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1951-11-27 第12回国会 参議院 通商産業委員会 第17号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十六年十一月二十七日(火曜 日) 午前十一時四十五分
開会
—————————————
出席者
は左の
通り
。
委員長
竹中
七郎
君
理事
古池
信三
君
廣瀬與兵衞
君
結城
安次
君
栗山
良夫
君
委員
中川 以良君 松本 昇君 山川 良一君 片岡
文重
君
境野
清雄
君
油井賢太郎
君
衆議院議員
中村 幸八君
政府委員
中小企業庁長官
小笠
公韶君
事務局側
常任委員会専門
員
山本友太郎
君
常任委員会専門
員
小田橋貞壽
君
説明員
資源庁炭政局技
術課長
横田
浩一
君
中小企業庁振興
部長
松尾
金藏
君
—————————————
本日の
会議
に付した事件 ○
請願
及び
陳情
の
取扱
に関する件 ○
水産資源保護法案
に関する件 ○
通商
及び
産業一般
に関する
調査
の件 (
中小企業所要資金
に関する件) ○
商工組合中央金庫法
の一部を改正す る
法律案
(
衆議院提出
)
—————————————
竹中七郎
1
○
委員長
(
竹中七郎
君)
只今
より
委員会
を開きます。
請願
及び
陳情
を議題といたします。
速記
をとめて。 午前十一時四十六分
速記中止
————◇—————
午後零時五分
速記開始
竹中七郎
2
○
委員長
(
竹中七郎
君)
速記
を始めて。
栗山良夫
3
○
栗山良夫
君 私は
水産資源保護法案
に関する件につきまして
緊急動議
を
提出
したいと思います。御案内の
通り水産資源保護法案
は
衆議院
の
議員提出法案
として
提出
をされまして、
衆議院
では
可決
になり、
参議院
に回付をされました。二十二日に
参議院
に回付されたと聞いておるのでありますが、その後休日等のこともありまして、
参議院
の
水産委員会
は二十四日に一日の審議を以て
委員会
でこれを
可決
をいたしたのであります。そして去る二十六日に本
会議
においてこれを決定する
運びになつておつたのでありますが
、その
内容
を見ますると、
建設委員会
、
電力特別委員会
、
通産委員会等
に
関係
する重要な部門がございまして、
参議院
においては各
委員会
は殆んどその
内容
について関知しない
よう
な
事情
にありましたために問題が起きたのであります。そこで
只今建設委員会
におきましては、
水産委員会
に
決定済み
のものでありますから、
從つて
その
善後措置
について
鳩首協議
中でありまして、
只今
も
委員会
が
開会
せられておりまするが、一応何らかの
修正案
を作りまして、そして本
会議
においてその意思を発表し
よう
という
よう
な
運びになつておるようであります
。又
電力委員会
におきましては、
河川
の利用の問題がありまして非常に密接な
関係
があるのでございますが、
只今
までの
状況
では、
建設委員会
において
修正
を企図せられておりまするものが
採択
になりまするならば、
電力委員会
といたしましてさほど
支障
はない
よう
に認められるのでありまして、これは本日午後一時から
開会
になりまする
電力委員会
に
建設委員会
の
修正原案
を頂きまして
協議
をいたしたいと考えておるのであります。そこで
通産委員会
にも
関係
をいたす重要な点がありまするので、私は先ほど僭越でありましたけれ
ども
通産委員
の
栗山個人
といたしまして
建設委員会
に
出席
をいたして
委員外発言
を求めまして、できまするならば
建設委員会
の
修正原案
の中へ取入れて御
採択
を願いたい、こういうことをお願いいたしたのであります。併し
建設委員会
におきましては、
通産委員会
のことまでもこれを取上げますることは行過ぎであるという御
意見
がございまして、一応私の述べたことにつきましては御
理解
を
願つたよう
でありまするが、にわかに
建設委員会
で私の
意見
が正式に
修正案
の中へ織込まれるという段階には至らなかつた
よう
であります。そこで私はそういうことでありまするならば、
通産委員会
にお諮りをいたしまして、そして
通産委員会
といたしまして
建設委員会
と並んで本
法案
に対して
修正案
をまとめまして、そして本
会議
に
上程
をいたしたいと、こう考えるわけであります。 その理由を申上げますると、この
水産委員会
で
可決
になりました
原案
の第四條第一項第四号にこういうことが書かれておるのであります。御
参考
までに第一項の本文とその第四号とを読上げますると、第四條の第一項は「
農林大臣
又は
都道府県知事
は、
水産資源
の
保護培養
のために必要があると認めるときは、左に掲げる
事項
に関して、
省令
又は
規則
を定めることができる。」と
なつ
ておるのであります。そしてその第四号に、「
水産動植物
に有害な物の
遺棄
又は漏
せつ
その他
水産動植物
に有害な
水質
の
汚濁
に関する
制限
又は
禁止
」、こういう
條項
があるのであります。ところが
水産資源
の
保護培養
の見地からするならば、
水産動植物
に有害なものの
遺棄
又は漏泄、その他
水産動植物
に有害な
水質
の
汚濁
に対しまして、
関係者
から重大な関心が寄せられるということは十分に
理解
できることでありますが、同時に又、その
制限
又は
禁止
の結果が
鉱工業
の発展に
支障
を來たす
よう
なことであ
つて
はならないので、
我が国経済
の
自立達成
の途上におきまして、
鉱工業
に負荷されておる使命の
重要性
を考えて見まするときには多言を要しないところであります。要は
法律
の具体的な
内容
をなす
省令
又は
規則
の
制定如何
にあるわけであります。
從つて
これは單に
農林大臣
の一方的
見解
によ
つて
決定せらるべきものではないのでありまして、
鉱工業所管
の
通産大臣
と十分に
協議
をして妥当なる結論を得た
あと
において決定せらるべきものであると考えるのであります。勿論私は
化学工業
の
振興
を急ぐの余り、
河川
に対しまして
水産動植物
に有害な障害を与える
よう
な
化学用水
、
鉱山用
の
排水等
を何らの
措置
をしないで流そうという
よう
なことはいささかも考えておるわけではないのでありまして、技術的な観点に立ちまして、完全にこれを処理いたしまして
河川
に流すだけの責任を持
つて
おるのでありますが、そういう
よう
な
鉱工業側
の誠意ある態度をもややともいたしますならば
農林省
の
関係
の一方的な
見解
の下に拒否せられるということになりますならば、今後の
産業
の
振興
に非常な
支障
を來たすものであると言わざるを得ないのであります。從いまして私
ども
はそういう
話合い
が、
相互
に
理解
が十分につきまする
よう
に
農林大臣
と
通産大臣
との間において
協議
し得る
余地
は
法律
的に残しておかなければならない、こういう工合に考えるわけであります。そこでこの
法律
の第四條の第六項の次ぐらいのところに一項を新らしく設けまして、
修正案
としましては第四條中第七項を第八項とし、第六項の次に次の一項を加える、そういう
よう
にいたしまして第七項として、「
農林大臣
は第一項の
省令
を定め、又は前項の
認可
をし
よう
とする場合において、
当該省令
又は
認可
が第一項第四号に掲げる
事項
にかかわるものであるときは、あらかじめ
通商産業大臣
と
協議
しなければならない。」ということを挿入いたしたい、こう考えるわけであります。各
委員
の御賛成を得まして
通産委員会
としてこの
修正案
を本
会議
に
提出
できまする
よう
に一つ御
理解
、御支援を頂きたいと思うわけであります。
古池信三
4
○古
池信三
君
只今
の
栗山委員
の御
発言
の
内容
と
趣旨
については私も同感なんですが、この問題について
通産省
と
農林省
との間にどういう
話合い
があ
つたの
か、
通産省
の
見解
を一遍質して見たらどうかと思いますが。
横田浩一
5
○
説明員
(
横田浩一
君) この問題は大分前から
河川
の
汚濁防止
の
措置
といたしまして、
経済安定本部
の
資源調査会
がこの問題を取上げておりまして、そうしてこれはもうすでに二年乃至三年ぐらいになると思いますが、この問題は討議せられたわけであります。その
資源調査会
は民間の
委員
を以ちまして、それに
厚生省側
が入りまして
委員会
を
作つて
、討論いたしておりましたのでございますが
厚生省
はこれの指導的なる役割をいたしておりまして、そうして
水質汚濁
の
防止
に関する
勧告案
というものがそれでできたのでございます。それを
安定本部総裁
が
採択
をいたしまして内閣に回付されたという恰好に
なつ
ているのであります。その場合に
通産省
といたしましては、問題が
産業
に及ぼす影響が非常に強いのでありますので、
厚生省
のほうと
話合い
をいたしまして、この問題が
法律
として
上程
をせられる場合には、
通産省側
と十分に
協議
してもらいたいという申入れをいたしまして、それは
了解
を得たと私らは思
つて
おります。そうしてこの問題の中に
産業排水
と申しますか、この
鉱工業
によ
つて
起る
産業排水
は、この法文の中には入れない。当分の間は入れないということに
了解
がついているのであります。
只今
の
お話
でございますと、
農林省側
から出ているという
お話
でございますので、我々はその点については少しも聞いておりませんで知りませんので、大変驚いている
状況
であります。
山本友太郎
6
○
専門員
(
山本友太郎
君) 今の
古池
さんの御質問に関連いたしまして、私が聞いておる
範囲
内を申上げます。それは昨日の
建設委員会
におきまして、
水産庁関係者
を招致して
建設委員会
では一応この問題を討議された
模様
でございます。直接同
委員会
に
出席
して傍聴しておりませんでしたので、正確な表現の仕方その他については誤
つて
おる点があるかも知れません、
速記録
を見て頂かないと正確を期し難いのでありますが、間接的に私が
伺つた範囲
内では、
水産庁関係者
はこの
法案
が
議員提出
の形式をと
つて
おるという点に籍口いたしまして、
水産庁
では余り関知しておらない
よう
な
事情
だというふうに聞いております。なお同時にそれに関連いたしまして、その辺から推察される点は
官庁
間におきますいわゆる
農林省
乃至
通産省
という
よう
な……、從いまして
官庁
間におきまする同
法案
に対しまする
事前
の打合せというものは、余り密接に今回は行われていないだろうという点が昨日の
建設委員会
で大体明らかにせられた点であると私は聞いております。從いまして
通産省関係者
が初めて聞いて驚いたという
よう
なことも、極めてあり得る事態ではないかというふうに考えられるのであります。なおこれに関連いたしまして旧來の
漁業法
なり、或いは
水産資源枯渇防止法
という
よう
な
法律
を母体といたしまして今回の
法案
はでき上
つて
いるわけなんでありますが、先ほど
栗山委員
から御
動議
が出たのですが、その
説明
の中にありました、この「
水産動植物
に有害な物の
遺棄
又は洩
せつ
」というところまでは旧來の
法律
に明記してあるのでございます。但し今回の
法案
におきましてその続きに持
つて
参りまして、 〔
委員長退席
、
理事
古
池信三
君
委員長席
に着く〕 「
水産動植物
に有害な
水質
の
汚濁
」という新らしい字句が挿入されているので、一見前を受けて
あと
へこう附加えた
よう
な恰好に
なつ
ておりますが、今
資源庁
の
関係者
からも
説明
がありました
よう
に、非常にこれによりまして
範囲
が拡大されるという点が問題の第一点でございます。と同時に又、今
説明
がありました
よう
に、
水質汚濁防止法案
、これはまあ仮の名前でございますが、これは一応
通産委員会
としましても曾
つて
問題にいたしまして、そのために
委員会
を開いたこともあるくらいな問題でございまして、当時の
模様
から申しますとまだ
十分研究
の
余地
のある考え方であり、
法案
であるというので、我々といたしましても当分まだ
棚上げ
に、まあ俗な言葉ではございますが、
棚上げ
に
なつ
ているものといたしましても考えていた
関係
上、それがこつそりとこの
水産資源保護法案
の名の下に頭を出してしまつたということについて、
十分事前
に
調査
の手が行届いていなかつた。まあ迂闊だといえば迂闊でございますが、そういう
よう
な点がありまして、すでに
水産委員会
で、
委員会
においては少くとも
原案
が
可決
されたものが今日問題に
なつ
ているという
よう
な状態で、ことの経緯はか
よう
なことに
なつ
ておる
よう
に考えますし、又
建設委員会関係
から間接聞いたところを併せて御報告申上げます。
境野清雄
7
○
境野清雄
君
栗山委員
から
動議
が出まして、その問題を補足的に御
説明
を聞いたのでありまするけれ
ども
、これは私たちが考えると実に拔打的に
法案
を出したものだと思うのでありまして、いずれにしても
通産委員会
としては今の
栗山委員
の
動議
の
よう
な形態で
通商産業大臣
と
事前
に
協議
をするということの
修正案
は、私はどうしても出さなくちやならんのだと、こう思いますので、
栗山委員
の
動議
に賛成するものであります。
古池信三
8
○
理事
(古
池信三
君) この問題は非常に私も重要な問題だと思うのでありますが、その
取扱
については十分本
委員会
としても慎重に考えてみなければいかんと思うのであります。
暫らく
の間この問題について
速記
をやめて懇談に移したいと思いますが、如何でございまし
よう
。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
古池信三
9
○
理事
(古
池信三
君)
ちよ
つと
速記
をやめて下さい。 〔
速記中止
〕
古池信三
10
○
理事
(古
池信三
君) それじや
速記
を始めて下さい。
只今栗山委員
から御
発言
になりましたこの
水産資源保護法案
に対する
修正案
の
提出
に関する件について御
協議
を進めたいと思いますが、本
委員会
といたしましては、
只今
の
よう
な
趣旨
の
修正
を適当な
措置
を講じて
実現
するということにつきまして、
皆さん
の御
異議
はございませんでし
よう
か。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
古池信三
11
○
理事
(古
池信三
君)
皆さん
御
異議
がない
よう
でありまするから、さ
よう
決定いたしました。 なおこの具体的な処置につきましては
委員長
のほうにお任せを願いたいと存じますが、如何でありまし
よう
。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
古池信三
12
○
理事
(古
池信三
君) それで
はさよう
に取計らいます。
ちよ
つと
速記
をとめて。 午後雰時三十四分
速記中止
————◇—————
午後一時十四分
速記開始
古池信三
13
○
理事
(古
池信三
君)
速記
を始めて。それでは休憩いたします。 午後一時十五分休憩
————◇—————
午後二時五十四分
開会
結城安次
14
○
理事
(
結城安次
君) それでは
只今
から
通産委員会
を
開会
いたします。 当面の
中小企業所要資金
について、
松尾振興部長
から年末
資金
の
手当
に対する御
説明
を願います。
松尾金藏
15
○
説明員
(
松尾金藏
君) お手許に配付してございます
一覧表
は、当面の
中小企業
の
所要資金
を三
項目
に分けまして極く概数を、
中小企業庁
において先般來
推定
の
数字
を彈いてお
つたの
であります。又その
所要資金
についてどういう
資金
のルートで、どういう
資金
の
付け方
をするかということを併せて研究しておりました。その後、そのうち若干の
部分
は最近までに
実現
をしたのでありますが、更に今後どういうふうの
手当
をしなければならないか、ということを簡單に取りまとめたものであります。併しもともと
中小企業
の
所要費金
の
推定
というものは非常にむずかしいわけであります。我々もこの
資金
の
計算
がはつきりと正確な計数であるとは必ずしも
自身
がないのでありますが、三
項目
につきましてここに掲げてございます
よう
に、
電力使用制限
に伴う
運転資金
の不足、大体関西、東北、
関東等
に
電力使用制限
は特にきつかつたわけでありますが、それらの
地域
につきまして
運転資金
四十億円
程度
をこの際注ぎ込む必要があるであろう。又
電力
の
使用制限
に伴いまして、例えばガソリンの
発動機
でありますとか、その他これに代る
動力源
を補足的に補わなければならないという
よう
な含みもありまして、これも極く概略で二十四億という
数字
を
推定
したのであります。その
資金
の
付け方
としましては
対策
の欄に
日銀別枠等四つ
の種類の
付け方
をしておるのでありますが、これについては現在までこういう
資金
の
要求
に対して
対策
の
実現
はまだ今のところいたしておらない
よう
なわけであります。第二の年末
決済資金
は、特に本年度は
資金詰り
が、この年末は特に昨年に比べて一層激しいことは御
承知
の
通り
でありますが、これにつきまして大体
商工中金
の現在の金繰りを見まして、
商工中金
に年末
決済資金
として五十億の
資金源
を殖やす。
信用組合
につきましても大体昨年の年末の
信用組合
の
貸出純増
の
数字
を睨みまして、本年末におきましても八億円
程度
が必要であろう。
地方銀行
につきましても同じ
よう
な
推定
で百億円、これだけの百五十八億円が年末
決済資金
として必要であるという
数字
を
推定
いたしたのであります。その
資金
の
付け方
はその下の欄に掲げてある
通り
であります。
商工中金
につきましては
資金運用部資金
でいわゆる
商工債券
の
引受け
を十五億円ほど
増加
をしてもらいたい。これは通常の
商工債券引受け
以上の十五億円を年末までに
増加
してもらいたいという
意味
であります。更に
日銀
の
別枠指定預金
の
増加
、又
信用組合
については
日銀
の
別枠
、
地方銀行
については
指定預金
の
増加
、こういうふうに
対策
を考えてお
つたの
でありますが、現在までのところは第三
欄目
に掲げております
よう
に、
商工中金
につきまして御
承知
の
よう
に
從來
の十三億円の
指定預金
がそのまま
引揚げ
られないままに残されまして、年末
金融
に取りあえず運用せられるわけにな
つたの
でありますが、そのほかに
相互銀行
、
信用金庫等
につきましてなお十七億円が
指定預金
に存置されておるのであります。この十七億円という
数字
は実は上の
対策
を考えるときには当然残るということで
計算
をしておりますので、新らしい
手当
の
数字
にはならないわけであります。從いましてここでは
商工中金
に対する十三億円が取りあえず現在までは
実現
をしておるということになるわけであります。今後更に一番下の欄に掲げてあります
よう
なものについて今後の
対策
は
実現
が必要になるわけであります。第三項の
ルース台風
の
復旧資金
は、御
承知
の
よう
に
被害地域
の前におきます
中小企業
の損失というものは、大体各
被害地域府県
の
被害調査
でおおむね二十五億円ぐらいと
推定
をいたしておるのでありますが、それに対しまして
被害地自身
の
自己資金
なりその他で賄える
部分
もあるでありまし
よう
から、大体ここに掲げております
運転資金
五億、
設備資金
八億、
合計
十三億
程度
がこの際
復旧資金
として必要であるという
数字
を
推定
したのであります。その
資金
の
付け方
は二
欄目
に書いてある
通り
であります。実際には現在まで
国庫予備金
の
指定預金
といたしまして十五億円がすでに
手当済
であります。尤もこの
指定預金
十五億円は、
商工中金
に二億四千万円、
農林中央金庫
に二億円、その他が大体
地方銀行
だということに
なつ
ておりますが、この十五億円の中にはいわゆる
中小企業
だけではなくして、
中小
の
商工業
だけではなくして、
農林漁業
の
中小企業
も含めての
数字
が十五億円ということになるわけであります。これを総
合計
いたしますと、この三
項目
で二百三十五億円の
資金要求
のうち、
対策
の第二
欄目
に掲げております見返
資金
と国民
金融
公庫と
市中協調分
と、この上に丸を付けておる分だけは特別の
措置
を必要としない
部分
でありまして、その他の
部分
について
措置
を必要とするわけであります。
合計
いたしまして二十八億円が現在までの
手当済
であります。
あと
百八十五億円という
数字
は今後の
手当
を要する分だ、こういうふうに
推定
をいたしたわけであります。
境野清雄
16
○
境野清雄
君 今の御
説明
で少しお聞きしたいことがあるのです。例えば
商工中金
の年末
決済資金
の五十億という中に、今後
手当
を要する分で、
日銀別枠
十五億がありますが、これは八月一日のときには何か十七億という
日銀別枠
が出ているはずですが、これはどう
なつ
ておりますか。
松尾金藏
17
○
説明員
(
松尾金藏
君)
從來
の
日銀別枠
のほかに十五億円を増額して年末
金融
に充てたいという
意味
のものであります。
境野清雄
18
○
境野清雄
君 それからその欄の三行目に
地方銀行
百億というのがありますが、これは
地方銀行
は本年は八月に決定したのは六十二億三千七百万円、六十二億二千七百万円はもう
引揚げ
られちや
つて
いるわけですが、そうすると、これは改めて百億を
要求
すると、こういう
意味
にと
つて
よろしいわけですか。
松尾金藏
19
○
説明員
(
松尾金藏
君) これは前に
引揚げ
られた六十何億……六十二億円を
引揚げ
られたのでありますが、この
対策
として考えましたときの
意味
は、六十二億円はそのまま
引揚げ
ないで、更に三十八億円ほど追加してもら
つて
、
合計
百億円を年末
金融
に役立てたいという
意味
で充てたのであります。現在
はさよう
に食い違
つて
おります。
境野清雄
20
○
境野清雄
君 そうしますと、
国庫余裕金
のほうから出ておりますのは、
商工中金
の十三億を
引揚げ
ないで、
あと
は
信用組合
、無尽、
銀行
、信託という
よう
なものは全部
引揚げた
わけですか。
松尾金藏
21
○
説明員
(
松尾金藏
君)
相互銀行
、
信用金庫等
には十七億円
程度
がまだ残されているのであります。大体
相互銀行
、
信用金庫
には当時まだ預託されておりましたものの大体
半額程度
が残された
よう
に聞いております。
境野清雄
22
○
境野清雄
君 この今の
要求額
である
指定預金
なり、或いは
日銀
の
別枠
なり、
資金運用部資金
なりというものに対して、現在
引揚げた
もの、或いは
要求額
という
よう
なものを
中小企業庁
として
復活運動
と言いますか、そういう
よう
な点を
要求
しているわけでございますか。そうでないのでございますか。
松尾金藏
23
○
説明員
(
松尾金藏
君)
指定預金
、
日銀別枠等
、それぞれ
大蔵省
、
日銀当局
にはたびたびこの我々のほうの希望を申入れまして、その
よう
に
実現
をすることに努力しております。
境野清雄
24
○
境野清雄
君
ルース台風復旧資金
の中に、先ほどの
お話
ですと、これは十三億に対して
指定預金
が十五億である。それから
農林中金
に二億というと、
農林中金
の二億だけが
農林漁業関係
で、
あと
の
地方銀行
の分は全面的に
中小企業
と考えて十三億というふうに解釈してよろしいのですか。
松尾金藏
25
○
説明員
(
松尾金藏
君)
中小商工業
として
性格
のはつきりしておりますものは、
商工中金
に対して二億四千万円の預託がありまして、それから
農林中央金庫
の分は、これは
性格
についてははつきりしているわけでありますが、
中央金庫等
の分は両方区別せずに十億
余り行
つて
いると、こう
了解
しているわけであります。
境野清雄
26
○
境野清雄
君 そうしますと、これは
ルース台風
の
復旧資金
に関しては、今後
手当
を要する分というものはない、この十三億に対して、十五億のものの中から十三億は
運転資金
、
設備資金
に入るのだというふうに解釈して、これは
所要資金
は全部
対策済
と、こういうふうに解釈してよろしうございますか。
松尾金藏
27
○
説明員
(
松尾金藏
君) 必ずしもそうは言えないのでありますが、これはこの
一覧表
を作ります際に、
手当済
という欄と当初
対策
として考えましたものと、
実現
いたしましたところの分が食い違
つて
おりましたので、どういうふうに今後
手当
を要する分という
数字
を彈き出すか余りはつきりいたしませんでしたので、この表では一番下の欄を空欄にいたしておりますが、我々はこれで済んだとはまだ考えておりません。
油井賢太郎
28
○
油井賢太郎
君 大変結構な案なんですけれ
ども
、これは交渉されている過程において必ずしも
実現
される見込は現在のところ立
つて
いるのですか。
松尾金藏
29
○
説明員
(
松尾金藏
君) 実はこの
参考資料
を配付するにつきましては多少私
ども
も躊躇したのであります。我々の
要求
としては当然この一番上の欄に掲げております
数字
はまあ
推定数字
で、必ずしもしつかりした
数字
ではないと申しましても、おおむねこれくらいの
要求
は正しいと確信をしておるのであります。ただ現在までのところでは、例えば
日銀別枠
につきましても、一番下の今後の
手当
を要する分では
指定預金等
と
日銀別枠
が一番金額的に大きいわけであります。現在のところ
日銀別枠
につきましては
日銀
のほうでも相当何と申しますか、百をひね
つて
おられる
よう
であります。これが早急に
実現
するということはまだ現在のところ必ずしも我々
自信
はないと正直のところ感じておるのであります。それから
指定預金
のほうも、これも
大蔵省
にたびたびこの
数字
を話をしておるのでありますが、財政上の
資金
繰りの点でなかなか
実現
がむずかしいといる点で、百七億今後確実に
手当
できるということも実は我々も
自信
はないというのが正直なところであります。
油井賢太郎
30
○
油井賢太郎
君 これは重大な問題と思うのですが、当
委員会
に
日銀
或いは
大蔵当局
の人を呼んで、これに対してどういうわけでこういうふうな
要求
に対して受入れることができないか、或いは受入れる見通しがあるかという
よう
なことを検討しておく必要があると思うのですが、
委員長
においてさ
よう
お取計らい願いたいと思います。
結城安次
31
○
理事
(
結城安次
君) 大蔵大臣には今日ここに
出席
を
要求
してあります。
油井賢太郎
32
○
油井賢太郎
君 今までの例ではどういうふうに
なつ
ているのですか。こういうふうな
数字
を示して、大体まあ国会の
委員会
等において要望した場合にはかなりの
程度
の誠意は見せるのですか。それとも過去の実績においてはどんな
程度
に
なつ
ておりますか。
松尾金藏
33
○
説明員
(
松尾金藏
君) 国会の御審議或いは御決定でどうこうということは
從來
必ずしも
数字
的にそういう
取扱
があつた
よう
に私は記憶しておりませんが、昨年の例で申しますと、昨年は実は例えば
電力
の
修正
は別といたしまして、年末
金融
につきましては大体五億円ほどの
日銀別枠
資金
が
実現
した
よう
であります。昨年度においてはそれ以外には
指定預金
が、
ちよ
つと金額ははつきり記憶しておりませんが、若干
程度
運用された、その
程度
でありまして、昨年の暮と比べまして、今年の暮はもつと
資金
が逼迫しておる
よう
に思いますので、昨年の
程度
だつたら今年それでいいとは我々は決して考えていない、こういう
意味
でこの
数字
を彈き出す
よう
に
なつ
たわけであります。
油井賢太郎
34
○
油井賢太郎
君 次に一つ
数字
の点でお聞きしたいのですが、年末
決済資金
の
信用組合
というのが八億あるのですが、
信用金庫
と別に残されたいわゆる
信用組合
に対して、これだけ融資してもらいたいという意向に
なつ
ておるのですか。
松尾金藏
35
○
説明員
(
松尾金藏
君) ここで掲げておりますのは両方、その一部が
信用金庫
に
なつ
ておりますものを合せての
意味
であります。
結城安次
36
○
理事
(
結城安次
君) 別に御質疑もなければ
商工組合中央金庫法
の……。
境野清雄
37
○
境野清雄
君 その前に
ちよ
つと
動議
を私は
提出
したいのですが、といいますのは午前の
委員会
で
水産資源保護法案
について
水産委員会
といたしまして
修正案
を決定したのでありますけれ
ども
、その後の経過を私聞いてみますと、
修正
の主役を演ずべく予定されておりましたところの
建設委員会
では、
衆議院
側の水産、建設両
委員長
、並びに自由党の広川総務会長の申合せによりまして、來国会中において
水産委員会
が自発的に
修正
を行うという條件を付けまして、そうして今日の
修正
は見送るという
よう
に一応
話合い
がついたというふうに聞いておるのであります。そうなりますと、客観情勢がか
よう
に変
つて
参りましたので、当
通産委員会
といたしましても情勢の推移を
暫らく
見守りまして、それから善処するのがいいのじやないかと、こう存じますので、その
動議
を
提出
する次第であります。
結城安次
38
○
理事
(
結城安次
君)
速記
をとめて下さい。 〔
速記中止
〕
結城安次
39
○
理事
(
結城安次
君) それでは
速記
を始めて。
古池信三
40
○古
池信三
君 それでは
委員長
の御指名によりまして最近の
状況
について御報告を申上げます。 今朝ほど
通産委員会
において
水産資源保護法案
に対する
修正
意見
を出すということに一応きま
つたの
でありますが、その当時我々が聞いておりました條件としては、
建設委員会
においてこの
法案
に対して相当
修正
意見
があ
つて
、すでに
水産委員会
のほうは採決済みであるから、
委員会
に持込むわけには行かないので、本
会議
に持
つて
行
つて
修正
をし
よう
ということで
可決
されたというふうに我々聞いたのであります。
從つて
通産委員会
としてはこれに同調して、いずれ
電力特別委員会
においてもか
よう
な問題は起るであろうから、その際には三
委員会
が協調して
修正案
を出すことにきまつたと私は了承しておりました。ところがその後の情勢によりますと、
建設委員会
のほうでは
修正案
は出さないことにしたという情報を受けたのであります。それから
只今
電力特別委員会
に
出席
しておりますると、そのうちの小川
委員
、三輪
委員
はいずれも
建設委員会
の
委員
でありますが、その両氏から、今の問題は
建設委員会
として
修正案
を出さんということにきまつたわけではないということを明言されました。そうして
電力特別委員会
としては、やはりこの問題は重要な問題であるから、
修正案
を
作つて
出すのが至当であるということにほぼ今きまりかけてお
つたの
であります。
只今
そういうふうにきまつたということを山川
委員
から承わりました。そういたしますと電気特別
委員会
はきまり、
建設委員会
のほうでやはり出すということにきま
つて
おるといたしますならば、
通産委員会
においても午前中の決定
通り
にすべきだろうと私は考えます。併しながら私が考えまするのに、この問題は三
委員会
にそれぞれ
関係
のある問題であ
つて
みますれば、そのうちの或る
委員会
が
修正案
を出し、或る
委員会
は出さんということは、甚だ
参議院
全体として審議上まずいと思うのでありまして、飽くまで各
委員会
が歩調を揃えて行くことを希望いたしますので、
從つて
通産委員
長は他の建設
委員長
、及び
電力
特別
委員長
、更にできますならば、本表の審議をいたしました水産
委員長
、これら各
委員長
と
協議
をされまして、同一歩調で行くということにきめられたいと私は希望いたします。
從つて
その場合に若し
協議
の結果
修正案
を出さないということに
なつ
たといたしまするならば、午前中のこの
委員会
で
修正案
を出すということに一応決定は見ましたけれ
ども
、
只今
の
よう
な
関係
で出さんということに
委員長
がきめられれば、出さないということに我々も了承することにいたしたいと考えます。
山川良一
41
○山川良一君 私は
只今
古池
委員
が
説明
されましたが、その
あと
に
電力委員会
に残
つて
今の
協議
をしたのでありますが、最後的にはこの本
会議
で
修正
する
よう
な方向に
話合い
を進める、まあ細かいことは申しませんが、そういう方向に各
関係
委員長
間で話を進めるということで、大体決定いたしましたから、それを補足しておきます。
委員長
の
話合い
でどうするかということをきめる、但し話の
内容
は
修正
する
よう
な方向に話を進めるという前提で相談し
よう
ということになりましたから、それだけ申上げます。
境野清雄
42
○
境野清雄
君
只今
古池
、山川両
委員
から
電力委員会
の経過をお聞きいたしましたが、よく了承いたしましたので、私の
水産資源保護法案
についての
只今
出しました
動議
は撤回いたします。
結城安次
43
○
理事
(
結城安次
君) そうしますと
古池
委員
、山川
委員
から
お話
の
通り
、この
修正案
の
取扱
は
委員長
に一任しておくということに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
結城安次
44
○
理事
(
結城安次
君) さ
よう
決定いたします。
—————————————
結城安次
45
○
理事
(
結城安次
君) 次に
商工組合中央金庫法
の一部を改正する
法律案
(
衆議院提出
)を議題といたします。 これに対して
委員
の諸君から御質疑があれば……。
境野清雄
46
○
境野清雄
君 提案者のほうへ私三、四質問を申上げたいのでありますが、先ず第一にこの
商工中金
の
金融
体系について質問を申したいと思うのであります。大体提案者のほうは
商工中金
というものが
金融
体系の中で占める地位というものをどういうふうにお考えに
なつ
ておるのか。言い換えまするなら、
銀行
であるとか、或いは無尽、信用協同組合、そういう
よう
なものとの対比の上から行きまして、
金融
体系の中で占める地位をどういう
よう
にお考えに
なつ
ておるのか、お伺いしたいと思います。
中村幸八
47
○
衆議院議員
(中村幸八君) お答え申上げます。
商工中金
の
金融
体系上占める地位はどういうものかという御質問でありますが、私
ども
の観察いたしまするところでは、この一般の市中
銀行
の
金融
べースというものになかなか乘りにくい零細な
中小企業
の
金融
につきまして、特に
商工中金
が重い地位を占めておる、か
よう
に考えます。但し同じく普通
銀行
の
金融
ベースに乘らない
資金
でありましても、極めて零細な消費
資金
という
よう
なものは、これは国民
金融
公庫、或いは
信用金庫
というものがその責任の衝に当るべきであ
つて
、
商工中金
はそれよりやや規模が大きく、事実
資金
という
よう
なものを供給するところの責を負
つて
いるのじやないか、か
よう
に観察いたしておるのであります。
境野清雄
48
○
境野清雄
君 そらいたしますと、大体
從來
銀行
というものが七〇%近い
金融
を
中小企業
にはや
つて
おり、その当時におきましても商工組合中央金庫というものは僅かに二七%という
よう
なものをや
つて
おりますが、その
金融
体系の中で占めておりますパーセンテージという
よう
なものについては、今後今のお説によりますと、
銀行
から借りられないという
よう
なことの
お話
があつた
よう
でありますけれ
ども
、こういう
よう
なパーセンテージというものに対してはどんなお考えを持
つて
おるか、お伺いしたいと思います。
中村幸八
49
○
衆議院議員
(中村幸八君) 成るほどお説の
よう
にパーセンテージといたしましては
商工中金
の占める現在までの地位というものは比較的小さいものがあ
つたの
であります。併しそれは金額の上で見た場合でありまして、件数の上から申しますると、
商工中金
の占めるパーセンテージというものは相当大きく
なつ
ております。なお今後におきましては
中小企業
の専門
金融
機関といたしまして、
商工中金
を一層強化して行かなきやならん、か
よう
な
意味
におきまして今回改正案を提案いたした
よう
な次第であります。
境野清雄
50
○
境野清雄
君 そういう
よう
な
お話
でありますと、大体
商工中金
の融資対象という
よう
なものは、提案者のほうでは如何なる階層も狙
つて
おるのか。いわゆる
商工中金
の融資の対象の階層という
よう
なものに対する御
意見
を伺いたいと思います。
中村幸八
51
○
衆議院議員
(中村幸八君)
從來
商工中金
が
中小企業
等協同組合だけを対象といたしてお
つたの
でありまするが、今後はこの改正によりまして組合だけでなくて、組合の構成員である組合員にまで貸付の対象の
範囲
を拡大し
よう
、こういうことを考えておるのであります。
境野清雄
52
○
境野清雄
君 今の問題は私保留しまして
あと
で今の組合並びに組合以外に貸すということについては再質問をしたいと思
つて
おるのでありますが、次に
商工中金
の
関係
の
資金
のソース、いわゆる
資金源
というものは何によるのを提案者は最も妥当と考えておるか、換言しますなら、みずから集めるのがよいのか、それとも他人が集めたもののいずれを適当と思うのか、他人が集めるものというのはいわゆる税金という
よう
なもので行く財政の余裕金という
よう
なもの、或いは郵便貯金、
資金運用部資金
という
よう
なもの、生命保險会社、
銀行
という
よう
な他人が集めたもののいずれが適当と思
つて
おるか。そして右の二つの種類のうちで提案者はいずれに重きを置くのか、その点をお伺いしたいと思います。
中村幸八
53
○
衆議院議員
(中村幸八君)
商工中金
はその性質上、
中小企業
者の
相互
救済的の金庫であります。
從つて
組合同士の
資金
の過不足を調整するという使命を大きな使命といたしております。
從つて
預金によりまして、預金を以て
資金
の操作をして行くということは、これは最も必要なことと考えるのであります。併しながら
中小企業
等協同組合は、特に事業協同組合におきましては組合員からの預金というものを今まで扱
つて
おりません、これは
法律
で禁ぜられております。
從つて
事業
資金
の一部を無理やりに
商工中金
に預金しておつたという
よう
な嫌いがあるのでありまして、余り預金の面では今日まで多くを期待できなかつたわけでありまして、現に
商工中金
における組合からの預金というものは、全体の預金が六十四億でありますが、このうち組合からの預金というものが大体三十億
程度
に
なつ
ておるのであります。これだけでは到底各組合の
要求
に応じて貸してやるということができない。殊に今後組合員にまで貸付の対象を拡大するということになりますると、一層
資金源
に不足を來たして來るわけであります。そこで今後預金の吸収も極力しなければならない、
從つて
現在店舗の数も非常に少いのでありまして、全国に四十二カ所の店舗を持
つて
おるに過ぎないのでありまするが、この店舗の数な
ども
、出張所をもつともつと殖やすという
よう
なことによりまして預金を殖やして行くということに力を注ぎたい。併し預金だけではどうしても賄うわけに行かない。そこで今後は
資金運用部資金
によりまして、
商工債券
の引受をしてもらう、こういうことが非常に大きな問題と
なつ
て來ているのであります。ところで今日
商工債券
の発行余力というものはどのくらいあるかと申しますると、
銀行
等の債券発行に関する
法律
によりまして
計算
いたしますると、大体百五十億くらいの債券の発行余力があるわけでありまして、
從つて
その余力を利用いたしましてこの年末に差し迫る
中小企業
の
金融
を救済するために早急に債券の引受をしてもらう。こういうことが急務中の急務と考えるのでありまして、我々におきましても過般九月頃以來この問題と取組みまして、いろいろ
大蔵当局
とも交渉をしておるのでありまするが、遺憾ながら今日までまだ目鼻が付いていない。こういう現状でありまして、
委員
各位におかれましても何とぞこの点は一層の御尽力あらんことを私からもお願いする次第であります。
境野清雄
54
○
境野清雄
君 そうしますと、私の今質問いたしました二者のうち、提案者はいずれに重きを置くかという問題は、両者に頼らねばならん、こういう
よう
な御
意見
と拝聴したのでありますが、両者に頼らねばならんといるときに今後の
商工中金
を運営する上におきまして、この両者に頼る比率をどの
程度
にお考えに
なつ
ておるのか、提案者の御
説明
を願いたいと思います。
中村幸八
55
○
衆議院議員
(中村幸八君) 比率と申しましても、まあ私
ども
両方とも力を入れなければならん、併し預金を集めると申しましてもなかなかそう簡單に参りません。年末に差し迫る
資金
といたしましてはどうしても債券発行に頼るほかないじやないか、か
よう
に考えております。
境野清雄
56
○
境野清雄
君 次に現在の
中小
公案に対する
資金源
という
よう
なものは満たされているかどうか、こういう
よう
な問題でありまして、換言すれば
資金
の需給
関係
においていわゆる
中小企業
の部類に属するものは、大企業、零細企業或いは消費
金融
に比して窮屈かどうか、その
程度
はどんなふうにお考えに
なつ
ているか、御
説明
を願いたいと思います。
中村幸八
57
○
衆議院議員
(中村幸八君)
中小企業
の
金融
が目下のところ最もひどく逼迫しているのじやないかと考えております。
境野清雄
58
○
境野清雄
君 最も逼迫しておるということは大企業、或いは零細企業、消費
金融
に比しても
中小企業
が一番逼迫しておるというふうに解釈してよろしうございますか。
中村幸八
59
○
衆議院議員
(中村幸八君) 大企業も勿論
金融
が逼迫しておるのでありますが、併し何と申しましても大企業は信用もあるのでありますので、何とかかんとか
銀行
方面からの
資金
の融通も得られておるのじやないかと思うのであります。
中小企業
はこの点におきまして、最も信用力の乏しい体形のものでありますので、特に政府において力を入れて行かなければならないのじやないかと、か
よう
に考えております。
境野清雄
60
○
境野清雄
君 提案者は、大体
商工中金
の機構というものに関しては現在のままでよいと思うのか、惡いと思うのか、この点を一つお伺いしたいと思います。
中村幸八
61
○
衆議院議員
(中村幸八君)
商工中金
の機構のうちでも、特に先ほど申上げました
よう
に地方に網を張
つて
いないということが最も現下の欠点じやないか、か
よう
に考えます。でありまするから、今後は店舗の数をでき得る限り殖やして行く。そうしまして各地方の預金も集めるし、又一面貸出しも活発にして行く、こういうことが必要じやないかと思います。
境野清雄
62
○
境野清雄
君 組合員の預金を吸収できる
よう
にするという
お話
でありましたけれ
ども
、組合員の預金を吸収するという
よう
なふうになれば機構を天降り的のものから、自主的なものにすることを要するのか要さないのか、言い換えれば組合員という
よう
なものの預金を吸収するのなら、
商工組合中央金庫法
の二十六條の「
理事
長、
理事
及監事ハ主務大臣之ヲ命ズ」ということに対して相当矛盾があるよるなふうにも考えておりまするし、又併せて当初この組合が、中央金庫ができました当初におきましては、一千万円の資本金に対して半額政府出資というのが圧縮せられまして、二十三年の再建整備によりまして、今日では僅かに二百十万円きり申していないという
よう
な状態に
なつ
ているにもかかわらず、依然として天降り的な機構をや
つて
おる、こういう
よう
な点に関しまして提案者のほうはどんなふうにお考えに
なつ
ておりますか。
中村幸八
63
○
衆議院議員
(中村幸八君) 当初資本金が僅か一千万円でありましたが、現在は御
承知
の
よう
に十五億円に
なつ
ております。この出資者は
中小企業
が過半を占めておるのでありまして、そういう
中小企業
者からの
資金
を預
つて
、而も債券発行によ
つて
中小企業
のために
資金
を貸付けて行く、こういう重要な使命を帯びておる
中小企業
専門の
金融
機関でありますので、成るほど政府の出資額は現在におきましては二百十万円、尤もそのほかに見返
資金
からの優先出資五億円というものがありまするが、政府出資という面からだけでなくて、
中小企業
の専門
金融
機関という重要使命に鑑みまして、
理事
長以下は政府の任命によるということも必要じやないかと、か
よう
に考えております。
境野清雄
64
○
境野清雄
君 一番最初私の質問しましたときに、提案者から御
説明
のありました、組合だけでなく組合員からも預金を吸収したい、こういう
よう
な
お話
でありましたが、大体八月の末日の組合の数という
よう
なものは総計で二万四千九百八十四という
よう
な
数字
に相成
つて
おりまして、そのうちに、中金へ出資しておるという組合はそのうちの僅かに六千十八、こういう
よう
なものでありまして、その差引残である一万八千九百六十六組合、即ち現在出資者の三倍強に対して、これは放任しておいて、組合員のほうの預金を吸収するというのか、或いは一万八千九百六十六組合というものには万全を尽して吸収をしたらそれはできなかつたというのか、その点を明らかにして頂きたいと思います。
中村幸八
65
○
衆議院議員
(中村幸八君)
中小企業
等協同組合のうちでも
商工中金
と
関係
を持
つて
いない組合がお説の
よう
に極めて多いのでありまするが、今後中金の業務運営の上におきましては、そういう未利用の組合にもどしどし利用して頂く、こういう方向に尽力しなければならない
よう
に指導しなければならないと考えます。が一面におきまして更に組合員にまで貸付なり或いは預金の吸収を拡張いたしまして、でき得る限り
資金
を集め、又必要な
資金
を貸出して行く、こういう考え方を持
つて
おります。
境野清雄
66
○
境野清雄
君 そうすると、今中金へ出資しておらない組合というものには相当勧誘をしたが、さして効果が挙
つて
いないのだと、そこで今出費しておる組合に対して、一層その組合員にまで預金を吸収をし
よう
と、こういうお考えであるというふうにと
つて
よろしうございますか。
中村幸八
67
○
衆議院議員
(中村幸八君) 協同組合に対して勧誘したがうまく行かなかつたとは言えないのでありまして、最近
商工中金
といたしましては、貸出額を御覧に
なつ
てもわかります
よう
に、昭和二十三年三月頃に五億八千万円
程度
の貸出が、今日では百七十億の貸出と
なつ
ております。こういう
よう
に急激に貸出金額も殖えております。その半面利用組合の数もぐつと殖えておるのでありまして、今後ますます利用組合を殖やして参る
よう
督励したいと、か
よう
に考えております。
境野清雄
68
○
境野清雄
君 この
商工中金
法の一部を改正するという結果につきましては、工業新聞の論説あたりを見ましても、これが一体協同組合の活動が不振になる虞れはないかという
よう
な面も謳
つて
、
從來
又組合
金融
をどの点まで維持して行くのかという
よう
なこともあつた
よう
でありますが、大体提案者のほうでは、組合
金融
とそれから組合員の
金融
とについて割合をどのくらいに見積
つて
おるか、その点をお聞かせ願いたいと思います。
中村幸八
69
○
衆議院議員
(中村幸八君) 御心配の点は御尤もと思いますが、現在におきましても、実は組合にだけ貸しておる組織でありまするが、現実におきましては転貸の形で組合員まで及んでおる面があるのであります。それは現在大体総貸出額の三分の一
程度
は転貸の形で組合員まで及んでおる
よう
であります。併し今後直接に組合員まで貸出をするということになりますと、金利の面におきまして、或いは又時間的に、或いは手数の上において非常に組合員にとりましては便益をもたらすことになりますので、組合員の利用というものが殖えて参る。
從つて
今日の転貸の金額が三分の一
程度
というものが割合が相当殖えまして、或いは
商工中金
の総貸出額の半分くらいは組合員に貸出する
よう
になるのじやないか、か
よう
に考えます。
境野清雄
70
○
境野清雄
君 今の
お話
の
通り
、転貸金は現在の総貸出率の三六%を占めておりますから、大体そんな
よう
な
数字
になると思いますが、そういたしますと、大体今後の
商工中金
というものが貸出対象というものは組合
金融
と組合員
金融
が半々になる、こういう
よう
なお見通しでおりますか。
中村幸八
71
○
衆議院議員
(中村幸八君) 大体さ
よう
に考えております。
境野清雄
72
○
境野清雄
君 そうしますと、大体今度は金額の問題なんでありますが、
從來
はこの貸出、いわゆる
設備資金
とこの
運転資金
というものを
合計
いたしまして、一組合当りが三百四十一万九千円という
よう
なものが出ておるのであります。然るにこれの転貸
資金
というものは逆に五百七十一万と、こういう
よう
な非常な大きなものが出ておる。これは勿論組合員個々になりますから、これは一つの組合当りとしては二百万円以上に上
つて
も、それはさして不思議はないと思うのでありますけれ
ども
、一体
商工中金
というものの一組合当りの貸出額という
よう
なものには、相当今日疑点があるのじやないだろうか、例えば国民
金融
公庫という
よう
なものからすれば、自分のほうは十万円以下のこの平均貸出に
なつ
ておる。
商工中金
が三百万円以上の
金融
をしておるということを豪語しておることに対しては、
金融
機関として相当難点がありはしないかというので、国民
金融
公庫に比較するのではないのでありますが、
商工中金
が一体一組合当り平均の貸出額という
よう
なものはどの
程度
が一番妥当なものであるかという
よう
な点についての提案者の御所見を承わりたいと思います。
中村幸八
73
○
衆議院議員
(中村幸八君)
商工中金
の貸出額の一組合当りの最高限はどのくらいかというお尋ねでありまするが、これはなかなかむずかしい問題でありまるすが、まあ一千万円或いは千五百万円くらいのものもまああるし、又低いのは百万、二百万というものもありまし
よう
し、平均いたしまして今まで三百四十一万ですか、そんな
よう
なことに
なつ
ておるのじやないかと考えます。
境野清雄
74
○
境野清雄
君 私は今最高限をお聞きしたのじやないのでありまして、現在貸出しておる平均というものの三百四十一万九千円というものに対して、相当難点があるのじやないか。こう思いますので、提案者自体は現状の
よう
な三百五十万円というものを今後堅持して行きまして、
商工中金
の
金融
対象となさるのか、或いは一組合当りのこの貸出平均というものを二百万円くらいに下げまして、そうしてそれによ
つて
この今後の運営の基本方針にせられるのか、この点についてお伺いしたのであります。
中村幸八
75
○
衆議院議員
(中村幸八君)
中小企業
保險法におきましても、今回の改正信用によりまして、保險価額は三百万円から五百万円に引上げております。
從つて
大体現在の一組合当り三百四十一万円という
よう
な平均
程度
でいいのじやないかと、か
よう
に考えております。
境野清雄
76
○
境野清雄
君 これは大きな
金融
の問題になるのでありまして、例えば国民
金融
公庫、今日は大蔵大臣が今見えないという
お話
でありまして、非常に残念だと思うのでありますけれ
ども
、私は大蔵大臣にこの点十二分に質問したいと思
つて
お
つたの
でありますが、国民
金融
公庫が貸出限度を二百万円に引上げるという問題がありまして、これは
商工中金
自体としても相当な私は問題じやないか、こういうふうに考えておる。又零細
金融
というものと
中小企業
金融
というものとの間のこの比率と申しますか、この平均貸出限度という
よう
なものに対して、大きな問題が残されるのじやないか、こういうふうに思
つて
お
つたの
でありまするが、今の提案者の
お話
で、
商工中金
のほうは三百五十万円
程度
を、物価の
関係
その他から行きましてこの辺か妥当だと、こういう御議論でありまするなら、国民
金融
公庫の二百万円というものも私は或いは妥当になるのじやないかと、こういうふうに考えますので、再度お伺いしたいのでありまするが、三百五十万円という
よう
な現実の点を竪特せられまするなら、国民
金融
公庫の二百万円引上げというものは、併せて提案者は御賛成に
なつ
ておるというふうに解釈してよろしうございますか。
中村幸八
77
○
衆議院議員
(中村幸八君) 国民
金融
公庫におきましては現在個人貸は二十万円、それから連帯で借りる場合は百万円、か
よう
に
承知
しております。これは国民
金融
公庫のほうは極めて零細な消費
金融
を賄
つて
行くのが専らの使命であると、か
よう
に考えまして、それが至当ではないか。これを個人二百万或いは三百万に殖やすということは、これは行き過ぎではないか、か
よう
に考えまして、
商工中金
のほうはそれよりももう少し規模も大きいし、又専ら事業融金のほうに主力を注いで行くべき使命を持
つて
おる。
從つて
現在の
程度
の貸出限度でよかろうと、か
よう
に考えております。
境野清雄
78
○
境野清雄
君 そこのところは、私たちの考えとどうもぴつたり行
つて
おらないのでありまして、お説の
通り
国民
金融
公庫の連帯保証においては百万円というのを二百万円の限度に引上げ
よう
ということに
なつ
ておるのでありますから、それは
商工中金
のほうはいわゆる協同組合を対象といたしましても三百五十万円というものに接近して、二百万円というふうに上
つて
來ることは、私は
商工中金
なり、或いは
中小企業庁
としては相当これは考えるべき問題じやないだろうか、こういうふうに考えておりますが、たまたまこの
法案
の提案者でありますほうから、そのものは三百五十万円でよろしいのだ、併せて
中小企業庁
の、この一緒に御答弁なさ
つて
おるほうでもそれでよろしいのだ、こういうのなら私は結構なんでありまして、その御所見を再度承わりたいと思います。
中村幸八
79
○
衆議院
議院(中村幸八君)
商工中金
法の今度の改正によりまして組合員にまで貸出を拡張する、この組合員に或いは現在の三百四十万円平均というものは或いは多いではないかという気もいたしますが、組合員につきましては、国民
金融
公庫で申しますれば連帯貸、多数で借りると……そのほうの百万円に対しましては丁度その辺が釣合いがとれておるところではないかと考えます。
境野清雄
80
○
境野清雄
君 百万という
よう
な今
お話
がありましたが、二百万にするということでなく前の百万円ならばと、こういう
意味
でございますか。
中村幸八
81
○
衆議院議員
(中村幸八君) まだ二百万には
なつ
ておらないと思いますが、現在百万ございますが……。
境野清雄
82
○
境野清雄
君 そうしますと、二百万円になるのではなく、
商工中金
の側から見てもこれはやはり行過ぎだと思うのですが。
中村幸八
83
○
衆議院議員
(中村幸八君) 連帯貸二百万が行過ぎかどうかという点でございますが、その問題は、この中金の現在の審議から申しまして、少し私としては御答弁をいたしかねる
よう
に考えております。
境野清雄
84
○
境野清雄
君 それじや、その質問は打切りまして、後日
商工中金
か或いは
中小企業庁
に又改めてお伺いしたいと思います。次に組合員が中金から融資を個人で受けた。こういう者が受けた後に組合を脱退した
よう
な場合が必ずできるだろうと思うのでありますが、そういう場合にはどういう
よう
な御処置をとられるのか、その点についてお伺いしたいと思います。
中村幸八
85
○
衆議院議員
(中村幸八君) 組合員が直接中金から金を借りてしま
つて
から、組合を脱退するという場合にどうするかという
お話
でありますが、一応借りるときに組合員であれば、その貸出については別に違法とか、何とかいう
よう
な問題は起らないわけでありまするが、併しでき得るかぎりそういうことのない
よう
に、最初組合員が貸出を受ける際に組合全体の組合の承諾を求めるということを貸出の條件等にいたしまして、そういうことのない
よう
に指導したいと、か
よう
に考えております。
境野清雄
86
○
境野清雄
君 それは私はおかしいと思うのでありまして、協同組合は御
承知
の
通り
加盟、脱退は自由なんでありますから、そういう
よう
な点から、金を貸してあるからお前はその組合から出ちやいかんのだという拘束権は全然ないのでありまして、そういう
よう
な場合に如何
よう
な
措置
をとるかという
よう
なことは、一応お考えに
なつ
ておらなければ……これはなかなかそういう
よう
な問題のない
よう
に指導するということではなかなか私は行き得ないじやないかと思うのでありまして、この点は何らかの
措置
をお考えにならなければ、私はそういう
よう
な問題は、これはもう相当起きて來るのじやないかと思いますが、そういう
よう
なものに対しては何か一つお考えおきを願いたいと思います。お考えがあれば結構ですが、なければお考えおきを願いたい。こういうふうに思うのであります。続いて私はこの今度提案せられました
商工組合中央金庫法
の一部を改正する
法律案
の、この提案理由と併せまして、改正後の効果について二、三点お伺いしたいと思うのであります。提案者は今回の改正によ
つて
中金の
資金源
を豊かになし得る、こういう
よう
なことを言
つて
おられる
よう
でありますが、その額をどのぐらいに見ておるのか、又幾らというものなら、その
計算
の根拠は何によ
つて
そういうものを出しておられるか、この点についてお伺いしたいと思います。
中村幸八
87
○
衆議院議員
(中村幸八君) 別段その点は計数的には
計算
しておりませんが、大体今度組合員にまで貸出を拡張するということになりますると、貸出額が又殖えて参ります。
從つて
今後
貸出純増
のまあ大体半分くらいは組合員にまで預金の
範囲
を拡張することによ
つて
殖えて來るので賄
つて
行けるのじやないか、か
よう
に考えております。
境野清雄
88
○
境野清雄
君
商工中金
として今度の
措置
によりまして、組合員のこの預金を入れる、こういう
よう
な話でありましたが、
商工中金
の
増加
し得るところの預金という
よう
なものは他の
中小
金融
機関が集める
資金
の流れ途を変えるだけじやないか。例えて見まするなら、
信用組合
から中金へ乘り変えて來ると、こういう
よう
なことしか私は考えられないのでありますけれど、提案者のほうといたしましては、
増加
し得る預金、今度新らしい
措置
によりまして殖え得る預金というものは、他の
中小
金融
機関が集める
資金
の流れ途を変えるとお考えに
なつ
ておるか、或いは変えないとお考えに
なつ
ておるか、その点をお伺いしたいと思います。
中村幸八
89
○
衆議院議員
(中村幸八君) お説の
よう
に
從來
他の
金融
機関に預金せられておつたものが
商工中金
のほうへ振替
つて
來るという面もあろうと思います。あろうと思いまするが、併しそれだけではない。やはり他の
金融
機関には行
つて
いないが、新らしく
商工中金
に行くというものも、必ずしもなくはないんじやないか、か
よう
に考えます。又今後組合員にまで貸出をいたしますると、その貸出のうちの一部は預金としてとどまる面もあります。この分からも預金が
増加
して來るんじやないか、か
よう
に考えます。
境野清雄
90
○
境野清雄
君 流れ途を変える。変えるだけじやない、変えないほうもあるという
よう
な
お話
ですが、その流れ途が変らない。言い換えれば
從來
のこの組合員預金というものは
中小企業
金融
でない方面へ或る
程度
流れておつたんだという
よう
なことをお考えの
よう
でありますが、それは相当私はむずかしい問題じやないか。私はそうでなく、流れ途を変えるだけだというふうに解釈しておるんでありますが、今提案者は流れ途を変えるだけじやないんだという
よう
な
お話
でありますから、
從來
の組合員
金融
というものが、或いは組合員の持
つて
おつた金という
よう
なものが
信用組合
や何かへ流れておつたんじやないという
よう
な根拠がありましたら一つお教え願いたいと思います。
中村幸八
91
○
衆議院議員
(中村幸八君) 組合員に今後
資金
を貸出すことによりまして、組合員の事業活動が活溌に
なつ
て参ります。
從つて
その面から利益金等も
増加
して参りまして、預金として中金に入
つて
來る分も相当あるんじやないか、か
よう
に考えます。
境野清雄
92
○
境野清雄
君 大体そういう
よう
な御
意見
だとすれば、
中小企業
の総体の
金融
としては私は
資金源
はちつとも増さないんじやないか。そうすると結局、当初に、非常に改正後には
資金源
も豊かになるだろうという
よう
な
お話
でありましたけど、それは
中小企業
の
資金
難というものは依然として続くんで、このものでは大体解消でき得ないという
よう
なふうに考えるのであります。で、年末
金融
という
よう
なものに対しても相当緩和に役立つという
よう
な御
意見
の
よう
でありますけれ
ども
、それはどういう
よう
な
意味
でそういう
よう
なお考えなのか。まあ私
ども
が考えたのでは中金の金繰りを預金によ
つて
楽にしてやるということ以外考えられないのですが、その以外に年末
金融
の緩和というものに対してどういう
よう
な考えを持
つて
おるか、お伺いしたいと思います。
中村幸八
93
○
衆議院議員
(中村幸八君) 普通
銀行
でありますると、預金だけに頼
つて
おりまして、預金から貸出をして行く、こういうことになるのであります。
商工中金
は、その使命の
通り
、やはり預金だけではない、
商工債券
等によりまして
資金
を集めまして、これによ
つて
賄
つて
行くということが必要ではないかと考えるのでありまして、
從つて
差迫つた年末の
金融
を賄
つて
参りますには、どうしても政府
資金
を導入しなければならないのではないかと考えております。
境野清雄
94
○
境野清雄
君 提案者は大体現在の
商工中金
の運営方針という
よう
なものについては、それでよいと思
つて
おられるかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
中村幸八
95
○
衆議院議員
(中村幸八君) 大体
商工中金
も活溌にその使命を感じまして事務を運営しておる
よう
に考えます。ただお尋ねの
趣旨
は或いは先だ
つて
の新聞の記事の点にあるのじやないかと思いますがこういう
よう
な点につきましては一層お互に国
会議
員として今後監督をいたして参りたいと考えます。
境野清雄
96
○
境野清雄
君 先ほどの年末
金融
の問題でなかなかお骨折りの
よう
でありますけれ
ども
、自由党の政調会かでは決定しまして、差当り三十億の引受をやらせるぞという
よう
なことをはつきり新聞なんかに発表せられておるのでありますけれ
ども
、
銀行
局長の
説明
によれば、要するに
資金運用部資金
の運用計画は予算と一体としてすでに決定されておるので困難である、こういう
よう
なことを言
つて
おるのでありますが、提案者自体は、この三十億というものは出るという
よう
なお考えで年末
金融
その他のものに対してはや
つて
行けると、こういう
よう
なお考えであ
つたの
かどうか。これは
参考
のためにお聞きしたいと思います。 〔
理事
結城安次
君退席、
理事
古
池信三
君
委員長席
に着く〕
中村幸八
97
○
衆議院議員
(中村幸八君) 年末
金融
がや
つて
行けるということを私申しておりませんが、や
つて
行ける
よう
にできる限り今の
資金運用部資金
で債券をできれば三十億年度内
引受け
てもらいたいということを申上げたのでありまして、この点につきましての
大蔵当局
の、現在までのところはお説の
よう
に
銀行
局長はまだ
資金
計画を変えなけりやならんからそう簡單には行かんということを申しておりますが、まあできるだけ一つ
皆さん
がたと共にこれは
銀行
局を押して、年末
金融
に遺憾のない
よう
にして行きたいと、か
よう
に考えます。
境野清雄
98
○
境野清雄
君 結局
只今
私いろいろお伺いしたんでありますけれど、提案者は改正点だけについて考えておられるのでありまして、
商工中金
の全体のあり方というものについては甚だ私は研究が足りないんじやないか、こんなふうに考えておりますけれど、そういう
よう
な点に対しまして、本
法案
が
商工中金
のあり方に矛盾しているんじやないかというふうに考える。言い換えまするならば、
從來
協同組合を主体にして立てましたところの
商工中金
というものが、今度はその預金の吸収ができ得ないから、
資金源
が足りないからということで、もう直ちにその方向を変えまして、組合員預金という
よう
なものに変
つて
來たということは、
從來
の
商工中金
のあり方というものに相当矛盾しておると思うのでありますけれど、そういう点に関しまして、
中小企業庁
の一つ御
説明
を願いたいと思います。
松尾金藏
99
○
説明員
(
松尾金藏
君)
只今
御指摘の点は、
商工中金
が組合
金融
を中心としてその補助的な役割を果すという本來の立場から申しますれば、今度の組合員個人を対象といたします業務の拡張の
部分
は、確かにそういう傾向もあると思うのでありますが、ただ御
承知
の
よう
に、現実には現在の
中小企業
の組合が必ずしもまだ発足いたしまして十分に発達を遂げておりませんし、又その
意味
から現在、現状におきましても、すでに組合に対する
金融
の中には、御
承知
の
よう
に一部組合を通じて組合員に転貸をする
よう
な運用が現実にすでに行われておるわけであります。そういうところを、現実の姿を見まするならば、今回の提案されておりますこの
程度
の
修正
で、又その運用につきましては、先般來いろいろ御
説明
をいたしました
よう
な、相当
制限
的と申しますか、
中小企業
の組織化の線に矛盾しない
よう
な適用をいたして参りまするならば、現実の状態では
商工中金
の本來の
性格
を傷つける
よう
な根本的な改革を加える
よう
なことには決してならない、こういうふうに考えております。
境野清雄
100
○
境野清雄
君 そういたしますと、
中小企業庁
自体といたしましては、
從來
の協同組合というものに対する概念が幾分変
つて
來ているんだと、こういうふうに解釈してよろしうございますか。
松尾金藏
101
○
説明員
(
松尾金藏
君)
中小企業
の組織化の線による
中小企業
の組合の線についての考えは、私
ども
決して変えるつもりはないのであります。この点は
中小企業
の
振興
のためには非常に強い基点であるのであります。ただ
中小企業
の
金融
機関としての
商工中金
の業務の実態について、この
程度
の業務の拡充があることについては、別に
中小企業
、
商工中金
の
性格
を変えるものでもなければ、
中小企業
の組合の
性格
或いはそれに対する考え方を変えるというふうには考えていないわけであります。
境野清雄
102
○
境野清雄
君 私は今日はたまたまこの改正
法律案
が出ましたので、大蔵大臣に一応質問をしまして自分の結論を出したい、こういうふうに思
つて
おつたんでありまするが、先ほどの
お話
によりますと、大蔵大臣は当
委員会
に
出席
でき得ない、こういう
お話
でありますので、私の質問は留保いたしまして、これで私は今日は質問は打切りにいたしたいと思います。
油井賢太郎
103
○
油井賢太郎
君
只今
境野
委員
からも話がありましたが、先ほど大蔵大臣が年末
決済資金
という
よう
なものについての所見をこの
委員会
に來て話されるであろうというのでお待ちしていたのです。ところがこれが
出席
不可能ということになりますると、これに関連したこれは
法案
でありますから、今日はこの辺で以て打切
つて
頂くとしても、私も質問は保留をいたして、この次に大臣が
出席
したときに質問いたしたいと思います。
松本昇
104
○松本昇君 私はまだ質問があるのですが、大蔵大臣の
出席
を非常に期待してお
つたの
ですが、あいにくとお見えにならんということでありますから、私もその点を留保したいと思います。
—————————————
古池信三
105
○
理事
(古
池信三
君) それでは
皆さん
の御
意見
が、大蔵大臣が
出席
されるまでそれぞれ御質問を留保されたいということでありますから、この問題はこれ以上進行できないかと思います。つきましては、本日この企業合理化促進
法案
が予備審査として
衆議院
のほうから回付されております。
從つて
、この
法案
の提案理由について
説明
を一応聞きたいと存じますが、如何でございまし
よう
か。
油井賢太郎
106
○
油井賢太郎
君 企業合理化促進
法案
は、これはなかなか重大な
法案
だと思います。日本の
産業
の将來のあり方、日本の経済の再建という
よう
なことについても多大の
関係
があると思いますが、今日は
出席
議員が極めて少い状態でありますから、もつと
出席
議員の多いときに改めて理由の御
説明
を願つたほうがいいと思います。
古池信三
107
○
理事
(古
池信三
君) それではお諮りいたしますが、
只今
油井
委員
から本日の
出席
率がよくないから企業合理化促進
法案
の
説明
を聞きますのは、これを延期し
よう
という御
発言
がありましたが、如何計らいまし
よう
か。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
古池信三
108
○
理事
(古
池信三
君) それで
はさよう
に計らうことにいたします。 それでは本日の
委員会
はこれを以て散会いたします。 午後四時十八分散会