○受田
委員 最後にこれで
質問を終ります。私は道義的な問題として
考えたいと思いますことは、これだけ熱心に
考えているプール建設会の諸君の
考え方というものが、不純な動機であれば、これに対して非常に警戒しなければならぬ。しかしそれが純粋な動機で出ていることが確認できるならば、
政治家として手を打たなければならぬ。しかもそのために新宿御苑の自然美が非常に侵害されるというんじやなくして、十五万坪のほんの一角、都市
計画から見ても、あそこの道路に近接した場所であ
つて、大勢から見て美観を失うものでないという
立場であるならば、皇室を神がかりのような
立場にしないで、今やま
つたく民主化された皇室として、皇室と
国民とが
一体にな
つたという今日、御苑というものを高き雲の上に置くよりも、むしろこれは開放されて、
国民の遊園地、
国民がレクリエーシヨンの場所として使うというところに持
つて行くことが、
政治的な切りかえだと思う。それをいつまでもとり守ろうという行き方は警戒しなければならぬということと、これをつく
つてプラスかマイナスか、いろいろ議論して十分御検討がなされたと思いますが、その時の責任者がこれをよしといことにな
つて、その
対象が動くとい傾向がありはせぬかと思う。その点において、虚心にこのプール建設会の諸君の
意見を聞き、そうして虚心にこれに対して
意見を述べるというようなやり方が必要だと思うのですが、その点で、せつかく新聞に発表されたのであるから、その前にプール建設会に、実は今度は不許可にしようと思うんだが、新聞発表しようと思うということを通告して、そうして新聞に発表するということが道義的ではないかと思う。官僚の誤るところは、とかく民間から浮き上ることで、一方にこういう運動が起
つているのに、突如として
政府の一角で発表して断固鉄槌を下されるということになるのですが、常にプール建設会の方と連絡をと
つて、いつか不許可と出したのはこういう
意味だということを、重ねて通知するようにして、常に密接に連絡をと
つてやられることが、非常に行政運営を円滑にすると思う。この点、プール建設会に、道義的に、好意的に折衝を重ねるという点において事を欠いてお
つた。この点にも思いをいたされ、またこれは今は不許可であるが、今後いろいろな情勢の変化、いろいろな角度からながめて適当であれば、またこれを切りかえし許可するとかいうようなことも
考えられるのですが、この点において厚生省では、これは打切りで今後
考えないというやり方かどうか。不許可というのだから、そうだろうと思うのですが、これはあなたにお尋ねするのは非常に困難と思いますので、後にまた厚生
大臣にも次官にもお尋ねしたいと思いますが、今後その点を十分お
考えいただいて、さらにこの問題について、不許可の発表をしたことに対する反省と、それからプール建設会との連絡等について、今後とも何らかの好意的な行動に出ていただきたいと思います。