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政府委員(平井寛一郎君) それでは、お
手許に先ほどお届けいたしました資料の御
説明を申上げたいと存じます。この資料は先般の御下命もございましたので、先ず
需用の
内容がどういうふうにな
つておるかということを詳細にまとめました十二、三頁ありまする中で、第十頁までは全部
需用の
実績及び今後五年間の想定
予想値でございます。一番上にございますのが、それぞれの会社別の
需用想定の全国の集計でございます。この数字は全国の九つの新電力会社の需要の数字の集計にな
つております。産業の種別といたしましては、
電燈五十キロワット未満、マイニングの鉱業、それから金属工業、機械器具工業、化学工業、窯業、繊維工業その他というふうに細かく分類をいたしてございます。そしてこの年度別に載
つておりまする数字は、二十四年と二十五年度は
実績でございまして、二十六年度以降のものはその
予想値でございます。この
予想数字をどういうふうにして出しましたかということを、少し
説明をさして頂きたいのでございますが、この三月、四月の間に何回もの会合をいたしまして、検討いたしますまでに、それぞれの会社といたしましては、あらかじめその地方々々としての特色に応じていろいろな形で
調査をしておるわけであります。おおむねその地方における
委員会の支局、それから通産省の現地の通産局、そのほか
地域によりましては、都道府県知事の御協力も得るというような
方法で、
地域によ
つては総合
委員会を作るというところまで発達したものもございましたようでございますが、いろいろな
方法で鋭意この
需用の想定の
基礎を立てたのでございまして、それらはいずれも大口の
需用家につきましては、当然最近の二、三年のものにつきましては申込がございますが、これは勿論想定しなくちやなりません。又申込がないものにつきましても、今申上げましたような協力の上に立
つてのいろいろな
調査によ
つて、それぞれの産業別、特に大きなものについては工場別、年度ごとの
需用と申しますか、生産計画の伸びというものが、それらの機関によ
つてこの程度までは行くであろうというふうに、いろいろ検討して出したものを集めたものでございます。申込数量等も、例えば二十六年度の申込数量が全部この
需用想定値の中に入
つておるものではないのでございまして、今申上げましたようないろいろな検討の上に立
つて、それらを何割かを二十六年度に立て、二十七年度に立てというふうにして繰延べして
計上して、大体
予想される判断に基いてこの数字を集計しております。又
石炭鉱業その他につきましても、いずれもの産業の生産量単位当りの電力消費量というものは、これは生産効率が上りますにつれまして、だんだん戦前のよい水準にまで戻る、或いはそれ以上に伸びるべきものでありまして、それらの面につきましても十分な考慮を払えるだけ払
つて、そしてこの
需用の想定を立てたものでございます。特に前半の部分につきましては、そうした具体的な資料に基いているのが多いようでございます。今年度につきましては、それぞれの業者等の意向を聞き、又それらを産業局その他の打合せによ
つて、この程度まで行くだろうというふうな推定を加えてやつたわけでありまして、そうして出ましたものが、各鉱区の新会社の
地域の、新会社ことに集まつたのでございます。これを集計したのがこの第一表でございます。数字の内訳を省略させて頂きまして、一番下の欄で御覧を頂きますると、昨年の、二十五年度の
実績が、これは
需用端の数字でございますが、二百八十八億キロワット・アワーとな
つております。これは年間の消費電力量でございます。これが対前年一三%の増加率にな
つておりますが、二十六年度の
予想も三百二十六億で一三、二%の対前年度の増加率を
予想されております。以下増加率で申しますと、一二・三、九、七・九、七・八、これは先般申上げました全国の数字と若干違
つておりますのは、九会社以外の
需用も若干ありますので、こうした食い違いがあるわけでございます。一応こういうふうな増加の傾向を辿りまして、
昭和三十年度において、
需用端において四百五十億キロワット・アワーという数字にな
つております。これを一面鉱工業生産指数の面から、私どもおよそチエツクして見たのでございますが、二十六年度のこの数字は大体
昭和十二年の鉱工業生産指数を一〇〇として見ました場合に、二十六年度の
予想でございます。一二九程度にな
つております。それから
昭和三十年度の数字でございますが、大体これが百八十幾つというふうな数字にな
つております。で、第二頁以降はその
地域ごとの新会社の
需用の内訳でございまして、第二頁の北海道では増加率が表にございますように、
只今の全国平均より見まして、特に前半において大きな数字が出ておるようであります。東北、東京、中部と以下九つの電力会社の数字があるのでございますが、一々の
説明は省略させて頂きます。なおこの調書にはございませんが、この作業をいたしますにつきまして、工場の
設備がまだフルに稼働しておらないものが相当にあることがわか
つておりましたので、それぞれの
地域によ
つてできるだけの
方法をとりまして、主なる産業につきましての、工場の
電気があれば、工場
設備としてどれだけ使えるかということを調べております。そうして見ますと、例えば北陸の場合の化学工業或いはそうした種類の
電気を多量に消費する工業において見ますと、
設備能力の三分の一程度が現在漸やく稼働しておるというような数字が出ております。東北の場合でもそれが四割程度しか稼働していないということが今のような産業については出ております。それぞれの産業によ
つてその未嫁働の程度は違うのでありますが、そういうふうな点から見ましても、現状で
電気が足りないために、勿論他の原料との面もあるわけでありまするが、
電気よりそうした原料の不足のために、工場も
設備がまだ一ぱいに動いてないというのが思いのほかに大きい数字であつたということを私ども発見したのであります。さて最後のおしまいから四枚目でございますが、そのうちのこの四枚は大体こうした
需用想定に対応するために、先ほど
委員長代理から申上げましたように、
電気事業者としてできるだけ発電所を作
つて行つた。そうした具体的な地点別の集計をした五カ年間の電力の、発電計画の集計がここに載
つておるのでございまして、最初の二頁は各拡充工事に伴う所要資金額を弾いた集計でございます。それから最後の二枚がその計画の概要をキロワット数で現わしておるのでありまして、御
説明の順序としましては、最後の二枚から申上げたいと思います。先ず十三頁、しまいから二枚目でございますが、これを御覧頂きたいのでありまするが、これが先ほど
委員長代理から申上げました新会社による電源開発計画を総括したものでありまして、年度別にどれだけ発電所ができ上る
予定としてこの五カ年計画ができておるかをまとめたものでございます。左のほうに、上に水力の毎年の完成出力、それから同じく今後の増加分の累計の出力、これは単位はキロワットで出ております。その下が火力、そして水火力の合計というふうにな
つておりまするが、五カ年後の丁度
昭和三十年の欄、右から二行日の欄でございますが、三十年の欄を御覧頂きますと、五カ年間に水力が四百二十六万キロワット、それから火力が、増加累計百二十三万キロワット、水火力の合計で見ますと、五カ年間に五百五十万三千キロワツトの発電が完成せられるという計画にな
つております。その右のほうは、この
期間に着工いたしまして、それ以降の年度において工事の完成するものがそこに頭を覗けておるのでございます。この発電計画の各会社別の内訳が最後の頁に載
つておるわけでございまして、会社別水火力開発計画でございます。左のほうが、御見のように会社名が一番左の頁に書いてございまして、そしてその左半分が年度別の、
只今の水力のキロワツト数の会社別の内訳が出ております。右のほうが火力の内訳でございてます。それぞれの
地域でそれぞれ特徴があるのでありまして、水力と火力との組合せ等は、この表で御覧の通りに水力
地域と、火力を主とせざるを得ない
地域等においては、その組合せの割合等は相当に変化があるのを御覧頂けるわけであります。この申に若干火力が水力
地域においても入らざるを得なかつたにつきましては、先ほど
委員長代理からいろいろと御
説明がありましたような
事情によるのでございますが、こういうふうにして立てました発電計画を以て、そして先ほどのような
需用に応ずるといたしますのには、当然発電所だけではなくて、送電線、変電所、配電
設備等の新規
設備の増強をいたさなければならないのであります。こうしたものもそれぞれ検討いたしまして、これらの総所要資金を
計算をいたしましたものが第十一頁及び十二頁でございます。十一頁を……おしまいから四枚目でございますが、これを御覧頂きますると、会社別の電力施設計画所要資金の拡充工事
関係のものが表にな
つております。先ほど御
説明申し上げました水力発電及び火力発題の所要資金が、先ず水力発電、火力発電として会社別に載
つておりますと同時に、その下に送電
関係、変電
関係、配電
関係と分けまして、最後の次の頁の第十二頁目の下にその総計の各拡充資金の総所要量が出ております。
昭和二十六年度の総額で申上げますると、この額が丁度二十六年度というところの一番下の計という欄にございますように七百四十五億円ということにな
つております。二十七年度以降の数字は少くとも一千億円以上で、大体千四、五百億円程度の数字が動いておるのを御覧願いたいのであります。金額が非常に大きくな
つておるということが、これでおわかりになると思います。以上であります。