運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1951-05-11 第10回国会 参議院 通商産業委員会 第25号 公式Web版

share
  1. 高圧ガス取締法案(内閣提出) ○通商及び産業一般に関する調査の件 (会議録情報)

    昭和二十六年五月十一日(金曜日)    午後一時三十七分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○高圧ガス取締法案内閣提出) ○通商及び産業一般に関する調査の件  (石炭需給対策に関する件)   —————————————
  2. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 只今より通産委員会を開きます。  本日は公報でお知らせいたしましたように、高圧ガス取締法案並びに石炭需給対策に関する件を議題といたします。  先ず初めに高圧ガス取締法案審議に入ります。昨日の委員会で総括的の問題点は一応審議されましたように存ぜられますので、本日は逐條審議に移りたいと存じますが御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 御異議ございませんようですから、これから逐條審議に入りますが、一條々々読み上げますのでは、時間がかかりますので、質疑章別に進めることにして、質疑の前に立案当局者より当該章に盛られた理由、内容を簡單に御説明して頂くことにいたします。
  4. 政府委員(長村貞一君)(長村貞一)

    政府委員長村貞一君) それでは高圧ガス取締法案につきまして章ごとにその大体を御説明申上げます。  先ず第一章の総則でございます。この第一章の総則本法高圧ガス取締法大綱を示します目的取締対象でありまする高圧ガス定義及びこの法律が国に適用されるということを書いてあるわけであります。第一條に明らかでございますように、この法律高圧ガス製造販売貯蔵移動その他の取扱及び消質並びに容器製造及び取扱規制することによりまして、高圧ガスによる災害を防止いたしまして、公共の安全を確保する、これを法律目的としておるわけでございます。  この目的ため本法か適用されまする高圧ガス定義でございますが、これは第二條に詳細にございまするように、一定圧力以上のものを高圧ガスといたしまして本法取締対象といたしておるわけでございまするが、いわゆる高圧ガス中、只今申上げました高圧ガス危険性の少いもの等につきましては本法取締を除外いたしましても差支えありませんので、法案の全部又は一部を除外し得ることを第三條に規定しておるわけでございます。  なおこの法律性質上、国に適用し得る規定につきましては、当然国にも適用のあるものであります。念のためにその趣旨を第四條に明らかにしておるということにいたしておるわけでございます。
  5. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 第一章総則につきまして御質疑ございますか。御質疑がございませんければ、第二章事業に移ります。
  6. 政府委員(長村貞一君)(長村貞一)

    政府委員長村貞一君) 第二章以下は、この法律によりますれば、取締の実体的の規定が太るわけでございます。先ず第二章は事業といたしまして、この高圧ガス製造販売貯蔵移動消費その他の取扱規制いたしておるわけでございます。  この製造につきましては、製造の量の多い少い、多寡によりまする危険性の度合に応じまして、製造の量の多いものについては許可制を布きまして、危害の防止に努める。量の少いものにつきましては許可制の必要はございませんので、届出にとどめまして、常にどこに高圧ガス生産製造されておるかとい、ことを知り得る状態にして、これを注意しておるということにいたしておるわけでございます。  販売につきましては従来通り許可制にいたしておるわけでございます。いずれもこれらの許可を行いますにつきましては、許可欠格事由法律上明記いたしまして、又許可基準法律に明記いたしておるわけでございます。  貯蔵につきましては貯蔵所高圧ガス貯蔵いたします所、つまり貯蔵所というものにつきまして一定規定を設けまして、それに従つて貯蔵所を設け、一定の数量以上の高圧ガス貯蔵するときは必ずその貯蔵所において貯蔵しなければならんということにいたしまして、貯蔵中に起ることのあるごとき危害予防に努めるということにいたしておるのであります。  その他高圧ガス移動する場合、消費する場合、これらにつきましても、ほぼ現行法規定しておりますのと同機の趣旨の、取締規定を設けておるわけでございます。
  7. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 第二章御質疑ございませんか。御質疑ざいませんければ、第三章保安に移ります。
  8. 政府委員(長村貞一君)(長村貞一)

    政府委員長村貞一君) 第三章の保安規定につきましては、現行法と、やや異つた規定を設けております。この保安の問題は、主として高圧ガス製造につきまして、いわゆる保安上必要な各種規定をきめておるのでございますが、そのうち作業主任者というものを置きましてその作業主任者作業の監督をするということと、或いは施設を保安検査する、又は保安に関する法規に違反した場合には許可を取消す、或いは危害が起りそうな緊急の場合の措置をどうするか、こういうことはほぼ現行法にありまするような規定でございますが、特に新法におきましては、危害予防規程というものをきめることにいたしたのでございます。この危害予防規程高圧ガス製造につきましていわゆる保安上守らなければならん大綱その他につきましてはもとより法律で定め、或いはそれを受けました政令省令で定めるわけでございますが、政令省令を基といたしまして、各作業場におきまして、その現場々々に直ちに適用し得る一種規程をきめまして、これを都道府県知事が認可をすることによりまして、企業者みずからが自主的に詳細な予防規程を設けて、現実の作業に日々これを実行する、こうすることによりまして、危害発生を未然に防ぐことにいたしたい、こういう関係から、危害予防規程というものを設けたわけでございます。この考え方は第七国会に御審議頂きました火薬類取締令でも同様な考え方をとりまして、あの法律におきましても危害予防規程を設けて、同様な趣旨においてこの施行と共に現に実行しております。それと同じような考え方で、この法律危害予防規程を設けるという制度を置いたわけでございます。
  9. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 第三章、御質疑ございませんか。では次に第四章容器機器及び原料ガスについて御説明願います。
  10. 政府委員(長村貞一君)(長村貞一)

    政府委員長村貞一君) 第四章の規定については、高圧ガス取締法につきましてやや特色のある規定でございまするので、詳細に御説明申上げたいと存じます。これはこの高圧ガスというものの特色と申しますか、非常な高い圧力を持つておるガスなわけでございます、従いましてこれを持運びまするときには、容器に詰めて持運ぶわけでございまするが、この高圧ガスの充填に使います容器、いわゆる、ボンベというようなもの或いはその他ございますけれども、一番多いものばボンベであります。高圧ガス充愼に使う容器製造、それから設備製造設備の一部でございますところの各種機器機械類製造及び高圧ガスから起りますところの各種爆発事故その他の災害予防するためには、原料となります原料ガスの純度、その他につきましても或る程度取締をいたさなければいけませんので、高圧ガス原料となりまする原料ガス製造につきまして、或る種の規制を置いておるわけでございます。このうちこのボンベその他の容器製造、それから容器を初めて生産しまして、これを町に出して使いますときのいわゆる初度検査、初めて行う検査、それから検査をいたしまして合格しますと容器証明書というのを出します。この容器証明書規定、こういうものにつきましては大体現行法通りでございまするが、特に本法におきまして改正いたしました点は、容器のほかに先ほど申しました設備の一部でありまする機器機械類製造につきまして或る程度規制をしたことであります。それからボンベ等容器につきましては、検査をいたしまして不合格になりました場合、その不合格容器容器としては使えないような状態にしてしまう。廃棄処分をしてしまうことを規定したわけで、あります。又そのほかにボンベができましたときに市場に出ます前に検査をいたしますけれども、これが何回も高圧ガスを詰め替えして使いますその間、転々流通いたしまして運搬されまするので、一定の年月を経ますると再検査をいたしませんと老朽、腐朽しまして、圧力に耐えかねて事故が起るということもございますので、容器の再検査というものを行うわけであります。容器の再検査を行います際には、容器の数は非常に大きな数になりますので、容器検査所というものを民間のしつかりしました容器検査設備を持つている所の申請によりまして登録させます。その登録しました容器検査所をしてこの容器の再検査を自主的にやらせる、こうこう制度をとりまして、取引上業務の運行に支障のないようにし、而も取締上遺憾のないようにいたしたいという点を新たに設けたわけであります。   それから今一つ先ほども触れましたが、高圧ガス性質から高圧ガス生産するために使う原料ガス性質、これが高圧ガス製造及び製造後の保安に大きな影響を持ちます。高圧ガス原料ガスにつきまして、その製造方法について取締規定を設けたこれらの点が、現行法に比べまして新らしく改正いたした点でございます。
  11. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 第四章について御質疑ございますか。それでは第五章雑則に移ります。
  12. 政府委員(長村貞一君)(長村貞一)

    政府委員長村貞一君) 以上の第一章から第四章までで、高圧ガス取締法目的及び取締対象なつておりまする高圧ガス定義及び製造から流通、消費に至りますまでの各段階におきまする取締保安に関する実体的の規定を並べておるわけでございます。第五竜に雑則といたしまして、これらの各種取締を行いますために必要な一種の補助的な手段と申しますか、これについて規定してあるわけでございます。つまり取締の必要上、関係業者各種の帳簿を設けまして、これに所要事項を記載して、常に常態を明らかにして置く義務を課する。或いは一定の危険の発生する慮れがあるというような事情がありましたときには、法律の定めるところによりまして、担当官がその場所に立入つて検査をすることができる。或いは事故発生した場合に各種届出をするということであります。これらはいずれの取締法におきましても通常おおむね設けられておる規定でございます。特に本法におきましては、昨日も御説明申上げましたように、この雑則中に高圧ガス保安審議会という制度を設けたのであります。この制度本法目的からいたしまして、本法の実施上、運用上に非常に大きな役割をなすものと考えておるわけでございます。この制度によりまして、関係知識経験のある立派なかたがた委員会構成分子としてお入り頂きまして、ここにおきまして技術的の基準或いは作業主任者国家試験に関する事項その他万般に亘りまして、法律施行運用に関しまする重要事項審議して、通産大臣はこれに則りつつこの取締行政を行なつて参るという考え方を持つておるわけでございます。その他やはり最近の同種立法例に倣いまして、法律によりまして例えば通産大臣製造許可申請を受けた場合、これをつまり第八條第一号、第二号というような規定によりまして申請許可基準があるわけです。これらの許可基準によりまして申請の許否を決定いたしますわけでございますが、これらの場合に、これに関する施行的な細則を作る。或いは又その他の條文によりまして、各種の技術上の基準を盛込んでおるところの施行的な命令を作るというような場合には、公聴会を開きまして、この公聴会において一般の意見を広く聞いてそれを参酌して作るという規定を設けておるわけであります。又は従前の取締法におきますると、不許可処分、その他不利益な処分を受けました場合にはそのままになりまして、不服を申立てる道を設けていなかつたのでございますけれども、本法におきましては、今回新たに不服の申立その他いわゆる行政救済制度を制定いたしまして、これに対しまして十分異存のある向きに、異存を申立ててこれを審議するという機会を與えておるのでありまして、これらも最近の立法例倣つて規定いたしたわけでございます。
  13. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 第五章について御質疑ございませんでしようか。
  14. 上原正吉君(上原正吉)

    上原正吉君 七十條の「任期は、六箇月とする。但し、一回に限り、再任を妨げない。」これは非常に短いよろですが、これには理由があるのでしようか。
  15. 政府委員(長村貞一君)(長村貞一)

    政府委員長村貞一君) 七十條の保安審議会会長委員任期六箇月、但し一回に限り再任を妨げない。これは最近、この審議会と申しますか、委員会と申しますか、この種の協議体会長、或いは委員任期にりきまして、政府といたしまして、いずれの審議会等につきましても、大体今ございますような、任期原則として六箇月、留任につきましても一回限り、こういう原則従つてすべての審議会等  の任期を定めたいということになりましたので、それに倣つてこの規定を設けておるわけでございます。
  16. 上原正吉君(上原正吉)

    上原正吉君 その理由はどういうところから来ているのでしようか。
  17. 政府委員(長村貞一君)(長村貞一)

    政府委員長村貞一君) これは、まあこの審議会もさようでございまするけれども、審議会におきまして各種事項審議いたすわけでございまするが、委員といたしまして常に、何と申しまするか、同一の人が長くその職務を保つて審議を繰返すというよりも、或いは半年、或いは長くて一年、この程度任期をいたしまして、常に新らしい学識経験者が更新して入つて、又新らしい考え方で広くかようなことを審議するほうが、よりこういう審議会性質上よくその機能を果すのではないか、こういう考え方から、任期最大一年、原則として六箇月というふうに限つて構成するということになつたものと承知しております。
  18. 上原正吉君(上原正吉)

    上原正吉君 了解いたしました。
  19. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) ほかに御質疑ございませんか。
  20. 西田隆男君(西田隆男)

    西田隆男君 今の問題と関連しているのですが、行政機関職員或いは高圧ガス保安学識経験あるもののうちから、三十名が組織されるのですが、この行政機関職員と、保安に関し学識経験のある人との人数の選び方に何か基準が設けてあるのですか。
  21. 政府委員(長村貞一君)(長村貞一)

    政府委員長村貞一君) 三十八のうち、いわゆる行政機関職員、つまり役人とその他の学識経験者の割振りは法律上は別にきまつておりませんが、腹案といたしましては、役人と申しますか、その行政機関職員は大体これらの三分の一の十人以内、三分の二以上は学識経験のあるかたがたからお入り願いたい、こういうふうに考えております。
  22. 西田隆男君(西田隆男)

    西田隆男君 「学識経験のある」という意味は、業者でないという意味ですか。それと亀業界からも入れるという意味ですか。
  23. 政府委員(長村貞一君)(長村貞一)

    政府委員長村貞一君) 業者は排除するという意味ではございません。業界のかたも、経験者として、或いは学識者としてお入り願うことになるだろうと思います。
  24. 西田隆男君(西田隆男)

    西田隆男君 業界からおいでになるとすれば、その人数は大体どれくらいのことが予想されておりますか。
  25. 政府委員(長村貞一君)(長村貞一)

    政府委員長村貞一君) いわゆる業界における学識経験者と、学界といいますか、その業界以外の学識経験者と合せて二十名でございまして、その割合につきましては大体、半々或いは七分三分というようなはつきりしたあれを持つておりませんが、自然業界関係のあられる学識経験者のほうが数が多くなるものと考えております。
  26. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) ほかに御質問ございませんかございませんければ第六章罰則に移ります。
  27. 政府委員(長村貞一君)(長村貞一)

    政府委員長村貞一君) 第六章の罰則は、第五章までに規定してございます各種取締規定を受けまして、それに違反した場合に事の軽重に従いまして、他の立法例と刑罰の権衡をとりながら各種罰則をきめてあるわけであります。おおむね同種立法例と同様な趣旨及び程度において罰則の限度をきめているわけでございます。
  28. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 何か御質疑ございませんか。ございませんければ附則に移ります。
  29. 政府委員(長村貞一君)(長村貞一)

    政府委員長村貞一君) 附則規定は、法律施行時期と、同法の廃止に伴いますいわゆる経過規定を定めているのであります。この法律施行時期につきましては、公布の日から起算して六箇月をこえない期間施行の期日をきめることになつております。この法律に基きまする各種省令制定等には、或いは公聴会手続その他の手続がございますので、相当の時日を要しますので、六箇月をこえない期間という、最大、半年という期間を頂きたいというわけでございます。ただ七十五條の規定は、昨日申上げましたような理由で他の規定施行前に施行するということなつております。  それから現行法といたしまして大正十一年の圧縮瓦斯及液化瓦斯取締法が現在動いているわけでございます。大正十一年以来これによつて取締を行つておりますので、現行法とは体裁は異なりますが、実質的にはこれに入れ替る法律でありまして、現行法によりまして今まで許可その他の手続きも行なつておりますので、この旧法によつて行いました許可その他の処分によつて発生した一つの事実その他を、新法規定に乗り移らして考えるために、所要経過規定を置いたのであります。例えば旧法規定によつてした各種行政処分或いは手続その他の行為はそれと同じような相当する規定新法にある場合には、改めて新法による手続を繰返さないでも、旧法時代処分手続が、そのまま新法によつてなされたものとみなされる、こういうふうな考え方によりまして、その他それぞれの事項について、旧法処分その他を新法に乗り移らせるため規定を掲げてあるわけでございます。
  30. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 何か御質疑がございますか。この高圧ガス取締法案は参議院の先議になつております関係上、審議を急ぎましたが、次回の審議までには多少時間的余裕もございますので、その間、十分に御検討をして置いて頂きまして、本日はこの程度審議を打切りまして次回に譲りたいと存じますが如何でございましよう。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 御異議がございませんと認めてこの審議を打切ります。    —————・—————
  32. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 次は石炭需給対策に関する件を議題といたします。  御承知通り最近産業活動の大幅な上昇に加うるに、特需石炭の増加によります石炭需給は極度に逼迫し、特にこれを炭種別に検討して参りますと、その需給アンバランスはいよいよ顯著となつております。かくては折角上昇線を辿りつつある我が産業活動り今後に、好ましからざる暗影を投ずるものといたしまして憂慮されております。そこで当委員会におきましてはその真相を質し、合せて政府当局対策なるものを検討しようとするのが本問題を取上げましたゆえんであります。勿論問題の性質上、短時間の調査で全貌を明らかにすることは困難と存じますが、本日は取りあえず総合計画担当者である経済安定本部関係者、直接石炭行政を担当してある資源庁炭政局関係者及び石炭需給アンバランスを最も強く感じておるものと目される鉄鋼産業を検討するため通産省鉄鋼局関係者の出席を求めてあります。説明事項の第一点は石炭需給現状並びに昭和二十六年度の見通し如何需給逼迫原因如何。第二点は石炭需給アンバランス主要産業に及ぼす影響如何。第三点は政府当局は如何なる対策を以て問題の解決に当らんとしているか。かような諸点を中心として概要を説明して頂きたいと存じます。
  33. 政府委員(首藤新八君)(首藤新八)

    政府委員首藤新八君) 只今委員長から石炭現状が非常に急迫して参りましたので、最近の需給状態或いは今後の見通しについての説明をしろということでありますので、大体の最近の状況を御報告申上げまして御参考に資したいと存じます。  御承知通り石炭は一昨年秋に統制を撤廃しまして、当時貯炭厖大な量に達しておりましたのと、更に昨年の春はいわゆる健全財政の推進によりまして、一般産業が意外に不振を来しておりました関係上、勢い貯炭も非常に殖えておりまして、昨年の七月末には大体四百五十万トン以上の実は貯炭があつたわけであります。当時炭鉱業者といたしましては、この厖大貯炭によつて金融的にかなりお苦しみになり、前途に対しても非幣な懸念をお持ちになつておつたのでありますが、その後朝鮮事変影響によかまして、内地の産業が急激に活況を呈して参つた。同時にこれがため消費も殖えて参つたのでありまして、殊に昨年の十二月のごときは、一カ月の荷渡し量が四百二十六万トンというような驚くべき実は量に達したのであります。従つてその後におきましては、生産高よりも消費量のほうが毎月遥かにオーバーいたしまして、従つて七月末の厖大貯炭も漸次減少いたしたのでありまして、本年一月末には二百二十万トン前後、大体まあ正常の貯炭に減少いたしたのであります。  ところが御承知通り、その後炭鉱のストライキがありまして、これがために大体八十五万トン前後の予定生産量が減少いたしたのであります。更に又朝鮮向といたしまして、二十一万トンという大口の注文が入りまして、もう一つは御承知通り今年の二月は異常な渇水期でありまして、これがため火力発電用といたしまして、これ又相当石炭を必要といたしており、殊に朝鮮向の輸出は中塊炭以上の良質炭が要望されましたので、かたがた在庫は更に急激に減少いたしまして、遂に二月末におきましては百四十数万トンに過ぎない、近年かつて見ない実は在庫量に減少いたしたのであります。これがためガス発生炉用炭のごときは一時多少障害を来すのではないかというような状態まで追込まれたのでありまするが、矛、の後朝鮮向特需に対しましても、できるだけの規格の緩和又は積出の繰延等々の折衝によりまして、これらの問題もおおむね解決をいたしたのであります。併しながらかような事情によりまして在庫は三月末におきましては、遂に百四十六万トンということになつたのでありまして、これ又近年稀有の実は少い在庫でありますが、ところがその後文朝鮮向といたしまして、二十一万トンの発注がありました。かたがた現在のストックは異常な少量に減つておるわけであります。  そこで二十六年度の生産予定でありまするが、昨年の実績並びにその後における各炭鉱の能率の増進等々から勘案いたしまして、本年度の生産を大体四千四百万トン、それに対して消費を四千三百五十万トンという実は想定の下に今日まで進んでおるわけでありまするが、これがため坑木をどうしても一千二十五万トン、又坑内のレール、これも四万トンの確保が必要となるのでありまして、レールの四万トンの確保は大体余り困難なく解決いたすと考えまするが、坑木のほうの面におきましては、御承知通りパルプ或いは人絹等の方面に相当量の木材の消費が行われまして、実は競合しておる面もあるような状態に相成つておるのであります。従つてこの面に若干の不安が現在残されておりますけれども、これは関係安本並びに農林省とも今後強力に折衝を続けまして、この程度確保は絶対的にいたさなければ相成らぬというふうな気持を持つておるわけであります。  もう一つは、生産高を上げまするためには、電力がどうしても、炭鉱側の要望を計算いたしますると、十五億八千八百万キロワットというような厖大な需要が申請されておるのでありまして、ところがこれに対しまして今日まで割当てられておりまするのは、僅かに十一億キロワットに過ぎないのでありまして、この点も今後関係各省との間に折衝を続けまして、できる限り希望の電力量確保いたさなければ相成らぬというふうに考えております。又資金面につきましても、どうしてもこの際二百億前後は必要とするということで、そのうち外部からは百億円前後はどうして融資を必要とするのじやないかというような状態にもあるのでありまして、この面に関しましても今後金融関係との間にいろいろ折衝をしなければならぬと考えております。  更に又輸送のほうでありまするが、大体四千四百万トンの生産に対しまして、貨車で輸送する予定量を三千八百八十八万トン、かように推定いたしておるのでありまするが、それに対して運輸省と折衝の結果は、三千七百六十二万トンが、これが極限であるというふうな回答を得ておりまして、この面におきましても現在のところ容易に楽観を許さないのでありまするけれども、どうしても汽車のほうで困難がありますれば、機帆船その他を適当に運航の方法を講じまして、その面において海上輸送を積極的に育成しなければならんじやないかというふうに考えております。なお只今申上げましたごとく、本年度の消費が四千三百五十万トン、四千四百万トンに対して四千三百五十万トンでありまするから、生産量と全く同一なところまで輸送しなければならん状態なつておりまするのみならず、各重要産業が御承知通り非常な活況を呈しておることと、それから日米経済協力ということも当然今後考えなければならんのじやないか。そうしますと、その面の需要がかなり大きな数字を必要とするのじやないか。又かような重要産業が非常な活況を呈しておりまする関係上、例年豊水期においては火力用として石炭を必要としなかつたのでありまするが、本年度は恐らくこの夏の間も火力を必要とするのじやないか。現に例年四月以降は火力の石炭を必要としないのでありまするが、本年は今日においてもなお百万キロワット前後の火力を必要としておるということも考えられますので、今日までの状態から見ますれば、大体四千三百五十万トンで行けるであろうと考えられまするけれども、只今申上げましたごとく、重要産業の活況、殊に日米経済の協力ということで相当殖えて参るであろうという点も当然考慮しなければならんのじやないかというような関係から、然らば今後増産をどうするかという面につきまして、いろいろ現在検討を続けておるのでありまするが、先ほど申上げましたごとく、この四千四百万トンの生産を上げまする上においても、資材の面、或いは金融の面、或いは輸送の面等々、いろいろのネックがまだ解消されておりませんので、当面の問題といたしましては、これらの隘路を急速に打開することに專念いたしまして、更にこれに引続きまして、今後の増産対策を真劍に考究して参りたい。一応こういうふうな考え方を現在持つておるのであります。いろいろ他に御質問があるかと存じまするので、大体現在の状態大綱を御報告いたして置きたいと存じます。
  34. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 只今の通産次官の御説明に何か御質疑ございましようか。
  35. 山川良一君(山川良一)

    ○山川良一君 その需要の関係ですが、二十五年度の実績に対して四千四百万トンばかり二十六年度において見込んでおりますけれども、実際現在来ておる需要はそんなことでは追いつかないと思う。鉄と電力だけでもそれだけでも追いつかないような増加要求が来ております。なお実際に各工場ごとに需要を調べて見ますれば、非常に厖大な数字になりまして、計画も、これは工場自体の計画通り、すべての原料等がくついて参るとは考えられませんが、ともかくも石炭生産販売をやつておる者でもどういうふうに処理したらいいかということを非常に苦慮をしておりますので、もう少し最近の実情から御覧になつての実際の二十六年度の需要はどのくらいになるか、実際は御検討になつておるのではないかと思いますが、その辺のところを率直にお洩らしを願いたいと思います。
  36. 政府委員(首藤新八君)(首藤新八)

    政府委員首藤新八君) 山川委員の申されたごとく最近の情勢を見ますると、大体この四千三百五十万トンでは若干不足するのではないかというような気持がいたしておるのでありまして、先般炭政局に対しましても一応この数字に対して再検討をする必要がありはせんかということで、炭政局においても現在各産業別の現状調査いたしまして検討を加えております。まだ結論は出ておりませんので、ここで具体的な数字を申上げることは困難でありまするけれども、相当この四千三百五十万トンを上廻るのではないかというような気持がいたしておることは事実であります。尤もこの計画を立てましたのは昨年末でありまするが、昨年の消費量が大体三千八百万トンでありまして、五百五十万トン本年は消費を殖やしてあるわけでありますが、その後の窯業、或いは化繊、或いはガス、鉄鋼等々の重要産業が轡を並べて非常な活況を呈しておりますのと、電力のほうに予想以上の消費を見ております関係上、或いは四千六、七百万トンというような数字を一応想定する必要がありはせんかという実は気持がいたしておるのであります。
  37. 山川良一君(山川良一)

    ○山川良一君 もう一つ総合的の問題でございまするが、先ほどいろいろ隘路を打開することに努力をしようという話がありましたが、実際は先般当委員会で輸送問題のことを取上げましていろいろ審議をいたしました際にも、又その後も政府はいろいろ努力をされるようなお話もありましたけれども、結果は必ずしも実を結んでいない。最近鉄道方面では一万両ぐらい貨車を殖やさなければとてもむずかしかろうということを言つておるようであります。実際はそれに対して五千両ぐらいしか新造の計画がありませんので、これなんかは幾ら石炭を増産しましても、現に九州で山元貯炭相当あります現在では、その鉄道の計画を遂行するようにしなければ到底駄目ではないかというふうに考えるのであります。そういう点がどういうふうに具体化されて行くかということが考えられるのであります。なおいろいろ対策を講じられるようにお話はございましたが、例を挙げて見ますというと、四月の電力の割当では、前の実績の八割ぐらいの割当しかなかつたわけであります。いろいろ政府その他に要望いたしましたけれども、結局日本側では聞いて頂けなかつた事実があるのであります。そういうことは実際に石炭生産を一生懸命考えておつて頂いておるのかどうか、我々としてちよつと疑問を持つのであります。なお私最近名古屋その他の消費地を廻つて参りましたが、相当工場その他が拡張されておる。これはコマーシャル・ベースで資金があるからでもありましようが、石炭はそういう面がありませんので、特に中小鉱業方面では御承知通りに随分切実な声を挙げておりましたけれども、これは実際におきましては実を結んでいない。我々はそういう中小鉱業方面でとにかく声を挙げておる時分に特別の対策をして置いて頂けば今のようなことはなくて済んだのではないか。消費者のほうには相当資金が廻つておる。それは廻る力があつたのでありますが、ところが今度は石炭のほうはどうしてそういう力がなかつたかというと、これはマル公が極度に押えられておつたということに起因すると思います。これはやつぱり政策が反映しているためだと私は思うのでありますが、そういう点で今まで一生懸命やるとは言われておりましたけれども、電力の割当その他から見まして、今までのような程度ではなかなか目的を達成することはむずかしいのじやないかと思いますので、何か特別なそういう方面を助長されるべく、何か特別な方法をお考えになつているのかどうか、普通のことでは現在の需給面を乗り切ることができないように思いますが、もう一つ重ねて御弁明を願います。
  38. 政府委員(首藤新八君)(首藤新八)

    政府委員首藤新八君) 隘路の打開が御希望通りつていないということも御調の通りかと考えます。いずれも困難な問題ばかりでありまして、なかなか短期間目的を達しがたいのであります。特に陸上運送の問題でありまするが、運輸省に対しましては、何回も貨車の増発を要請いたしておりまするが、絶対的に貨車の絶対量が足りないということで、実は新車の大量生産まで要請いたしたのでありまするが、これ又予算の関係ということで思う通りにも行きかねているようであります。そこで通産省といたしましては、どうしても海上輸送に当面重点を置いて、幸い機帆船のほうも相当現在遊んでいるようでありまするので、油の配給を殖やして、機帆船をできる限り有効に運用する。そうして鉄道運送の不足を補つて行くということにつきまして現在検討を加えているのであります。  なお資金面でありまするが、中小炭鉱に対しましては、この前も申上げたかと思いまするが、昨年までのような制度では到底御希望を満し得ませんので、どうしても金額の枠を広くいたしまして、最低限千万円くらいは、而も設備でなく運転資金として金融のできるような方法を引続き大蔵省並びに日銀と折衝をいたしているのであります。これも遠からんうちに大体御希望に応じ得るのじやないかというような気持を現在持つているのであります。  坑木のほうでありまするが、これは先ほど申しました通りに、実際問題として化繊のほう、或いはパルプのほうの買気が頗ぶる旺盛でありまして、値段の競合が行われる。而も森林は或る程度確保しなければならんという農林省の建前もありまして、未だ満足する状態に達しておりませんけれども。何としても根幹産業でありまする関係上、やはり一番重点を置くべきであるというような確信を持ちまして、今後も引続き折衝を続けて参りたい、かように考えているのであります。
  39. 山川良一君(山川良一)

    ○山川良一君 重ねて申しますが、私は通産省だけで打開に努力されてもむずかしいのじやないかと思うのですが、どうぞ政府、各関係省で一緒になつて何か根本的に打開するような方法をおとり下さることをお願いいたします。
  40. 西田隆男君(西田隆男)

    西田隆男君 今山川委員の質問に対する政務次官の答弁を聞いていると、鉄道の輸送力の足りないところを機帆船で補うというようなふうに私は受取れたのですが、機帆船に積込む、というのは山から直接機帆船に積込むのは極めて僅少なので、特に北海道は一遍鉄道から船に持つて行かなきや全然積めない。九州を例にとると、関門トンネルを通過して本土に持つて来るのは限定された数量である。結局門司なり、若松なりの港まで持つて行く貨車の絶対量が足りない。この絶対量を先に殖やしてもらわんと機帆船にいくら油をやつても結局だめだというのが現在の実情であるから、その点お考え違いのないように一つ……。油をやられることも必要であるが、貨車の絶対量を殖やすという方面にもう少し重点を置いてその点を交渉して頂くというふうにしてもらわんと困ると思います。  それと油の問題ですが、大体この前も、休会前の委員会で私が質問をしたのに対して、油は二十六年度から十分に廻すんだ、そういうふうになつているという答弁がこの委員会であつたのでありまするが、ところが四月になつても油は来ていない。港湾に持つて行つた石炭すらも油がないために輸送ができないという状態が今日まで続いていると思います。こういう問題もただ言葉の上だけではなくて、実際末端の機構にも是非徹底して、品物が届いて輸送ができるようなふうに実際やつてもらわんと、天候の悪くなるまでしか機帆船の輸送ができないから、鉄道の輸送が行詰るし、天候の加減で機帆船の輸送ができないということになると大変なことになると思います。せめて石炭生産と輸送とが夏場においてくらいはマッチした状態で、生産と輸送が行われていないと、今年の十月から先の天候の悪い時期が来たら、石炭消費事情に不安感を来すというふうに考えておりますので、この点をもう少し現実に即した状況で急速に隘路の打開をしてもらいたい。この点一つ……。
  41. 政府委員(首藤新八君)(首藤新八)

    政府委員首藤新八君) 貨車の問題につきましては了承いたしました。極力御期待に副うように運輸省とも折衝中であります。  なお機帆船に対する油の問題ですが、この前の国会でお説の通り報告いたしまして、実は緊急の間に合せまするために、三月分を二月に繰上げまして、二月の需要を満たす、更に三月には特に配給を殖やしてやつておるのでありますが、ここに具体的にどれだけ殖やしたかという資料を持つておりませんので、なお調査いたしまして御報告いたしたいと思います。
  42. 西田隆男君(西田隆男)

    西田隆男君 もう一つお願いしたいことがあるのです。これは理由がどんな理由であるか、私も的確につかんでおりませんけれども、私は一カ月ばかり選挙のために九州に帰つていたのですが、九州の港湾荷役が非常にまごつくために、貨車の発送どめが非常に多い。そのために少い貨車が、なお更貨車の配置が少くなるということをたびたび私は耳にしたのですが、若松その他の港湾荷役が澁滞しておるという原因が、ただ労働関係だけの原因であるのか、或いはその他の、政府でも打開されたら打開のできるような條件のために、荷役輸送がそういうように困つておるのか。こういう点について政府のほうに情報が入手されておるならばそれを御解明願いたいと思います。
  43. 政府委員(首藤新八君)(首藤新八)

    政府委員首藤新八君) 港湾荷役の問題につきましてはただ数カ所で港湾荷役のストライキがあつたということだけは承知いたしておりますが、各港別の詳細な報告はまだ受けていないのであります。一応調査して見たいと思います。
  44. 西田隆男君(西田隆男)

    西田隆男君 もう一つお願いしたいのですが、中小金融の問題について今山川委員からお話がありましたが、中小炭鉱は開発銀行が発足する、せんという瀬戸際に、開発銀行に大きな期待をかけておつたその開発銀行がいよいよ出発するというので、伺つて見ますと、開発銀行では中小炭鉱に対する融資の金がないというのが開発銀行の考え方のようですが、今政務次官は中小炭鉱の金融に対して特段の措置を講ずる、運転資金で一千万円ぐらいやると言われたが、昔の五百万円と今の一千万円ではこういうふうに生産財が値上りしたときでは炭鉱にとつては同じことなんです。結局一千万円になつてもなお足りない状況なんですが、開発銀行のほらからも中小炭鉱に対して融資のできるような途を開いてもらうことができるかできないか、これを一つお尋ねいたします。
  45. 政府委員(首藤新八君)(首藤新八)

    政府委員首藤新八君) 開発銀行の見返資金の融資は、当初御説のように中小企業に対しましては中小企業の見返資金の枠でやつたらどうかということでありましたが、その後到底中小企業の枠の見返資金だけでは不足するのではないかということで折衝いたしまして、現在のところ僅かでありますが五億だけは中小企業炭鉱に融資するということになつております。
  46. 西田隆男君(西田隆男)

    西田隆男君 もう一つこれは政務次官にお考え願いたいのですが、石炭が四千四百万トン出炭され、四千三百五十万トンの消費見込だということなんですが、実際は山川委員が言われるように四千五百万トン以上の消費だろうと思うのです。そうすると百五十万トンくらい政府の見込みと違う。この百五十万トンの石炭はどうして確保するかということ、大手筋炭鉱で百五十万トン増産せよと言われてもなかなかできない。こういうときこそ中小炭鉱のカを全幅的に一つ活用すべきである。従つてそういう観点から中小炭鉱に対する生産拡充上の資金の確保、これは格段の一つ御盡力をお願いいたしたいと思います。
  47. 政府委員(首藤新八君)(首藤新八)

    政府委員首藤新八君) 全く御尤もな御意見でありまして、我々も今後増産いたしまするためには、どうしても中小炭鉱に依存することが最も効果的じやないかというふうな考え方を持つております。できるだけ御趣意に副いたいと考えております。
  48. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 只今の西田委員の御質問はむしろ安本のほうの担当と思いますので、安本のほうから御説明願うことにいたします。
  49. 小野義夫君(小野義夫)

    ○小野義夫君 大蔵省のかたおいでになりませんか。
  50. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 大蔵省関係はいらつしやいません。
  51. 小野義夫君(小野義夫)

    ○小野義夫君 金融機関のことについて西田委員からお尋ねがありましたが、中小炭鉱は私も一つつておりますが、金を借りに行くというと、やはり顔で、例えば我々が興業銀行で一般取引をしておると、やはり中小炭鉱は別の顔で貸してくれるといいのだけれども、やはり従来の取引関係の銀行、話をそつちに廻して来るのです。そうするとやはり取引の枠がきめられているものだから、これは組織は全く別のことで仕事も別にやつておるけれども、やはり炭鉱自体の顔では金は貸出されないということになつているのですが、ですからこれは炭鉱の仕事自体に、直接に顔でなく、仕事自体に何かすぐ貸すような恰好にしてもらわんといかん。それですから金があつても廻つて来ないということになるのでね。ですから開発銀行には窓口を別にあけてそうしてそこへ技術家が必要なら技術家をおいて、そうして新らしい観点で貸してもらうのでなければ、いろいろ従来の市中銀行のようなやり方において貸そうというのであれは、なかなか炭が出て来ない。ある意味がら言つたならば豪胆な貸し方をして行くのでなければ、曾つて復金その他いろいろ思い切つた馬鹿金を出して、その後仕末には相当つたのだけれども、或る意味においてはよほど開発されたのです。最近は地道になつて非常に炭鉱に対してほかの一般産業と同じような目を以て検査するようになつたものですから、やはりなかなか金が窮屈になつて来ておるのが実情であります。それで今後、先立つものは金ですから一つ前金で一年分山にどんどん拂つて行く。中小炭鉱になると、そんな金はなかなかないものですから、持つて来たから拂うとか、場合によつては手形で貸してくれということになるので……、又坑木も金融難のために非常に困つているから、石炭増産と中小炭鉱の金融というものは少し違つた観点でその貸し方の方法を細かく、つまり或る種の別の方法を立てて頂きたいということを希望するわけです。
  52. 西田隆男君(西田隆男)

    西田隆男君 委員長、安本から見えておりますか。
  53. 理事(廣瀬與兵衞君)(廣瀬與兵衞)

    理事廣瀬與兵衞君) 今呼びに行つております。
  54. 西田隆男君(西田隆男)

    西田隆男君 政務次官でもおわかりだと思うが、この電力の割当をこの梅雨期は大手筋よりも殖やしてもらわないと、排水だけに電力を取られてしまうから、中小炭鉱のほうに電力がなくなるというようなことのないように是非御考慮を願いたい。電力委員会でも言うつもりですが、通産省なり安本なり協力して一つ公益事業委員会に迫つてもらわないと……。大体六、七月の割当はどうなつておりますか。
  55. 政府委員(中島征帆君)(中島征帆)

    政府委員(中島征帆君) まだ六、七月のほうはさきまつておりません。五月の検討をしておりますが、五月が四月と大体同じくらい……、四月よりはちよつと殖えたかも知れません。
  56. 西田隆男君(西田隆男)

    西田隆男君 四月よりはね……。六、七月は梅雨期ですから、その間に工場が潰れさえしなければいいと私は思うが、ここだけは    〔理事廣瀬與兵衞君退席、理事古池信三君委員長席に着く〕 電力の割当を考慮してもらいたい。
  57. 理事(古池信三君)(古池信三)

    理事(古池信三君) 次に先ほどお断りして置きましたように、今日は関連産業としては鉄鋼部門だけしか呼んでございませんので、鉄鋼局長から石炭需給逼迫が鉄鋼に及ぼす影響並びにその打開策について御説明を頂きたいと思います。
  58. 政府委員(中村辰五郎君)(中村辰五郎)

    政府委員(中村辰五郎君) 只今お配りいたしました資料と最近の鉄鋼の事情を合せて御説明申上げたいと思いますが、生産の状況につきましてはその表にございますように、二十四年度、二十五年度、それぞれ相当生産上昇をいたしております。二十六年度においては高爐銑三百二十万を中核といたします生産計画を立てておる通りでございます。この際の普通鋼々材の生産は四百万トンを目標といたしております。この際の生産を上げます際に、輸出の関係等をどの程度に考慮いたしておるかと申しますと、その次の第二の輸出状況に見えております通りに、二十六年度においては特需を含めて普通鋼々材が九十五万トン、二次製品が二十三万トン程度考えておるという状況でございます。  で輸出状況は二十五年度におきましては朝鮮動乱後の輸出の進展がございまして五十四万トン程度の輸出を見たわけでございます。二十六年度におきましては朝鮮動乱後の状況が常に国際的に見まして相当鉄鋼需要が旺盛でございますので、特需を含めて九十五万トンの輸出の必要があるのじやなかろうかと考えておるのでございます。鉄鋼関係は御承知のように相当部分海外に依存しております関係もございますし、同時に外貨資金を確保する観点からいたしましても輸出については相当重点を置かねばならないような状況でございます。  四百万トン生産いたしました際に九十五万トンの輸出をいたしますと、国内の需給関係がどうなるかという点について次に御説明申上げたいと思いますが、それに関連いたします資料の4に鋼材需給状況というものが示してございます。二十四年度並びに五年度、特に二十五年度におきましては国内生産が普通鋼々材におきまして三百四十九万トンの生産をいたしております。これは特に朝鮮動乱後の需給関係から見まして後半期に著るしい生産上昇を見たわけでございます。一十五年度におきましてはそこに示してございますように、特需を含めまして五十五万トンの輸出をいたしております。従いまして二十五年度の国内需要は二百九十四万トン程度消費したということに相成るのであります。二十六年度の四百万トン生産の場合におきます輸出を九十五万トンと考えます場合には、国内の需要は大体三百五万トン程度になるのでございまして、二十五年度の国内消費の実績から見ますと十万トン程度の増加ということしか考えられませんのでこの辺からいたしますと今年の国内需要の状況からいたしますと、相当需要に対して供給が不足するのではなかろうかという感じが強いのでございます。  で二十六年度の産業別部門の需給状況につきましては、昨年の秋四百万トンの一応の需給計画を立てましたときと、相当需要の内容が変つておりますので、目下安本その他関係方面と産業別の正しい数字を検討中でございまして、ここにお示しできなかつたことは申訳ないと思いますが、概括的に申しまして二十五年度の状況と勘案いたしますと、二十六年度の需給関係相当窮屈ではなかろうか、こういう考えを持つておるのでございます。  そういう観点からいたしまして第一表に示しました国内の、特に高爐銑の生産については石炭関係につきまして大きな御負担を願わなければならないような情勢に相成るかつと思うのでございます。この石炭消費状況については資料の3に示してございますように、二十六年度の計画といたしましては輸入炭、これは原料炭でございます。全部が大体強粘結でございまして、百七十万トンを期待いたしております。開潔炭の輸入は非常に困難な状況でございますので、百七十万トンは挙げてドルの地域かたの輸入、特に米国からの輸入を期待いたしておるのでございます。これに伴いまして国内炭との、特に非粘結炭を主とするものでございますが、これに対しましてはそこに示してございますように、三百七十万トン程度をどうしても必要とするのではなかろうか、こう考えておるわけであります。なおその他の詳細につきましては御質問によつてお答えいたします。一応一般的な説明を申上げます。
  59. 理事(古池信三君)(古池信三)

    理事(古池信三君) 只今鉄鋼局長から御説明があつたんですが、これにつきまして委員各位から何か御質問がありましたらどうぞお願いいたします。
  60. 山川良一君(山川良一)

    ○山川良一君 この石炭を中心に鉄がどうなつておるかということは余り申しませんが、この鉄で使われる石炭確保ですね、これを供給する側も多いに考えなければならん問題ですが、これはどういうふうにお考えになつておりますか。数字は一応わかつておりますけれども、実際確保するには、例えば輸入炭をもつと余計確保できないか、或いはこれだけは確実に確保できるのか。内地炭はどういうふうにお考えになつて、どういうふうにされる見込みなのか。今非常に、実際から申しまして、御承知のように非常に困難な情勢にこれがありますので……。
  61. 政府委員(中村辰五郎君)(中村辰五郎)

    政府委員(中村辰五郎君) 私からは輸入炭のほうにつきまして御説明申上げて、国内原料炭の関係は資源庁のほうからお答え申上げるということにいたさせて頂きたいと思います。輸入炭につきましては、先ほど申上げましたように、百七十万トンの輸入を必要とするのでございますが、このうち前年度からの計画その他で今日まで繰越されておりますものがこのうち約六十万トン程度ございます。二十五年度の資金割当というのが考えられないのでございますが、そのほか第四四半期の期間中に自動承認制度で三十三万トン程度輸入し得る契約ができてございます。本年度に入りまして第一四半期に自動承認といたしまして目下相当数の輸入を司令部に折衝中でございまして、結論を申上げる段階に参つておりません。状況はこんな状況でございます。
  62. 政府委員(中島征帆君)(中島征帆)

    政府委員(中島征帆君) 鉄鋼向けの原料炭の確保につきましては、現在配給統制をやつておりませんので、そういつたような的確な方式による確保ということは一応考えられないわけでありますが、先般二月のストのときに電力用炭につきまして電力関係のかたと石炭関係のかたにおいでを願つていろいろこちらの御希望も申上げて、できるだけ電力石炭確保するようにお願いしたわけでありますが、まずそういつたような手を打つ必要のある場所には打ちまして、更に一層悪化いたしました場合には、現在まだ出荷指図の規則が生きておりますので、この規定によつて出荷の数量を取つて、重要産業の面に向けることはできるわけでございます。差当りこの計画四千四百万トンの鉄鋼の需要数量はその通り認めておりますから、石炭のほうが予定通り参りますれば、大体従来の貿易関係から行きまして工業用の炭が確保できるのじやないか、こういう我々は希望を持つております。
  63. 山川良一君(山川良一)

    ○山川良一君 ちよつと只今の御希望が少し甘いんじやないかと思うんです私どもが最近に鉄関係の人と懇談いたしました模様では、なかなか実際の要求通り石炭確保はむずかしいのじないか。というのは私どもから見まして鉄がすべての産業を通じて最優先して石炭を取つていいものかどどうかということについてまだ疑問を持つているのであります。まあ自由時代である以上、家庭のガスをどこまで切つて鉄に廻していいか、実は政府から指示してもらうと楽かも知れませんけれども、そうはいかないので、結局困つた問題になるわけでありますが、今の需給状況から見ますというと、実際的にはこれだけの石炭確保相当困難ではないかというふうに考えたのであります。どうして確保するかということは、まああと廻しにして、これだけの石炭確保が、仮に一時的の、四半期ごとの計画数量通り入らんときには、鉄の側としてどういうふうにやられる御予定か。これも政府が強制されるわけにはいかんですから、どうするということはおつしやりにくいと思いますが、大体どういうふうに運用をなさるつもりか、それを承わりたいと思います。
  64. 政府委員(首藤新八君)(首藤新八)

    政府委員首藤新八君) お説の通り非常に困難な問題でありますが、先ほど炭政局長から申上げたごとく、なお出荷指図の権限だけはまだ残つておるようでありますから、それでも根拠といたして、それで絶対確保しなければならない重要産業に対しては、重点的に処置をするという処置もとらんければならんのではないかいうような考えを持つております。
  65. 山川良一君(山川良一)

    ○山川良一君 私はその点は絶対に確保しなければならん。鉄というものが、鉄そのものの消費者から考えてどれだけあるだろうかということを先に検討しなければ、これはすべての石炭の需要はそうだと思いますが、それで鉄だから鉄を作る以上必ず優先的に出荷命令をやつていいということには相成らんと思います。ですから今の問題はそういう法律がありましても、実際に命令でガスならガス原料炭を幾ら廻し得るかということになりますと、鉄そのものがどういう所に向けられて、これだけの鉄はどうしても確保しなければいかんという数字を先につかんで行かなければならないと思いますが、その点はどういうふうにお考えですか。そういう数字をつかんでおりますか。
  66. 政府委員(首藤新八君)(首藤新八)

    政府委員首藤新八君) 最近東京都内をはじめ、各地で非常にビルの建設が盛んに行われておる。そこででそういう方面に予想以上の鉄鋼が使われておるのじやないかというような御意見も相当耳にするのであります。従いましてどうしてもこの石炭の面から鉄鋼のほうにより以上廻すことは困難であるということになれば、先ずそういう面から抑制してはどうかというような御意見も実は拝聴いたしておるのであります。併しながら現在の段階におきましては経済再建という面から考えましても、産業が全部活況を呈して参りました。同時にこういうビルもその経済再建の一つのフアクターとしてやはり自然的な必要性から建築されておると見てもいいのではないか。従つて現在の段階の程度では仮に重要性が他に比較しまして軽いといたしましても、まだ抑制するというところまでは行つていないのじやないか、実はそういう考えを持つておるのであります。併しながら今後情勢がいよいよ急迫して参りまして、生産が間に合わない。而も重要な産業確保しなければならんというような事態になつて参りますれば、そのときの情勢を対象といたしまして、何らか適当な方策を考えなければならんのではないかというふうにも一応考えておるのであります。
  67. 山川良一君(山川良一)

    ○山川良一君 それでは私少し数字的に申上げますが、私最近名古屋、名古屋と申しますのはあすこは供給上一番條件の悪い所でありますが、そこの例を申上げますと、三井鉱山の例でございますが、そこに月に一万二千三百トンくらいのものをやつておるわけであります。その工場が近く二万六千四百トンくらいのものを必要とするようになります。更にはかに月二万トンくらいの新らしい消費が起るような工場ができておりまして、これも私どものほうから見まして、そんな工場はおやめなさい、日本の経済復興上そんなものは必要ではありませんとは言われないようなものなんです。ですからそういうものと列べますと、鉄とかその他の石炭を廻して、こういう工場の操業は一時繰延べるとか、或いは増産計画も、完成された通りつてはいけないのだというようなことにはなかなか言いかねるのではないかと思いますので、私はやはりこの出荷命令というものがあるために、折角完成された工場、或いは完成されつつある工場が動かなくなる、もう一つ申しますと、更に小さい消費者のほうには大分石炭が廻りかねるような状態にあります。中小工業方面に、相当なこの方面から圧迫が加わるであろうというふうに我々は考えますので、非常に真剣に心配しているのであります。ですから出荷命令でやると言いましても、こういう方面にどういう影響が及ぶであろうかということをお考えにならなければ、そう簡單にはやれないのではないか、さつき申しましたように実際の需要は相当あるので、尤も各工場等が計画通り遂行するようないろいろな情勢になつておるかなつておらんかは別にして、工場の一つ々々から申しますと、非常に重要な問題だと思います。これは全体の計画から申しますと厖大過ぎる計画が遂行されつあるというふうに感じますけれども、一応そう簡単には我我から見ましてどれもこれも切りにくいという実状でございますので、御研究願いたい、御善処願いたいと思います。これは今日というわけではございませんで、実例を申上げまして御善処願いたいと思います。
  68. 政府委員(首藤新八君)(首藤新八)

    政府委員首藤新八君) お説の点につきましては我々もいろいろ実は考えておるのでありまするが、先ほど申上げましたごとく、その重要度の判定というものが非常にむずかしいのでありまして、仮に又それができたといたしましても、その重要度が軽いと認定して、その方面に対する出荷を一応抑制するということになりますれば、それでなくても再統制がありはせんかという民間には潜在的な不安が相当濃厚なのでありまして、今申上げたような措置を講じますれば、いよいよ再統制だというような心理的な影響を各産業に與えまして、そうして全般的に需要が相当殖えて参つて、却つて結果的には面白くないのではないかというような考え方も実は多分に持つておるのでありまして、御説非常に御尤もでありまするけれども、今の段階ではここまで処置することは、却つて弊害が伴うのではないかというような考え方も実は持つておるわけでありまして、今後もお説の点はよく了承しておりますので、愼重に検討して見たい、かように考えております。
  69. 山川良一君(山川良一)

    ○山川良一君 もう一つ申上げて置きますが、石炭生産業者相当真劍にこの問題を解決しなければいかんということで、実は先ほどもちよつと申しましたが、鉄の関係かたがたは何とかして絶対必要な量だけは確保してあげようということで努力しているわけであります。でそういう点もお考え下さいまして、実は民間業者だけでいろいろな話合いを進めまして、団体が非常に殖えて、実際は団体法に触れるところまで来ているのじやないか。これはどうしても政府が中心になつて打開されなければ、団体法というものがあるから、統制とは別でございますが、どうしても何とかしなければならぬ段階に来ておりますので重ねてその点をお願い申上げます。
  70. 理事(古池信三君)(古池信三)

    理事(古池信三君) ほかに御発言がございませんですか。安定本部の関係官を今呼びに行つておるのですけれども、衆議院のほうへ出席しておりまして、どうしても席を外せないという返事が来ておるのであります。それで又他日適当な機会に説明をしてもらうということにしまして、本日はこの程度でこの問題は打切つて如何でございましようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  71. 西田隆男君(西田隆男)

    西田隆男君 安本のかたが見えませんので委員長にお願いして置きますが、私は山川さんとは少し観点が違うのです。鉄鋼の方面の石炭確保ができる、いわゆる金へん景気で、どんどん石炭業者に金をばらまいておる、それで確保ができるが、鉄鋼業者石炭確保できんために、他の産業に非常に悪い影響を與える。従つて安本でもつと精密な石炭需給計画を立ててもらわないと、日本経済は大変なことになると心配している。山川さん、鉄鋼方面の石炭確保できるとおつしやつたが、それはいかんだろう。これは完全なものだ。そういう点を委員長から安本に言つて頂いて、この次には石炭の二十六年度の需給の予定をもつと嚴密に立ててもらうように、その案を持つて来るように委員長からお伝え願いたいと思います。
  72. 理事(古池信三君)(古池信三)

    理事(古池信三君) さように取計らいます。  それでは本日の委員会はこれを以て散会いたします。    午後三時十一分散会  出席者は左の通り。    理事            古池 信三君            廣瀬與兵衞君    委員            上原 正吉君            小野 義夫君            重宗 雄三君            加藤 正人君            高瀬荘太郎君            山川 良一君            西田 隆男君            境野 清雄君   政府委員    通商産業政務次    官       首藤 新八君    通商産業省通商    化学局長    長村 貞一君    通商産業省通商    鉄鋼局長    中村辰五郎君    資源庁炭政局長 中島 征帆君   事務局側    常任委員会専門    員       山本友太郎君