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証人(
結城亀太郎君) それは
只今仰せの
通りです。
契約をいたしましたものが、
あとで
状態が変
つて来たからそれでやめにするということは、
契約の不履行ですから、そういうことは普通の場合では絶対にございません。それは如何たる損がございましても、拂わなければならんものはどこまでも拂うし、義務を遂行するものはいたしておるわけであります。それは我々商人としてそれが
信用でございますから。ところがこれは初めから出発が違うんでございます。それはさつきから申上げました
通りでございまして、初めの出発が普通のなにと違うわけでございます。私のほうは
最初は望んでや
つたわけじやなくて、望まなか
つたものを、どうしてもこういう緊急性を言われ、それから必要度を言われて、そうして何とか
一つ努力をしろと、こういうことであ
つたわけです。
併しそれなら、努力をするについては、やはり
役所のほうでもできぬことでもあろうが、無理をしてでも金でも何でも頂戴するようにしなければ、
役所の拂いというものは遅いのだから……、我々は又多額の金を立替えてやるということはできない。そういうことでまあいろいろ
役所のほうでも金を先に拂う
方法を講じて頂いたわけです。そうしてやはり
公債というものが改まることを予測しておりました。我々だけでなしに、一般の
木材業者としては予測ができることでございますから……。七割ほど上るということは、すでにわか
つてお
つたことでございます。それが大体どのくらいの時に現われて来るかということなんかも、我々だけでなくて、大かたの者は知
つてお
つたわけです。その
事情を
役所のほうへ話をして、これは特別に急いでもらわなければ……今日行
つて明日でも
拂つてもらう、今日行
つて今日でも
拂つてもらうということになれば、御希望
通りに四万何千石というものは耳を揃えて義務を履行する、併しこれは時間がかか
つて来ると困ることになりますから、非常に急いでくれと
お願いしたわけです。ところが不幸にして出て来ました時には、
公債が改ま
つた後になりましたので、それでは私はお納めすることはできないから、当初の
通りの
事情で、我々が申し上げた
通りなんだから、やれと言うた
つて、これだけのものを義務を履行することはできないから、解約としてもらいたい。それで金を返すということを申出たわけです。
併しそれではCPCのほうに対して都合が悪いし、
改訂されたもので何ぼ集まるか、これで集計しますと、等級がきま
つておりますから、それで
計算しますと、二万何千石というもの、これだけのものだということを
地主さんからお答えしたのです。ところがその総数では
梱包に間に合わぬ、だからどうしても三万石以上を必要とするんだから、どうしてもそこのところは無理だろうが三万何千石というものをや
つてくれ、それで我々としてはいや、そんなことを言
つてもできませんと、こう言
つていろいろやり取りをしたということを聞いておりますが、併し結局それでは
一つ努力をして見ましようと、こういうことで我々のほで努力をいたしましたのですが、幸いにしていろいろな
関係があり、そうしてすでに山元のほうにも先だ
つて連絡をしてお
つた所で
出してくれた所も何がしかございましたし、駄目だと言
つて断られた所もあ
つたものですから、いろいろ
お願いして、それから又
自分のほうの直営のものに対しましては、
会社だけの
犠牲で済むわけですから、ですからそれはあらかじめそれぞれ連絡がしてあるわけですから、そういうものも加えて、そうして三万何千石というものが調達ができた、それで非常に喜んでもら
つたと、こういうことでございます。