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1951-08-16 第11回国会 参議院 厚生委員会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十六年八月十六日(木曜日) 午前十一時十四分開会
委員氏名
委員長
梅津
錦一
君
理事
小杉
繁安
君
理事
井上なつゑ
君
理事
有馬
英二
君
石原幹市郎
君
大谷
瑩潤君 草葉
隆圓
君
中山
壽彦君
長島
銀藏
君
堂森
芳夫
君
藤原
道子
君
山下
義信
君 常岡 一郎君 藤森
眞治
君
谷口弥三郎
君
松原
一彦
君 ————————————— 本日の
会議
に付した
事件
○
社会保障制度
に関する
調査
の件(調
査報告書
に関する件) (
BCG
の効果に関する
厚生省
から
地方庁
に対する
通牒
に関する件) (
鯖江国立病院入院患者死亡事件
に 関する件) ○
継続調査要求
の件 —————————————
梅津錦一
1
○
委員長
(
梅津錦一
君) それでは
只今
から
厚生委員会
を開きます。
先国会
以来
継続調査
をしておりまするところの
社会保障制度
に関する件ですが、第十回の
国会
から継続して
閉会
中も、すでにもう
調査
をして参
つたの
でありますが、
調査
が未だ完了しておりませんので、
未了報告書
を提出することにしたいと思うのですが、それに対する
文案
の作成或いはその他の
手続
については
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
はございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
梅津錦一
2
○
委員長
(
梅津錦一
君) 御
異議
ないものと認めます。この
報告書
には多数
意見者
の
署名
を附することにな
つて
おりますので、御
異議
のないかたから順次御
署名
願いたいと思います。 多数
意見者署名
小杉
繁安
井上なつゑ
有馬
英二
石原幹市郎
大谷
瑩潤
中山
壽彦
長島
銀藏
山下
義信
堂森
芳夫
藤原
道子
谷口弥三郎
松原
一彦
—————————————
梅津錦一
3
○
委員長
(
梅津錦一
君) 次に、この
調査
は今期の
国会
が
閉会
になると思いますが、この
閉会
中においても、およそ終了いたしませんので、
閉会
中も継続して
調査
をすることの
要求書
を提出したいと思いますが、これも同じく
文案
その他の
手続
は
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
梅津錦一
4
○
委員長
(
梅津錦一
君) それではさようお願いいたします。 —————————————
梅津錦一
5
○
委員長
(
梅津錦一
君) 以上が主なる案件でございますが、
厚生省関係
に対して
質疑
の件がございますので、一応
厚生省関係
に
中山
さん御発言がございますならば……。
中山壽彦
6
○
中山壽彦君
山口公衆衛生局長
に
ちよ
つと
お尋ね
をして置きたいと思います。七月の十一日の日付で、
厚生省公衆衛生局結核予防課長
の名において、
結核予防接種
について
都道府県
の
衛生部長
に
通牒
が出ております。この七月の十一日は前
小川予防課長
が愛知県の
衛生部長
に転任をされまして、
山口局長
が
予防課長
を兼任をされておるときと記憶いたしております。この
通牒文
の末尾に、
ちよ
つと読んで見ますが、「なお去る七月七日、
日本学士院
において開催された
学術会議
「
綜合研究結核研究委員会
」
予防接種科会
において別紙のごとき決議があ
つたの
で、
出席者名簿
を添付して送付するから、保健所並びに
関係
各方面に周知方取計らわれたい。」、こういう
通牒文
が出ておるのでありますが、この
通牒文
を読んで見ますというと、
日本学術会議
が主体で、この
会合
を催されたように理解できるのであります。ところが
日本学術会議
の第七
部長
の
塩田広重博士
より、この
会合
は
日本学術会議
が主催したのではないという
取消
を時事新報その他に出されております。私はこの
結核
の
予防接種
の問題は、御承知の
通り
この春も当
厚生委員会
において一度問題に
なつ
たことでもありまするし、全体この
綜合研究結核研究委員会予防接種科会
というものは私的なものであるか、公的なものであるか、
ちよ
つと私
ども
わかりにくいのであります。で、
塩田博士
はこの
取消
を要求されておりまするし、又
亀山学術会議会長
は、この問題を非常に重要視して、来月の
日本学術会議
の総会でこの問題を
処理
したいというような
意見
を持
つて
おられるということを耳にいたしましたので、この際これが誤
まり
であるかどうかということを、当
厚生委員会
におきまして将来のため明確にいたしておきたいと存じまするので、この際
公衆衛生局長
より御
答弁
が願いたいのであります。
山口正義
7
○
説明員
(
山口正義
君)
只今
の
お尋ね
の
結核予防接種
に関しましての
結核予防課長
から各
都道府県
の
衛生部長
に宛てました
通牒
の
最後
の部面の
只今
御指摘になりました点は、誠に申訳ないのでございますが、これは
事務当局
の
手落
で誤
まり
でございました。当時この会が
日本学術会議
の存在しております
日本学士院
、あの
建物
で行われましたので、
事務当局
といたしまして、これが
学術会議
の
会議
であるというふうに
勘違い
をいたしまして、その席上で
BCG
に関する
意見書
が出ておりましたので、それを
学術会議
でお取上げに
なつ
たものと思いまして、
予防課長名
で
地方庁
に
通牒
を出したのでございます。その後あれは
学術会議
のあずかり知らんところであるというふうな申入れがあり、正式にはまだ伺
つて
おりませんが、いろいろ
塩田先生
のほうからの御
注意
がございましたので、私
ども
のほうでも、当時御
出席
の
先生がた
にもいろいろ御
意見
を
伺つたの
でございますが、初めのうちはどうもその
会議
の性格が
はつ
きり私
ども
のほうでもつかめなか
つたの
でございますが、いろいろ
調べ
て見ました結果、
文部省
のほうにも問合せて見ました結果、当日の
会議
は
文部省
の
科学研究費
による
結核研究班予防接種研究科会
、そういう会を
日本学士院
の
建物
において開かれた。そうして当時
出席
されました
先生がた
が
BCG
に関して御
意見書
をお作りに
なつ
たということが極く最近にな
つて
わか
つたの
でございます。
塩田先生
からも、そういう
学術会議
のあずかり知らんところであるというふうな
お話
もございましたので、私
塩田先生
にもお目にかかりまして、私
ども
が
勘違い
をいたしておりましたことをお詫び申上げまして、
厚生省
といたしましても、前の
通牒
の表現が
間違つて
おりましたということを、改めまして、早速
通牒
を追かけて出すというふうに決定して、今丁度昨日からそういうようなことが
はつ
きりわか
つて
参りましたので、
通牒
を起案いたしまして、本日早速これを
地方
に出したいと、そういうふうに考えておるわけでございます。
中山壽彦
8
○
中山壽彦君
只今山口公衆衛生局長
からの御言明で、私らもその筋がわかりましたが、これはやはり
日本学術会議
の
亀山会長
に対しても、まあ
塩田先生
には御了解を求められたという
お話
でありますが、
学術会議
の
亀山会長
に対しても、やはり
至急
にその釈明をされておくことが適当ではないかと思います。なお
地方
の
衛生部長
に対しましては、適当に
一つ
前
通牒
の
誤解
を招いた点を
はつ
きりと再
通牒
なさることが必要じやないかと、さように
一つ
お取計らいを願いたいと思います。
山口正義
9
○
説明員
(
山口正義
君)
亀山会長
に対しましては、御
注意通り
早速お詫びに上りたいと存じます。
地方
に対しましては、
只今
申しました
通り
早速本日
通牒
を出したいと思います。
梅津錦一
10
○
委員長
(
梅津錦一
君)
中山
さんもう御
質問
は以上で……。
中山壽彦
11
○
中山壽彦君
もうよろしうございます。
堂森芳夫
12
○
堂森芳夫
君
医務局長
に
お尋ね
いたします。先だ
つて
の
委員会
において、福井県の
国立病院鯖江
の一
病院
の
入院患者
の
急死事件
についての詳細なるその後の経過を御
説明
願いたいと思います。
阿部敏雄
13
○
説明員
(
阿部敏雄
君) 先般概略を申上げましたですが、その後
厚生省
のほうからも係官を派遣いたしまして
調査
いたしました結果を御
報告
申上げます。
事件
の起りましたのは八月の二日の午後一時十五分でございまして、死にましたのは
大関茂
、男五十六歳、これは職業は日雇いで、
入院
しております
病名
は栄養失調でございます。それからもう一人の死にました
患者
は
森下実
というのです。二十六歳、これは現在無職でございますが、
病名
は肺浸潤兼
気管支喘息
、こういうのでございます。いずれも
入院
の形は
生活保護法
によ
つて
おる
入院患者
でございます。
事件
の起りを申上げますと、その
鯖江病院
におきましては、必要な
注射薬
を婦長のほうから数日前に
薬局
のほうに申入れまして、それに
従つて薬局
のほうで
調剤
するという形にな
つて
おります。
従つて
この八月二日
事件
の起りました前日の八月一日に
調剤
をいたしております。その日の
調剤
は、いろいろ
注射薬
の
調剤
はたくさんあ
つたの
でございますが、たまたまここでは
消毒
を二つの
コツホ
でや
つて
お
つたの
が、当日一基が故障いたしておりましたために、一基を使いまして、そして三回に
亘つて作業
をいたしております。この問題の起りましたのは第三回目の
消毒
のものであります。そのときには
ヌペルカイン
の
注射薬
です。これを百CCの
コルベン
に入れまして、それから同じく百CCの
コルベン
に
葡萄糖
を三十二本一緒に
消毒
いたしております。そのときのその
調剤
の
責任者
である
三浦貞治
、これは
作業
が非常に遅くなりましたために、
注射
を
消毒
をしたままで
最後
にそれを取上げて整理をしなくて家へ
帰つて
おる。それで明る日になりまして、即ち当日にな
つて
、その
調剤助手
である
笠島希代枝
というのが、朝九時頃
コツホ
の
消毒器械
からそれを出しまして、そうして薬の棚へ整理して置いた、こういう
状況
であります。たまたまその日の午前中に
医者
の
指示
によりまして、四人の
看護婦
が
葡萄糖
を
請求
に参
つた
。そして一〇〇CCのものをそれぞれ一本ずつ持
つて
帰
つた
。その中に
ヌペルカイン
の三
プロ液
が
葡萄糖
に
間違つて
入
つたの
であります。それをそれぞれ持
つて
帰りまして、それを
葡萄糖
と誤ま
つて
、
ヌペルカイン
を渡された
岩佐
という
看護婦
は、
自分
の室に持
つて
帰つて
、そうして
レツテル
を読んだそうであります。ところがこれは内科で使う薬と違うのだというので、机の上に、横のほうへのけて、そうして見たところが、まだ
自分
のほうの
看護室
に使い残りの
葡萄糖
があ
つたの
で、それを使いまして、それで丁度事足りたので、何事もなしにそれで済んだわけであります。ところが
齋藤すず
という
看護婦
が
レツテル
を読まずに、さつきの
岩佐看護婦
が横にのけておいた
コルベン
をそのまま
葡萄糖
と思い込みまして、そうして
レツテル
を読まずに、三本の
注射器
にそれを分注しまして、そうしてそれを持
つて
注射
を始めようと、こうしたわけなんです。そこで三人の
看護婦
が一本ずつ
注射
をしようとしたのでございますが、その中で、
齋藤すず
というのと、
北川仁子
というのと、この二人だけは同時に二人の
患者
に
注射
をや
つたの
であります。そうしたら
患者
は間もなく死亡した。それでもう一本の
注射
をやろうとしたのは、遅れておりましたために使わなくて済んだ。結局二名の
犠牲者
が出た、こういう
状況
でございます。 そこで考えますのに、ここには、
患者側
には勿論何の
失策
もございませんので、全部
病院側
の
失策
でございますが、第一には
調剤関係
でございます。同じような
コルベン
、これはまあ止むを得んとしましても、
消毒
の棚を雑然としまして、而も劇薬であるという標識もせずに、それを
消毒
して、そうしてそれを
消毒済み
のものを引出して分類するときに、
製剤
の
責任者
がやらなか
つた
。これはそのふだんの場合には大体
製剤
の
責任者
がやるのだそうですが、十遍に一度ぐらいずつ
製剤助手
である
笠島希代枝
というのが今までもや
つて
お
つた
。たまたまその場合にぶつか
つた
。それでその
責任者
が
処理
をしなか
つた
。それから
看護婦
がもらいに来ましたときに、その
助手
の
笠島希代枝
というのがよく
レツテル
を確かめずに
看護婦
に渡した。ここに
一つ
の
原因
がある。それからそれを受取りました
看護婦
は一応その
レツテル
を確かめまして、これは何か
注射薬
とは違うのだというので、よそへ分けたという点において、普通の
注意
は届いたということも言われると思うのでございますが、その
処置
が、ただ机の上にこれは違うというので使わなか
つた
というだけで、非常に不用意な
処置
をした、そうすると、次の実際
使つた看護婦
は、それを
レツテル
を見ずに、この
コルベン
ならいつもの
葡萄糖
だというので、それを実際に使
つた
。更にその
主治医
の問題でございます。
主治医
といたしましては、当然
主治医
の
監視
の下に、仮に
看護婦
にささすにしましても、
監視
の下にさすべきものを、ただ
葡萄糖
をさして置けと
言つた
だけでありまして、現場でそれを
監視
をしてやらなか
つた
という点に、
主治医
のほうにも落度がある。それから又
院長
といたしましても、全般にそういう不徹底な危険極まる
薬剤
の
処理
の仕方をや
つて
お
つた
という点において非常に
責任
がある、かように考えております。 そこで私
ども
のとります
処置
といたしましては、いろいろあるのでございますが、
家族
に対しましては、取扱えずの
病院
の
香奠
とか、或いは
医者
の
香奠
、
病院
及びその
職員等
の
看護婦等
からの
香奠
を差上げ、そうして現在
法務
府の
支局長
と
人権擁護委員
とが中に入られまして、そうしてどういうふうの
慰藉料
を出したらいいかということをいろいろと折衝されております。それがき
まり
ましたら、できるだけ鄭重に当然
慰藉料
を出したい、かように考えております。それから更に刑事問題が発生して来ております。これは
検察当局
のほうで、今
責任
の所在その他を慎重に
調べ
中であります。それに従いまして、
医者
、
看護婦
に対しましては
行政処分
が当然付随して来ると思います。それからこういう
事件
に対しましては、誠に申訳ない次第でありまして、
厚生省
としましても、当然厳重なる
処分
を行うべきである、かように考えております。それから今後こういう問題が繰返されては大変でございますので、
只今
詳細な
書面
に基きまして、それを各
国立病院
に流しまして、そうしてこういう問題を決して起さないようにというようないろいろな
注意
を与えるというので、今
注意文書
を決裁に廻しておりますが、今明日中にはそれぞれ詳細な内容を記して
注意
を喚起するという
処置
をとりつつあります。更に
文書
ばかりでなく、今後の問題としましては、この問題を極めて重大な、誠に申訳ない問題でありますから、
間違つて
もこういうことのないように、
制度等
を十分検討いたしたい、かように考えております。なお詳しくの問題につきましては、技官が行
つて
調べ
て参
つて
おりますので、御
質疑
に応じましてお答え申上げたい、かように考えております。
堂森芳夫
14
○
堂森芳夫
君 お
調べ
に
なつ
た結果ですね、
鯖江病院
の
綱紀
が非常に弛緩しておるということについて、一応そういう何か事実があると思いますが、一般に
国立病院
がそういうふうな声をよく聞くものですから、そういうことが
鯖江病院
にはなか
つた
かということは如何でございますか。
阿部敏雄
15
○
説明員
(
阿部敏雄
君) 今の
綱紀
の問題につきましては、私まだ具体的に聞いておりませんが、私が今申上げましたように、常識として考えまして、極めて遺憾な点が山積しておるのでございます。
一つ一つ
については、これは偶発的な問題もありますけれ
ども
、とにかく
医者
の問題、
薬局
の
製剤
の問題、
看護婦
の
訓練
の問題、いずれをと
つて
も皆遺憾な点が非常に多いのであります。これを以て
綱紀
が非常に紊乱しておるのだといえば、当然紊乱しておるということは申されます。この問題につきましては、先ほ
ども
申上げましたように、徹底的にあらゆる角度から
調べ
まして、これを適当な
処分
に付する、と同時に
処分
するのが目的でなくて、今後ほかの
国立病院
がこういうことを繰返さないように
指示
をいたしたい、かように考えております。
井上なつゑ
16
○
井上なつゑ
君
薬室
におります
助手
の
笠島
といいますのは、
資格
はどういうものを持
つて
おるのでございましようか。
阿部敏雄
17
○
説明員
(
阿部敏雄
君)
薬剤師
の
資格
はございません。ただ
新制高校
を出まして、
製剤
の手伝いをしてお
つたの
であります。ですから当然これは
単独行動
は全然とれないわけであります。たまたまその日に
製剤主任
が遅刻して来たということが大きい
原因
をなしておるのであります。
井上なつゑ
18
○
井上なつゑ
君 それに
関係
いたしまして、
看護婦
の何と申しましようか、年齢はどのくらいでございましようか、
看護婦
は年の若いかたでございますか。
阿部敏雄
19
○
説明員
(
阿部敏雄
君)
両方
とも二十一歳だそうでございます。
藤原道子
20
○
藤原道子
君 それは有
資格者
ですか。
阿部敏雄
21
○
説明員
(
阿部敏雄
君)
看護婦
は有
資格者
でございます。
井上なつゑ
22
○
井上なつゑ
君 その
国立病院
は
看護婦
の
養成所
と申しましようか、甲種とか、乙種とか、
訓練所
は持
つて
おりませんのでしようか。
阿部敏雄
23
○
説明員
(
阿部敏雄
君)
両方
ともございません。
堂森芳夫
24
○
堂森芳夫
君 二人の
犠牲者
のうち、特に一人は、私のところに来たのですが、非常に
生活困窮者
で
家族
は路頭に迷
つて
おるので、
いろいろ国
の
対策
を、
慰藉
の
方法
を早く講じてもらいたいと思
つて
おるが、未だに何にもしてくれない、これは
局長
の
お話
を聞いてお
つて
も、何も今までしてないというのですが、如何でございましようか、いつおやりになるのですか、どんな
方法
でおやりになるのですか。
阿部敏雄
25
○
説明員
(
阿部敏雄
君) 先ほど
金額
は申上げませんでしたが、これは極めて僅かでございますけれ
ども
、
香奠
として一万円、それから
葬儀料
として五千円、それから
職員一同
としまして一人一千二百円、それから
齋藤看護婦
から個人としまして一千円、これだけを
香奠
、
葬儀料
に含めまして差上げたのでございます。その他の問題につきましては、今申上げましたように、離れたところでもございますしいたしますので、今
人権擁護委員会
のかた及び
法務
府の出張所のかたにお願いいたしまして、適当な額をきめて頂くようにお願いしておるわけなのでございますが、今
お話
のような
状況
も、
生活保護法
によ
つて
入院
されておるかたであれば、当然予想もできますので、大
至急
に解決いたしますように努力いたしたい、かように考えております。
堂森芳夫
26
○
堂森芳夫
君 それから
職員
の
処分
ですが、
院長
は刑事問題とは
別個
に、当然
はつ
きり
責任
はわか
つて
おりますから、それとは
別個
の立場で、これは早く
はつ
きりさせるということが
国立病院
の権威を保つ上において私は必要と思います。ですから
刑事事件
としての処罰或いは結論とは
別個
にやるべきと思いますが、如何でしようか。
阿部敏雄
27
○
説明員
(
阿部敏雄
君) その点につきましては、いろいろ考え方もあるわけでありまして、
お話
のように、こういう大変なことをする前に、取りあえず適当な
処置
を、誤ちをおかさないように講じておくということも考えられると思います。今の
医師免許状
の剥奪、医業の停止、こういう問題は或る程度刑事問題にもなると存じます。併し
院長
の
資格
を一時剥ぐとか、そういう
責任
の地位とか、何とか、そういう点につきましては、これは今のでき
上つた事件
だけで或る程度私は
処置
できるだろうと、かように考えております。その点につきましても、
至急
処置
をとるようにいたしたいと、かように考えております。
梅津錦一
28
○
委員長
(
梅津錦一
君) 今の
お話
をお聞きすると、
葬儀料
と
慰藉料
で合せて一万七千二百円、こういうような少数の額なんですが、それで
日雇労務者
が失業しておると
労災保険
がないわけですが、
労災保険
に入
つて
おれば相当、大体十万円か、二十万円の
労災保険
が来るわけです。ところが
労災保険
に入るような職場におらなか
つた
ために、
慰藉料
とか、
葬儀料
とかいう
意味
の僅かの金で、これでは
家族
の将来の幾分の
生活
の補助にもならない。一家の屋台骨なのですから、これに対しての取扱としては非常に私は軽少だと思うのですが、
厚生省
のほうとして、特にこれは大臣の
出席
を要求して御
答弁
願えば一番適当だと思いますけれ
ども
、当面の
責任者
である
医務局長
から、何らかの
処置
をし得る枠がおわかりでありましたら、
お尋ね
したいと思います。
阿部敏雄
29
○
説明員
(
阿部敏雄
君) 私今
説明
を申上げたのがまずくて、
ちよ
つと
誤解
を招いたと思いますが、今ここに申上げました一万七千円というのは当座の
香奠
でございまして、
慰藉料
の
意味
は全然含んでおりません。
慰藉料
については遺族が何とかや
つて
行けるように、これは今考えておるのでございます。
金額
の問題はいろいろ折衝をや
つて
おるわけでございますので、それでここでは
ちよ
つと申さなか
つたの
であります。決してこれだけで、あと多少追加するぐらいで、これをその場を糊塗するというつもりは毛頭ございません。それだけは
はつ
きり申上げておきます。
井上なつゑ
30
○
井上なつゑ
君 それでこの問題はよくわかりましたが、この上とも……。これは瓶の
レツテル
を
間違
えるというようなことは、
看護婦
の
基礎教育
というものが欠けておるためだと考えます。これには
看護婦
の
教育
に今後特別の努力をして頂くことにいたしまして、それと別に
ちよ
つと
関係
いたしまして、昨日のニユースで、横浜の
国立病院
が火事にな
つて看護婦
の
寄宿舎
が焼けたそうですが、その詳細を
ちよ
つと承わりたい。
阿部敏雄
31
○
説明員
(
阿部敏雄
君) まだ公
文書
が私のところまで参
つて
おりませんので、正確なところを申上げるわけには参りませんが、
病院
の本館でなく、
薬品倉庫
と
看護婦
の
寄宿舎
が焼けた。こういう
お話
でございます。あの
病院
は大分古く、
井上
さんも御存じと思いますが、相当広い
建物
でございまして、
至急
にその点は支障のないように
対策
を講じたいと思います。恐らく今日は向うの
院長
がいろいろな
対策
を持
つて
来るだろうと考えております。
松原一彦
32
○
松原一彦
君 曾
つて
医薬分業問題のやかましいときに、
薬剤師側
からも特に
薬剤
の
取扱い
は
薬剤師
でなくてはならないという
主張
がありまして、
医師
といえ
ども
薬剤
の
取扱い
はできない。法律で以て強制的に分業しなければならんという
主張
があ
つたの
であります。それほどにむずかしい薬の
取扱い
であるならば、
薬剤師
が
薬室
において
助手
を使
つて
やらせることができるかという私は
質問
をした記憶があります。そのときには
当局
の側から、
薬剤
の
取扱い
に
助手
を使うことはできないという御返答があ
つた
と思
つて
おります。今承わりますというと、
高等学校
を卒業したばかりの
素人
を、何ら
薬剤
の
知識
のないものを
助手
に使
つて
おる。一体そういう
慣例
があるのでございましようか。又それは今日のやかましい
薬剤師法
の上に許される行為でありますか、いやしくも
国立病院
というものが、そういうようなことを公然と認めておるのでございますか。又殊に
麻酔薬
であ
つた
そうでありますが、麻薬というような特別やかましいこのものを、そういう未経験の、
薬剤
の
知識
のないものに取扱わせる、而もその
薬室
には
責任
ある
薬剤師
が
出席
していなか
つた
というようなことは、私は実に奇怪な話だと思う。
医薬分業法
で随分手きびしい議論のあ
つた
直後のことであります。この点につきまして、一体そういう
慣例
があり、又それを公式に
厚生省
のほうではお認めにな
つて
おるのかどうか、
はつ
きりして頂きたい。
阿部敏雄
33
○
説明員
(
阿部敏雄
君)
薬剤助手
というような言葉を使いましたので甚だ恐縮でございますけれ
ども
、この
薬剤助手
というのは薬の、
注射薬
の調合を手伝うとか何とか、そういう
意味
ではございません。ただその
薬室
におりまして、各医局から
請求
のある薬を、そのそれぞれ整備してある棚からと
つて
、そうしてこれを渡すということなんで、それを更に幅を越えまして、
薬剤師
が欠勤したときに、
薬剤師
が来るまで待てばいいのを、
自分
が乗出してそれを出して来て、そうして渡したというところに
欠陥
があるのでございます。これは当然認めたことではございません。私は明らかにその点はここに大きな
欠陥
があるんだ、
病院管理
上に
欠陥
がある。
自分
の権限を乗越えたことをや
つた
ことに
欠陥
がある、かように申上げたのであります。決して
素人
の
人間
を
調剤
の
助手
に使うということを考えておるのではございません。
松原一彦
34
○
松原一彦
君 お考えに
なつてい
なくても、すでに
調剤助手
としてそこに使
つて
おり、それがそういう
麻酔薬等
の、
はつきり管理
上区別しなければならないものをば自由に出し入れのできるというようなことが現に行われておるということに対しましては、非常に私は遺憾だと思う。この
人間
の
年齡並びに資格
を
一つ
はつ
きりと御
報告
願いたい。
只今
御
答弁
ができなければ、改めて
書面
で御
報告
を願いたいのですが……。なおもう
一つ
伺いますが、
静脈注射
とい
つた
ような行為は、これは
看護婦
の
責任
範囲にない。許すべきことではないと私は心得ております。私は常に
看護婦
に、医務室においてもそのことを申しております。これは
医師
がすべき行為である。
医師
以外の者は、断じてしてはならない。
薬剤師
は往々にしてそれを店頭でやるというのですでに問題を起している。この辺に対しまして、非
医師
の
調剤
行為、つ
まり
医師
の妻君とか、書生、
看護婦等
の
調剤
行為は許されるかということを
質問
したところが、これは許されない。
助手
としては許されない。
医師
においてのみ自己の処方箋による
調剤
が、今日の
薬剤師法
においても、
医師
法においても認められているのだというので先般この法律ができ上
つた
。ところが
国立病院
で
静脈注射
等を平気で
看護婦
にやらしておるということは、一体そういうことに対してのふだんの監督とい
つた
ようなことが行われてお
つたの
かどうか。随分
薬剤師法
なんというのはむつかしい法律であ
つて
、取締りの文章の上からは実によくできておると思うのでありますが、この点につきましては、日本
医師
会のほうでも
注意
をしたことはないとい
つた
ような、誰かの御
答弁
があ
つた
し、どうも自粛、自戒を欠いている点が非常に多い。こういうことは非常に厳重にしなければならん。
医師
以外の者に
注射
は許さんということでなければ、
看護婦
は
医師
の下におりますから、
医師
から命ぜられるというと、どうしてもやらざるを得ないことになる。さしてはならん。するな。私は常に申しておるのですが、私の申すことは誤
まり
でありましようか。又そういう
慣例
が今後も続いてよろしいのであるか。これは
看護婦
の方面に非常に詳しい
井上
委員や
藤原
委員もおいででありますが、
看護婦
にどこまで
注射
を許されているのか。カンフル等の応急
注射
等は
看護婦
も許されておるのかどうか、委員の方からも
一つ
この際承わりたいと私は思うのでありますが、
当局
の御見解はどうなんでしよう。
阿部敏雄
35
○
説明員
(
阿部敏雄
君) 年齡は今
ちよ
つと
調査
はございませんので、
はつ
きりしたことは申上げられませんが、
調査
しました上で申上げます。 それから本人が専門的の経験者でないということは、先ほど申上げました
通り
に専門家ではございませんです。本人の勤務といたしましては、飽くまでも
薬室
にお
つて
注文の来た、伝票の来ましたものを整理した、それぞれ標式のあるものの中から出して
看護婦
に渡すということに限られておるわけでございます。それから今の
注射
の問題は、誠に御尤もな御
意見
であると思います。
国立病院
によりましては、非常に厳重に守
つて
おるところもありますし、それから今度の例にありましたようなルーズな場合もありますので、厳重に、
静脈注射
のごときものを
看護婦
にやらすというようなことはさせないようにいたしたい。かように考えております。ただカンフルとか、そういうものを
医者
の指導の下に皮下
注射
程度をやらすことはどうかという問題になりますと、私はまだ参りましたばかりで、本当の
対策
はよくわか
つて
おりません。よく研究いたしまして御
答弁
いたしたいと、かように考えております。
井上なつゑ
36
○
井上なつゑ
君
只今
松原
委員の御
質問
でございましたから、私
ちよ
つと申上げたいと思いますけれ
ども
、
只今
の
松原
委員の御
意見
の
通り
に、
看護婦
はそれは絶対に
注射
してはならないと思
つて
おりますのでございますが、ああした大きな
病院
になりますと、そうしていつもすることが、
一つ
の何と申しましようか、習慣的と申しましようか、同じことを繰返し繰返しや
つて
おりますようなときになりますと、ついこれをや
つて
おいてくれというようなことでやるようなことがございますが、これは絶対に私
ども
は、
看護婦
としまして、これは避けなくちやならないと思います。
看護婦
は
看護婦
の割当の大きな
看護婦
業務というものがございまして、お
医者
さんの業務を手伝いますと、勢い
病院
における
患者
への看護量が少くな
つて
来る。私
ども
常々看護量を如何に多くするかということを研究し、又何でございます、看護量が少くな
つて
来ると、
患者
に対する看護の時間が少くなることを非常に恐れておりますので、極力私
ども
は避けたいと思
つて
、常々お
医者
さんとの協力を願
つて
おるわけでございますが、恐らくそうした
国立病院
は、昔戦争時代からの惰性があるのじやないかと存じますが、緊急
処置
のようなことがつい普通のような習慣にな
つて
来たのじやないかと存じますけれ
ども
、私
ども
の立場からいたしまして、これは極力そうしたことはお
医者
さんにや
つて
頂くということをお願いしたいと私は思
つて
おります。
梅津錦一
37
○
委員長
(
梅津錦一
君) 丁度十二時になりましたが、本日はいろいろ控室のほうで
お話
合いもあると存じますので、この程度で会を閉じたいと思いますが、如何でございましようか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
梅津錦一
38
○
委員長
(
梅津錦一
君) それではこの程度で本日は散会いたします。 午後零時一分散会
出席
者は左の
通り
。
委員長
梅津
錦一
君
理事
小杉
繁安
君
井上なつゑ
君
有馬
英二
君 委員
石原幹市郎
君
大谷
瑩潤君
中山
壽彦君
長島
銀藏
君
堂森
芳夫
君
藤原
道子
君
山下
義信
君
谷口弥三郎
君
松原
一彦
君 事務局側 常任
委員会
専門 員 草間 弘司君 常任
委員会
専門 員 多田 仁己君
説明員
厚生省
公衆衛生
局長
山口 正義君
厚生省
医務局長
阿部 敏雄君