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1951-02-14 第10回国会 参議院 通商産業委員会 第8号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年二月十四日(水曜日)    午後一時二十五分開会   —————————————   委員の異動 二月十三日委員上原正吉君辞任につ き、その補欠として木村守江君を議長 において指名した。   —————————————   本日の会議に付した事件 ○通商及び産業一般に関する調査の件  (工業塩輸入確保対策に関する件   —————————————
  2. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 只今より委員会を開会いたします。  公報を以てお知らせいたしました通り、当委員会における通商及び産業一般に関する調査の一環といたしまして、本日は工業塩確保対策に関する件を取上げて議題といたします。工業塩化学工業基礎資源として不可欠の物資であり、而も時局柄その確保が絶対に困難となりつつあり、これが打開策を一日も速かに講じなければならんことは、あえて私が申すまでもないことでございます。従いまして当委員会といたしましても、本日は多数の参考人の御参集をまつて、じつくりと本問題を検討する予定でございます。ところが御承知のように、昨日の首相の外交演説に対して、本日は午後三時から本会議を開いて、質問が行われることになつておりますので、本委員会は午後三時頃までに終了せしめなければならんことになつたのでございます。その点あらかじめお断りしておきます。そこでお話順序といたしまして、時間も極めて制限されておりますので、先ず参考人代表のかたから、工業塩輸入促進に関する要望事項を要約してお話願い、続いて政府側から、政府業界の要請に対して現在如何なる輸入促進対策を具体的に講じつつあるか、その結果二十六年度輸入見通しはどうなつておるかというような点について御説明を願い、以上終つてから時間の許す範囲内で質疑を重ねて、問題を解決して頂きたい、大体かような順序で参りたいと思つております。御異議ございませんでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 御異議ないと認めます。それでは先ず参考人代表のかたから御発言を願います。日本化学工業協会会長池田亀三郎君にお願いいたします。
  4. 池田亀三郎

    参考人池田亀三郎君) では委員長の御指名によりまして、私から要望の概要を申上げたいと思います。  塩の問題につきましては、従来は專売公社即ち政府がおやりになつておつたこともございました。これに対しまして、とかく一般の認識も十分でなかつたきらいがあつたのでございます。併し大体従来は大した支障なく塩を生産し、輸入がございまして、私ども相当仕事を続けてやつて参つたのでございます。これは御承知通り日本食料塩が約百万トンといたしますと、その約半分はやはり輸入で、工業塩は全部を挙げて輸入にまつておつたのでございます。而もその輸入のうちの約半分は中共地区から輸入しておつたのでございまして、従つてふだんの備蓄等朝鮮、満州或いは関東州、北支といつたふうなところが、備蓄の代用にもなつたわけでございまして、これ又大した支障なく仕事を続けてやつて参りました。ところが朝鮮動乱に続きまして、中共の問題が起りまして、最近は中共地区からの約輸入塩の五〇パーセントが入らなくなつたということからいたしまして、而も昨年度輸入状況を顧みますと、昨年度年度替りの三月末は、約食料塩工業塩合わせまして百万トン程度備蓄があつたのでございます。ところがあの当時一番船も安く塩そのものも安かつたときでございますけれども輸入がはかばかしくなかつたのでございまして、結局今日になりますとその備蓄を全部食い潰して、そうして一——三月の第四半期におきまして、相当な赤字、約十五万トンと予定されたのでございますけれども、その程度工業塩赤字ということを予想ざれたのでございまして、そこでこれを使つております一番大きな需要者をここに大体パンフレツトにも差上げてございますけれども、御承知通り無論これはソーダでございます。ソーダといつてソーダ灰苛性ソーダ、そのほかのものでございますが、それよりはむしろこれをソーダ或いは苛性ソーダを使います大きな需要者といたしますと、今輸入出の大宗をなしております化学纎維、又実際の生活上必須の化学纎維、そのほかガラス、板ガラスそれから化学薬品、或いは食糧関係、まあそういう方面で痛くこれを憂慮いたしまして、むしろ塩よりは間接に塩の製品を使う面、これは御承知通り化学工業全体といたしまして、殆んどこのソーダ類を使わない化学工業はございませんのでありまして、そういう関係からいたしましていろいろ心配いたまして、ここで塩輸入促進連盟といつたものができまして、私が委員長を仰せつかつてやつておるのでございます。そんなふうでございまして結局いろいろ連盟ができましてから司令部にもケネデイ、マクダモツドそのほかのかたにお会いしまして、又政府のほうには安本長官通産省等首脳部のかたにも一々お目にかかりまして御了解を得たのでございまして、なお衆議院のほうは通産委員会の中の小委員会でも御承知願いまして、近く決議案ができる、こう考えておるのでございます。そこで私ども考えておりますのは、一——三月の第四四半期分でございます。これは若し切符を発行してそれだけのソーダ類が手に渡らないということになりますと、先に取つたものは切符が現物化いたしますけれども、遅れたものは空切符になるというような大きな支障が起るわけでございます。この点につきましては專売公社でも非常に心配して下さいまして、又政府筋もいろいろ斡旋して下さいまして、まあ大体において今先に申しました十五万トンに圧縮されまして極少量不足する程度だというふうなところまで運ぶのじやないかとこう予想できるような状態にまでもなつたのでございます。ところがこの来年度の二十六年度の塩でございますが、これは大体食料塩として一応百万トン、これは私ども仕事範囲外でございますからきておきまして、工業塩といたしますと、あとで政府筋からも御説明あると思いますが、私ども希望を相当圧縮されまして、約百万トン程度に恐らく通産省はこれをお認めになつておると思いますが、約百万トンぐらいかと想像されますが、その程度に圧縮しても是非必要ということになつておるのでございます。そこでこれから更に先ほど申しました昨年の三月から切換のときに持つておりました約五十万トン近くの備蓄、こういうものをやはりこういう情勢になりますと、なおさら備蓄の必要を痛感されますので、これを約五十万トン、結局六ヵ月分の備蓄ということにいたしまして百五十万トンの輸入要望、しておるのであります。そこで先ほども申しましたように、中共地区の約五〇%の塩が入らなくなるといいますと、この代りは結局準近海には殆んどございませんので結局は紅海地中海方面より輸入するほか方法がないのでございます。そとで生産力と申します。か、市場で大体買い得るものが約二百万程度、こう予想されるのでございまして、ところがこの塩全部が日本が買うということは相当困難を予想されます。又御承知通り今日の船の状態からいたしますと、航路が延びましたり、いろいろ塩自体が荷物の性質から申しましても非常に大きな懸念を持つわけでございます。そこでそういうことからいたしまして、それではその代り、或いは補充といたしまして、どこに求めるかということになりますと、やはりメキシコとか、或いは米国に求めるよりほかないのでありまして、而もこの方面でありますと、只今アメリカからいろいろの会社の社長も見えております。又近く見えることになつておるようでございます。この方面にも或る程度の一ヵ年とか或いはその以上にもなりましようが、長期的な契約でもできますならば、相当安定した或る数量輸入は可能かとこう考えておるようなわけであります。  そこで私ども要望にも申上げておりますけれども、今申しましたような情勢からいたしまして、先ず大体この外貨資金の枠を確保するということでございます。この点は一四半期分に対しても先ほどからも非常に憂慮しておりましたが、私ども司令部に参りましたし、そのほかいろいろ運動いたしましたが、とにかく先週の木曜日に米国或いはメキシコからドルで買うことが許可になりまして、なおギリシヤ、トルコからも、トルコのほうは多分塩代金だけかと思いますけれども、その方面の購入も許可ざれたのでございます。一応はこれでこの方面は解決できた恰好でございますが、なおこの後の情勢によりまして二百万トンの集荷物外貨資金の枠と邦貨の裏付け希望されるわけでございます。なお外貨資金といたしましても、今度の三月年度替りにおきます債務限度、これが二十億かと聞いておりますが、これでは塩の値段が大体昨年の上半期で十ドル見当のやつが最近は二十ドル乃至二十三ドルと想像せられます。約倍くらいになつております。来年度は十二ドル予算ができておるそうでありますが、これは大きく單価が変つて来ることになりますので、その辺に対する外貨確保とそれから今の限度資金の枠と、円の裏付けといつたことが当然考えて頂かなくちやならん、こう考えておるわけでございます。それからなお供給地でございますが、無論近海或いは準近海或いは紅海等近まから取ることは有益なことはこれは申上げるまでもございませんけれども、これが不安定でありますれば、少くとも或る程度安定した区域、アメリカあたりメキシコ等から或る数量のものの確保要望いたします次第でございます。  それからなお輸入決済方法、これは塩だけでなくて、外の面でもいろいろ希望が出ておるようでございますけれどもスターリング地域或いはドル地域そのほかの面でのこの決済方法の改善をお考えを願いたい、こう思うのでございます。  なお何としましてもこの輸送船腹確保でございます。これは申上げるまでもございません。一体二百万トンの仮に塩を輸入するといたしますと、ざつと計算して塩は五十万トン程度船腹が要るかというふうな計算にもなつておりますので、船腹確保をいたしたいのでございます。まあ大体から見まして、つまり塩といつたものは先だつて自立経済審議会にもこの問題が出たのでございますけれども、あまり皆さんの関心が薄いのでございまして、私ども是非これを食糧、小麦とか或いは石炭、鉄鉱石とか、綿花というのと同等並にこの塩の輸入というものにつきまして重点性を認めて頂きたい。まあ大体こういうことで私ども要望を申上げたい。こう考えておる次第でございます。  なお繰返して申上げますと、できればこの際若し仮に何か東南アジアでなくても、中東方面でも若し事故でも起りますと、到底紅海或いは地中海等からの輸入は不可能になりますので、成るべくこの際先ず優先しまして安定した供給地アメリカなりメキシコからでも或る程度塩輸入確保して頂きたい。これを大体今日希望いたしておくのであります。
  5. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 只今工業塩輸入確保について業界からの要望がございましたが、政府側ではこの業界要望に応えて現在如何なる促進策を具体的に講じておられるか。その結果として二十六年度見込はどうかという点について政府側から御説明をお願いいたします。
  6. 長村貞一

    政府委員長村貞一君) このソーダの問題は通産省といたしましても最も重要な問題の一つといたしまして、前々から格別努力をしておるわけであります。特に最近のソーダ事情から申しますと、申上げるまでもなくソーダ需要面、これが産業方面に亘りまして而も経済再建のため、或いは民生確保のために最も必要な各方面の欠くべからざる需要がございます関係上、需要量ソーダ生産確保するということにつきましては、格別努力をしているわけでございますが、問題は結局今日のととろでは、原料塩を如何にして十分に獲得するかということに相成るわけでございます。すでに業界からの話もございましたことと存じますが、今日の状況ではソーダ業界に必要といたしまする塩は全部輸入に待たなければならん状態なつておりまするので、結局輸入塩を如何にして確保するかということに帰することに相成つておるわけでございます。  先ず簡單需要方面から申しますと、本年度第四四半期計画といたしまして、ソーダ灰は五万トン、苛性ソーダ六万六千トンを生産する計画を立てまして、少くともこれに所要原料塩としまして、二十三万トンの塩を必要とする状態でございます。引続きまして昭和二十六年度におきましては、原塩といたしまして百六万トン程度の塩を是非とも確保したいと思つておるわけであります。これは後に申上げまするが、二十六年度の各需要面需要ということを中心にいたしまして勘案した結果さようなことになつたわけでございます。ただ御案内の通りに、塩は只今專売物資と相成つておりまするので、すべてのこの輸入日本專売公社によつて行われておるわけでございます。通産省といたしましては、日本專売公社と最も緊密な連絡をとりまして、專売公社によつて只今申上げました所要量の入手が確実にできますようにお願いもし、又お手伝もしているわけでございます。具体的の塩の手当、例えば船復状況、或いは価格状況等は直接の建前上その衝に当つておりまする專売公社から御説明申上げたほうがよろしいかと思つておりまするけれども、私共の知る限りにおいて概略申上げますると、二十五年度第四四半期所要原塩二十三万トンにつきましては、只今資料をお手許に差上げたと思いまするが、この資料の中の上から五枚目に昭和二十五年度一月乃至三月の塩需給見込という半ぺらな資料がございます。この数字にございまするように、大体いろいろと条件が惡くなつておる点が船腹の問題でありまするとか、或いは価格の面でありまするとか、条件が惡くなつておる面もございまするが、只今のところでは二十三万トンの工業塩確保する目標公社においても折角努力中であられるわけでございまして、今後の状況の推移も見なければなりませんけれども、何とかとの二十三万トンだけは是非とも今期中に確保したいという努力を続けておるわけであります。実施上若干これにつきましては量が欠けるという問題も起つておりまするので、これは更に公社と打合せましてかれこれやりくりをやりまして、何とかこの原塩確保いたしたいと思つておるわけでございます。  二十六年度関係につきましては、最後に二十六年度ソーダ灰苛性ソーダ需給計画表というのか載つておりまするが、これは経済安定本部中心になりまして関係当局が集まりまして、需要の面で申しまするならば或いは窯業でありまするとか、或いはパルプ部門でありまするとか、又纎維関係のスフ、人絹関係需要各種需要考えまして、この表にございまするソーダ灰につきましては大体需要面としては先ず二十六万トン、苛性ソーダについては三十五万トンの需要が各部門を総合いたしまするとあるわけでございます。それを只今までの何と申しまするか、実績及びその他各産業のバランスというようなものを勘案いたしまして、安本中心にして先ずソーダ灰については二十二万トン、苛性ソーダにつきましては三十万トン、少くともこの二十二万トン及び三十万トンの数字はこれは国として確保する必要があるという結論に達しました。これを目標にいたしまして計算いたしまして、一応百六万トン、これはランニング・ストツクも入つておるわけであります。これを目標にしまして、只今各種の手を公社を通じて打つておるという状態なつておるわけでございます。もとよりこのほかに食料塩の問題もございますので、塩の輸入数量としてはこれ以上の数字になるわけでございます。工業塩特にソーダ灰苛性ソーダ所要塩としましては、これを目標にいたしまして各種の手を打つておるわけであります。  塩の輸入状況につきましては、御承知通り只今までは中共塩、その他の近いところから参りまする塩が大部分を占めておりましたが、中共塩はこの各種事情から輸入が困難になつておりまするし、又台湾からの塩は輸入し得るといたしましても、数量的に多くを期待し得ないのでありまして、一応大部分のものを遠くの海から参りまする遠海塩にまたなければならんわけでございます。特にこれらの点につきましては、船腹の不足の問題がこれは各物資共通事情かも知れませんが顕著になつて参りました。又船賃が高くなつて参りました関係公社輸入もいろいろと困難が増しておるようでございますが、只今公社中心といたしまして船腹確保、及びでき得る限り広く市場をあさりまして、この所要塩確保するよう今まで折角努力中なわけでございます。  一方それが資金面におきましても二月の八日でございましたか、いわゆるドル地域のA・Aシステム自動許可制許可になりましたので、これに対し資金面には相当のプラスになるという考えであるわけでございます。併しながらいずれにしましても全般的な状況から申しますると、この計画を達成するまでにはなおよほど努力しなければならんと思うのでございます。これらは私どもといたしましても今後更に具体的にいろいろと考えて、具体的な手を打つて参りたいと思うわけでございます。  なおこういう状態でございまするので、今後の輸入状況から考えまするならば、相当数備蓄ということもやはり考えなければならんかと思つております。この点も公社と相談いたしまして今後の措置をとつて行きたいと思つております。
  7. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 只今大蔵省日本專売公社からお見えになりましたですが、只今工業塩輸入に関して各省の関係する点を一通り二十六年度見通しそのほかをお話し願いたいと思います。先ず專売公社のほうのかたから。
  8. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) では塩の輸入関係につきまして最近の状況並びに明昭和二十六年度の大体の計画等について、先ほど通産省化学局長お話と重複する点もあろうかと存じますが簡單に申上げて置きます。  今年度の塩の輸入の点からでありますが、昭和二十五年度の当初の予算当時から、途中情勢の変化に応じて補正予算段階もございましたが、結局において最近の輸入原塩数量は七十万トンを目標目下努力をいたしておる状況でございます。七十万トンを確実に入手いたしますると原塩需要面、主としてソーダ用原塩需要、年間を通じまして七十五万トンという要求が完全に充足し得るということに相成ります。目下七十万トンの輸入を実現できまするように極力努力を就けておる状況でございますが、すでに船の手配も完全に済んだ、これは確実に入ると目される数量が約六十七万トンであります。残り三万トンについてなお折角これが実現をいたしまするように連日努力を続けている最中であります。何とかいたしてこれを実現するように持つて行きたいと思います。恐らく七十五万トンの原塩配当は可能であろうと、かように考えております。  そこで更に明昭和二十六年度に至りました後のことが供給につきましてもいろいろと問題が予想されるわけでありますが、目下のところ主としてソーダ工業用の面に向けまする数量見通し等から言いまして、又その他一般食料用等に配当いたしまする原塩というような見通し、又国内生産数量等から勘案いたしまして大体来年度としては百四十万トン程度原塩輸入が必要であろう。更にこういう時代になつて参りましたので今後の非常な事態と申しますかに対処いたしまするためには塩につきましても、ほかの重要物資と同じように備蓄的な輸入をいたす必要があろうと考えまするが、その辺の事情考え、又塩の世界各国供給源供給力等を勘案いたしまして百四十万トンの来年度需要のほかに、備蓄輸入として大体四十万程度が適当でもあり又必要ではないかと、かように考えまして而もこれが輸入を成るべく早期に年度の最初の期間に実現いたすというような気持で目下着々契約も進行いたしております。又契約をいたしますにつきましては、こういう情勢でありますので、ただ單に契約をいたすというだけではなかなか安心がなりませんので、できるだけ具体的に船を確保するということに重点を置いて進行いたしておるような状況であります。この輸入の問題につきましては最近までいろいろと困難な情勢も介在いたしておりまして、特に外貨予算の点でこれがフアンドの決済面等に困難もあつたのでありますが、極めて最近になりましてその辺の関係も解決いたしまして、少くとも為替面については目下この塩の輸入については障害が除去されたという段階でありますので、現在の段階としては船腹確保いたすということが一番大きな中心点となりまして、この辺について今極力努力をやつておるような状況であります。  大体現在の塩の輸入計画公社としてやつております状況簡單に申上げた次第であります。
  9. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 大蔵省から何かありますか。
  10. 久米武文

    政府委員久米武夫君) 特別にはありませんが、確認の発言をいたすならいたしますが。
  11. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) それでは只今政府側発言に対して参考人のほうに何か御発言がございましたら御発言を願いたいと思います。
  12. 池田亀三郎

    参考人池田亀三郎君) お尋ねでもいいですか。
  13. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) お尋ねでもいいです。
  14. 池田亀三郎

    参考人池田亀三郎君) 村岡さんの百四十万トンの輸入というのは、このうち食料塩工業塩の内訳を承知したいんですが。
  15. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 来年度のこの供給数量については今申上げた通りでありますが、これは食料塩工業塩にどういう工合に配当いたすかという点につきましては実は目下のところ最終的な結論には至つておりません。関係方面と御相談を今しておる最中であります。大体においてソーダ工業用に充てる分といたしましては百四十万トンの輸入、並びに従前の持越等のうちから大体百万トンというものをソーダ工業用に充てる、その他の一般食料用につきましてはその残りを全部充てるわけでは勿論ありません。味噌とか醤油とか主として業務用方面に向けるものとして必要な数量を充てて参りたい。大体そのように考えております。
  16. 池田亀三郎

    参考人池田亀三郎君) もう一つお尋ねしたいのですが、国内生産はどういうふうになつておりますか。
  17. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 供給の大きな一つの面であります国内生産のほうでありますが、現在の設備能力から申しますと、大体六十万トン程度能力があるのでありますが、労働条件とかいろんな要素がありまして、実際の生産数量といたしては本年度においての実績から申上げると、大体四十二、三万程度、これは実は御承知の昨年夏、秋にかけてジエーン台風キジア台風というように台風の被害がありましたために、当初の予想に比して十万トン内外の減收を来たすというようなことのために、四十二、三万トンというところに落着きましたのですが、明年度においては一応予算上は国内の普通の塩業者における生産が五十万トン、ほかにこれは公社直営工場がございますが、このほうで二万トン合わせて五十万トンを一応予算上は国内生産数量として予定しておりますが、今申上げましたようにいろいろな困難な事情もございますので、この五十五万トン或いは五十七万トンの生産を実現いたしますためには相当な資金面資材面等において努力がいるんじやないかと思いますが、いずれにいたしましても五十万トン以上五十五万トンという線でこれだけを予定いたしております。
  18. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) それでは船腹問題がこの議題中心のように考えられますが、工業塩輸入のための船腹五十万トンの確保ができるかどうか、その点について石井部長から御説明をお願いいたします。
  19. 石井由太郎

    説明員石井由太郎君) 塩の輸入計画を達成いたしますための船腹事情でございますが、御承知のごとく近海塩に依存することが非常に困難になつて参りました関係上、塩の輸入を非常に遠隔の地に仰がねばならんように相成つて参つたわけであります。パーセンテージをどのように見るかはいろいろと問題がございまするが、供給源的に申しますれば大体近海に依存し得るものは五十万トン程度近海と申しますると台湾、シヤム、仏印、それからインドネシアを含めてでございます。爾余の給源はことごとく地中海でございますとか、印度洋、紅海方面乃至は北米西海岸、オレゴン州といつたようなものを期待しなければならんようになつておると思うのでございます。只今村岡局長からのお話では百八十万トンの輸入を達成するという目標を御説明つたように伺つておりますが、百八十万トンといたしますると大体船腹量といたしまして、少くともその半分の九十万トン見当を紅海地中海方面に仰がねばならんようになると思いますので、平均いたしましてこれに要しまする船腹が三十万トンと相成ります。爾余のものが北米西岸並びに近海から求められるといたしまして約二十万トン、合計いたしまして百五十万トンの船腹確保いたさなければ百八十万トンの塩の輸入計画が達成せられないことに相成るわけであります。これを達成いたします方途といたしましては、或いは本邦の船腹を拡充いたしましてこれを遠隔の地方にオペレートするということ乃至は買船等を行う、又は傭船をするということが考え得るのでございますが、他の貨物と違いまして、塩において致命的な問題点は地中海、紅海といつたような非常な遠隔の地からその貨物を求めまする関係上いわゆる片荷折返し航海では非常に高い運賃に相成るのではないかと思います。一般に申しております片荷航海で採算の合いますベース、現在では大体五千マイル見当の地域がその範囲だと考えるのでございまするが、塩におきましてはその限度を超えました地域に、或いは八千海里なり或いは一万海里近い地域に給源を求めておりまする関係上、若し無理をいたしまして船腹確保を図りますれば、やや安定性はございませんけれども出来値の運賃で積んで参ることに比べまして、非常に高い運賃になるということが言い得るわけでございます。従いまして塩の輸入確保するということにつきましては、輸入の安定性に主眼をおくか、或いは運賃の低いところに主眼をおくかによつて見かたが異なつて来ることが、船腹の上から申すと言い得ると思うのであります。現在の状況は曾つて七ドル見当と予定されておりました紅海方面からの運賃が十五ドル、地声海が十六ドルを超えていると思われるのであります。併しながらこのような遠隔の地から持つて参ります運賃につきましても、若し現在め定期傭船のベースを採算いたしますと、片荷航海ではなおこれよりも高くなるコストを払わねばならなく相成ります。そこが塩の最も需給に安定性を欠くところでありまして、政府乃至は国家といたしまして肚をきめまして船腹の固定的な確保を図るか、それともやや安定性は欠くけれども可及的に安い運賃で持つて行くという点に主眼をおいて考えられるということのいずれかに重きをおくことによつて今後きめて行かねばならんものと考えまして検討中でございます。以上簡單でありますが。
  20. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 委員の各委員御質問がございましたら御発言をお願いいたします。念のために申上げますが、只今出席の政府委員は、通産省の化学局長と同じく経理部長、それから專売公社の塩脳局長、大蔵省の監理官でございますからお含みおきをお願いいたします。
  21. 古池信三

    ○古池信三君 先ほどの化学局長さんとそれから專売公社のかたとの御説明のうちで、数字に食違いがあるように感じますのでお尋ねをいたしたいと思いますが、それは備蓄用塩の使用量についてであります。專売公社のほうの御説明では四十万トンということであつたのでありますが、只今お配り願つた通産省のほうの資料では五十万トンとなつておるのですが、この食違いはどういうふうな……。
  22. 長村貞一

    政府委員長村貞一君) お答え申上げます。備蓄の問題につきましては、先ほども申上げましたようにこういう情勢でございますので正規の需要量に対しまする輸入のほかに相当数量の備蓄考えなければならんと思つております。でき得れば数字として五十万トン、つまりこれは大体大ざつぱに申しまして二十六年度ソーダ関係の塩が半ヵ年くらいの分であります。半ヵ年ぐらいの備蓄は期したいという希望で以て、差上げました表としては一応全体の中の一つとして書いて置いたわけであります。公社では只今まず四十万トン程度までは備蓄する御計画を持つておられる。この五十万トンは従いまして私どものほうの年間の需要量から割出しました希望数量という、こういうふうにお含み置きを願います。
  23. 古池信三

    ○古池信三君 この備蓄量につきましては業界のかたはどうお考えなつておられるか。業界のかたの御意見をちよつと伺います。
  24. 佐野隆一

    参考人(佐野隆一君) この備蓄の問題でむしろ私伺いたいと思いますのは、この四十万トン乃至五十万トンの備蓄ということは、ただ備蓄というものは年度末にこれだけたまればいいというお考えでございますか。私どもはこういう船腹の非常な困難な時に備蓄は常に実需と同時に、これは何回かに分けた形で備蓄といいますか、若し万一船が欠航された、さようなときにすぐにソーダ工業の工場の作業に影響が来ないように備蓄を細かく分けて実需と一緒に備蓄を持つて来て頂くという備蓄であるか、これは年度末これだけたまればいいという備蓄であるか。これを一つ公社のほうのお考えを伺いたいと思います。
  25. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 結論から申上げますと、やはり年度末に四十万トンという考えかたよりも、極力早期にできるだけ多量輸入いたして前広に塩の数量も確実にさせて置くというのが理想でございまして、ただ現実問題としてなかなか現在やつております船の手配にいたしましても、計画の進行上から申しましても、なかなか理想的なそういう体制はすぐには実現できないと思いますが、成るべく早い機会にそういうような体制に持つて行きたいというような考えでおります。
  26. 小野義夫

    ○小野義夫君 このソーダ灰原料塩は、船腹、この運賃関係と共にますます高騰の一途を迫るのですが、これと製品価格苛性ソーダ若しくはその他塩素中心の製品との価格政策、並びに今後それに関する統制方針について一つ承りたいのでありますが。
  27. 長村貞一

    政府委員長村貞一君) 只今の問題につきましては、実は現在物価庁その他の関係で集まりまして相談をいたしておるところでございます。御承知通り原塩価格ソーダ灰なり或いは苛性ソーダの非常に大きな部分を占めるわけでございまして、従いまして若し現在ソーダ業界に出しておりまする塩の値段が運賃の高騰その他によつて変るということに相成りまするならば、自然そこに製品の価格にも影響を及ぼすということは、私は筋から言つて当然ではないかと思う次第でございます。それに応じまして或いはそれの需要面でありまする最終製品のほうの価格にも、或いは影響を及ぼすこともあろうかと考えておるのであります。この辺の点につきましては御承知通り只今まだ現に入つておりまする船賃の状況等もまだ動いております。従つて原塩価格等につきましても、まだ最終的な結論を得ておりません状態でございます。これらを見合いまして、関係方面集つて妥当な線に相談をまとめて参りたいと考えております。
  28. 加藤正人

    ○加藤正人君 戰時中には政府が補助金を出したりして民間の塩の業者が製塩をやつておりましたが、今後ああいうふうな計画を又されるようなお考えはあるのでしようか。
  29. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 国内の塩の生産につきましても先ほど申上げましたように、現在の生産能力からいつて食糧用の需要数量も賄い得ないというような状態でありますので、できるだけこれが増産を図つて、少しでも多く食糧用の塩を国内生産で賄つて行く必要があると思うのでありますが、ただそのためにこの前の戰争中、終戰後にやりましたような設備に対する補助でありますとかということは、最近現在の実情からいたしましては極めて困難であります。むしろ不可能ではないかと思つておりますが、昨年或いは一昨年頃から公社としても生産設備の改良につきましては、極力これが推進を図つておりまして、業者等もだんだんと、例えば古い方式を新らしい方式に変えるというようなことをやつておるのでありますが、その際の資金はやはりこれは補助でありませんで、主として一般金融機関からの融資に仰ぐという方法で賄つてやつております。すでに今年度におきましても数億の金が一般金融機関から出されておるわけであります。そういう線に沿つて金融のほうの途をつけてやるというような方向で極力増産の体制を整えて行くという考え方で目下進んでおります。将来におきましても根本の考えかたはやはり補助ではなくして、必要な資金はこれは必要な程度において、又できるだけ有利な条件において融資を図つてやるというようなことによつて増産を推進するという方向が根本的な考えかたになるのではないかと、かように考えております。
  30. 古池信三

    ○古池信三君 只今お話がございましたが、国内塩の生産につきまして、この数字を見ますと二十年、二十二年が最低でずつとその後年々向上しておるようでありますが、二十六年度国内塩の生産計画はどんなふうに考えておられますか。ちよつとお尋ねいたします。
  31. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 二十六年度予算の上で先ほど申上げましたように、一般の業者の生産で五十五万トン、それから公社が直営いたしておりまするのは三田尻にございますが一工場だけでございます。このほうで二万トン、合せて五十七万トンというのを予算上の計画数量といたしておりますが、現在の設備、現在の稼動状況から申しますると、大体これは勿論天候等の状況も非常に大きな要素になりますのでその辺の関係もございますが、大体五十万トン前後が普通の状態における見通しとして立つところではないかと思つております。従いましてこれを相当程度に採算の実を挙げますためには、いろいろ機械の改良とか、補修とか、又塩田面につきましても戰争中に相当放任されておりますので、鹹水採集の面における塩田面の補修というようなことにつきましても、極力手を加えるということをする必要がありますが、そういう諸般の措置を講じましても現在の設備でぎりぎりのところ大体七十万トン程度が最高のラインじやないかと思つております。これを実現いたすためには、今申しましたようないろいろな条件を迅速にしてやる必要がある。
  32. 古池信三

    ○古池信三君 終戰直後に比べますと、燃料事情なんか非常によくなつて来ていると思いますが、あの当時一時電気製塩が非常に盛んでありまして、その後電気製塩は非常に制限を受け、特に高能性のものだけ若干許されたように承知いたしておりますが、現在は電気製塩のほうはどんなふうになつておりますか、まあ今後も性能のあるものについては或る程度奨励して続けて行くという御方針ですか、どうですか。
  33. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) お話のように終戰前後に、数から言いまして相当多数の業者が電気製塩が認められまして、我も我もと設備に着手いたしたわけでありますが、設備着手の当時は電力事情等も極めてよかつたために、そういう機運で動いたのであります。さて実際設備を完了してやるという段階になりましてとたんに条件が変つて参りまして、うまく行かんということで、現在本当に稼動しておりますものは、電気製塩として動いておりますものは極めて僅かで、むしろ五本の指を以て数えるに足らんというような状況であります。ただ今後本当に増産を積極的にやつて参りますという点から申しますと、どうしても電気製塩と申しますか、電力を基礎にした製塩方法というものが当然取上げられなければならんと思いますが、現在のような電力事情ということから言いますと、その辺に格段の実は措置がとられない限り、電気製塩の採用ということは、多多この面で困難があるのじやないかと、かように考えます。
  34. 境野清雄

    ○境野清雄君 先ほどお話で聞きますと、輸入が七十万トンに対して、船の手配済みが六十七万トンある。これは成績はいいようですが、別に塩でなく、すべての輸入物資が最近買付したものと、現品が入つて来るというものにズレが相当あるのでありまして、三月末に至つて総体の買付に対しては四〇%、五〇%が現物が入つて来るというようなところじやないかということも、この間何か本で見たようでありますが、そういうような目から見て、塩が実際船の手配済みをしたという数字の上でなく、現実にどれだけのものが入つて来るのか、仔細の見通し、その辺を承わりたいと思います。
  35. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 先ほどすでに船の手配済みのものが六十七万トンと申上げましたが、そのうちすでに現実に入荷いたしましたもの、二十五年度を通じて第一四半期から申しますと、第一四半期に三万八千七百八十トン、第二四半期に四万一千トン余り、第三四半期三十一万七千トンということで、昨年末までに四十万トン実現いたしております。又一月に入りましてから、一月中に約六万三千トン、二月、三月の先ほど申しました船の配船済みのもの、二月において十一万五千トン、十五艘、三月において十三万一千トン、十三艘ということでありまして、私の先ほど申上げました六十七万トンという数字は、船が完全に手配されて、まあ従来の実績から言いましても、完全に一〇〇%実現するという数字の内容のものであります。
  36. 境野清雄

    ○境野清雄君 大体この手配を済ましてから、そういうふうに入つて来たというものは、まあ早いもので二ヵ月くらい、遅いものは六ヵ月くらいかかるというお話でありますが、塩に関しては買付しましてから、実際入荷までの期間というものは大体どのくらいでございますか。
  37. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 昨年の十二月の非常に情勢が惡くなつて参りました後とその前と、やや契約のやり方等も違うのでありますが、普通の場合ですと相当長期に亘る契約を毎々やつておるという状況でありますから、契約をやつてから現実に荷物の着くまでに、相当の時間的に期間があるのは普通でありますが、最近はとにかく早急に物を入れるというのを先ず主眼といたしております。場合によりますと、今契約をやつて、来月船積みをするというようなものもあります。なかなか困難ではありまするが、極力早くこちらに到着するというところに重点を置いて契約はやつております。平均して何ヵ月というようなことを今はつきりと申上げる資料も実はございませんが、契約いたしましてから、こちらに現物が到着いたしますまでの間の期間については、早いものについては二月先、或いは三月先というようなことで結構契約ができておるし、又現実に物が入つておる状態であります。
  38. 境野清雄

    ○境野清雄君 こういうような緊急を要する物資に対して、例えば船がないということは、これはほかの輸入物資も同じことですが、大体そういうものに対して現地備蓄と言いますか、生産地の近海方面なり、或いはその他の方面で現地に買つて持つておつて、船の都合さえ付けば直ちに積めるという緊急措置は講じておりますか、おりませんか
  39. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 現在まで今お話のあつたような措置は講じておりません。
  40. 境野清雄

    ○境野清雄君 今後とも、先ほどどなたからか質問があつたように備蓄というようなことは、実際プランで年度末に四十万トンの備蓄があつても何もならない。当初になければ工場経営その他は困難になつて、一年間の総体の計算が、数字は合いましても、工場自体としては非常に危險を感ずるような状態であるし、又ここにも「ソーダ原料塩に危機」という本も出ておる状態でありまして、そういうような関連から言いましても、今後現地で買付けて置いて、現地備蓄をするというようなことをやるようなお考えはありますか、ありませんか。
  41. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 今まで特に最近私どもの一番注意してやつております点は、要するに現物を早く内地に持つて来て、自分の手許に置くという点か一番大事な点であると考えております。この契約をやつて各生産地において保有するというようなことよりも、先ず現物をこちらへ持つて来るというための措置、船腹確保とかいう点について動いております。今お話のような点については将来船のほうの手配が、これは完全にできるというような見通しが付きますれば、或いは生産地に保有するということも可能かと思います。目下のところはさような考え方をいたしておりません。
  42. 境野清雄

    ○境野清雄君 塩についてはよく知りませんが、大体その他の輸入物資というものは、六月の朝鮮動乱後、日本自体としては大いに備蓄用として買付をしなくちやならないのを、これはもう政府輸入失敗で、そのときのものを今盛んに買付をしておるような状態で、価格も非常に値上りしておるのですが、塩のようなものに関しては是非一つ現地備蓄というものが、是か非かわかりませんが、成るべく早く入れないというと、これはいろいろの工業面に影響を来たすので、何とか従来の形でなく一つ輸入を促進するようにもう少し考えて頂かなければ、なかなかこれはいつまで行つても輸入が解決しないのじやないかと思うので、その点は一つ格段の御努力を願いたいと思います。
  43. 加藤正人

    ○加藤正人君 中共塩というのはこの頃諦めておるのですか。
  44. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 中共の塩は二十五年度中を通じまして、契約としては約二十万トンいたしました。そのうち現実に入りました数量が八万三千トンであります。残り数量は、これはいずれも最近の情勢に照して実現不可能であろうと考えております。
  45. 加藤正人

    ○加藤正人君 石炭の方面でも開らん炭に話合のものが残つておるのを、最近絹布を供給することによつてバーター制の形式で相当入るようになつたという実例があるのですが、向うは非常に綿布を欲しがつておるのですから、そういう話もしいいわけです。開らん炭に対する綿布のバーターのように、塩に対しても綿布のバーターで、最近我々は開らん炭をとるために相当手持の綿布を出した経験がありますから、そういうことが若しできるなら、少しでも余計に、少しも早くとりたいという要請がある以上、一応御研究になつたらどうかと思います。若しもそういう見込があるようでしたら、私は業界を説いて綿布を出すことの努力をいたしたいと思つております。御研究願います。
  46. 結城安次

    ○結城安次君 ちよつと境野君の御質問に関連してお伺いしたいのですが、今專売公社では塩を買つてから船の手配をするのですか、船が手配できてから塩を買うのですか、どちらでしようか。
  47. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 原則的なやり方としては昨年の秋頃まで、情勢が惡化しないうちは先ず契約をやつて、それから船を手配するというのがこれは普通のやり方でもあろうかと思うのでありますが、最近では先ず第一何より船腹確保ということがなければ買付ができないという状態にありますので、とにかくこれだけのこういう船が、こういうふうに何日何日に出帆するというようなことを前提にいたして契約をやつております。
  48. 結城安次

    ○結城安次君 あなたがたのやり方も又一つ方法でしようが、例えばこれを一——三で買つて置くとか、向うへ四——六で買つて置く、そうしてそれから先に船腹を用意するということもできますし、ものがなければ船があつたところで仕方がないので、日本としてはどうしでも七十万トン必要というならば、七十万トンまでは買付けてもいいではないか、而もシツプメントは或いは延ばす、延してもいいでしよう。ですからどんどんあるものは買つて、そうして船腹といつても満船ばかりが船腹ではなくして、場合によつては積合せというもので五百万トン、千トンと、あいておるところに持つて行くということをやつて、そうして船会社あたりに操作させたら、もつとどんどん入るのじやないかと思いますが、そういう買付はどうですか。
  49. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) ちよつと私先ほどの話を間違つて申上げたので訂正さして頂きますが、最近の情勢としては、とにかく船がきまつていないから安心できないということは確かにお話通りでありまして、本当に確実なそういう話があれば、それは採用するということでありますが、同時に勿論今のお話のように六ヵ月先、七ヵ月先のものをまとめまして、十万トン、十五万トンというような数量契約をいたしております。勿論その十万トン、十五万トンにつきましては、その準備について船の手配が付いておるというわけじやありませんので、そのとき、そのときの契約をいたしまして、更にそれがきまれば、その取決めに基いてこちらが相談をいたすというようなこともやつておりますので、契約としてはお話のように相当長期にまとまつた数量でやつております。
  50. 結城安次

    ○結城安次君 その契約は外国商社を通すのですか、或いは日本の商社か或いは直接に專売公社が向うと契約するのですか、どちらですか。
  51. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 現在の塩の輸入は塩の專売法に基いてやつておるわけでありますが、專売法に上ります塩の輸入は、公社或いは公社の委託を受けたものでなければ輸入することができない、まあそういう建前になつております。実際の運用は内地の貿易業者が介在いたしております。貿易業者が先方の業者との間に話を進めまして、相当程度具体的なものになつて参りますと、それを公社に持つて参りまして、これを買いたいのだが、輸入したいということの相談を持つて来るわけであります。そこで公社としては諸般の状況に徴し、これは最も必要があるということに確定いたしましたならば、それを輸入業者に対して輸入の委託をいたすわけであります。それに基いてこの輸入商社の名前において先方と契約いたすという方法であります。
  52. 結城安次

    ○結城安次君 そういう筋で行くのが当り前と思いますが、併し民間或いは外国の商社がアルジエリアに塩がある、ハイフオンに塩がある、ポートセツに塩がある、これらを買つてくれれば、年に七十万トンや百万トンどころじやないと思うのです。或いは申込みはこれぐらいしかないのですか、專売公社は七十万トン以上は買わないのですか、あすこは幾ら、こちらは幾らと配分してやつたらいいのじやないですか。
  53. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) お話のように海外の業者からその都度話があり、その数量を集積いたしますならば相当な数量になるのでありますが、公社といたしましても、従前の長い間の輸入実績なり、或いは又そのときどきの向うからの報道に応じまして、どこそこの地域から何万トン、どこそこの地域から何万トンというような大体の供給力と申しますか、そういうものの算盤が大雑把でありますが、出て来るわけであります。その数量がやはり今申したようないろいろな角度から検討した結果の集積した数字は、やはりそうむちやくちやに大きな数字ではありませんので、極力やりましても、先ほど申したような、百八十万トンとか、二百万トンとかは、いろいろな条件を加味した供給力の集積じやないかと、さように考えております。
  54. 結城安次

    ○結城安次君 それで一応二十五年度を七十万トンと押えたのは、金融の関係とか、或いは船腹関係ですか、或いは内需の生産がこれくらいであれば、丁度ほかの産業とのバランスがとれるとか、そういう点はどうなんですか。
  55. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 二十五年度の当初予算に組みましたときには、実は輸入数量が六十万トンでございました。と申しますのは、全然最近の情勢とは異なつておりまして、何ら緊急的に買付けをいたすというような新らしい要請はなかつた当時であります。当時としては、例えばソーダ工業用に要します原塩数量を六十五万トンあればいい、そのうち昭和二十四年度、前年度から持越しの原塩の手持ちが約四十八万トンあるというような関係で、大体六十万トン輸入すれば結構需給のバランスがとり得るというようなことで予算を組み、又そういうことでやつたのであります。たまたままあ六月になりましてから、あの朝鮮事変も起り、又十一月、十二月に亘つて急に情勢も惡くなつたということで、その情勢が変つたについて、それに対応して行く手が、実はその当時になつては非常にまあ困難な情勢なつて来たというので、当初と最近の情勢とは大分事情が変つて来ておると思うのであります。
  56. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) ちよつとお伺いしたいのですが、さつきは日本化学の池田参考人から、約二百万トンの塩を輸入したいというようなお話のように伺いました。それから化学局長は百六万トン輸入する計画であると、それに塩脳局長は百四十万トンが工業用で、全額で四十万トンを備蓄用として、合計百八十万トン輸入したいと、こういつた大体お話つたのですが、化学局長にお尋ねしたいのですが、百六万トンというのは、どういうものを以て百六万トンとおつしやつたのですか。
  57. 長村貞一

    政府委員長村貞一君) お手許に差上げてございます資料に概略数字が計上してございますが、二十六年度ソーダ灰及び苛性ソーダの各需要部門、スフ、人絹、窯業その他各需要部門需要から逆算いたして参りまして、必要なソーダ灰なり苛性ソーダを一応安本中心として考えで見た数字が、只今申しました百六万トンという数字が出たわけであります。もとよりこの中には先ほども申しましたように、約六万トンのランニング・ストツクが入つております。それを除きますと、百六万トンになるわけでございます。
  58. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) そうしますと、この中に備蓄用は入つていないのですか。備蓄用はどのくらいですか。
  59. 長村貞一

    政府委員長村貞一君) 五十万トン希望いたしております。
  60. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) そうしますと、あなたは合計して百五十六万トンとおつしやつたが、村岡塩脳局長は百八十万トンとおつしやる。それから経理部長は……どうも違うようですけれども、その辺は各官庁で連絡をとつておいでになるのですか。
  61. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 今化学局長が申しました需要量としての御希望が百六万トン、それから備蓄用として五十万トン希望するという点でございますが、私のほうから申上げました数字は、五十万トンの備蓄用として考えておられる数字が四十万トン、それから百六万トンという数字にそれに対応するのが百万トンということでございまして、若干の違いはございますが、先ほど来申上げております供給減の関係とか、その他から推して、大体その数量が可能であり、又妥当であろうということを申上げてうおります。勿論通産省方面、その他関係方面とは十分連絡をとりました上での数字でございます。
  62. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) それでは次に日本ソーダ工業会の会長の佐野君に、何か参考人としての口述をお願いいたしたいと思います。
  63. 佐野隆一

    参考人(佐野隆一君) いろいろと皆さんの御質問も伺つておりますし、又御当局の御答弁も伺つておりますが、申上げるまでもなくソーダ業界の現状は、まあ終戰後非常に整備も進みまして、只今左でのお話があつたように、ソーダ灰二十六年度二十二万トン、苛性ソーダ三十万トン、これを生産することに対しましても、業界の整備は灰においてもなお且つ二十二万トンの灰を作るので、せいぜい六〇%の稼動率である。又ア法ソーダのほうの苛性ソーダにおきましては六〇%、電解ソーダ苛性ソーダにおきましては七五%くらいの稼動率にしかならないくらい、業界のすべての設備方面の整備はできております。なお二十二万トンのソーダ灰並びに三十万トンの苛性ソーダも、大分これは私どもほのかに聞くことでございますが、業界方面、化繊、ガラス、パルプ、紙その他すべてのソーダを使う需要方面の申込から見ると、相当御当局でも圧縮されておるようであります。非常に足りない。アメリカから入るのではなく、むしろアメリカ方面へもソーダ灰なり、苛性ソーダの註文が殺到しておるような状態でございますから、塩さえ入れて頂けば、もつともつとたくさんのものができる準備ができておるということを申上げまして、少くとも二百万トンの輸入確保して頂きたいということを申上げて、お願いいたす次第でございます。
  64. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) それから一緒に一つ化学纎維方面から賀集さんの御意見ございませんでしようか。
  65. 賀集益蔵

    参考人(賀集益蔵君) 化学纎維の業者としては、塩は直接の原料ではございませんが、苛性ソーダを大量に使う関係上、塩に換算して約三分の一の工業塩化学纎維に使うようなことに相成る次第でございます。過日来塩の獲得に対して非常に憂慮して参りましていろいろの方法で塩を節約する。言換れば苛性ソーダを節約するというような方法なり、いろいろ考えたのでございますけれども、これは化学工業と、しては基礎のものでありますから、他のものでこれを代替することがどうしても不可能であります。我々としては製品の原価の構成から塩に逆算いたしますと、塩の原価の構成は四%ぐらいでありまして、原価には大して大きな影響がありませんが、併しこれがないということになると、製品全部が完成いたしません。如何にパルプのほうで我我努力いたしましても、硫黄に努力いたしましても、この苛性ソーダがなければ製品が完了いたしません関係上、非常に憂慮して、消費者として苛性ソーダの業者のほうへお願いもあるし、又お手伝いもして、今日まで参つたような次第であります。それでありますから、どうしても来年度では十六万トンの苛性ソーダ化学纎維のほうに使われると思うのであります。そういたしますと、苛性ソーダの約二分の一以上のものが化学纎維のほうで使うことに相成る次第でありまして、重要な原料としてこれは確保して置かなければならんものでございます。  ここでちよつと私がお伺いしたいのですが、先ほど加藤委員からのお話にも開らん炭が綿布と代つて輸入されるというようなお話を承わりましたが、現在我々のところに外国の相当しつかりした商社のかたから、化学纎維製品の筋のわかつたものを出してくれるならば、塩二十万トンほどとバーターのような形でするということを、丁度昨日から今朝にかけてお話がありましたが、若しこういう問題がありとするならば、塩脳公社としては、我々はどういう手配をしたらよろしうございましようか、それを伺いたい。
  66. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 中共からの塩の輸入については、先ほどお話が出ましたように、いろいろな点で希望が薄いように考えますが、実は今のお話にもありましたが、公社のほうへも最近でもこういう品物、纎維でありますが、こういう纎維製品を出してくれれば、自分のほうは出したいというようなことを、向うの側の業者の代表が参つて申入れをするのがだんだんございます。だがどうも今までの経緯から見まして、なかなか実現に至るまでには紆余曲折もあり困難が伴う。殆んど余り期待ができないというようなのが従来の我々の経緯からいつての感じでございます。勿論話がうまく運びまして、現物が入るということになれば、これに越したことはないので、そういう内容の話ですと、これは十分考えて見たいと思います。一応その枠の問題といたしましては、中共の塩は計算に入れませんで、若し入れば、それだけ別のプラスとして考えるという考え方であります。若し具体的ないい内容の話でありますならば、よく伺いまして、政府のほうでも善処いたしたいと、かように考えます。
  67. 賀集益蔵

    参考人(賀集益蔵君) 私のほうも相当信用のある外国商社でありますけれども、彼の話でありますから、あやふやであるというようには考えておりませんですが、それではそういう話に乗つて話を進めても、勿論これは塩脳公社のほうへはよく連絡いたしますから、差支えないと思いますが、如何でございますか。それからもう一つお伺いいたしたいのでございますが、これはまだはつきりはいたしておりませんが我々が今までの取引の関係上からよく起る問題でありますが、私らがパルプを海外から買うには長期契約をいたします。長期契約によつて値段はその都度のきめでありますけれども、通常契約といたしましては長期にいたしております。たまたまアメリカのほうで、これは太平洋沿岸でありますが、塩の長期契約をしてくれるなれば、日本向けのものを一定数量契約してもよろしいと、こういう話がありました。これらに関しては公社のほうではどういうふうにお考えになりますか。長期契約ができるものでございますか、できないものでございますか。これは一般我々の原料を確保する建前から考えまして、よくある例でありまして、これが完成いたしますと、比較的安全に目当ができるわけなんであります。値段はそのときのコーテイシヨンで来るわけであります。これに対して塩脳公社のお考えは如何でございますか。
  68. 村岡信勝

    説明員村岡信勝君) 従来の輸入実績から申しますと、アメリカからの輸入は実は非常にフレートが少いのでありまして、昨年一昨年とも若干の輸入がございましたが、ほかの地中海、紅海地域等に比べますと、殆んど見るに足らない実績でございます。こういうふうに時代が変りまして、中国を中心といたしまする、特に近海塩が非常に絶望に近くなつて来た際には、やはりアメリカ中心としまする米州地区からも、これは相当の数量を期待する必要があろうと考えます。実は極めて最近になりまして、アメリカ方面からの輸入もすでに契約実績もございますので、契約の際にはお話のように価格の点につきましては、何と申しますか、フレートの値段の動きはこれはハイヤーのほうで起すという条件で最近やつておりますが、将来の長い目で見て、アメリカからの輸入につきましても、そのいろいろな条件が適当でありましたならば、長期の契約もこれは考えて見る必要があるのではないかと考えております。今申しましたように、アメリカの地区はこれはいよいよ最後のとつて置きの地区ではないかというふうに、従来は考えておつたのであります。
  69. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 最後に補足的に何か津田さんから御意見はございませんか。
  70. 津田晴一

    参考人(津田晴一君) それでは私からちよつと申しますが、我々は来年度必要量として二百万トンを要望しております。その二百万トンということは、ソーダ用が百万トン、備蓄が五十万トン、食料用として一応五十万トンと見ておるのであります。それに対しまして、專売公社でお考えなつておられますのが百八十万トン、それはソーダ用が百万トン、これは同じであります。備蓄用が四十万トン、食料用が四十万トンと、こういうようにお考えなつておるようであります。食料用四十万トンは私どもには内容がはつきりいたしません。それはそれといたしまして、要するに差は結局備蓄用の十万トンの差だと思うのであります。私どもが五十万トン、つまり半年分の備蓄を要請しております理由は、百万トンの原料を使いまして、ソーダ百二十万トン、苛性ソーダ三十万トンの品物を作つて、これを需要家に配給するということを円滑に運用しますために、原料としてどうしても三ヵ月ぐらいのストツクを必要とするのであります。且つ又製品といたしましても、若干のストツクを必要とするのであります。又お使いになられる面でも、やはり原料として二ヵ月ぐらいのストツクを必要とするわけであります。かれこれ通算いたしますというと、通常の場合、製品と原料と両方合せまして、六ヵ月ぐらいの在庫を持つのが通常の状態であろうと思うのであります。併し今日におきましては、非常に塩の不足から製品に追われまして、原料の在庫もございません。又製品の工場在庫もございません。消費者の在庫も極めて僅少であります。こういうよりな点から言いまして、どうしても通常に持つだけでも四ヵ月程度の塩の原料を余計に必要とするわけであります。而も船の不安定性が非常に多いといたしますれば、少くとも六ヵ月というものは絶対に必要な量であると私は確信するのであります。  なお先ほどから塩の輸入の促進を必要とする。併しながら運賃につきましても、或いは安定性に重点を置くとかいうお話でございましたが、塩は船屋としても非常に積むのをいやがる製品でございます。従いまして或る程度運賃を犠牲にいたしまして、そうして輸入の安定を期すべきであるということを特に考えます。又中共塩を失いました今日におきましては、安定した地区といたしまして、米州からの輸入確保ということについていろいろお考えを頂いておりますが、特に必要なことであろうと思います。先ほど賀集さんからもお話がありましたように、長期契約等の方法によつて先方の生産意欲を増強して、そうしてここに一つの変形ざれた現地備蓄、そういつたような方法をとられて輸入の安定を期せられるということが非常に必要ではないか、こういうふうに思います。
  71. 加藤正人

    ○加藤正人君 津田さんに伺いたいのですが、昔我々は苛性ソーダはブラナモンド又はマガジンといつたようなものを買つておりましたが、ああいうものは今日入らないのですか、どうですか。
  72. 津田晴一

    参考人(津田晴一君) 今日では非常に望みが薄いと思います。
  73. 加藤正人

    ○加藤正人君 望みが薄いのであつて、入らぬのじやないのですか。
  74. 津田晴一

    参考人(津田晴一君) 全然入らぬのではないと思いますが、極めて困難であります。
  75. 加藤正人

    ○加藤正人君 塩の輸入を要求するのを一生懸命やつてもらうと同時に、我我もああいうソーダ灰の製品を輸入されることに一応の努力はいたしております。なお私は政府のほうにもお願いしたいのですが、業者のかたは皆二百万トンとおつしやつておりますが、政府のほうは百六万トンとか、五万トンとか、えらい細かく言われておりますが、結局いろいろで百八十万というような説明もありますが、予算関係もあるのでしようけれども、これが来年になつて決して余るものではないし、御承知通り腐るものではないのですから、できるだけ大幅に輸入されるようにして頂いたほうがいいのじやないかと思うのですが、この上とも御努力をお願いいたします。
  76. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) ほかに御質問はございませんか。
  77. 池田亀三郎

    参考人池田亀三郎君) 只今加藤さんからプラナモンドと言われましたけれども、さつきもちよつとお話が出ましたが、私の手許にもアメリカから、日本の年間の生産ソーダ灰の約半分、それから苛性ソーダの三分の一の今申込の問合わせも来ている状態でありまして、逆でありまして、前はアメリカから我々が仕入れるというのだつたのでございますが、むしろ逆に向うから日本の年間生産の半分くらいの申込があるので、塩とのバーターも、かような状態で最近は非常に情勢が変りましたので、入れば結構ですが、とても困難じやないかと考えるのでございます。なお値段もべらぼうに高いのでございます。これはいろいろ話合つて見ませんとわかりませんが、苛性ソーダの二百ドルソーダ灰ドルといつたようなことで、困難な状態じやないかと思います。
  78. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) それでは委員会はこれで散会いたします。    午後三時二分散会  出席者は左の通り。    委員長    深川榮左エ門君    理事            古池 信三君            廣瀬與兵衞君            結城 安次君    委員            小野 義夫君            松本  昇君            椿  繁夫君            加藤 正人君            山川 良一君            駒井 藤平君            境野 清雄君   政府委員    日本專売公社監    理官      久米 武夫君    通商産業通商    科学局長    長村 貞一君   事務局側    常任委員会專門    員       山本友太郎君   説明員    日本專売公社塩    脳局長     村岡 信勝君    通商産業通商   振興局経理部長  石井由太郎君   参考人    日本化学工業協    会副会長    池田亀三郎君    新光レイヨン株    式会社社長   賀集 益蔵君    日本ソーダ工業    会会長     佐野 隆一君    日本ソーダ工業    会專務理事   津田 晴一君