○田渕委員 そこで少くとも
総務局長が異例の綱紀粛正に関する通達を出して、その後においてかような問題が続続として起
つている。ことに最も近い例は、十日でございましたが、品川の倉庫でしたかどこかで、巡視がパトロールの警官と結託して
相当タバコを出した。これは最も近い例、これは新聞紙上に出てお
つたのでありますからごらんにな
つたと存じますが、一向綱紀の粛正が徹底せぬというところに、この委員会としてはどこかに欠点があるじやないかと
考える。たとえばあなたは他に出ておられたので、
総務局長としては歴代の長官には御
関係がないかしらぬが、あるいは
経理局長、製造
局長というような方々が、課長時代に親分である、つまり時の長官に使われてお
つた。こういう長官の下に使われてお
つた方々がだんだん栄転をして行く、長官は下
つて会社をつく
つている。そうしてこれにいろいろなものをやるというのが、この塩、タバコの運賃の問題であり、塩においては十一億円も運賃の仮拂いをした。しかも需給課長は重大なる過失だというようなことを言
つている。本員が神戸の千代田銀行あるいは富士銀行に
調査に参りまして、当時担当した銀行の支店長代理に会
つて聞いてみると、まるつ
きりむちやくちやなことをや
つている。これは次の
証人に対して言うことでありますが、非常に綱紀が乱れている。どこまで腐敗し切
つているのかということもつぶさに資料を集めて来たのでありますが、ともあれ
総務局長に就任された二十四年六月から五年、六年—本年にかけて、少くともあなたは
総務局長であるから知
つていなければならぬのでありますが、大体
専売公社を取巻くところのこのタバコ、塩の運送を請負うところのトンネル
会社、あるいは木箱をつくるトンネル
会社、あるいはたるをつくるトンネル
会社、あるいは生命
保險、
火災保險を扱うところのトンネル
会社、こういうものが十七社できているのであります。いわゆるコーポレーシヨン・システムが幸いできてしま
つて、十七のこういう因縁情実の、前長官を肩書きに持つ連中がわずか三人か四人しか職員を置かないで、長官の名前をずらりと並べた、特に
専友社などは現参議院議員である杉山昌作氏、現建設大臣野田卯一氏までが
会社の
重役にな
つている。これは先般の
証人には、辞任書を出しているのだから一日も早く登記を抹消するようにと言
つておきましたが、こういうような十七社の
会社で、歴代の
専売局長とか煙草
部長、あるいは何
部長というような者が四十九人も
関係しておる。
専売公社を取巻いて歴代の古い長官からずつとこれが巣くうてしま
つて、
専売公社と耕作人あるいは小売人—塩、樟脳の方にしてもそうであ
つて、この間に一つの断層のような悪層の
会社がずつとできておる。ちようどサンドウイツチの一番まん中にこれができておる。一番うまいサンドウイツチの肉のようなところに十七社四十九人が巣くうておる。かような
専売公社との悪縁を断
つために何とか改革をしなくちやならぬというようなことを
総務局長としてお
考えにならなか
つたのですか。私たちがわずかな期間ですが、当委員会で調べてみてすら——本委員会に取上げて、われわれ委員として
調査し出したのは六日からでありまするが、かかるわずか一週間、十日足らずの間にわれわれが直観するところは、これは粛正しなければならぬ、こう思うのでありまするが、
総務局長に就任されてすでに三年もた
つておるのですが、この点についてはら無関心でおられましたか、その点を伺いたいのであります。