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1951-11-16 第12回国会 衆議院 経済安定委員会 第8号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十六年十一月十六日(金曜日) 午後二時六分
開議
出席委員
委員長
圖司 安正君
理事
多田
勇君
理事
永井
英修
君 岩川
與助
君
小野瀬忠兵衞
君 金光 義邦君 寺本 齋君 奈良 治二君 渕 通義君 細田 榮藏君
宮原幸三郎
君 村上 清治君 有田 喜一君 松本六太郎君
出席政府委員
経済安定政務次
官
小峯
柳多君
物価政務次官
郡 祐一君
物価庁次長
熊田
克郎君
経済安定事務官
(
物価庁
第二部 長)
永野
正二君
委員外
の
出席者
専 門 員 円地与四松君 専 門 員
菅田清治郎
君 十一月十四日
委員竹山祐太郎
君
辞任
につき、その
補欠
として
吉川久衛
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 同月十五日
委員吉川久衛
君
辞任
につき、その
補欠
として芦
田均
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 同月十六日
委員芦田均
君
辞任
につき、その
補欠
として
竹山
祐太郎
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 ――
―――――――――――
十一月十五日
石油等
の
統制廃止反対
に関する
決議案
(
井之口
政雄
君外二十一名
提出
、
決議
第一一号) の審査を本
委員会
に
付託
された。 同日
国土総合開発法
に基く長崎県
対馬特定地域
に対 する
漁港整備
三箇年計画の
追加
に関する
陳情書
(第八七三号)
石油
の
統制撤廃促進
に関する
陳情書
(第八七四号) を本
委員会
に送付された。 ――
―――――――――――
本日の
会議
に付した事件
価格政策
に関する件 ――
―――――――――――
圖司安正
1
○
圖司委員長
これより
会議
を開きます。 議事に入る前に、議案が
付託
になりましたので御報告いたします。昨十五日、
井之口政雄
君外二十一名
提出
による
石油等
の
統制廃止反対
に関する
決議案
が、本
委員会
に
付託
と相なりました。 以上御報告いたします。 —————————————
圖司安正
2
○
圖司委員長
それでは
価格政策
に関する件を議題とし、まず
政府当局
より
説明
を聴取したいと存じます。
小峯柳多
3
○
小峯政府委員
私
ども
の
考え
ております
物価政策
の輪郭だけを申し上げまして、詳細につきましては、
物価庁
の
関係
から御
説明
していただくようにしたいと思います。 申し上げるまでもなく、
物価
は
産業活動
、
貿易
、
財政
、
金融等
を集中的に表現すべきものでありますので、特に
物価自体
に対して手を加えるというようなやり方は、私
ども
のとりませんところであります。むずかしい
自立経済
の推進の中で、基本的な
需給状況
を改善するために、まず
輸入
に努力し、また場合によ
つて
は
輸出等
も
考慮
するようなこともあると思いますが、主として
物価
を構成する
基本条件
に対する
手入れ方
をいたしまして、
物価自体
には大体手を入れないという
方針
で参るつもりであります。 詳細は
物価庁
の
関係
から
説明
をお願いしたいと思います。
郡祐一
4
○
郡政府委員
物価
の概況について、私から若干御
説明
をいたします。
朝鮮動乱
の勃発以来、
物価
が
全般
的に
上昇傾向
をたど
つて参つたの
でありますが、本年三、四月以降、いわゆる景気の
中だるみ
が現われまして、
物価
はおおむね
横ばい
の
傾向
を続けて参りました。 かように
物価
の
動き
が緩慢になりました
原因
としては、いろいろな
事情
が
考え
られますが、おもな
事情
を
考え
てみますと、第一に
国際価格
が
全般
的に頭打ちの
傾向
を示しまして、特にこれまで異常な
騰貴
を示しました
ゴム
、錫、
綿花等
、
原材料物資
についての急激な
価格
の
下落
が現われて参りましたこと、第二には、
わが国
の
輸出市場
におきまして、従来の高値に追随できませず、
買疲れ
の
傾向
が現われ、その結果
繊維
、
鉄鋼
などの
輸出価格
が低落するに至りましたこと、第三には、
政府
の
緊急輸入促進策
が功を奏しまして、
原料輸入確保
の
見通し
がつき、
ゴム
、皮革のごときは、むしろ一時的には
過剰在庫
をかかえるに至り、また
綿糸布
につきましては、
内需向き
の
供給増加
の
措置
を講じたこと等が功を奏しましたため、従来の
思惑的相場
を鎮静せし
むるに至
つたこと等であります。このような
理由
から、一部の
物資
の
市場価格
は三、四月ごろから反落に転じたのでありますが、この間におきましても、
値上り要因
が依然として続いておりますため、一部の
物資
の
価格
は、引続き強気を示してお
つたの
であります。すなわち昨年暮れ以来
国際価格
も上昇いたし、また
海上運賃
も大幅に
騰貴
したことによりまして、
輸入原材料
の
価格
が
騰貴
しましたことは、漸次
わが国
の
鉄鋼
、ソーダ、
石油等
の
製品
の
原価高
を招き、これがさらに
高次製品
の
価格
に波及して参りました。また
石炭
、コークス、
肥料
、
セメント等
一部の
物資
につきましては、その
需給関係
を反映して、
価格
が強調を続けたことが指摘されるのであります。最近十一月上旬におきまする
主要物資
の
価格
を、本年三月当時の
価格
と対比してみますると、
相当数
の
重要物資
について、依然として
値下り
を示しておるのであります。すなわち
繊維
のうち
綿糸
は、本年三月当時に比べてただいまの
価格
が五〇%、綿布が同じく五二%、生糸が七一%、
人絹糸
が五七%、これは十月の中旬に比べましても
繊維
は一齊に依然として値が下
つて
おるのであります。
ゴム
は本年三月当初に比べまして十一月上旬で六六%、油脂が八一%、この
二つ
は十月中旬から若干高くな
つて
おります。さらに鋼材、棒鋼が本年三月の七四%、薄板八四%、これも十月中旬に比べて下
つて
おるのであります。
非鉄金属
のうちでは、錫が本年三月の六四%、銅が九二%、鉛の八四%、亜鉛が八四%と相な
つて
おりまして、かような重要な
物資
について
値下り
の
傾向
が依然として見られるのであります。しかしながら
他方物資
によりましては、三月以降
値上り
を示しておるのがございます。
石炭
は一三三%、硫安が一二二%、過
燐酸石灰
が一八〇%、もつとも過
燐酸石灰
の三月の
価格
は
補給金
がついたものでありまするから、その点は一応
考慮
に入れておかなければ相ならぬのでありますが、
セメント
は一三二%、またこれらの
物資
につきましては、十月の中旬に比べて、十一月の上旬がさらに上りかけておるという
傾向
が見られるのであります。 以下のような
情勢
を最近までの
物価
の指標について
検討
してみますると、
卸売物価指数
についても、
消費者物価指数
についても、本年四、五月以降やや低落の
傾向
をたどりまして、八月から反騰の気配を示しております。すなわち
卸売物価指数
を二十五年の四月ないし六月を一〇〇としてみますと、一年後の本年四月には、総
平均
で一五三・五と相な
つて
おりましたのが、本年の十月については一五八・四と上
つて
参りまして、十一月上旬には一五八・三、ほとんど
横ばい
でありますが、十月に比べまして〇・一だけ下
つて
おります。これを
生産財
と
消費財
にわけてみますると、二十五年の四月ないし六月を一〇〇として一七七・五でありましたのが、本年十月には一八一・二となり、十一月上旬には一八〇・七、これもやや下
つて
おります。
消費財
の方は四月の一二八・〇でありましたのが、十月に一三三・八となり、十一月上旬には一三四・三と、
上り気味
に相な
つて
おります。すなわち四月から七月までは下り続けておりましたのが、八月からやや
上り気味
で、十月、十一日が
横ばい
にな
つて
おるという
状態
であります。
物価
の
全般的情勢
は以上のようでありますが、この間
主食
及び塩の
価格
、
電気料金
を八月から
改訂
実施いたしましたり、さらに
運賃
、
通信料金
、
ガス料金等
については、十一月からその
改訂
を実施したのでありますが、これらの
価格改訂
は、
経済
の
全般
に対しても、
国民生活
に対しても、その直接間接に及ぼす
影響
は広汎でありますし、またその
影響
の
程度
も少からぬものがあると認められるのでありますから、その取扱いについては、最も慎重な
考慮
を
払つて参
つたところであります。ここにこれら
価格
や
料金
のうち、主要なものについて
公定価格改訂
の
理由
を申し述べますれば、
主食
について本年一月
消費者価格
を
改訂
しました際には、本年度の
パリテイ指数
を一九五と予定しておりましたが、その後
パリテイ指数
が急激に上昇しました結果、この
消費者価格
をそのまますえ置くものといたしますと、
食糧管理特別会計
に
相当
の
赤字
を生じますので、このような
事態
に対処して、
消費者価格
の
改訂
については
生産者側
の
事情
をも十分
考慮
し、さらに
一般会計
より
食糧管理特別会計
に対する繰入れを実施することによりまして、
主食
の
消費者価格
が急激に
値上り
しないように努めたのでありまして、その結果、
主食
の
消費者価格
は、八月一日より
平均
一八・四六%の
引上げ
とな
つたの
であります。次に
電気料金
の
改訂
については、すでに御
承知
のごとく再評価による
償却費
の
増加
を織り込みますとともに、
火力用炭
についても
相当量
の
増加
の見込み、かつ
動乱
後の
物価騰貴
に基づく
物件費
、
人件費
の
増加
を織り込んだのでありまして、
全国平均
では三〇・一%の値上げとな
つて
おります。
国鉄運賃
の
改訂
については、本
国会
の御
審議
を経まして、最近における諸
資材費
の
値上り
、
給与ベース
の
改訂等
の
理由
によりまして、
旅客運賃
については
平均
二五%、
貨物運賃
については三〇%の
引上げ
をいたしたのであります。 以上述べました
主食
、
電気料金
、
国鉄運賃
のほか、さしあたり
公定価格
の
改訂
が予想されるものを総合して、これが
生計費
に対する
影難
について一言いたします。これら
価格
の
改訂
に当
つて
極力
値上り
を押えるように努力いたしたのでありますが、
価格改訂
の
生計費
に対する
影響
を緩和するため、
所得
程の軽減がどのように作用しているかを申し述べてみますると、すでに本
国会
において申し上げたところではありまするが、
ガス料金
の
改訂等
、その後確定いたしたものもありますので、若干異動の生じました新らしい数字について申し上げますと、
夫婦子
二人の
家計
の場合において月収一万五千円でありますならば、現行の
所得税額
を差引しまして、
家計消費
に向けられる金額は一万三千五百八十二円となるのであります。このような
家計
に対し、すでに述べた各種の
価格改訂
による
生計費
の
増加額
は、総計五百三十八円となるのでありますが、
他方
今回の
所得税
の改正によりますれば、七百一円の減税となりますので、差引百六十三円だけ
生計費
の
負担
が軽減されることになるのであります。従いまして、少くとも今回の
価格改訂
による直接の
影響
については、
家計負担
の
増加
を来さないということが言えるのであります。 次に
国際物価
との
関係
について一言いたしますると、
わが国
の
物価
が国際的に見て割高であるということは、しばしば指摘されるところであります。その
原因
を
考え
てみますと、
貿易面
に基く諸
事情
によるところが大きいと思われるのであります。
商品類別
に
上昇度
を見ますれば、
化学製品
、
食糧品
など、主として
国内市場
を
対象
としている
商品
の
値上り
が遅れております反面、
繊維
、
金属
及び
金属製品
の
原地材料
のごとき、
貿易
及び特需と関連の深い
商品
の
値上り
が顕著でありましたことは、この間の
事情
を
説明
するものということができましよう。 冒頭に述べた
通り
、
中だるみ
の
影響
は、
全般
的に見て
輸出価格
の
下落
として
国際物価
との
調整
が行われているところであります。
輸出
の
状況
については今日私から申し上げるまでもありませんが、特に
わが国
の
輸出
の
中心
となるべき二、三のものについてちよつと
事情
を見ますと、
繊維類
などにつきましては、従来の
市場関係等
により
現状程度
の
価格
によ
つて
は、今後も
相当
の
輸出
の
増加
が期待されると
考え
られるのでありますが、
機械
、造船、
車両等
につきましては、一部のものは、たとえば
豊田式織機
とか、ミシンとか、
写真機械
とかいうようなものは、
輸出
可能であり、現に
輸出
が行われていますが、他の一部の、たとえば貨車とか、
発電機械
のようなものについては、
輸出市場
の
開拓
が日なお浅いこと、並びに
原材料側
の
事情
もありまして、その
輸出
は必ずしも容易ではない
実情
であります。しかしながら、もちろん
輸出
の
確保
については、単に
価格
のみの問題ではないのでありますから、これらの
物資
についても、今後において
市場
の
開拓
に意を用い、設備の
近代化
、経営の
合理化等
の
企業努力
と、
政府
の
施策
とによりまして、
価格
の安定をはかることが必要と
考え
るところであります。今後の
物価
の
見通し
としても、最近までの
動き
に徴して見まするに、若干強含みの
傾向
があるように思われますが、しかしながら
財政金融面
における適切な
施策
が維持されている限り、
国際物価
の
動き
と遊離して、
わが国
の
物価
が激しく変動するということは予測せられない
現状
にあります。
圖司安正
5
○
圖司委員長
これにて本件に関する
政府当局
の
説明
は終りました。この際質疑があればこれを許します。
多田勇
6
○
多田委員
ただいま
価格
については手を入れない
方針
だというような
小峯次官
の
お話
でございますが、
ポ勅
で出ております
価格統制令
をどういうような
扱い方
で処理されるか、この点について伺いたい。
熊田克郎
7
○
熊田政府委員
価格統制
並びに
地代家賃
の
統制
の
二つ
の
ポ勅
の形で出ておるのでありますが、
物価
の方はだんだん
統制
もはずれて参りました。
地代家賃
の方もはずれて参りましたが、なお多少
統制
の
存続
するものもありまして、ことに他
法令
の指定において
相当
のものの
存続
が
考え
られております。
地代
、
家賃
につきましては、今なお
相当
のものが
マル公
の範囲内にな
つて
おりまして、またこれを維持することによ
つて家計
の安定というものが保たれておりますので、これも
存続
の必要があると
考え
ております。従いまして今後も両
法令
の内容をしばらくいじりませんで、そのまま
存続
する。これは
ポ勅関係一般
の
法令
を
存続
するというような規定ができることによ
つて
存続
されることになると
考え
ます。
多田勇
8
○
多田委員
ただいまの
お話
よくわかりますが、ただ他の
法令
によ
つて価格
がきめられている場合が
相当
あるようであります。
先ほどお話
になりましたように、
電気料金
にしましても
公益事業委員会
が
電気料金
を制定するというようなことで、国の
価格政策
に非常に大きな
影響
のある
価格統制
というものが
物価庁
から離れておる。
価格統制令
の
わく外
にな
つて
おるというようなことを
考え
てみますと、ただいまの
お話
のように、
国民生活
に必要欠くべからざる
部面
についての
価格統制
というものは一応了承できますが、この際
自由価格
に移行するという線を強く進める
意味
において、
ポ勅
の
価格統制令
を廃止するというようなお
考え
はないか伺いたい。
熊田克郎
9
○
熊田政府委員
いずれだんだん御趣旨のような点は
検討
されるべきものと思うのでありますが、あるいは
暴利
、
不当高価等
の基準も目下
価格統制
によりますので、すべてのものを離しまして、それらのものは何らかの形で今後必要なことであろうというふうに
考え
るわけであります。いずれだんだん
検討
いたしまして、今後の
事態
に適応するようにいたすべきものであると
考え
ております。
多田勇
10
○
多田委員
今
お話
ありました
暴利
の
関係
につきましても、今まで
暴利
を取締まるというようなことを言いながら、実際問題として現実には取締まられたことがなかつたというような点から
考え
ても、この際必要な
部面
については、他の
法令
によることにして、
価格統制令
を廃止することが
先ほど
から言われているような
政府
の
価格政策
に合致するのではないか、こういうように
考え
ておりますが、そうしますと
価格統制令
は、そのまま法律の形に移行するという線で進まれることに了承してさしつかえございませんか。
熊田克郎
11
○
熊田政府委員
ただいまのところ
お話
のような
方向
に進んでおるわけであります。
多田勇
12
○
多田委員
価格統制令
をそのまま
存続
するにいたしましても、
価格統制
が
相当撤廃
になまりして、どんどん
自由価格
に移行して参りますれば、
先ほど
来
お話
のありましたような
意味
合いから、今後の
価格政策
の焦点をどういう方面に置くかというような点について、
政府
の
考え方
を
お話
願いたい。
小峯柳多
13
○
小峯政府委員
先ほど
申し上げましたように、
価格自体
に直接手をつけませんで、
価格
を形成する
基本的条件
の改善に努力するということが、私
ども自由経済
をも
つて
政策
をや
つて
おりますものの当然の
建前
であると思うのであります。しかし御
承知
のように、世界の
経済
がなかなか変転きわまりない
状態
でありますので、場合によ
つて
は
輸出
に対する多少の
調整
ということを
考え
ることもあり得るわけであります。また
稀少物資
に対する
使用制限
、これは昔の
統制
を復活するというつもりはさらさらありませんが、
需給
に関して多少手を打つ、また
建築資材
は、最近非常に
建築
の進み方もかなりはなやかであります。そういう
関係
で
建築資材等
に
影響
ありとすれば、
建築
に対しましては何ほどかのことを
考え
る必要がありはしないかというようなことを
考え
ておりますが、要するにそういう
考え方
は消極的でありまして、今までありましたような
統制経済
で、直接に
経済活動
の面を縛るというふうなことはしないで、行政上の
指導等
で主としてや
つて
行く
考え
でおるのであります。
多田勇
14
○
多田委員
先ほど
の
お話
によりますと、
肥料等
の
価格
が非常に上昇したような
お話
でありますが、
肥料
が上昇しますと
米価
に
相当
大きな
影響
があると思うのであります。
先ほど
の
お話
で
米価
をなるべく低くするというような点で、
食管特別会計
の
赤字
を、
一般会計
その他から埋合せをして現在の
消費者価格
ができ上
つて
おるという
お話
でありましたが、
肥料
が
値上り
になる、従
つて
買入れ
価格
が
相当
値上り
になるというようなことになりますと、
消費者価格
もある
程度
値上げせざるを得ないというようなことも一応
考え
られると思うのでありますが、二十七年度の
米価
についてどういうような
考え
であるか、
お話
でさましたら伺いたい。
郡祐一
15
○
郡政府委員
今年の
生産者価格
をどのように確定いたすかについては、
米価審議会
でもいろいろな案を提議されまして、現在の
価格パリテイ方式
を改めて、何とか農村の
所得
というものを、
一般
の
勤労者
と均衡のとれたものにできないものであろうかというような、いろいろな
提案
をされおる。これに対しましては、
関係省
と
検討
を重ねておるところでございますけれ
ども
、
米価審議会提案
のような案をにわかに採用いたしますためには、
資料等
の不足のため急速には困難かと思うのでありまして、確かに
お話
のように
統制
をはずした後におきまする
肥料
の
値上り等
は顕著なものがあるのであります。それで
米価
の決定については、ごく近い機会に
国会議員
もお入りを
願つた
新しい
米価審議会
で、
十分検討
を加えて参ろうと思
つて
おります。
多田勇
16
○
多田委員
食管特別会計
の
赤字
を埋めるという
意味
だと思うのでありますが、最近十月から
砂糖
の
家庭用
を除くものについて
入札制
をとられておるのでありますが、この
入札制
によりまして、たとえば
金融
上の問題、あるいは
一般物価
に及ぼす
影響等
、いろいろの問題が起
つて
おるようであります。この際一層
業務用
だけでなしに、
砂糖
の
統制全般
を解除して行くことがいいのではないか。
片一方
で
統制
をして、
片一方
で自由にするというような行き方は、実際問題として非常に困る
部面
が出て来ておるようでありますが、これについて
政府
は現在どういうふうに
考え
ておられるかという点と、いま一つ、
砂糖
を自由にしました場合に、
国内生産
である
北海道
の
ビート
の、
生産コスト
が非常に高い
関係
上、
輸入砂糖
と競争することが困難になるような
状態
にな
つて
来ておるように聞いております。
国内産糖
について何らかの
措置
をとらなければ、
北海道
の
ビート
は、ほとんど全滅せざるを得ないというような
状態
にな
つて
来ておるようでありますが、これに対して
消費税
の面で
調整
をするか、あるいはまた別に
調整
の方法を
考え
ておられるか、この点について、これは
農林省
の
関係
でございますが、
価格
の面からひとつ御答弁願います。
永野正二
17
○
永野政府委員
本年の十月ごろから
業務用
の
割当統制
を廃しまして、
入札制
で売却して参つたことにつきましては、ただいまお述べのような
事情
がございます。ただ問題は、
財政
の必要という点だけではございませんので、最近の
業務用砂糖
の
割当
の
実情
から申しまして、今後従来のような
割当制度
をそのまま続行して行くことに
相当
な問題がございますし、それらの
関係
もにらみ合せまして、
入札制
を採用することに
なつ
たわけでございます。かつまたその
対象
とな
つて
おります
砂糖
は、これを使用してできます
製品
が、ほとんど
価格統制
はないものでございまして、その
入札制
にいたしました結果が、
一般物価
に
影響
する点はさほど重大な問題はないかと存ずるのであります。ところが
家庭用
の
一般配給砂糖
の
統制
をはずすといたしますと、各
家庭
が、現在では
マル公
で入手いたしておるものを、
自由価格
で入手をするということになるわけでありますので、これは確実に各
家庭
にとりましては
負担
の増になるかと存じます。しかしながら今後の
砂糖
の
輸入状況
、自由にした場合の
価格
の
見通し
というような点もいろいろ
研究
いたしまして、これが
統制
を解除できるかどうかという点につきましては、現在
農林省
を
中心
といたしましていろいろ
研究
をいたしておりますが、まだはつきりきまつた成案を得ておりませんことを御了承願いたいと存じます。
小峯柳多
18
○
小峯政府委員
私から
追加
して御
説明
申し上げますが、
砂糖
の
ビート
の問題が、第一回の
入札
の結果、御
承知
のようになかなか高いことにな
つて
しまいまして、今
事務当局
から
説明
がありましたが、実は最初の
入札
の結果は、
物価政策
から見まして必ずしも思わしくないものでありましたので、比較的第二回の
入札
の期間を早めましてやりましたことは御
承知
の
通り
であります。しかも第二回にやりましたときには、よほど
入札価格
も落ちつきまして、前より比べると
安目
にな
つたの
でありますが、しかしその
入札
の余りが
相当
ありましたので、おつかけて三回の
追加
でや
つたの
であります。しかしこのわずかの経験ではありますが、
業務用
だけのものを
ビート
にするということが、必ずしも
物価政策
でいいかどうかは非常に疑問がありますので、
事務当局
の御意見は慎重でありましたが、私
ども
はここまで来れば
輸入砂糖
の見当をつけ、そうしてむしろ
砂糖
の
統制
を解く方に持
つて
行く方がいいんじやないかというので、これはまあ政治的な見解ですが、むしろ積極的に
研究
をさせております。
永野正二
19
○
永野政府委員
砂糖
の
価格統制
をはずしました場合に、
北海道
の
てん菜糖
の
生産
に
相当
の
影響
があることは、今お述べの
通り
であります。この点につきましては、
北海道
の
農業
の保護と申しますか、
北海道
の農産物の
生産
を維持するという
建前
から、むしろ
農業政策
の面を
中心
といたしまして今後の大きな
政策
をきめて参るべき問題だと
考え
ます。この点につきましては、
物価庁
といたしましては、
農林省
の方と相談をして今後や
つて
行きたい、こういうふうに
考え
ております。
多田勇
20
○
多田委員
ただいま
政務次官
から
お話
がありましたように、
砂糖
全体の
統制
を撤廃しても、
国民生活
にそう大きな
影響
があるとは
考え
られないと思うのであります。ただいま
お話
のように、第一回の
入札
では一斤当り百五円ないし百二十五円
程度
だ
つたよう
でありますが、第二回の
入札
では、百円前後、しかも第三回をやらざるを得ない
程度
に
入札
の
希望
がなかつた。あるいは第三回をや
つて
も
相当程度
まだ
残量
があるというような
状態
から
考え
てみますと、むしろこの際
統制
を撤廃することによ
つて
、自由に
希望
する
砂糖
を購入することができるというような利益の面の方が、
相当
大きくなるんじやないか、さらにまた現在
食管特別会計
の
赤字
を埋めるという
建前
で、一応
最低価格
で押えておるようでありますが、今後
輸入業者
から
食管特別会計
に
関係
せずに、
国内消費市場
に
砂糖
が出るということになれば、現在よりも
相当程度価格
が低下するということは、
一般
の常識にな
つて
おるようであります。その点について、
砂糖
の
統制
を撤廃するという
方向
に強く進めていただきたいという
希望
を申し上げておきます。 それから
砂糖
の
業務用
の
統制
を撤廃しましたために困
つて
おる
部面
があるようであります。と申しますのは、
主食
の代替にな
つて
おりますビスケツトとかあるいは乳
製品
とかい
つたよう
なものは、
砂糖
の
価格
が
自由価格
になりました
関係
上、
相当程度
上
つて
来た。しかも現在押えられておる
価格
では採算がとれないというような
状態
で、
主食
の代替品をつくることは
相当
大きな犠牲にな
つて
おるようであります。この
主食
の代替になるこれらの加工品に対する
価格
の
措置
を、いつごろきめられる予定であるか、この点について御質問します。
永野正二
21
○
永野政府委員
主食
代替のパン及びビスケツト等につきまして、今回の
砂糖
の
入札制
度実施の結果、コスト上当然変化があつたことは
お話
の
通り
でございます。これにつきましては、これらのものに対して、特に随意契約をも
つて
、
一般
の
入札価格
と切り離して、一定の
価格
で
砂糖
が渡るような
措置
を
農林省
の方で講じておられるのでありますが、
物価庁
といたしましては、その
価格
を基礎にして原価計算をいたしまして、これはすでに手続を一生懸命進めておるところでございますが、遠からず
公定価格
の改正をいたすつもりでございます。
多田勇
22
○
多田委員
それからいま一つ、
国内生産
の主要な
生産
物である澱粉でございますが、
砂糖
の
統制
が撤廃になり、しかも現在のような
入札制
度でなしに、自由に
輸入
されたものを
国内市場
で自由に消化するということになると、
相当程度
砂糖
の
価格
が
下落
することは、
先ほど
申しましたように常識にな
つて
おりますが、その場合に、国内で
生産
されました澱粉の
価格
が、現在の
価格
では
砂糖
と競争でき得ない、結局は
砂糖
のために国内澱粉企業が衰退するというような危険があるようにいわれておりますが、こういつた場合に対しまして、澱粉に対して何らかの
価格
の
措置
を
考え
ておるか。たとえば物品税を軽減するなり、あるいは減免するなり、そういつた点について何かお
考え
がありましたら、御
説明
願いたいと思います。
永野正二
23
○
永野政府委員
砂糖
と代替
関係
に立ちます水あめを通して、澱粉
価格
が今後どうなるであろうかという
見通し
につきましては、
先ほどお話
の、
砂糖
の
統制
撤廃をどういう時期に、どういう
見通し
で、どういう
輸入
数量を前提にしてやるかということと直接の関連があるわけでございまして、それらの
見通し
につきましては、現在すぐ
見通し
を立てることはなかなか困難でございます。
圖司安正
24
○
圖司委員長
ほかに御質問はございませんか——御質問がなければ本日はこの
程度
にとどめまして、次会は公報をも
つて
お知らせすることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時四十二分散会