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田中(角)
委員 うしろの方で
政府の係員が二十五、六歳だというような
お話でありますが、私もそれをお聞きしたか
つたのであります。
各省で二十三
年度、二十四
年度、特に
終戰後の
批難せらるべき事項、特に
職員の不正によるものは、ほとんどが二十歳代のものであります。これは
各省とも私は一言ずつ言
つておるのでありますが、いわゆる戰争に負けてから、金に対する観念が非常に薄く
なつたというところに、問題が起きておると思います。申すまでもなく、
各省の
会計事務は最も
年配者であり、しかも
会計事務に対するエキスパートをも
つて当てるのでありますが、
戰後は本省においてもかくのごとき非常に未熟な
人たちを
金券取扱いに参画させておる。
公団の例を見ますと、ま
つたく何をか言わんやという
状態であります。かかる
状態を続けてお
つて国費の濫費が防がれようはずはないのでありまして、根本的にこういう問題を私
たちも非常におそれておるわけであります。一々御
質問しなくても、結果はわか
つておりますから、端的に申し上げますと、四九七、四九八、両案件に対しての主管者の責任の処分が、非常になまぬるいということを
考えるのですが、
林野庁長官はどうお
考えにな
つておられるか。ここに当時の主管
課長である
浜田さんが来ておられるようでありますが、巖重な注意、巖重な注意ということでも
つて、かくのごとき国費の濫費をせられたのでは、決算
委員会はこのまま看過するわけには相ならぬ。ましてや私が言わんとするところは、今最も大きな問題として
食糧の自由販売などを農林大臣はま
つたく寢食を忘れてや
つておるわけであります。しかるに今朝の新聞を見ると、
農林省の
職員組合の一部では、首切り絶対
反対ということの陳情のために、徹宵農林大臣室にとぐろを巻いておる
状態であります。処罰をすることに対しては非常に寛大であり、しかも一根本農林大臣に陳情をして首切りが納まるというふうに思
つておるほど、あほうな農林官僚でもないと私は思
つておる。要求することのみには非常に強いのでありますが、しかしこういう国費の濫費をしたり、いろいろな処罰を受くべき
状態にあるときには、非常に寛大な処分をや
つております。これは私は一
農林省だけに申し上げておるのではありません、
各省に対して全部私はこれと同じ言葉を一回ずつ申し上げております。特にこういうふうな
相当大きな
事件を起しながらも、巖重の注意、巖重の注意ということを三百回も続けられると、いつの間にやら当時の係長は局長になり、次官にな
つておる。少くとも十回も二十回も国費濫費等で嚴重なる注意をもら
つたような方々は、自発的に退職をすることが妥当である。こういうことをしないから、吉田内閣は行政整理をしなければならない、こういうふうに
考えておるわけであります。與党の
委員が、決算
委員会においてかかる辛辣な言葉を申し上げるのは、初めてだと思います。私も四、五日間、こういうことを言い続けてお
つたのでありますが、こういうところに行政組織の欠陷がある。私は
一つ一つ羅列して
批難せられたことを、もう一ぺん復唱して皆さんにお聞きしたいとは思いません。これは二十五
年度からは
——二十五
年度も出て来るでありましようが、
批難事項が絶無になるとは思
つておりません。ある一部においては、もつとふえておる官庁もあります。そういう
意味において、まあ
農林省関係としては、特別会計を除くと比較的少いと思うのでありますが、私は、ただこの一つの例にと
つた四九七、四九八のこういう問題は、二十五、六の
会計事務に対する非常に未熟な
人たちを使
つて、そうしてこうした
事件を起と、皆が金を補填したからそれで済むというものではなく、
相当責任の所在を明確にして、かかるものを根絶しなければならないのであります。これを見ると、四七九から全部、嚴重なる注意、嚴重なる注意を続けておるようでありますが、
林野庁長官だけお責めしてもいいとは思いません、御出席の方々は私の発言が那辺にあるかということはおわかりだろうと思います。ま
つたく自由党内閣は、反動内閣であるかのごときことを言われておりながら、御自分で当然責任を負わなければならぬところはりつぱに負
つていただきたい。私
たちからいえば、もう少し言いたいことがあるのですが、あえて言おうとは思いません。しかも與党の議員だから、根本君のところへどなり込んだから、私がしつぺ返しをや
つておるのでは断じてありません。そのようなことはまあ一つのあやでありますが、とにかく
各省ともそうでありますから、決算
委員会は、一応すらすらと
説明をして、まことに遺憾でありました、以後は気をつけますと言うだけで済まされるものではない。もしそういうおつもりであるならば、もう少し掘り下げて御
質問申し上げてよろしい、こう
考えております。ひとつ今からでもおそくありませんから、処分のやり直しをやると言わなくとも、やりたいぐらいの御発言はお願いしたい、こういうのであります。人事のことでありますから、
答弁がなければないでいいのでありますが、二回目に申し上げるときは、もう少し辛辣に申し上げますから、
意見としておとりにな
つてもけつこうであります。