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1951-06-16 第10回国会 参議院 電力問題に関する特別委員会 閉会後第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年六月十六日(土曜日)    午前十一時八分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○電力問題に関する調査の件  (電気料金改訂に関する件)  (電気料金算定基準に関する件)   —————————————
  2. 西田隆男

    委員長西田隆男君) 只今から電力問題に関する特別委員会を開会いたします。  本日は公益事業委員会から松永委員長代理の出席を求めまして電力料金改訂基準決定の問題について調査を進めたいと考えます。先ず調査に入ります前に委員長から松永委員長代理に二三の点について私の希望を申上げて御答弁を願いたいと考えます。  私たち休会に入りましてから十三日以来、国民生活密接不可分関係にある電力料金改訂の問題について調査を進めて参りました。まず電気事業者参考人として招致しまして公益事業委員会が非公式の形で出されている改訂案の内容について詳細に検討いたしました。昨日は又各秘主要産業の団体の代表者を招致いたしまして電気料金改訂に対する各産業界意見を聽取して研究をいたしました。大体公益事業委員会が発足以来、当参議院電力委員会におきましては、公益事業委員会と全く一体となつたというよう考え方で、日本の将来の経済の問題、或いは国民生活不可分関係にある電力の再編成、又今回の料金改訂問題等について協議を進めて来たわけであります。十三日の委員会におきましても、松本委員長並び松永委員長代理は、国会意思を十分に尊重するということを確言されております。我々としましては公益事業委員会と、国民代表ではあるとはいいながら、対立した形において当委員会を運営して来た覚えは毛頭ございません。従つて公益事業委員会の、国会意思を十分に尊重するというお言葉を信頼して、国民考えておるところを国民代表としての見地から公益事業委員会に対して種々御相談申上げたり、或いは協議して来たつもりでおります。然るに本日私たちが入手しましたところによりますと、公益事業委員会では、十六日即ち本日、料金改訂基準決定されたということを当委員会に出て承わりまして、私たちは非常に奇異な感に打たれたのでございます。料金基準決定は、将来の電気料金改訂について指導的役割を果す重要な問題でございます。従つて十三日の委員会におきましても、松本委員長並び松永委員長代理に対して、国会意思を尊重して頂くように要請をし、且つ御両所の御答弁も、国会意思を尊重するという御答弁を頂いております。松本委員長の十三日における発言の中に、私が質問をしまして、いつ決定されるのかと申したのに対して、まだ日にちは決定いたしておりません。併し早急にきめる必要があるので、二、三日中に何とかして決定をしたいと考えております。従つて国会として基準案に対する修正の御意見があるならば、十分に御発表願いたい、必ず尊重いたしますという御答弁を頂いております。あなたがたの言われる国会意思を尊重するということが、具体的にどういうことによつて現わされるかということが、即ち我々としては問題なのであります。然るに今申しましたように、我々委員会としましては、十三日以来電力料金改訂を公正妥当にし、百民の支持の下に行わなければならんという観点から、愼重検討して本日まで参りました。本日はあなたがたをお呼びして、我々の考えておりまする最後の意見をあなたがたに十分に聞いて頂こう、こう考えておつた矢先に、料金基準決定をしたという通知を得たわけでございます。あなたがたの言われる国会意思を尊重するというのは、若し本当に心からさようにお考えでありましたならば、休会中にも委員会を開いておることは御承知でもありましよう。必ずしも公益事業委員会国会委員会に対して、かくかくのよう修正改正をしたいと思うという意思を表面から御発表になる義務の観念はお持ちにならんでもいいと考えますけれども、本当に私たちは真剣にやつておることを若しそのままお受取りになつておるならば、事前に何らかの了解を求める方法がないではないと私は考えております。然るにもかかわらず、委員会が本日あなたがたを呼んでおることもわかつておるのにもかかわらず、突然案が決定されたということに対しまして、私は松永委員長代理に対しまして、なぜあなたがたはもう少しすなおな気持で、あなたがた言葉表現された国会意思を尊重して頂けないか。仮にこういう結果が生じておりながら、国会意思を尊重するということをなおおつしやるとするならば、あなたがたは具体的にはどういうことをすることを、国会意思を尊重するというふうに御解釈になつておるか。こういう点について私は松永委員長代理答弁を求めたいわけであります。  その次は、この決定されました料金改訂案は、読んで見ますと、非常に大巾なゆとりが置いてあるように私は考えます。従つてこの決定されました基準に基いて電力料金改訂される場合、あなたがた考え方としては、或る程度ゆとりを以て、各業者から出された改訂案検討されるというおつもりであろうと考えております。この料金基準決定に対しましては、私たちは必ずしも国会意思をあなたがたが尊重されたとは考えておりません。従つて委員会としましては、あなたがたの言われる国会意思を尊重するというお言葉が、結果として生れて来ないということを過去においても常に恐れて来たわけでございます。この基準決定條文に基いてこれから先、料金改訂を行われる場合、あなたがたは今までと変つた意味において具体的に結末として現われて来る問題について、国会意思を本当に尊重して、我々の意見を参酌しながら料金改訂に臨まれる御意思があるかないか。この点について重ねて松永委員長代理答弁を求めよう考えます。今の二点に対する御答弁を頂きたい。
  3. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) 一点のほうはよくわかつておりますが、第二点のほうは……。
  4. 西田隆男

    委員長西田隆男君) 決定された基準について、将来の電気料金業者の申請に基いて、聴聞会等を開いた結果決定されるに際して、当委員会、言い換えれば国会意思を今まであなたがた言葉の上でだけ尊重すると言われた意味合でなくて、具体的に結果に現われて来るようなふうに尊重をしてもらえるかどうか、そういう意味合が第二点でございます。
  5. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) 只今委員長より、去る十三日に私のほうの松本委員長と私と伺いましたときに、標準算定基準の問題については近くきめなければならんことになつておる。公聽会等も開きまして、世論を一通り聞きまして、又近く関係筋意見も聞くことになり、又聞きつつあります。従つて今日は私どもに、必要なことは何でも申上げますが、よく皆様の意見をお間かせを願つて、十分それらのことを私どもの意識に織込んで、でき得られます限り、基準発表するに当りまして参考とし、且つこれをできるだけ織込むべく考えなければなりませんから、そのために十分な御発言を願いたいという話が、松本公益委員長よりありまして、委員長はたしか晝前後に用事があつて帰られましたけれども、なお私は残りまして、それらの問題、なお将来起るべき料金問題等について、皆さんの御意見を十分傾聴いたしまして、又必要なことにつきましては、私の意見も申し述べて委員松永としてはかよう考える、併し公益委員会全体が若しそうでない考え決定された場合は、自分の今日個人的の発言は必ずしも固執するものでないということまで申し添えておりましたのは、いつに皆さんがた只今委員長お話ように、すでに議会は済んでおりながらも、なおこの国民生活、或いは産業のあり方について電気料金の問題が影響するところが多大である。又その料金の問題については算定基準をきめるということは重大な問題であるということのために御会合を願い、御審議しておられることにつきまして、誠に国民の一人としても感謝に堪えない次第でありますし、又公益委員会も先刻お話よう国民的利害の上に立つて一つの役目を持つておりまする一種の行政的機関であります。的と申すのはよくないかも知れませんが、一方では業者利益をよく審査し、一面又は消費者の問題を睨み合してその発達を図り、又公衆の福祉を図つて行かんならん中正公平な立場に立つておりまする一つの役所でありますから、その点において丁度議会が常に国民利益を見、且つこれを尊重して行れかる意味において同様な考えを以て進んで行きたいということは何ら考えの変つたところもありません。従つてよう立場におきまして殊に議会の御熱心なる御勧告、或いは御努力に対して鄭重なる敬意を払いまして、よく御意見を考慮いたしておりますということについては、何ら一時を糊塗するようなことを申上げて、言を左右にする考えは、松本委員長初め各委員においても、又僭越ながら私においてもさようなこともないのであります。只今院議を尊重せない形があつた、それは何であるかというと、まだ十分我々の話をお前のほうに聽かすべき考えがあつたにかかわらず、十六日を以て確定発表したということは即ち誠意が足りないのじやないかという御言葉と察しまするが、これは全く各種の手続の関係そのほかにおきまして、十六日の発表を以て適当なりと判断いたしました委員会決定に基いてやつたのでありまして、何ら院議を尊重せないとかいう趣旨に当るものではありませんのでありますけれども松本委員長はその日に十分承わつて、そうしてそれを以て自分の肚を作るものとお考えになり、私もさよう考えて、十六日の発表は差支えないものと信じたのでありまするけれども只今お話を聞いて見ますると、もう少し愼重に考慮すべきであつたというお考えようにもあります。至らぬ点が多々あつたかと思います。その点はどうぞ誠意が足らなかつた、或いは院議を尊重せなかつたという意味を以てしたことでないということだけは(「冗談言つちやいけない」と呼ぶ者あり)御了解をくれぐれも賜わらんことをひとえにお願いして置きます。  第二のお尋ねは、次に起るべき各社の値上げに関しまする委員会取扱い処置について同様の過ちと申しまするか、或いは誠意を欠くようなことのないように十分尊重してもらいたいということにつきましては、これは度々繰返して申しておるのでありまするが、何ら異議のないことでございます。のみならず最近当委員会におかれましても、業者或いは消費者等をお呼びになつて、つぶさに料金値上げに関する利害得失緩急程度についても、親しく御検討になつておるのであります。これらの御経験及び御認識について、十分なる御意見を尊重してきめたいと思つております。この点何ら隔意なく委員長お話をお受けするに吝かならんものであります。どうぞそのお気持を以て御指導されんことをお願いいたします。
  6. 西田隆男

    委員長西田隆男君) 重ねて私から松永委員長代理に御答弁を求めますが、よく練達堪能の士とか、達識の士という人たちはこういう過ちを犯しやすいものです。それは大衆というものは愚かなものである。おれは練達堪能の士であることは間違いないというような非常に誤まつた認識に基いてすべてのことを処理しようとする過ちを犯しやすいものであります。併しながら国民の個々の力は、或いは小さくあるかもわかりませんけれども大衆の批判というものは、全智全能の神を除いたら、恐らくこれほど公正なものはないであろうと、私固く確信を持つております。この料金基準決定に際する聴聞会において、又料金改訂聴聞会等においても、聽聞会の結果に基いて云々という表現使つてあります。この聴聞会の結果に基いて云々という字句表現使つてあるという意味は、輿論を十分に聞いて、そうして輿論に相反せないよう決定をしなければならんという義務付けられた私は表現であると考えております。そこで今松永委員長代理は、国会意思は十分に尊重したのだ、併し時間的な関係から十六日に基準決定発表したのであつて、決して国会意思を無視したわけではないという御答弁があつたのであります。私もさようであろうと考えております。従つて松永委員長代理に私が答弁を求めたいのは、聴聞会等において、いろいろ御議論が展開されたことを聞いております。又十三日の当委員会におきましても、委員諸君から活溌な論議が鬪かわされております。従つて今回決定されましたこの料金改訂基準という中に、聴聞会等において述べられた意見が、どの條文にどういうふうに採入れられて修正されたか。面会において論議され要点はどこにその意思を十分に織込んでどの條文でどういう字句表現をされておるかというこの二つの点について、御迷惑と考えますが、もう一遍明確な答弁を頂きたい。
  7. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) 只今お話を具体的に申上げますることは、非常に困難でございまするが、この十六日に官報に出ましたものと、聴聞会にかけましたものの差異を申上げまする一と、今回の十六日発表算定基準は、第一條というのを第二條に一行ずつ繰下げまして、そうしてその前の第一條の代りに、劈頭第一條を置きました。それを括弧をつけまして、「(料金算定本旨」)というものを加えたのであります。これは新らしい文句であります。読み上げますと、「第一條電気料金算定するには、電気事業の健全な発達を図るとともに、電気使用者利益を確保することを本旨としなければならない。」これまでは算定基本原則という、むしろ数字に亘つた原則論が主でありましたけれども算定基準本旨というものを加えまして、電気事業の健全な発達と、電気使用者利益の確保というものは、常に車の両輪のごとく対等に相助け相発達するゆえんのものである。で算定基準は、常にこれを本旨として行かなければならんということを、本旨に書き入れたのが一つであります。  それから次に変更を行いましたのは、第五條に「電気事業設備評価は、真実且つ有効な投資額によらなければならない。」というふうに、投資額によらなければならないというふうに変えました。以前は「電気事業設備評価は、真実且つ有効な価値によらなければならない。」というふうにあつたのを「投資額によらなければならない。」というふうに変えたのであります。これは公聴会その他の説明を聞いておりますうちにも、種々価値の問題について、各自の利害立場から種々な疑問が生じがちであろうかと思います。大体はつきり価値とかというような抽象的のものよりも、むしろ資本額によらなければならないというふうな意味、即ち投資額によらなければならないというふうに変えたほうが、むしろ解釈に種々の疑惑が薄いだろう。即ち解釈の範囲を狭めて行くほうがよろしいというふうな考え方によつたものであります。  それから第九條に参りまして、第九條と申しますのは、供給規程料金の問題であります。この第九條を前には「電気事業供給規程料金は各需要種別に配分された原価基礎として定めなければならない。」とあつたのであります。この原価基礎ということになりますのも、準拠するということも大体変りはないのであります。ただ準拠ということは何かの標準ということである、基礎としますと、それをベースにしてやつて行くという考え方になろうかと思いますので、やはりこれは標準算定規程を作る時分には、ペースにするというふうな議論的な余地を残すよりも、準拠として例えば負荷、ロードについて、或いはそのほかについて原価というものをそれぞれの時間に、或いはそれぞれの状態準拠し定めて行こうというふうに準拠という字を使いました。これは関係筋英文に書く時分に、ウエヴスターの辞書などを見ますと、基礎と書いても、準拠と書いても文字は同じものであるということをのちに発見しまして、関係筋に出しました文書の文字は前の文字使つたのであります。それで英文のら文字変更しておらんようなわけであります。  それから、そのほかには変更ございません。  それからなお今回の先刻の委員長お話になりましたように、もう少し細分してやるがいいじやないかという御意見は、公聽会にもありましたし、こちらでもお話を詳しく承わつたのでありますが、委員長も、私も或いはその当時御答弁したかと思いますが、どうも細分しないほうが、結局応用に当りまして相当巾を持ち得ますために、この原価計算なるものが窮窟解釈します場合には相当窮窟に陷りまして、或いは自縄自縛に陥ることもないと限りませんので、やはり多少その点を細かくすればするほどいわゆる原価主義解釈というものがますます窮窟になつて、遂に動きのとれないようになりはしないかということを柳か杞憂いたしまして、やはり十三日に委員長より答弁いたしましたように、前の大綱にとどめるということは変更いたしませなんだ。その点公聴会一部の御希望、又こちらの議員さんの御希望と違つている点は誠に遺憾といたしますが、事情はさようの通りであります。
  8. 西田隆男

    委員長西田隆男君) もう一点委員長から委員長代理の御答弁を頂きたいのです。それは公聽会並びに聴聞会並びに当参議院委員会等において論議された点が、こういう三点に表現が変えてあるというふうに私は受取りました。おつしやるように、第一條電気事業の健全なる発達ということと、使用者利益を確保することを本旨としなければならないという字句をそのまま解釈しますならば、これは非常な進歩といいますか、今まで公益事業委員会がお考えになつてつたこととは相当な違つた感覚が出ているように私も考えます。従つてこの第一條條文をそのまま解釈いたしますというと、今まで非公式ではあつたが、この前の料金基準の案に基いて公益事業委員会が示唆されて、各業者が出しておつた電力料金の改定の案というものは、この第一條趣旨から考えますと、この基準決定に基いて電気事業者が出します場合においては、相当変更されたものが公益事業委員会に出されるであろうということが私には予測されるわけです。これに対して松永委員長代理は私の意見と同じよう考え方を持つておられるかどうかという点について御答弁を願いたいのと、それからこの五條の有効な投資額によらなければならないという條文字句表現から考えますと、電力事業の再評価というものもどうも又今まで出されておつた案とは大幅な開きのある案が出て来そうに私には考えられますが、この点に対して松永委員長代理はどういうふうにお考えになつておられますか。第九條の原価準拠してという字句表現からこれを日本流考えますと、今まで出されておりました鬼気事業者料金改訂の案というものは原価主義を厳守しておられる。従つて準拠という意味を英語から言つたら変らないという御説明でありましたが、日本流にこれを解釈しますと、やはりそれは多少の変つた考え方に基いてきめらるべきものであると、私はそういうふうに考えますが、この点に対して、松永委員長代理は以上三点に対して私の考えておりましたことと違つた意見であるのか、或いは私の考えと同じようなお考えを持つておられるか。その点についてもう一回御答弁を願います。
  9. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) 私の言つたことにつきまして一、二、三と分けてお話しをいたしますることはぎごちないことになろうと思います。大体……今度第一のお話のあつたように、事業者が変つたものをこれによつて出すんだということは、まだ私のほうの立場から明言することは憚かる次第でありまするが、旧来四月十三日ですか十四日でありますか出ておりました試案、その後五月になつて三、四の会社から出ました案、殊に東京電力あたりから出ました案についてはもとより確定したものと認めることはできません。本人等もなお訂正の余地があることを言うております。こちらにもさように御報告申上げておりました案について、幾多の是正すべきものはあろうかということは、事務当局におきましても考えておられたようであります。又これらの説も我々耳を傾けてよく承わつたのでありますが、公徳会等によつて行われましたものは、この料金値上げを含む要素として、或いは物価の最近の暴騰によりて、昨年以来この暴騰した率が料金の中に加算せられるか否かという場合に当つては、五月一日後に出発した新会社は何等の実績を以てその合理化行なつたことのない実績のない会社が、以前の営業費計算等基礎として、それに参加されたことは果して適当であるか否かということは、これは一般的に考えられることである。公聴会等においてももとより表現は違つておりますけれども、さような御意見のあつたことは当然であり、又新聞紙等によりましても、合理化こそ先にやらなければいかんという新聞等議論は傾聴すべき美禰であるに相違ないのであります。併し一面から申しますと、電気事業の今日計算を是正して、結局生きて行く途を図るために適当な値上げが必要であるということも、これ又国民殆んど是認しておられる問題であります。その程度如何というより、その基く道理が正しいか正しくないかということが世論の一番根抵に横たわつておる問題かと信ぜられます。その点において私も同様であります。  然らば合理化された営業費に更に加うるにその物価のプラス・アルハーというものをどういうふうに算定されるかということが原価に盛り込む重大な問題であります。これはまあ皆さんも御同感であり、私が縷々申上げる必要ないことであります。で、この点について栗山氏あたりからも、前の計算状態等をよく検討して、そうして善処すべきであるという御忠言の、ごとき、誠に傾聴に堪えない、又御同感に思つております。でありまするから、今回提出される問題について、この算定基準の中には、さような精神というものは、十分に織込まれておるものと思いますから、これを一々逐條的に亘つて講釈がましいことは憚かつて参りたい。  ただこの合理化の問題で最も困難を感ずるのは人事の問題であります。これは社会情勢、或いはみんな失業状態有様潜在失業者の多いこと、すべてのことを考えますると、必ずしも机の上で言うたよう人事の淘汰をするということは、一朝一夕に五月一日からすぐに出発してこれをやるということは非常に困難なことである。これは単に雇庸者というばかりでなく、全体の従業員、或いは全重役の人といえども同様な有様である。けれども有しくも国民料金値上げを強うる以上は、これは適当な時を以て、或いは漸次こういうことを合理化するということは、なさなければならんことでありまするから、徒らに政治的に、或いは社会的に左顧右晒すべき問題じや当然ないにきまつております。けれどもこれらの情勢を斟酌してやつて行くということになりますると、その意味合理化というものは遅れる。その遅れたものを原価に織込むということは、理論的にどんなものであろうかということを考えますると、今日合理化未だ行われずといえども、或る程度合理化は行われると仮定した場合の、料金の織込みは如何にするかということが、これから我々として業者の提出したものについて検討を加えなければならん問題と思つております。それはこの算定基準標準大綱においてその意味は謳つておると思うのであります。  次にこのサービスの面であります。公益委員会としてものの算定をします場合に、ただ高いから悪い、安いからいいということのみ考えておるわけに行きませんので、やはりすべてに向つて適当な原価主義を応用しなければ、その需用する立場のかたには非常な不公平な立場に当ることは当然であります。産業別にとりましても、例えば硫酸工場のごとき、石炭が上つてガス法が引合わんというと、電気が安ければ全部電気に変つて来る。そうしますとこの安い電気を或る程度まで是正しなければ、他の産業方面が、電気使つてつたほうからそれだけ圧迫を受けて来るということは当然なことであります。これも或る程度ガス法電気法とが非常な通いがあります場合には、我々がそれを是正するという意味からでなく、旧来余りにそういうことについて、低廉な電気料金が多少上つても、これは止を得ないものであるという一つ原価的基準は持たなければならんかと思いまするが、さりとてこれが直ちに大きな影響を及ぼして、遂に国家産業或は農業政策に悪影響を来すが、ごときことは相当考慮せんならんことでありますがために、各社のこれまで出しておりまする試案と申しまするか、それに向つて、今回どういうふうに出ますか知れませんが、これによつて考えなければならん状態であります。これに含まつて例のアロケーシヨンの問題が入つております。このアロケーシヨンの問題は、原価主義から申すと、或いは甚だ不合理かとも思いまして、各社は努めてアロケーシヨンをなくすることによつて算定基準を出しておられまするけれども、今日の情勢において各官庁の意向或いは関係筋の意向を斟酌しますと、或いは当委員会あたりの御発言状態から考えますると、俄かにさような割当制を廃止することが如何であろうかということも同時に考えられるに至つております。これらの考え方を基として、私どもは今度出たものについて、深い検討、考慮を加えんならんものと思うておりまして、検討されたものそのまま生まのままで、もとより今回は公聴会にも付せなければならんことになつておりまするけれども業者も最近この算定基準の精神に基いて、多少変更を加えられるものと信じておるのであります。  それからこれにありまするフエアレターンについても、相当資本に対してのフエアレターンでは困る、それは努力というもののフエアレターンでなければならんというごとき解釈、及びその御注意は相当受けております。これについても御尤もであつて、決してそれを反駁する今日は考えを以て申上げるわけではありません。もとより努力なくして資本は独りで動くものでありませんが、このフエアレターンの精神は、人間に向つてフエアレターンされるというより、むしろ電気事業のごとく民衆のサービスに対して働かなければならんものは、やはり機械並みに施設を持つて、即ち豊富なる電力を以て、そうして適切に各需要家の欲望を満して行くということが、もうサービスの本位に相違はないのであります。この立場から申しますと、フエアレターンというものは、無論人間に来るという考え方より、資本そのものにフエアレターンがされない限りは、資本は常にその発達する、或いは改良される機能を失つて、そうして常に常に貧血の状態に陥り、或いは栄養不良の状態に陷る、極端に申しますると、設備の荒廃に陥る。その結果はサービスを全うすることはできないことになるであろうかと思います。でアメリカのフエアレターンに関しまするパンフレツトを最近翻訳をしてもらいましたのを読んで見ますと、フエアレターンの精神というものは、即ちサービスの精神と裏腹になるものである。而うしてそのフエアレターンのサービスにおける精神は、現在の需要家……、
  10. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 議事進行……。
  11. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) ちよつと……。
  12. 西田隆男

    委員長西田隆男君) 要点だけ……
  13. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 切り詰めてもらつたらどうですか、そんな話を聞く必要はない。
  14. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) ちよつと我慢して、もう一分間でようございます。どうぞお願いします。現在の需要家の満足でよろしいというわけに行かない。新らしい需要家というものが順番に待つておる。つまり潜在需要家というものを常に満足さして、そうして均等なる産業発達或いは需要の満足を得さすだけのことを常に捕捉し、常に拡充する必要は、このフエアレターンあつて初めてできるというふうなことを言うております。これはやはり原価主義に即してやらんならんことでありまするがため、この償却そのほかに向つて完全なる償却をしで行くということを必要と認めておる次第でありますから、その点におきましては、今後各社がその点がどういうふうに料金に織込まれて再提出になりまするか、それをよく見守りまして、一面においてはサービスを怠らない設備の改葬補修ができるかどうか。一方においては料金の値上りが余りに不公正に陷つて民生の発達を阻害し、延いては自分自身の電気五木者自身の発達を阻害するような反対結果を来たす場合もありまするから、その辺のことについてこの標準を大幅ではありまするけれども、第一條に今委員長の言われたよう意味を以てよく確認して運用いたしましたならば、公聴全等或いは皆さんの御意見等を聞いて最後に決定する基準としては余りに差支えないものでないかということを感じております。この点余分なことを申したようでありまするけれどもさような精神に基いてサービス面と設備面との両方待つて進歩ずる経理状態を公正にしたいと考えております。自分だけの所信を申したので……。
  15. 西田隆男

    委員長西田隆男君) 委員長ばかり発言して申し訳ありませんが、原則的な問題ですから、もう少し発言さして頂きます。  只今松永委員長代理から縷々御答弁を頂きまして、要点は今最後におつしやつた問題が一番要点であつたのですが、私たちは第一條條文解釈を、松永委員長代理の今の御答弁よりかもつと嚴密に解釈をしております。資本主義経済機構の下における資本の蓄積、運営その他について縷々御講がありましたが、終戰後の日本経済はまだまだ竹馬経済であつて、本当に資本主義的な経済機構の運営が完璧に行われるような段階に到達していないことは、松永さんも御承知の通りと思います。あなたは曾つてシャツとズボンと別々ではいかんから一緒に買わなくてはいわんというよう表現を用いている御答弁がございましたけれども日本経済の実態と、日本国民の経済生活の実相は、シヤツとズボンを別々にでも買わなくてはいけないという実態であり、片一方の足袋は今月買つたが、片一方の足袋は来月にしか買えないというのが国民生活の実態でございます。従いまして日本の経済に非常に重要なポイントを占めておりまする電気事業というものの運営も、あなたの今おつしやつたような完璧を期する意味合からのみ考えられるべきではなくて、日本経済の実態にマッチして行くということを基本的な原則として、その上に立つ方法が考えられなければならんと、私たちはさよう考えております。従つて松永委員長代理の御答弁されたことを、私は全部否定するわけではありません。この料金基準決定については、あなたがおつしやつたように、我々の意思も、聴聞会意思も或る程度織込んで作つてあるものと了承いたします。従つてこの基準決定に基いて、これからさき決定されるであろう電力料金改訂の問題に関しましては、第一條の精神をあなたがおつしやつたよりかもつと厳密な意味解釈をすることによつて、私たち国民代表としての立場から公益事業委員会に対して意見の開陳をして、公益事業委員会に反省を求めたいとも考えます。又第五條並びに第九條等々の改正された問題につきましても、公正妥当な解釈に立つて公益事業委員会との間に今後日本電力料金を如何にして同民の支持を可能にするかという問題等について、国会として、国民代表としての立場から十分な意見を公差事業委員会とたたかわしたいと考えております。従つて松本委員長やあなたが常におつしやるように、円三の意思を尊重するという意味を本当に今度は真剣にフエアーな気持一つお取り上げになつて、当委員仏の意見をお聞き下すつて、結果的にそういう結論が出るようにあなたがたとしても努力をして頂けるかどうか。この点について重ねて松永委員長代理の御答弁一つお願いいたしたい。
  16. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) この点は先刻十分に申上げたつもりでありまするから、よく皆さんの御意見を尊重して料金決定に当りましても善処するのは当然であります。どうか……。
  17. 西田隆男

    委員長西田隆男君) 委員諸君にお諮りいたします。私が今まで基本的な問題について松永委員長代理と質疑応答をいたしましたが、十分でない点も多々あると考えますので、これから一つ委員諸君から補足的な意味において御発言を願いたいと思います。
  18. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 只今松永委員長代理から当委員会意見国民意見として尊重するのにやぶさかでない、こういうことを述べられたのであります。このお考は前々から同じでありまするけれども、先ほどもお釈明になりましたように、本日六月十六日この委員会が過去数日間の連続の結論を出しまして、そうして公益委員会とよくお話合をいたしたいということを申上げ、まず公益委員会もおわかりになつてつたのでありますが、にもかかわらず本日算定基準をすでに御発表になつたというようなことがございまして、その理由といたしましては手続の関係でこういう工合になつた点は止むを得ないから了承願いたい、こうおつしやつたわけであります。従いまして私どもがこの間の事情を判断いたしますると、尊重をせられるにも一定の限界が具体的にはあるのではないかということが考えられるわけであります。そこでいよいよ今後具体的な料金の問題に入つて参りました場合に、こういうことが再び行われましては、甚だその間意思の齟齬を来すことになりまして工合が悪いかと存じますので、もう少し掘り下げてお考を伺つて置きたいと思うのであります。それは速記が入つておりますから如何かと存じまするが、公益委員会は今まで業者に対しましては何ら公式な具体的な裏面指導を行なつたことはないということを述べられておるのであります。併しながら私どもが察知いたしますところによりますと、七割の値上案が四月以来宣伝されましたのは、これは業者のほうから積上げられて宣伝をされたのではないので、公益委員会万両か、或いはどこか知りませんけれども、一定の所からそういう声が出まして、そうして拡がつてつたことは、これは恐らく国民全体が否定すべくもないことであります。従いましてそういうような点から考えましても、又八月一日を目途といたしまして料金改訂をいろいろやられておるのであります。すでに八月一日までの具体的な事務進行のコースはきまつてしまつておるような状況であります。そこで今新らしく本日発表されました料金算定基準に基きまして新らしく会社から正式な申請を提出する。而もその申請の内容におきましては新算定基準の精神に則りまして、プライベートに申請された申請君の中に相当な変更が加えられてあろうということを述べられたのでありますけれども、併し一旦この新算定基準によつて提出をし、そうしてそれが工合が悪いというので、又公益委員会から差戻しをいたしましてやつておりましたのでは、到底八月一日には間に合わないということになるのであります。そこで私どもが過去の経験を基礎にして類推をいたしますならば、この新算定基準に基きまして公益事業委員会は正式の決定機関であるかどうかはわかりませんけれども、各事業者に対してかくかく然あるべきであるというような内面指導を私は恐らくせられておるのではないかと思うのであります。従いまして若しそういうことがせられておりまして、そうしてそれによつて鋭意新らしい正式の申請書が作られつつあるといたしますと、この委員会でいろいろと御注文を出し、国民としての意見を申上げましても、又手続上、甚だ残念でありますけれども、取入れられなかつたというような結果に陷る慮れがあるわけであります。そこで私といたしてお聞きをいたしたい点は、奪回に一つ、速記をとめても結構でございまするから、公益委員会として、或いは松永委員長代理として或いはその他の委員でも結構でございまするが、この新料金算定基準に基きまして業者に何らかの内面指導、示唆を具体的にせられた点がございましたならば、それをこれから私どもが述べまする意見にも関係をいたすわけでありますから、一つ率直にお聞かせを頂きたいということであります。その内容は合理化の問題があり、償却の問題があり、或いは又修繕費の問題があり、いろいろ多方面の問題がありまして、そういう問題は恐らく問題にされまして企業者との間にお話合をせられておると思うのでありますから、そういう点をお聞かせを願いたいということであります。若しそういうことが全然やつていないという工合におつしやいますならば、聽問会の意見、或いはこの委員会において述べました意見というものが具体的にちつとも尊重されていないということに逆になるわけであります。従いましてどうかこの点は固く御覧にならないで、どういう方法でも講じますから率直に一つお話を願いたい、こういう工合に考えるわけであります。
  19. 石原幹市郎

    ○石原幹市郎君 ちよつと松永委員長代理答弁の前に、やはり非常な根本問題でありますから私これに関連して一言聞いて置きたいのでありますが、先ほど松永委員長代理は手続その他の関係で大体十六日に出すということになつたということを言われたのでありますが、それは十六日頃にこういうものを出すということは大体いつ頃からきめられていたのでありますか。私は簡単に聞きますから、簡単でいいのですが……。
  20. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) 石原さんのほうから先に御返事を申上げます。十一日であつたと思います。公聴会が済みまして、それから種々検討を加え、事務局と公益委員との間の研究も続け、それから又すべての集約した書類を以ちまして、速記は差支えないんでしようが、関係方面なかなか固い。いろいろ原価主義議論が相当厳格であります。併し、先刻委員長からお話のあつた日本の事業というものを参酌されれば必らずそうも参りかねる点がある。できるだけ交渉を続けておつたのでありますが、この上続けることはますます或いは不利に陷る慮れもある。それからこちらにも十三旧お伺いしたのです。更にあの日も松本委員長がよそに行かれて午後遅く見えて私もここの帰りに寄つて検討をして、そうしてそれでもなかなか了解を得られませんで骨を折つておりましたが、もはやこれ以上時間を繰延ばすことは業者の真の覚悟といいますか、真の了解を求める上について、いつまでも不決定に陷る虞れがあります。各方面の御意見等を参酌して十六日にやつと間に合います最後の手続をとつた次第であります。
  21. 石原幹市郎

    ○石原幹市郎君 そうすると十三日私はこの委員会を欠席したのでありまするが、十三百にここへ出られたときには、大体十六日頃に最後のこの基準規則を出さねばならんということはわかつてつたのかどうかということについて……。
  22. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) まだよくわかつておりません。
  23. 石原幹市郎

    ○石原幹市郎君 併し十六日にこの規則が出るのですから僅か二三日、数日の間でありまするが、どうもわかつていないということはちよつと我々には了解に苦しむのでありますが……。
  24. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) 一言にして言えば関係筋の意向で、甚だその辺はこれ以上は申述べにくいのであります。
  25. 石原幹市郎

    ○石原幹市郎君 それでは十六日にはわからないにしても、極めて近日中にはこういうものを出さねばならない情勢にあるということは十三日に……。
  26. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) 十三日に申上げたのです。
  27. 石原幹市郎

    ○石原幹市郎君 それは先ほど松永委員長代理は最後にもう少し意見を聞けばよかつたと思うが今後一層気を付ける、これはいつでもそういうことを言われる言葉でありまするが、それは十六日にこういう規則を出すということについても更に再考を加える余地があつた参議院委員会等意見を聞いて日にちももう二三日ずらす、そういうことができ得るという意味で言われたのか。一応の極まり文句とし七もう少し皆さんがたの御意見を伺えばよかつたが注意すると言われたのかそういう点の心境を伺いたい。
  28. 中川哲郎

    説明員(中川哲郎君) 実は十三日に当委員会に御意見を伺いまして、かれこれ二、三日うちに決定されるであろうということは西田委員長からお話がございましたのですが、実は私ども事務局といたしましては、その点不十分であつたのでありますが、当委員会において算定基準というものについてまとまつた発言があるということを実は承知していなかつた点もありまして、事務局側の意見だけで官報、法文等の日取り等をきめて参つたわけであります。その点御了承を願います。
  29. 石原幹市郎

    ○石原幹市郎君 私は委員長にもちよつと伺つて置きたいのでありますが、公益事業委員のほうからも委員長に対して急速にこれをまとめねばならんから参議院も折角委員会を開かれて行くならば、委員会で何とかまとめる意見があるなら、成るべく早く出してもらいたいとかどうとかいうことを公益事業委員会のほうからありましたでしようか。
  30. 西田隆男

    委員長西田隆男君) ありません。
  31. 石原幹市郎

    ○石原幹市郎君 全然ない……、どうも先ほどの松永委員から言われました説明だけでは、我々はこれはまあ決して何ら満足し得るお答えで全然ないのでありまして、こういうことを今までも数回繰返えされておるので、これは極めて遺憾なことでありまするが、私ここで繰返しておつても時間をとるわけでありますから、栗山委員の質問に対する御答弁に移つてもらいたいのでありますが、誠に遺憾であります。遺憾なことが何日も何回も繰返されておる。我々としても重大なる考えを持たなければならないわけです。これだけ申上げて私の質問はこれで打切りたいと思います。
  32. 西田隆男

    委員長西田隆男君) 私もちよつとお尋ねしますが、私の聞くところによりますと、十四日の夜までは、何ら公益委員会側としては決定されるという段階に至つていなかつたように聞いておりますが、急に十五日の日に、十六日にこれを発表しなければならないというよう情勢の変化が関係筋にあつたかどうか、その点を中川経理長のお話によると、ただ事務的なことであつたというふうに今聞いたのですが……
  33. 中川哲郎

    説明員(中川哲郎君) 十三日に当委員会がございまして、その後関係方面と折衝を二日間、委員長みずから行かれまして御折衝になりまして、委員会としては昨日の晩がたであると思いますが、委員会としての意見をその結果まとめられたのでございまして、できるだけ早い期日に公告いたす、公布するということで官報に載せた次第でありまして、当委員会のほうで意見をおまとめになつてお話があるということを実は事務局は承知いたさなかつたものでございますから、その予定通りに進めたわけであります。別段特に期日の繰上げをどうこうというわけではございません。
  34. 西田隆男

    委員長西田隆男君) もう一つお尋ねしますが、十六日に決定して発表しなければならないという絶対的な理由はどこにあつたか。
  35. 中川哲郎

    説明員(中川哲郎君) 絶対的な点は別段ございません。ただできるだけ早くこれを発表して、申請の基準その他にいたしたいというつもりであつたわけでございます。
  36. 西田隆男

    委員長西田隆男君) 栗山君の質問に対して松永委員長代理答弁願います
  37. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) 栗山さんの御質問は、或いは頭がぼけて少し外れたことも申すかも知れませんが、そのときは御注意を願います。(笑声)大体において各事業者に一応いろいろ打合せをした、或いは示唆を與えたり、或いは話合いをして、こういうふうにするのがよかろうということを言つたかどうかという御意見ようであります。
  38. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 それは違う。
  39. 西田隆男

    委員長西田隆男君) 簡単にもう一遍質問の要旨を繰返して下さい。
  40. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 私はそういうことを質問いたしておるわけではないのでありまして、今までですね、公式的には公益委員会が、これは認可申請事項でありますから、業者のほうからの申請を待つて公益委員会が行われるということは、理の当然なことでありまして、従つてどもがこういう公開の席上で、正式に公益委員会事業者にこれこれかくかくの指導をせられたく、指導せられた、或いは命令をせられたことをお尋ねしても、全然そういうことをおやりになつてつても、そうであつたとはお答えできないことは、これは議会人でありまするから私どもよく事情を了承するわけです。従つてそういうことでなくて率直に八月一日という値上時期を目標に定めて、具体的な事務進行のコースをぴちんときめておやりになつておるわけでありますから、従つてこういうような新らしい基準も変えた、そしてこれに基いてあらかじめ出されておりました業者の申請試案というものを、又変更を加え、出て来たものについて公益委員会が各方面の意見を聞きまして、これを又差戻したり再提出をいたすというようなことでは到底事務的に間に合わない。こういうようなお考え公益委員会がお持ちになつておるとは私は考えない。従つて事務を進める上において、もう今日出されました新算定基準の精神は各事業者に十分に通達せられ、そして、今鋭意各業者は恐らく正式の申請書の提出のため努力をしておられると思うのであります。従つてこの新料金算定基準を基にしてやられるものにつきましては、聽聞会なり或いはこの委員会のいろいろな議論というものを参酌されまして、そういう煩を避けるために又事務を進捗させるために公益委員会は必ずや私は何らかの指導をせられておると確信するわけであります。私どもはそういうことが若しありまするならば、これからいろいろ御意見を縷々申上げなければなりませんから、その申上げるための参考にいたして置きたいので、あらかじめ率直にお聞かせ願いたい。こういうわけなのであります。それから又そういうようなわけでありますから、すでに着々とこう進んでおりますならば、手続関係によつてというような、先ほどの御発言がありましたように、ここで幾ら意見を述べましても、それは取入れない、ただ参考として聞き置くというようなことになつては、私どもとして国民に申訳ないわけでありますから、そこのところは十分に具体的に取入れられる余地があるのかないのか、そういうことも明らかにしなければならないのであります。算定基準ような抽象的の問題と違いまして、今後の料金を具体的にどうするかという問題でありますから、これは極めて具体的で而も緊要性を持つておるわけでありますから、私は特にこの点に対して松永委員長代理からはつきりとお聞きいたして置いて、それから後で私ども考えております意見を逐次申上げて参りたいと、こういう工合に考えるわけであります。
  41. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) よくわかりました。二つにお話は分れているようでありますが、一つの点は先刻私が申上げかかつたことと余り違つていないよう考えます。即ち公益事業委員会業者の提出を待つて、そしてそれを公聽会に附すればいいものであるが、それでは算定基準などがきまつた際においてなかなか実際はそういくまい。だから率直に相当指導しておるか、話合いをしておるか聞かしてくれというお話一つであると思います。もとより算定基準に当りましては、公聴会において業者は種々議論を提出しております。業者からも自分たちはどうしても定率法によつて決定すべきものである。算定基準では定額と書いてあるが、これについて定額ということは再評価の問題が定率から流れ出ておるという立場からも、是非定額という文字を改めて定率ということをはつきりしてもらいたいというがごときもその一つの申出であつたかと記憶しております。又公聽会ばかりじやなく、常にこの問題に向つて業者は陳情の形、或いは話合いの形で公益事業委員会にお出でになつてお話になる際に、算定基準が確定し、諸方面の御意見に基いたものに向つてはつきりしたことは申上げられると思うというようなことを言うたのもその一つでありまするがために、これが大体において公聽会その他においてきまりましたことについては或いは再評価の限度或いは償却の定率を一〇〇%にするか定額を一〇〇%にするか否かについての種々御意見は承わりまするし、こちらの考えも申上げ、そして成るべく大きな世の中との食違いのないようになさるべきであるというようなこと、アロケーシヨンの問題についても、理窟ではいろいろありまするが或いは地方の火力、水力地帶の隔差金の問題など種々業者間に利害がやはり異にしておる。それについてはかなり不一致の議論が、当然自己の利益を主張する場合には起りがちであります。併しかくの如きことは日本全体といたして考えます場合には適当にこちらのほうからも話しかける必要もあります。これは公益委員会としては甚だ不穏ではないかというお叱りを受けるかも知れません。或いは受けても止むを得ないかも知れませんが、事を運ばす上から申しますと、これらのこともやはり公益委員会という一つの何と申しますか役目の一つで、できるだけのことは親切に業者間の折合もお話合をしたこともあります。又同時に原価主義に即しました結果、大きな、大量に使いまするもの、而も以前に非常に安い自家用発電などを旧一発によつて吸収された自家用会社のごときはその歴史的に非常に安い料金使つておられる。これは原価主義から申すとどうしてもそうは参らんで、業者の面から言いますと大幅の値上げになります。それについての利害ということも又当然考えなければならん。それで公益委員会としての役目でいいのか悪いのかわかりませんけれども、私どもは数回街頭に出まして大口の化学工業のかた、金属工業のかたがたのお寄合の席に臨んで、そうしてつぶさにその利害のあるところも承わつて、その結果としまして業者のおいでのときにはよく合理的といいながら、その辺の影響の大なるものについては、適当な、原価主義を壊さない範囲において適当に取捨して妥当に按配する。そうして平均の原価を壊さず、即ちフエア・レターンが行われるようになさることが必要であるということにつきまして、業者お話をよく承わつて、且つ私どもは外に出て聞いた意見を申上げて御参考にしておりまして、委細を大体これのきまる前後に交詢社そのほか工業クラブ等に出まして、よく話を聞いたことがあります。これらの話は無論業者に訴えてお話合を求めている点があります。率直というお話でありまするからそれだけの事情を申上げたのであります。それから第二のことにつきましては、繰返し申すまでもなく、決定に当りましては、よく皆さん意見を承わる機会を得さして頂いております
  42. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 私の御質問いたしました点で、少し話のポイントが違つておるようでありますが、私は現実に差迫つた問題として抽象論でなくてお聞きをしたいと思うのであります。それはもう過日ここでお話がありましたように、各個気事業者はプライベートな形におきまして、認可申請書というものが提出されておる。それに基いて研究をしておるということをおつしやつたわけであります。議会へもこういう工合でその説明書すら来ておるのは御承知の通りであります。従つて新らしく算定基準がきめられて、只今松永委員長代理がおつしやつたよう業者はこれを作り替えておるということをおつしやつたわけであります。その作り変えるのに対して公益委員会は具体的に何らかのお指図をせられておるかどうかということを申上げておるわけであります。この内容につきまして、例えば評価の問題でありますれば、定率法か定額法か、或いは一〇〇%の限度で行くのか或いは限度より若干内輪にやるのか、そういうような点についてこれは恐らくこの基準だけ電気事業者の家へ持つてつて自由に、ほしいままにできるわけではないと思う。必らず公益委員会との連絡の下に不離一体の上において行われるものと考えなければならん。従つてそういう点について連絡調整指導をせられたかどうかということを申上げて、どちらのお考えでおやりになるようになつたのか、その点を具体的におつしやつて頂きたいということを申上げておるわけであります。  それから修繕費の問題につきましても、どうも建設費の匂いのするものが入つておる。そこをもう少し再検討の必要があるのではないかということを、ここで委員会としても意見が出ておるのですが、そういうことについて御注意があつたかどうか。或いは企業合理化の問題につきましても、給與等についてもう少し再検討しなければならんということも申上げたのでありますが、そういう点についても御注意があつたのかどうか。そういつたような具体的な問題、六百五十万トンの石炭量の論争の問題等にいたしましてもどういう工合に、新らしく正式に提出される認可申請書にはどういう工合に記入すべきであるか、そういうことを具体的に御主張になつたとするならばその内容を伺いたい。そういうことを申上げておるわけであります。
  43. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) 簡単に御説明いたして置きます。先刻申しましたように、各社のことについて算定基準決定するに当りまして、或いはその前後にあたりまして旧来出ております各社の要求案について相当批判を加え、相当是正を認めるような言動が若しそこにあつたとして、そのことが私ばかりではなく他の委員にもあつたとしまして、そのことが公益委員会としてとるべき立場ではなかつたというお叱りを受けるかも知れませんが、これは業者の思い違いであります。又業者自身の立場のみを尊重してお考えになる場合と、公益委員会が他の一般の調和を図りまする場合は、よしそれが原価主義でありましても考慮すべき点が多々あるわけであります。公益委員会としてでなく或いは委員考えとしてたびたび御再考を仰ぎたい点は申上げておりまするが、例えば只今石炭のお話が出ましたが、石炭のごときお前らの見積りは多いからこれは少く見るほうがよかろうなどというようなことは申した覚えがありません。というのは事実において石炭は意外に余計に要ります。そうして石炭業者との交渉を以て見ましても、なかなか石炭が事実炭鉱の事情がそう関係筋の御指令又は公益委員会の指令を業者に下しましただけ応じ切れません。未だに……、雨が降つて大分楽になりましたけれども、事実はこの梅雨期になつてなお且つ石炭の消費が多い。即ち電力の需要が急激に増加しておりますので、石炭量を減らすとか、或いはもう少し安く見積るがよかろうなどという示唆はしないでむしろ十分石炭の用意をし、高くても買つてこのサービスを怠たつてはいかんということをサービス面について最近特に訓令いたしまして、甚し弐場合はこれを守らなければ罰則に処する考えであるということまでも主脳者を集めて言つたくらいでありますから、この原価に石炭の見積り方が多いなどいうようなことを具体的に言つた考えは私はないと思います。まあそんなことでありますから、一々の具体的についての記憶もおぼろでありますので申上げかねますが、大体において親切というと語弊がありますが、消費供給両面に亘つてこの算定基準を応用して料金を定める場合に当つては、業者も十分反省してもらい、訂正すべきものは訂正するように注意をしたことはどうぞお許しを願いたいと思います。
  44. 西田隆男

    委員長西田隆男君) 松永さんに私からお伺いしますが、今栗山君があなたに答弁を求めたのは、具体的な例として石炭の問題をあなたは今お引きになりましたけれども、それだけじやなくて、例えば再評価の問題について一応資料として、出されたものは一〇〇%再評価をしておる。これに対して新らしい基準決定された後においては、一〇〇%のものを一〇〇%、八〇%にせいとか、六〇にせいという示唆はないかも知れませんが、今しておる再評価をもう少し考えなければいかんというようなことをあなたが言われたことがあるかどうか。
  45. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) 私もそれから委員長も他の委員業者の集つたところでは一〇〇%にするがいい、六〇%にするがいい、七〇%にするがいいという活は出たことにないと思うのであります。
  46. 西田隆男

    委員長西田隆男君) それではもう一つ、栗山君が言つた仮に修繕費の問題、あなた方も御検討されておるだろうと思うんだが、この修繕費の問題が電気事業者側から出されておりまするそのままを公益事業委員会は黙つておられたのか、或いは修繕費の中の建設費に入るようなものが若しあつたならば、それは建設費勘定に振替えろというような示唆をされたことがあるのかないのか。
  47. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) それについて御返事申します。まだその修繕費の出かたについてこれが多い少ないの検討は加えておりません。又それを申し渡しておりません。併し大体において先刻少し長く申上げたかと思いまするが、合理化して料金決定すべきはずでありまするけれども日本電気供給事情は信用を回復する上についていつまでもそうして置けないということは電気業者の常識でありまして、適当な合理化されたものと仮定したものの上について、修繕費の増加を認めるべきものであるということだけの示唆はしたと思つております
  48. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 それでまあ大体私は明らかになつたと思います。それではその点をはつきり一つ確認をして置いて頂きたい。と申しますることは、今委員長代理がおつしやつたことを一言で申しまするならば、この新らしい料金算定基準をそのまま電気事業者に渡して、この精神によつて正式な認可白話案思い思いに提出しろ、こういうことであろうと思います。従いまして公益委員会はその正式な申請書が出されましてかち独自の立場に立つてその内容を検討せられて、そうして認可をするということになるわけであります。従つて恐らく出されました申請書はもう一度突返されて、電気事業者に訂正を命ぜられることがあり得るわけであります。それを私はお聞きしたいわけであります。
  49. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) その点について率直に御返事を申上げます。昨日各社の料金関係にある責任者、或いは起案者等参りまして、事務局及び私どもから若し公聴会等の間に合わせる必要があるならば、その点この点については大体においてあなた方は訂正して提出しなければ、徒らに公聴会に同じことを繰返して世論の不満を買うのみじやないかと思うから、公聴会に行つても高い安いといえば誰も安いがいいけれども、道理に基いたものであり、又甚だしきひどい影響のないようなことを原価計算に基いても、なお且つ努力すればやれんことはないと自分は信ずるが、併し自分が案を作るわけでもないから、必ずしも無理に申上げるわけじやないけれども自分の経験、昔電気事業者としての経験から見てもあなた方は今一つ努力してこれはやるべきものであるということは甚だ相当強い示唆を與えた事実はありますけれども、そのほかにつきましては細かいことは覚えてもおりません。大体その方針でみんな徹夜でも考え直して遅くとも両三日中には各一社の社長等等と全面的打合わして提出するということを言うてお帰りになりました。多分或る程度の是正が新たにできることに考えております。
  50. 西田隆男

    委員長西田隆男君) 中川経理長に、今松永さんは個々の問題は覚えないということですけれども、経理長も立会つたということですから、あなたの言つた点はどういう点を是正をしたという御意見になつておる場か伺いたい。
  51. 中川哲郎

    説明員(中川哲郎君) 私としまして算定基準に則つた点、殊に算定基準の聽問会等において行なわれました議論を十分参酌して不当の経費の収入等がないように、又資産の評価等について十分実態に即して評価をするというような抽象的なお話委員会にございまして、この算定基準に則つた申請を各社の創意に基いて出す、こういうことであつたわけでございます。  なお一番問題となりました点は、先ほどもお話がございましたように割当制との関係でございまして、徒らに割当制をやめて料金を作るということが特殊の部門等について非常に影響を與えるという点からいたしまして、又委員会としましても割当制を全面的に廃止するという行き方については賛成であるという意向を申しまして、その点についての再検討をお願いしたわけでございます。従いまして具体的な数字については何ら触れておらなかつたわけでございます。各社は各社の創意で改めて申請書の予定をいたしまして提出してあろうと思います。又栗山委員の御心配の点は個々の具体的な率について公益事業委員会が指図して申請舌がきまり、後に査定を加える余地がないんじやないかという御質問であつたかと思いますが、勿論今度出ましたものを聴聞会にかけまして、その後においていろいろ委員会のいろいろな方針に基きまして精密な検討をいたしましてこの段階に入る、こういう予定でございます。
  52. 西田隆男

    委員長西田隆男君) そうしますね。もう一遍聞きますが、今あなたのお言葉を聞いていると、再評価の問題についての示唆があつたこいうことを言つている。個々の経費についてはなかつたが、経典全体に関しては示唆をされたというのが、それと割当制度の全廃するか、せんかという問題に対して示唆を與えられたというこの三点が主に要点であつた解釈して差支えありませんか。
  53. 中川哲郎

    説明員(中川哲郎君) さようでございます。
  54. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 そこで今お話になつたところによりますと、抽象的な示唆を與えられたということになるわけです。それで恐らく正式な数字を以て提出される認可申請書については公益委員会といたしましても聴聞会の結果その他によつて更に斧鉞を加えられることも私は考えるわけでありますが、そういうふうに決して金縛りになつていない。公益事業委員会が具体的な数字を指示して、そうして横の調整、縦の調整をとつて申請書の提出を命じていない、こういうことがはつきりいたしますならば、私どもはここで大いにやはり意を強うして、その中へ我々は国会意見として意見を申上げなければならんわけであります。私は道筋として今お話を願つたことが本当に正しい、一点の曇りもなくその通りであるということを信用したいわけです。信用すると同時にこれからいろいろな意見を具体的に私どもは申上げるわけでありますが、そういうものをここで松永委員長代理公益事業委員会皆さんと話合をして了解のつきました点は必ず実行して頂けるかどうか。その点を明らかにして置きたいと思うわけであります。
  55. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) どうもそういう法的なお約束はどうしてもできません。やはりモーラルにそういうことは考えて行きたいと思います。もとより御言葉がモーラルな意味でありましたら言うまでもないことであります。
  56. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 それは私が今ここで申上げましたように、この委員会で決議をして、そうしてこれだけを公益委員会は是非呑むべきである。そういうようなことは申上げようとは考えていないわけであります。ここで意見を申述べて、そうして公益委員会のほうの御意見を聞いて、そうしてあなたがこれは善処しようということをはつきりお約束願つたことについては、これを具体化するようにお約束を願えるかどうかということを申上げるわけであります。
  57. 松永安左ヱ門

    説明員松永安左ヱ門君) 右申しましたようにモーラルの問題として尊重して考えたいと思うのであります。これだけであります。
  58. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 そういたしますと大体道順が明らかになつて来ましたので、ここで休憩せられるか、或いは続会せられるか存じませんが、更に各個別に亘つて私は意見を申し述べて参ります。勿論私が申述べる意見は決して私個人の意見ではないのでありまして、二、三日来この委員会で各委員の出されました意見並びに参考人から聞きました意見との調整等をいたしまして、この委員会として一応意見の一致を見ておる点につきまして意見を述べて参りたいと考えるわけであります。委員長において取計いを頂きたいと思います。
  59. 西田隆男

    委員長西田隆男君) 栗山君にお答えいたしますが本日は午前中だけ委員会を開く予定で公益事業委員会とも折衝をして出席を求めてありますので、午後委員会を存続して公益委員会側から来られるかどうかということについてはまだ何も話しておりません。松永さん午後は……。ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕
  60. 西田隆男

    委員長西田隆男君) それでは速記を始めて……。  本日の委員会はこれにて散会いたします。月曜日午後一時から委員会を開きますからどうぞ御出席下さい。    午後零時五十八分散会  出席者は左の通り。    委員長     西田 隆男君    理事            栗山 良夫君            結城 安次君            水橋 藤作君    委員            秋山俊一郎君            石坂 豊一君            石原幹市郎君            岡田 信次君            小野 義夫君            古池 信三君            椿  繁夫君            奥 むめお君            山川 良一君            境野 清雄君            須藤 五郎君   事務局側    常任委員会專門    員       林  誠一君    常任委員会專門    員       渡邊 一郎君   説明員    公益事業委員会    委員     松永安左ヱ門君    公益事業委員会    経理長     中川 哲郎君