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説明員(
石原周夫君) 今の
米価の問題につきましての
お尋ねでございますが、実はこの問題はいわゆるインヴエントリー・フアイナンスという
言葉で呼ばれましで、
予算の問題におきましても、この二、三年の間におきます最も大きい問題であります。ほかの例を挙げて申上げますれば、いささか小さいところでは、貴金属特別会計に累年二、三十億の金を
一般会計から繰入れておるのも同様の
趣旨でございます。農業保険の特別会計に重大災害が起りましたときのことを
考えまして、この一、二年に十億を超える金を入れておりますのも同様の
趣旨でございます。最も大きいものについて
考えて見ますれば、本
年度の
予算におきまして、
予算委員会の最も大きな議論の対象となりました五百億の外国資金特別会計の繰入れ、いわゆるインヴエントリー・フアイナンスを二十四
年度補正で百億にしておるのもすべて同じものであります。その
趣旨は先ほど申上げましたように、全部インヴエントリー・フアイナンスということでございますので、おつしやいますように見合の米でありますとか、或いは外貨或いは金銀というような見合の商品があるわけでございます。おつしやるように貴金属であるとか、或いは外貨であるとか、非常に
考えようによ
つてはお札よりももう少し値打があるというようなものもあるのであります。併しながら、そういうような見合のものがございましても、通貨がそれだけ
政府の全体の収支の上に余計に出るということを避けて、
政府の
財政の収支というものを全体を通じてとんとんにしようというのが、いわゆる均衡
予算の狙いであります。この点は江田委員の
お尋ねでありますが、
米価の問題に限りませんで、外国資金特別会計の繰入れにつきましても、る
司令部との間におきまして、いろいろ議論を非常にいたした点でありまして、毎年いたしておるわけであります。そこら辺の
考え方はいろいろ議論もし、いろいろ
考えまして、先ほど来申上げておりますような
政策をとり、この二年に亘りまして、大きないをゆるインヴエントリー・フアイナンスを行な
つて来ておるわけであります。それが
一般会計であります。それに対しまして
米価のほうは先ほど申上げましたように、昭和二十四
年度に百七十億円を繰入れましたのが、いわゆる
一般会計から行いますところのインヴエントリー・フアイナンスの最後でございます。爾後は
米価のほうでその問題を解決いたす
方法は、外国為替特別会計の場合におきましては、これは、
一般会計、と申しますのは、外国為替を高く売るわけには参りませんので、このほうは自己金融の途を開いておるのであります。それから米の場合におきましては、先ほど来申上げておりますように、これと食糧管理特別会計の内部において解決いたしており、両者を通じまして、そういうようなインヴエントリー・フアイナンスというようなことのために債務の増加をしないということ、それによ
つて政府収支というものが放出超過になることを避けるということをこの二、三年と
つて参
つておるのであります。