員長、及び電力特別委員長、更にできますならば、本表の審議をいたしました水産委員長、これら各委員長協議をされまして、同一歩調で行くということにきめられたいと私は希望いたします。從つてその場合に若し協議の結果修正案を出さないということになつたといたしまするならば、午前中のこの委員会修正案を出すということに一応決定は見ましたけれども只今よう関係で出さんということに委員長がきめられれば、出さないということに我々も了承することにいたしたいと考えます。
  42. 山川良一

    ○山川良一君 私は只今古池委員説明されましたが、そのあと電力委員会に残つて今の協議をしたのでありますが、最後的にはこの本会議修正するような方向に話合いを進める、まあ細かいことは申しませんが、そういう方向に各関係委員長間で話を進めるということで、大体決定いたしましたから、それを補足しておきます。委員長話合いでどうするかということをきめる、但し話の内容修正するような方向に話を進めるという前提で相談しようということになりましたから、それだけ申上げます。
  43. 境野清雄

    境野清雄君 只今古池、山川両委員から電力委員会の経過をお聞きいたしましたが、よく了承いたしましたので、私の水産資源保護法案についての只今出しました動議は撤回いたします。
  44. 結城安次

    理事結城安次君) そうしますと古池委員、山川委員からお話通り、この修正案取扱委員長に一任しておくということに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  45. 結城安次

    理事結城安次君) さよう決定いたします。   —————————————
  46. 結城安次

    理事結城安次君) 次に商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案衆議院提出)を議題といたします。  これに対して委員の諸君から御質疑があれば……。
  47. 境野清雄

    境野清雄君 提案者のほうへ私三、四質問を申上げたいのでありますが、先ず第一にこの商工中金金融体系について質問を申したいと思うのであります。大体提案者のほうは商工中金というものが金融体系の中で占める地位というものをどういうふうにお考えになつておるのか。言い換えまするなら、銀行であるとか、或いは無尽、信用協同組合、そういうようなものとの対比の上から行きまして、金融体系の中で占める地位をどういうようにお考えになつておるのか、お伺いしたいと思います。
  48. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) お答え申上げます。商工中金金融体系上占める地位はどういうものかという御質問でありますが、私どもの観察いたしまするところでは、この一般の市中銀行金融べースというものになかなか乘りにくい零細な中小企業金融につきまして、特に商工中金が重い地位を占めておる、かように考えます。但し同じく普通銀行金融ベースに乘らない資金でありましても、極めて零細な消費資金というようなものは、これは国民金融公庫、或いは信用金庫というものがその責任の衝に当るべきであつて商工中金はそれよりやや規模が大きく、事実資金というようなものを供給するところの責を負つているのじやないか、かように観察いたしておるのであります。
  49. 境野清雄

    境野清雄君 そらいたしますと、大体從來銀行というものが七〇%近い金融中小企業にはやつており、その当時におきましても商工組合中央金庫というものは僅かに二七%というようなものをやつておりますが、その金融体系の中で占めておりますパーセンテージというようなものについては、今後今のお説によりますと、銀行から借りられないというようなことのお話があつたようでありますけれども、こういうようなパーセンテージというものに対してはどんなお考えを持つておるか、お伺いしたいと思います。
  50. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 成るほどお説のようにパーセンテージといたしましては商工中金の占める現在までの地位というものは比較的小さいものがあつたのであります。併しそれは金額の上で見た場合でありまして、件数の上から申しますると、商工中金の占めるパーセンテージというものは相当大きくなつております。なお今後におきましては中小企業の専門金融機関といたしまして、商工中金を一層強化して行かなきやならん、かよう意味におきまして今回改正案を提案いたしたような次第であります。
  51. 境野清雄

    境野清雄君 そういうようお話でありますと、大体商工中金の融資対象というようなものは、提案者のほうでは如何なる階層も狙つておるのか。いわゆる商工中金の融資の対象の階層というようなものに対する御意見を伺いたいと思います。
  52. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 從來商工中金中小企業等協同組合だけを対象といたしておつたのでありまするが、今後はこの改正によりまして組合だけでなくて、組合の構成員である組合員にまで貸付の対象の範囲を拡大しよう、こういうことを考えておるのであります。
  53. 境野清雄

    境野清雄君 今の問題は私保留しましてあとで今の組合並びに組合以外に貸すということについては再質問をしたいと思つておるのでありますが、次に商工中金関係資金のソース、いわゆる資金源というものは何によるのを提案者は最も妥当と考えておるか、換言しますなら、みずから集めるのがよいのか、それとも他人が集めたもののいずれを適当と思うのか、他人が集めるものというのはいわゆる税金というようなもので行く財政の余裕金というようなもの、或いは郵便貯金、資金運用部資金というようなもの、生命保險会社、銀行というような他人が集めたもののいずれが適当と思つておるか。そして右の二つの種類のうちで提案者はいずれに重きを置くのか、その点をお伺いしたいと思います。
  54. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 商工中金はその性質上、中小企業者の相互救済的の金庫であります。從つて組合同士の資金の過不足を調整するという使命を大きな使命といたしております。從つて預金によりまして、預金を以て資金の操作をして行くということは、これは最も必要なことと考えるのであります。併しながら中小企業等協同組合は、特に事業協同組合におきましては組合員からの預金というものを今まで扱つておりません、これは法律で禁ぜられております。從つて事業資金の一部を無理やりに商工中金に預金しておつたというような嫌いがあるのでありまして、余り預金の面では今日まで多くを期待できなかつたわけでありまして、現に商工中金における組合からの預金というものは、全体の預金が六十四億でありますが、このうち組合からの預金というものが大体三十億程度なつておるのであります。これだけでは到底各組合の要求に応じて貸してやるということができない。殊に今後組合員にまで貸付の対象を拡大するということになりますると、一層資金源に不足を來たして來るわけであります。そこで今後預金の吸収も極力しなければならない、從つて現在店舗の数も非常に少いのでありまして、全国に四十二カ所の店舗を持つておるに過ぎないのでありまするが、この店舗の数なども、出張所をもつともつと殖やすというようなことによりまして預金を殖やして行くということに力を注ぎたい。併し預金だけではどうしても賄うわけに行かない。そこで今後は資金運用部資金によりまして、商工債券の引受をしてもらう、こういうことが非常に大きな問題となつて來ているのであります。ところで今日商工債券の発行余力というものはどのくらいあるかと申しますると、銀行等の債券発行に関する法律によりまして計算いたしますると、大体百五十億くらいの債券の発行余力があるわけでありまして、從つてその余力を利用いたしましてこの年末に差し迫る中小企業金融を救済するために早急に債券の引受をしてもらう。こういうことが急務中の急務と考えるのでありまして、我々におきましても過般九月頃以來この問題と取組みまして、いろいろ大蔵当局とも交渉をしておるのでありまするが、遺憾ながら今日までまだ目鼻が付いていない。こういう現状でありまして、委員各位におかれましても何とぞこの点は一層の御尽力あらんことを私からもお願いする次第であります。
  55. 境野清雄

    境野清雄君 そうしますと、私の今質問いたしました二者のうち、提案者はいずれに重きを置くかという問題は、両者に頼らねばならん、こういうような御意見と拝聴したのでありますが、両者に頼らねばならんといるときに今後の商工中金を運営する上におきまして、この両者に頼る比率をどの程度にお考えになつておるのか、提案者の御説明を願いたいと思います。
  56. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 比率と申しましても、まあ私ども両方とも力を入れなければならん、併し預金を集めると申しましてもなかなかそう簡單に参りません。年末に差し迫る資金といたしましてはどうしても債券発行に頼るほかないじやないか、かように考えております。
  57. 境野清雄

    境野清雄君 次に現在の中小公案に対する資金源というようなものは満たされているかどうか、こういうような問題でありまして、換言すれば資金の需給関係においていわゆる中小企業の部類に属するものは、大企業、零細企業或いは消費金融に比して窮屈かどうか、その程度はどんなふうにお考えになつているか、御説明を願いたいと思います。
  58. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 中小企業金融が目下のところ最もひどく逼迫しているのじやないかと考えております。
  59. 境野清雄

    境野清雄君 最も逼迫しておるということは大企業、或いは零細企業、消費金融に比しても中小企業が一番逼迫しておるというふうに解釈してよろしうございますか。
  60. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 大企業も勿論金融が逼迫しておるのでありますが、併し何と申しましても大企業は信用もあるのでありますので、何とかかんとか銀行方面からの資金の融通も得られておるのじやないかと思うのであります。中小企業はこの点におきまして、最も信用力の乏しい体形のものでありますので、特に政府において力を入れて行かなければならないのじやないかと、かように考えております。
  61. 境野清雄

    境野清雄君 提案者は、大体商工中金の機構というものに関しては現在のままでよいと思うのか、惡いと思うのか、この点を一つお伺いしたいと思います。
  62. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 商工中金の機構のうちでも、特に先ほど申上げましたように地方に網を張つていないということが最も現下の欠点じやないか、かように考えます。でありまするから、今後は店舗の数をでき得る限り殖やして行く。そうしまして各地方の預金も集めるし、又一面貸出しも活発にして行く、こういうことが必要じやないかと思います。
  63. 境野清雄

    境野清雄君 組合員の預金を吸収できるようにするというお話でありましたけれども、組合員の預金を吸収するというようなふうになれば機構を天降り的のものから、自主的なものにすることを要するのか要さないのか、言い換えれば組合員というようなものの預金を吸収するのなら、商工組合中央金庫法の二十六條の「理事長、理事及監事ハ主務大臣之ヲ命ズ」ということに対して相当矛盾があるよるなふうにも考えておりまするし、又併せて当初この組合が、中央金庫ができました当初におきましては、一千万円の資本金に対して半額政府出資というのが圧縮せられまして、二十三年の再建整備によりまして、今日では僅かに二百十万円きり申していないというような状態になつているにもかかわらず、依然として天降り的な機構をやつておる、こういうような点に関しまして提案者のほうはどんなふうにお考えになつておりますか。
  64. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 当初資本金が僅か一千万円でありましたが、現在は御承知ように十五億円になつております。この出資者は中小企業が過半を占めておるのでありまして、そういう中小企業者からの資金を預つて、而も債券発行によつて中小企業のために資金を貸付けて行く、こういう重要な使命を帯びておる中小企業専門の金融機関でありますので、成るほど政府の出資額は現在におきましては二百十万円、尤もそのほかに見返資金からの優先出資五億円というものがありまするが、政府出資という面からだけでなくて、中小企業の専門金融機関という重要使命に鑑みまして、理事長以下は政府の任命によるということも必要じやないかと、かように考えております。
  65. 境野清雄

    境野清雄君 一番最初私の質問しましたときに、提案者から御説明のありました、組合だけでなく組合員からも預金を吸収したい、こういうようお話でありましたが、大体八月の末日の組合の数というようなものは総計で二万四千九百八十四というよう数字に相成つておりまして、そのうちに、中金へ出資しておるという組合はそのうちの僅かに六千十八、こういうようなものでありまして、その差引残である一万八千九百六十六組合、即ち現在出資者の三倍強に対して、これは放任しておいて、組合員のほうの預金を吸収するというのか、或いは一万八千九百六十六組合というものには万全を尽して吸収をしたらそれはできなかつたというのか、その点を明らかにして頂きたいと思います。
  66. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 中小企業等協同組合のうちでも商工中金関係を持つていない組合がお説のように極めて多いのでありまするが、今後中金の業務運営の上におきましては、そういう未利用の組合にもどしどし利用して頂く、こういう方向に尽力しなければならないように指導しなければならないと考えます。が一面におきまして更に組合員にまで貸付なり或いは預金の吸収を拡張いたしまして、でき得る限り資金を集め、又必要な資金を貸出して行く、こういう考え方を持つております。
  67. 境野清雄

    境野清雄君 そうすると、今中金へ出資しておらない組合というものには相当勧誘をしたが、さして効果が挙つていないのだと、そこで今出費しておる組合に対して、一層その組合員にまで預金を吸収をしようと、こういうお考えであるというふうにとつてよろしうございますか。
  68. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 協同組合に対して勧誘したがうまく行かなかつたとは言えないのでありまして、最近商工中金といたしましては、貸出額を御覧になつてもわかりますように、昭和二十三年三月頃に五億八千万円程度の貸出が、今日では百七十億の貸出となつております。こういうように急激に貸出金額も殖えております。その半面利用組合の数もぐつと殖えておるのでありまして、今後ますます利用組合を殖やして参るよう督励したいと、かように考えております。
  69. 境野清雄

    境野清雄君 この商工中金法の一部を改正するという結果につきましては、工業新聞の論説あたりを見ましても、これが一体協同組合の活動が不振になる虞れはないかというような面も謳つて從來又組合金融をどの点まで維持して行くのかというようなこともあつたようでありますが、大体提案者のほうでは、組合金融とそれから組合員の金融とについて割合をどのくらいに見積つておるか、その点をお聞かせ願いたいと思います。
  70. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 御心配の点は御尤もと思いますが、現在におきましても、実は組合にだけ貸しておる組織でありまするが、現実におきましては転貸の形で組合員まで及んでおる面があるのであります。それは現在大体総貸出額の三分の一程度は転貸の形で組合員まで及んでおるようであります。併し今後直接に組合員まで貸出をするということになりますと、金利の面におきまして、或いは又時間的に、或いは手数の上において非常に組合員にとりましては便益をもたらすことになりますので、組合員の利用というものが殖えて参る。從つて今日の転貸の金額が三分の一程度というものが割合が相当殖えまして、或いは商工中金の総貸出額の半分くらいは組合員に貸出するようになるのじやないか、かように考えます。
  71. 境野清雄

    境野清雄君 今のお話通り、転貸金は現在の総貸出率の三六%を占めておりますから、大体そんなよう数字になると思いますが、そういたしますと、大体今後の商工中金というものが貸出対象というものは組合金融と組合員金融が半々になる、こういうようなお見通しでおりますか。
  72. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 大体さように考えております。
  73. 境野清雄

    境野清雄君 そうしますと、大体今度は金額の問題なんでありますが、從來はこの貸出、いわゆる設備資金とこの運転資金というものを合計いたしまして、一組合当りが三百四十一万九千円というようなものが出ておるのであります。然るにこれの転貸資金というものは逆に五百七十一万と、こういうような非常な大きなものが出ておる。これは勿論組合員個々になりますから、これは一つの組合当りとしては二百万円以上に上つても、それはさして不思議はないと思うのでありますけれども、一体商工中金というものの一組合当りの貸出額というようなものには、相当今日疑点があるのじやないだろうか、例えば国民金融公庫というようなものからすれば、自分のほうは十万円以下のこの平均貸出になつておる。商工中金が三百万円以上の金融をしておるということを豪語しておることに対しては、金融機関として相当難点がありはしないかというので、国民金融公庫に比較するのではないのでありますが、商工中金が一体一組合当り平均の貸出額というようなものはどの程度が一番妥当なものであるかというような点についての提案者の御所見を承わりたいと思います。
  74. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 商工中金の貸出額の一組合当りの最高限はどのくらいかというお尋ねでありまするが、これはなかなかむずかしい問題でありまるすが、まあ一千万円或いは千五百万円くらいのものもまああるし、又低いのは百万、二百万というものもありましようし、平均いたしまして今まで三百四十一万ですか、そんなようなことになつておるのじやないかと考えます。
  75. 境野清雄

    境野清雄君 私は今最高限をお聞きしたのじやないのでありまして、現在貸出しておる平均というものの三百四十一万九千円というものに対して、相当難点があるのじやないか。こう思いますので、提案者自体は現状のような三百五十万円というものを今後堅持して行きまして、商工中金金融対象となさるのか、或いは一組合当りのこの貸出平均というものを二百万円くらいに下げまして、そうしてそれによつてこの今後の運営の基本方針にせられるのか、この点についてお伺いしたのであります。
  76. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 中小企業保險法におきましても、今回の改正信用によりまして、保險価額は三百万円から五百万円に引上げております。從つて大体現在の一組合当り三百四十一万円というような平均程度でいいのじやないかと、かように考えております。
  77. 境野清雄

    境野清雄君 これは大きな金融の問題になるのでありまして、例えば国民金融公庫、今日は大蔵大臣が今見えないというお話でありまして、非常に残念だと思うのでありますけれども、私は大蔵大臣にこの点十二分に質問したいと思つてつたのでありますが、国民金融公庫が貸出限度を二百万円に引上げるという問題がありまして、これは商工中金自体としても相当な私は問題じやないか、こういうふうに考えておる。又零細金融というものと中小企業金融というものとの間のこの比率と申しますか、この平均貸出限度というようなものに対して、大きな問題が残されるのじやないか、こういうふうに思つてつたのでありまするが、今の提案者のお話で、商工中金のほうは三百五十万円程度を、物価の関係その他から行きましてこの辺か妥当だと、こういう御議論でありまするなら、国民金融公庫の二百万円というものも私は或いは妥当になるのじやないかと、こういうふうに考えますので、再度お伺いしたいのでありまするが、三百五十万円というような現実の点を竪特せられまするなら、国民金融公庫の二百万円引上げというものは、併せて提案者は御賛成になつておるというふうに解釈してよろしうございますか。
  78. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 国民金融公庫におきましては現在個人貸は二十万円、それから連帯で借りる場合は百万円、かよう承知しております。これは国民金融公庫のほうは極めて零細な消費金融を賄つて行くのが専らの使命であると、かように考えまして、それが至当ではないか。これを個人二百万或いは三百万に殖やすということは、これは行き過ぎではないか、かように考えまして、商工中金のほうはそれよりももう少し規模も大きいし、又専ら事業融金のほうに主力を注いで行くべき使命を持つておる。從つて現在の程度の貸出限度でよかろうと、かように考えております。
  79. 境野清雄

    境野清雄君 そこのところは、私たちの考えとどうもぴつたり行つておらないのでありまして、お説の通り国民金融公庫の連帯保証においては百万円というのを二百万円の限度に引上げようということになつておるのでありますから、それは商工中金のほうはいわゆる協同組合を対象といたしましても三百五十万円というものに接近して、二百万円というふうに上つて來ることは、私は商工中金なり、或いは中小企業庁としては相当これは考えるべき問題じやないだろうか、こういうふうに考えておりますが、たまたまこの法案の提案者でありますほうから、そのものは三百五十万円でよろしいのだ、併せて中小企業庁の、この一緒に御答弁なさつておるほうでもそれでよろしいのだ、こういうのなら私は結構なんでありまして、その御所見を再度承わりたいと思います。
  80. 中村幸八

    衆議院議院(中村幸八君) 商工中金法の今度の改正によりまして組合員にまで貸出を拡張する、この組合員に或いは現在の三百四十万円平均というものは或いは多いではないかという気もいたしますが、組合員につきましては、国民金融公庫で申しますれば連帯貸、多数で借りると……そのほうの百万円に対しましては丁度その辺が釣合いがとれておるところではないかと考えます。
  81. 境野清雄

    境野清雄君 百万というような今お話がありましたが、二百万にするということでなく前の百万円ならばと、こういう意味でございますか。
  82. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) まだ二百万にはなつておらないと思いますが、現在百万ございますが……。
  83. 境野清雄

    境野清雄君 そうしますと、二百万円になるのではなく、商工中金の側から見てもこれはやはり行過ぎだと思うのですが。
  84. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 連帯貸二百万が行過ぎかどうかという点でございますが、その問題は、この中金の現在の審議から申しまして、少し私としては御答弁をいたしかねるように考えております。
  85. 境野清雄

    境野清雄君 それじや、その質問は打切りまして、後日商工中金か或いは中小企業庁に又改めてお伺いしたいと思います。次に組合員が中金から融資を個人で受けた。こういう者が受けた後に組合を脱退したような場合が必ずできるだろうと思うのでありますが、そういう場合にはどういうような御処置をとられるのか、その点についてお伺いしたいと思います。
  86. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 組合員が直接中金から金を借りてしまつてから、組合を脱退するという場合にどうするかというお話でありますが、一応借りるときに組合員であれば、その貸出については別に違法とか、何とかいうような問題は起らないわけでありまするが、併しでき得るかぎりそういうことのないように、最初組合員が貸出を受ける際に組合全体の組合の承諾を求めるということを貸出の條件等にいたしまして、そういうことのないように指導したいと、かように考えております。
  87. 境野清雄

    境野清雄君 それは私はおかしいと思うのでありまして、協同組合は御承知通り加盟、脱退は自由なんでありますから、そういうような点から、金を貸してあるからお前はその組合から出ちやいかんのだという拘束権は全然ないのでありまして、そういうような場合に如何よう措置をとるかというようなことは、一応お考えになつておらなければ……これはなかなかそういうような問題のないように指導するということではなかなか私は行き得ないじやないかと思うのでありまして、この点は何らかの措置をお考えにならなければ、私はそういうような問題は、これはもう相当起きて來るのじやないかと思いますが、そういうようなものに対しては何か一つお考えおきを願いたいと思います。お考えがあれば結構ですが、なければお考えおきを願いたい。こういうふうに思うのであります。続いて私はこの今度提案せられました商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案の、この提案理由と併せまして、改正後の効果について二、三点お伺いしたいと思うのであります。提案者は今回の改正によつて中金の資金源を豊かになし得る、こういうようなことを言つておられるようでありますが、その額をどのぐらいに見ておるのか、又幾らというものなら、その計算の根拠は何によつてそういうものを出しておられるか、この点についてお伺いしたいと思います。
  88. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 別段その点は計数的には計算しておりませんが、大体今度組合員にまで貸出を拡張するということになりますると、貸出額が又殖えて参ります。從つて今後貸出純増のまあ大体半分くらいは組合員にまで預金の範囲を拡張することによつて殖えて來るので賄つて行けるのじやないか、かように考えております。
  89. 境野清雄

    境野清雄君 商工中金として今度の措置によりまして、組合員のこの預金を入れる、こういうような話でありましたが、商工中金増加し得るところの預金というようなものは他の中小金融機関が集める資金の流れ途を変えるだけじやないか。例えて見まするなら、信用組合から中金へ乘り変えて來ると、こういうようなことしか私は考えられないのでありますけれど、提案者のほうといたしましては、増加し得る預金、今度新らしい措置によりまして殖え得る預金というものは、他の中小金融機関が集める資金の流れ途を変えるとお考えになつておるか、或いは変えないとお考えになつておるか、その点をお伺いしたいと思います。
  90. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) お説のよう從來他の金融機関に預金せられておつたものが商工中金のほうへ振替つて來るという面もあろうと思います。あろうと思いまするが、併しそれだけではない。やはり他の金融機関には行つていないが、新らしく商工中金に行くというものも、必ずしもなくはないんじやないか、かように考えます。又今後組合員にまで貸出をいたしますると、その貸出のうちの一部は預金としてとどまる面もあります。この分からも預金が増加して來るんじやないか、かように考えます。
  91. 境野清雄

    境野清雄君 流れ途を変える。変えるだけじやない、変えないほうもあるというようお話ですが、その流れ途が変らない。言い換えれば從來のこの組合員預金というものは中小企業金融でない方面へ或る程度流れておつたんだというようなことをお考えのようでありますが、それは相当私はむずかしい問題じやないか。私はそうでなく、流れ途を変えるだけだというふうに解釈しておるんでありますが、今提案者は流れ途を変えるだけじやないんだというようお話でありますから、從來の組合員金融というものが、或いは組合員の持つておつた金というようなものが信用組合や何かへ流れておつたんじやないというような根拠がありましたら一つお教え願いたいと思います。
  92. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 組合員に今後資金を貸出すことによりまして、組合員の事業活動が活溌になつて参ります。從つてその面から利益金等も増加して参りまして、預金として中金に入つて來る分も相当あるんじやないか、かように考えます。
  93. 境野清雄

    境野清雄君 大体そういうような御意見だとすれば、中小企業の総体の金融としては私は資金源はちつとも増さないんじやないか。そうすると結局、当初に、非常に改正後には資金源も豊かになるだろうというようお話でありましたけど、それは中小企業資金難というものは依然として続くんで、このものでは大体解消でき得ないというようなふうに考えるのであります。で、年末金融というようなものに対しても相当緩和に役立つというような御意見ようでありますけれども、それはどういうよう意味でそういうようなお考えなのか。まあ私どもが考えたのでは中金の金繰りを預金によつて楽にしてやるということ以外考えられないのですが、その以外に年末金融の緩和というものに対してどういうような考えを持つておるか、お伺いしたいと思います。
  94. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 普通銀行でありますると、預金だけに頼つておりまして、預金から貸出をして行く、こういうことになるのであります。商工中金は、その使命の通り、やはり預金だけではない、商工債券等によりまして資金を集めまして、これによつてつて行くということが必要ではないかと考えるのでありまして、從つて差迫つた年末の金融を賄つて参りますには、どうしても政府資金を導入しなければならないのではないかと考えております。
  95. 境野清雄

    境野清雄君 提案者は大体現在の商工中金の運営方針というようなものについては、それでよいと思つておられるかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
  96. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 大体商工中金も活溌にその使命を感じまして事務を運営しておるように考えます。ただお尋ねの趣旨は或いは先だつての新聞の記事の点にあるのじやないかと思いますがこういうような点につきましては一層お互に国会議員として今後監督をいたして参りたいと考えます。
  97. 境野清雄

    境野清雄君 先ほどの年末金融の問題でなかなかお骨折りのようでありますけれども、自由党の政調会かでは決定しまして、差当り三十億の引受をやらせるぞというようなことをはつきり新聞なんかに発表せられておるのでありますけれども銀行局長の説明によれば、要するに資金運用部資金の運用計画は予算と一体としてすでに決定されておるので困難である、こういうようなことを言つておるのでありますが、提案者自体は、この三十億というものは出るというようなお考えで年末金融その他のものに対してはやつて行けると、こういうようなお考えであつたのかどうか。これは参考のためにお聞きしたいと思います。    〔理事結城安次君退席、理事池信三委員長席に着く〕
  98. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 年末金融がやつて行けるということを私申しておりませんが、やつて行けるようにできる限り今の資金運用部資金で債券をできれば三十億年度内引受けてもらいたいということを申上げたのでありまして、この点につきましての大蔵当局の、現在までのところはお説のよう銀行局長はまだ資金計画を変えなけりやならんからそう簡單には行かんということを申しておりますが、まあできるだけ一つ皆さんがたと共にこれは銀行局を押して、年末金融に遺憾のないようにして行きたいと、かように考えます。
  99. 境野清雄

    境野清雄君 結局只今私いろいろお伺いしたんでありますけれど、提案者は改正点だけについて考えておられるのでありまして、商工中金の全体のあり方というものについては甚だ私は研究が足りないんじやないか、こんなふうに考えておりますけれど、そういうような点に対しまして、本法案商工中金のあり方に矛盾しているんじやないかというふうに考える。言い換えまするならば、從來協同組合を主体にして立てましたところの商工中金というものが、今度はその預金の吸収ができ得ないから、資金源が足りないからということで、もう直ちにその方向を変えまして、組合員預金というようなものに変つて來たということは、從來商工中金のあり方というものに相当矛盾しておると思うのでありますけれど、そういう点に関しまして、中小企業庁の一つ御説明を願いたいと思います。
  100. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 只今御指摘の点は、商工中金が組合金融を中心としてその補助的な役割を果すという本來の立場から申しますれば、今度の組合員個人を対象といたします業務の拡張の部分は、確かにそういう傾向もあると思うのでありますが、ただ御承知ように、現実には現在の中小企業の組合が必ずしもまだ発足いたしまして十分に発達を遂げておりませんし、又その意味から現在、現状におきましても、すでに組合に対する金融の中には、御承知ように一部組合を通じて組合員に転貸をするような運用が現実にすでに行われておるわけであります。そういうところを、現実の姿を見まするならば、今回の提案されておりますこの程度修正で、又その運用につきましては、先般來いろいろ御説明をいたしましたような、相当制限的と申しますか、中小企業の組織化の線に矛盾しないような適用をいたして参りまするならば、現実の状態では商工中金の本來の性格を傷つけるような根本的な改革を加えるようなことには決してならない、こういうふうに考えております。
  101. 境野清雄

    境野清雄君 そういたしますと、中小企業庁自体といたしましては、從來の協同組合というものに対する概念が幾分変つて來ているんだと、こういうふうに解釈してよろしうございますか。
  102. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 中小企業の組織化の線による中小企業の組合の線についての考えは、私ども決して変えるつもりはないのであります。この点は中小企業振興のためには非常に強い基点であるのであります。ただ中小企業金融機関としての商工中金の業務の実態について、この程度の業務の拡充があることについては、別に中小企業商工中金性格を変えるものでもなければ、中小企業の組合の性格或いはそれに対する考え方を変えるというふうには考えていないわけであります。
  103. 境野清雄

    境野清雄君 私は今日はたまたまこの改正法律案が出ましたので、大蔵大臣に一応質問をしまして自分の結論を出したい、こういうふうに思つておつたんでありまするが、先ほどのお話によりますと、大蔵大臣は当委員会出席でき得ない、こういうお話でありますので、私の質問は留保いたしまして、これで私は今日は質問は打切りにいたしたいと思います。
  104. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 只今境野委員からも話がありましたが、先ほど大蔵大臣が年末決済資金というようなものについての所見をこの委員会に來て話されるであろうというのでお待ちしていたのです。ところがこれが出席不可能ということになりますると、これに関連したこれは法案でありますから、今日はこの辺で以て打切つて頂くとしても、私も質問は保留をいたして、この次に大臣が出席したときに質問いたしたいと思います。
  105. 松本昇

    ○松本昇君 私はまだ質問があるのですが、大蔵大臣の出席を非常に期待しておつたのですが、あいにくとお見えにならんということでありますから、私もその点を留保したいと思います。   —————————————
  106. 古池信三

    理事(古池信三君) それでは皆さんの御意見が、大蔵大臣が出席されるまでそれぞれ御質問を留保されたいということでありますから、この問題はこれ以上進行できないかと思います。つきましては、本日この企業合理化促進法案が予備審査として衆議院のほうから回付されております。從つて、この法案の提案理由について説明を一応聞きたいと存じますが、如何でございましようか。
  107. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 企業合理化促進法案は、これはなかなか重大な法案だと思います。日本の産業の将來のあり方、日本の経済の再建というようなことについても多大の関係があると思いますが、今日は出席議員が極めて少い状態でありますから、もつと出席議員の多いときに改めて理由の御説明を願つたほうがいいと思います。
  108. 古池信三

    理事(古池信三君) それではお諮りいたしますが、只今油井委員から本日の出席率がよくないから企業合理化促進法案説明を聞きますのは、これを延期しようという御発言がありましたが、如何計らいましようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  109. 古池信三

    理事(古池信三君) それではさように計らうことにいたします。  それでは本日の委員会はこれを以て散会いたします。    午後四時十八分散会