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1951-11-13 第12回国会 衆議院 農林委員会 第8号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年十一月十三日(火曜日)     午後一時五十分開議  出席委員    委員長代理 理事 野原 正勝君    理事 河野 謙三君 理事 小林 運美君    理事 井上 良二君       宇野秀次郎君    小淵 光平君       越智  茂君    川西  清君       幡谷仙次郎君    原田 雪松君       八木 一郎君    吉川 久衛君       坂口 主税君    足鹿  覺君       横田甚太郎君    竹村奈良一君  出席政府委員         農林政務次官  島村 軍次君         農林事務官         (農政局長)  東畑 四郎君         農林事務官         (蚕糸局長)  青柳 確郎君  委員外出席者         専  門  員 難波 理平君         専  門  員 岩隈  博君         専  門  員 藤井  信君     ――――――――――――― 十一月十二日  繭糸価格安定法案内閣提出第三一号) 同月十日  食糧事務所職員行政整理反対に関する請願外  一件(大石ヨシエ紹介)(第九四〇号)  及位村地内国有林野開放に関する請願(圖司安  正君紹介)(第九四一号)  長沢村地内開拓地払下げに関する請願(亘四郎  君紹介)(第九四二号)  鹿児島県の供米自主供出に関する請願石原登  君紹介)(第九四三号)  農業資金融資に関する請願石原登紹介)(  第九四四号)  土地改良事業補助単位面積引下げに関する請願  (石原登紹介)(第九四五号)  米麦統制撤廃反対請願戸叶里子紹介)(  第九四六号)  同外五件(足鹿覺紹介)(第九四七号)  同外百四十七件(坂本泰良紹介)(第九四八  号)  同(羽田野次郎紹介)(第一〇〇〇号)  農林統計機構確立に関する請願内藤友明君外  一名紹介)(第九四九号)  同(佐伯宗義君外一名紹介)(第九五〇号)  同(木下榮紹介)(第九五一号)  同(森下孝紹介)(第九五二号)  同(早川崇紹介)(第九五三号)  同(中村又一紹介)(第九五四号)  同(奧村又十郎君外三名紹介)(第九五五号)  同(佐々木更三君外二名紹介)(第一〇〇六  号)  同外一件(田中重彌君紹介)(第一〇〇七号)  同(羽田野次郎紹介)(第一〇〇八号)  同(三池信紹介)(第一〇〇九号)  同(床次徳二紹介)(第一〇一〇号)  装蹄師免許制度廃止反対請願鈴木正文君紹  介)(第九九七号)  三谷村地内の国有林払下げに関する請願橋本  龍伍紹介)(第一〇〇一号)  呉妹村地内の国有林払下げに関する請願橋本  龍伍紹介)(第一〇〇二号)  積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法による動力耕  うん機導入助成に関する請願志田義信君紹  介)(第一〇〇三号)  浮羽郡下に林道開設請願高橋權六君紹介)  (第一〇〇四号)  農林行政機構確立に関する請願川島金次君紹  介)(第一〇〇五号) 同月十二日  農林統計機構確立に関する請願外一件(佐伯宗  義君外一名紹介)(第一〇四六号)  同外二件(内藤友明君外一名紹介)(第一〇四  七号)  同(遠藤三郎紹介)(第一〇四八号)  同(松浦東介紹介)(第一〇四九号)  同(加藤鐐造君紹介)(第一一二九号)  同(中馬辰猪君外二名紹介)(第一一三〇号)  同(三木武夫紹介)(第一一三一号)  同(高橋權六君紹介)(第一一三二号)  農業資金融資に関する請願(上林山榮吉君外九  名紹介)(第一〇五六号)  労務加配米廃止反対に関する請願野村專太郎  君紹介)(第一〇六一号)  同(千葉三郎紹介)(第一〇九〇号)  米麦統制撤廃反対請願外一件(足鹿覺君紹  介)(第一〇七五号)  輸出用草花及び球根の栽培助成に関する請願(  長野長廣紹介)(第一〇七六号)  食糧事務所職員行政整理反対に関する請願(  長野長廣紹介)(第一〇七七号)  大篠村地内明見川及び舟入川の排水工事施行等  の請願長野長廣紹介)(第一〇七八号)  林業行政機構改革に関する請願岩川與助君紹  介)(第一一二七号)  熊本農地事務局存置請願岡西明貞紹介)  (第一一二八号) の審査を本委員会に付託された。 同日  農地法改正に関する陳情書外一件  (第六七  二号)  林野行政拡充に関する陳情書  (第六七  三号)  林野行政機構改革に関する陳情書  (第六七四号)  団体営小規模土地改良事業国庫補助復活に関す  る陳情書外一件  (第六七五号)  奥地林道開設費補助増額に関する陳情書  (第六七六号)  農林漁業資金融通法に基く貸付資金わく拡大  等に関する陳情書  (第六七七号)  競馬、競輪民営反対に関する陳情書外二件  (第六七八  号)  農業委員会に対する国庫補助増額に関する陳情  書(第六七九号)  土地改良事業の推進に関する陳情書  (第六八〇号)  土地改良事業促進に関する陳情書  (第六八一  号)  同  (第六八二号)  同外三十四件  (第六八三号)  土地改良事業国庫補助増額に関する陳情書外一  件(第六八  四号)  農地改良拡張予算増額等に関する陳情書外八件  (第六八五号)  開拓政策確立に関する陳情書  (第六八六号)  うんが発生被害防除費国庫補助に関  する陳情書(第六八  七号)  地方行政委員会起案競犬法案国会通過促進に  関する陳情書外一件  (第六八八号)  徳田村西山貯水池設定に関する陳情書  (第六八九  号)  主食統制撤廃反対に関する陳情書外四件  (第六九〇号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  小委員補欠選任  連合審査会開会要求に関する件  農林漁業組合再建整備法の一部を改正する法律  案(内閣提出第二三号)  繭糸価格安定法案内閣提出第三一号)     ―――――――――――――
  2. 野原正勝

    野原委員長代理 ただいまより農林委員会を開会いたします。  委員長が見えませんので、私が委員長の仕事を代行いたします。  昨十二日本委員会に付託に相なりました内閣提出繭糸価格安定法案議題といたします。審査に入ります。まず本案趣旨につきまして、政府の説明を求めます。島村政務次官
  3. 島村軍次

    島村政府委員 ただいま上程になりました繭糸価格安定法案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  わが国経済自立及び発展をはかりますためには、輸出振興を大いにはかりますとともに、自立経済達成の基盤とも申すべき農家経済改善をはかつて参らなければなりませんことは、あえて申し上げるまでもないことかと存じます。  養蚕業現金収入家族労働の効率的な消化等の点から、農家経済改善のため、ひろくその導入をはかる必要があるのであります。また生糸絹織物輸出わが国輸出貿易において、大きな地位を占めており、特にドル地域向輸出物資である点に大きな意義を有するものであります。ところが生糸価格は他の商品に比べ変動が著しく、また生糸の原料である繭は農産物であるために、価格変動に対しその需給を敏速に適応させて行くことができません。また養蚕業は亀とより製糸業も経済的に脆弱であるために、みずからの力で繭及び生糸価格変動に対処して参ることが困難な実情にあります。このことは生糸絹織物輸出を阻害するとともに、その母体である蚕糸業経営を不安定にし、蚕糸業振興の障害となつております。戦前に糸価安定施設法がございましたのも、また数年来国内の蚕糸業者はもとより、海外の絹業者からも繭糸価格の安定について熾烈なる要望があり、また政府もその要望実現につき、たゆまざる努力を続けて参りましたのも以上の事情に基く馬のでございます。これが本法律案提案いたしました根本の趣旨であります。  以下本法律案の主要な内容について概略御説明申し上げます。  第一は、繭及び生糸価格安定の方法であります。政府は、生糸最高価格及び最低価格を定めまして、最高価格でその保有している生糸を売り渡し最低価格生糸を買い入れ、かような売買の操作によつて生糸価格最高価格最低価格範囲内に安定させ、ひいては、繭の価格の安定をはからうとするものであります。なお、生糸の買入れは予算範囲内で行うこととなつておりますが、これは別途御審議中の補正予算には、三十億円を計上いたしております。  第二は、右に述べました最高価格及び最低価格決定であります。農林大臣は毎年三月、標準生糸である白二十一中A格生糸について、翌生糸年度最高価格及び最低価格決定することといたしております。この三月という時期につきましては、経済事情を考慮して、四月または五月まで延ばす場合もあります。しかして、決定にあたりまとては、生糸価格、繭の生産費生糸の製造及び販売に要する費用、主要繊維価格並びに物価その他の経済事情を参酌いたすことにしておりますが、蚕糸業経営安定と生糸輸出の増進との両面をあわせ考え妥当な価格を定めるようにいたしたいと考えております。また政府が買入れる生糸で、標準生糸以外のものの最高価格及び最低価格は、それぞれ標準生糸最高価格または最低価格に格差を加減したものといたしております。なお一旦きめました標準生糸最高価格及び最低価格は、経済事情に著しい変動があつた場合等には改定することができることといたしております。  第三は、輸出確保のための生糸売渡しであります。政府はその保有する生糸を売り渡す場合には、輸出向のものに優先して売り渡すことができるといたしておりますが、これはわが国蚕糸業の将来が、生糸輸出の消長と密接な関係があることを考え必要な措置であると考える次第であります。  第四は、繭価維持のための特別措置であります。本法におきましては、政府最低価格生糸を買い入れることにより、生糸価格の異常な低落を防止し、あわせて繭の価格の異常な低落を押えることにいたしておりますことは前に申し上げた通りであり、現在のような繭の需給事情のもとにおきましては、これで十分の効果があるものと考えておりますが、本法恒久法であります関係上、将来におきまして、生糸の買入れだけでは、繭価維持をはかることが困難な事態が生じました場合には、適切な措置を講じまして、その異常な低落を防止して参りたいと存じております。  第五は、繭糸価格安定審議会であります。これは標準生糸最高価格及び最低価格決定並びに改訂等繭糸価格安定上重要な事項審議し、また繭糸価格安定上重要な事項関係行政庁に建議するために農林省に設けられるものであります。これは農林大臣諮問機関なつておりますが、その御意見はもちろん十分尊重して参りたいと存じております。従つて委員の構成につきましても、公正な意見を伺い得るよう広く各界の権威者をもつて構成して参りたいと考えております。  第六は、付随的措置であります。この制度を運用して参りますための付随的措置として、政府保有生糸の貯蔵、整理売却及び新規用途または新規販路売却とか、また生糸取引届出制生糸及び繭に関する諸調査を実施いたすことといたしております。  第七は、特別会計の設置であります。これは本制度に伴う歳入、歳出の経理は一般会計と区分して特別会計によることといたしておりますが、別途糸価安定特別会計法案を提出いたし御審議願うことになつております。  第八は、この法律施行の時期であります。この法律は公布より十五日後に施行されますが、生糸の買入れ、売渡しの条項は六十日以内に施行することといたしております。これは標準生糸最高価格及び最低価格をきめてからでないと動き得ないからであります。できるだけすみやかに準備を整え、審議会に諮問いたしまして、価格その他重要事項決定いたし、法律効果を発動できるようにいたしたいと存じております。  以上が本法律案の大要でありますが、どうぞ御審議の上すみやかに御協賛をお願いいたしたいと存じます。
  4. 野原正勝

    野原委員長代理 繭糸価格安定法案につきましては、この審議次会からやることにいたします。     —————————————
  5. 野原正勝

    野原委員長代理 次に、これから農林漁業組合再建整備法の一部を改正する法律案議題といたし、前会に引続き審査を行います。
  6. 足鹿覺

    足鹿委員 委員長議事進行についてお願いしたいのです。一昨々日のこの審査の際に千賀委員長にもお願いをいたし御了解を得ておいたのでありますが、この法案につきましては異論はなく賛成いたしたいと思つております。しかしながら問題はかような部分的な問題をもつてしては農協の現状に対する基本的な対策とは言いにくいのでありまして、問題は米麦の統制撤廃問題と密接な関連におきまして、農協はその経営の面におきましても非常に重大な危機に直面をいたしているのであります。従つてこれらの問題に関連をして、農林大臣農業協同組合に対する基本的な御所見をこの機会に承りたい。さような意味から委員長の御了解を得ましたところ、本日は出席方の善処する旨がありましたけれども、大臣がお見えになつておりません。従つて委員長におかれまして、次会大臣に御出席を願う機会をお与え願いますならば、別にこの法案審議についてとやかく申し上げるのではありませんが、そのことを御確約いただきますならばと存じておりますので、その点ひとつおとりはからいを願いたいと思います。
  7. 野原正勝

    野原委員長代理 お答えをいたします。農林漁業組合再建整備の問題に関連いたしまして、今日の協同組合に対する基本的な問題等に関しまして、特に大臣意見を聞きたいということでありまして、その点に対しましては、本日は知事会議等関係大臣出席がないことははなはだ遺憾でありますが、足鹿君の要望されます点に関しましては、大臣に必ず出席を願つて十分御納得の行けるまで御答弁を願うことにはからいたいと思います。  この農林漁業組合再建整備の問題が今議題なつておりますので、これに関しましては格別御異存ではないということでありますので、私から特にできますなら御了解を得たいと思いますが、大臣に対する基本的な問題等は、大臣出席の上に十分意を尽して御納得の行けるだけ御質問を願うことにいたしまして、この再建整備の問題に関しましてはいかがでしようか。この際政務次官もおりますし、また東畑局長も見えておりますので、もし政務次官農政局長に御質問がございますれば、この機会に御質問願うということにいたしたいと思いますが、いかがでありましようか。
  8. 吉川久衛

    吉川委員 ただいま委員長の御発言に対して足鹿委員にそれでは質疑を保留してというような何か声が聞えましたが、これは保留をしてこれを通すということはちよつとあり得ないことと思います。そこで今足鹿君のこの提案はそれを条件として本日はこれを通すということならさしつかえないと思いますが、委員長はそれを確約されますか……。
  9. 野原正勝

    野原委員長代理 私から見解を申し上げます。私は条件というふうにかたく考えていないのです。足鹿君の質問の、大臣出席を求めて農政上の基本問題と、協同組合に対する根本的な意見を十分聞きたいということに関しましては、必ずこれは大臣出席を求めて、十分意を尽される機会をきわめて近いうちに持ちたいと確約を申し上げたいと思います。この協同組合の今議題なつております問題に関しましては、大体これは共産党までが賛成しておられる、そこでもう質疑等も十分尽されたと考えますので、質疑を省略いたしまして、これから討論に入りたいと思いますが御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 野原正勝

    野原委員長代理 御異議なしと認めます。討論の通告があります。竹村君。
  11. 竹村奈良一

    竹村委員 私は日本共産党を代表して本法案に若干の意見を付して賛成するものであります。先ほどいろいろ問題になつておりますが、協同組合に対しますところの政府対策は、先般私がこの問題について島村政務次官にお伺いをいたしましたところが、根本的な対策政府にない。ただ国民の税金を一応協同組合再建をはかるために、利子補給の道を講じたにすぎない。こういうような結果が現われておるわけであります。由来現在の協同組合にこういうような形の再建整備だけを行うことについては、決して民主的な正しい協同組合発展はあり得ないと私たちは考えておるのであります。協同組合発展は、その根底をなすところのいわゆる日本農業政策、少くとも農民の経済的な安定と向上の政策が立てられなければ、ただ一片の利子補給だけにおいては農業協同組合発展はあり得ない。遺憾ながら政府は、従来この政策を立てていなかつた結果がこういうような法案を出さなければならないはめに落ち込んだものであります。従つてこの法案には一応われわれは賛成しますが、しかし政府日本農業に対するところの根本的な施策を樹立して、少くとも農民生活が安定し向上しますたらば、協同組合に対してこういうような利子補給をしなくても、自然に民主的な農民の力で協同組合を育て上げ得るような経済的な基礎を農民に与えるところの根本的な施策を、早急に樹立することを特に要望しまして本案に賛成するものであります。
  12. 野原正勝

    野原委員長代理 これをもつて討論は終局いたしました。  これより農林漁業組合再建整備法の一部を改正する法律案について採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立
  13. 野原正勝

    野原委員長代理 起立総員。よつて本案は可決すべきものと決しました。  なおお諮りいたします。衆議院規則第八十六条により、本案に関する報告書の作成に関しましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 野原正勝

    野原委員長代理 御異議な上と認め、さよう決しました。     —————————————
  15. 野原正勝

    野原委員長代理 次にお諮りいたします。国際連合食糧農業機関憲章を受諾することにつきまして外務委員会との連合審査会を開きたいと思うのでありますが、その措置等に関しましては、委員長に御一任を願いたいと思います。
  16. 小林運美

    小林(運)委員 先般定員法の問題につきまして本農林委員会内閣委員会その他の委員会合同審査をやつたのですが、その際合同審査主任委員長である内閣委員長は、われわれ他の委員会委員発言を非常に制限したのであります。こういうような問題は合同審査を要求するからには、各委員会とも相当意見は持つている。それを発言機会を非常に制限されることは、われわれ非常に遺憾とします。従いましてこの問題も合同審査を要求して向うと話合いの上にやる以上は、委員長はこの主任委員長と十分検討していただいて、発言時間を十分に確保するように御協力を願いたい。前例もありますので、これはしつかりひとつ委員長から交渉願いたいということを、希望しておきます。
  17. 野原正勝

    野原委員長代理 小林君の発言はまことにごもつともでございますので、その点に関しましては十分に善処いたします。     —————————————
  18. 野原正勝

    野原委員長代理 次に小委員補欠選任についてお諮わいたします。委員の異動に伴いまして目下肥料及び飼料に関する小委員蚕糸に関する小委員がそれぞれ一名欠員になつておりますが、この際その補欠委員長において指名するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 野原正勝

    野原委員長代理 御異議なしと認め、肥料及び飼料に関する小委員井上良二君、蚕糸に関する小委員小林達美君を指名いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後二時十四分散会