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1951-03-19 第10回国会 参議院 地方行政委員会 第26号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年三月十九日(月曜日)    午後二時二十五分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○映画演劇入場税軽減等に関する請  願(第一四八号) ○映画入場税軽減に関する請願(第  六六二号) ○映画演劇入場税軽減に関する請  願(第九五〇号) ○映画演劇入場税軽減に関する陳情  (第一六号) ○映画演劇入場税軽減に関する陳  情(第二一二号) ○教育映画入場税減免に関する請願  (第八三八号) ○ニユース映画入場税免除に関する  請願(第八三九号) ○博物館入場税撤廃に関する請願  (第一二三八号) ○私立博物館固定資産税免除に関す  る請願(第一二三九号) ○狩猟者税引下げに関する請願(第一  一八五号)   —————————————
  2. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。ちよつと速記を止めて下さい。    午後二時二十六分速記中止    ——————————    午後三時十二分速記開始
  3. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 速記を始めて下さい。  映画演劇等入場税減免に関する請願陳情でありますが、今堀委員から御意見が出ました。それはこれらの入場税軽減するということには賛成であつて、採択すべきものであるが、教育映画ニユース映画等無税にしてくれということは行き過ぎであつて、反対である、留保すべきだという御意見が出ました。これに対して如何ですが。御異議ごいざませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) それではそういうふうに整理いたしまして、採択したものは内閣に送付すべきものと決定いたして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) それではさよう決定いたします。  次に八百三十八号、八百三十九号は同様でありますから省略いたします。では千二百三十八号、千二百三十九号を一括して御説明を願います。
  6. 武井群嗣

    専門員武井群嗣君) 請願第千二百三十八号は社団法人日本博物館協会長提出でありまして、柏木議員紹介にかかるものでありまして、その要旨国立又は公立博物館については入場税等減免されておるのでありますけれども、私立博物館についてはこれが恩典に浴していないのは甚だ権衡を失し不都合であるから、私立博物館に対しても固定資産税を免除してもらいたいというのがその要旨であります。
  7. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 政府委員意見を求めます。
  8. 奥野誠亮

    政府委員奥野誠亮君) 国立博物館、或いは公立博物館と同じような種類博物館入場に対しまして、入場税を課しておるような例を私は聞いておらんのであります。恐らく猟奇的なものを並べて見せるような場所における入場に対しまして入場税を課しておる問題ではないかというふうに考えるのでありますね実質的にも公立博物館等内容と同じものであります場合には、入場税を課すべきではないという意見は全く同様であります。
  9. 高橋進太郎

    高橋進太郎君 さつき武井さんの話では、何か固定資産税を免除してくれという話でしたが……。
  10. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) あとにあるのです。あとのほうは固定資産税で行つております。
  11. 高橋進太郎

    高橋進太郎君 関連しておるのですね。
  12. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 関連しておるので一緒にしたのです。今度は固定資産税のほうの意見を求めます。
  13. 奥野誠亮

    政府委員奥野誠亮君) 私立博物館固定資産税内容の問題になると思うのであります。でこれと類似のものと言いますと、学校その他の問題でございますけれども、こういうものについては特に大きな固定資産を必要とする関係もありまして、非課税としております。博物館におきましても、実質的に国立博物館と同じような内容を備えておるものでありましたならば、地方団体が然るべく実体において減免措置を講じて行くようなことが望ましいと考えておるのであります。ただ法律的に、一方的に私立博物館固定資産非課税にするのだということになりますと、実体によりましては、私の建物の一部を博物館というような形にしているものもありましようし、或いは又、博物館という名前で多少私的な財産の保存に使つている場合も考えられまして、従いましてこういう種類のものは、固定資産税そのもの市町村税でございますので、市町村実情において判断して減免措置を講ずることが最も実情に即するのだろうというふうに思つております。
  14. 堀末治

    堀末治君 両案とも留保したらどうでしよう。
  15. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 堀委員から両方とも留保の御意見が出ました。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  16. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) では留保に決定いたしました。
  17. 高橋進太郎

    高橋進太郎君 これは何で留保するのですか。政府委員説明を聞いても、趣旨は結構であるというのですから、これは採択したつてよさそうなものだろうと思うのですが……。
  18. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  19. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 速記を始めて下さい。武井専門員補足説明を求めます。
  20. 武井群嗣

    専門員武井群嗣君) 先ほど両方を、関連性があるので一括して申上げましたが、説明の中で一つ落ちた点がございます。先ずそれを補足さして頂きます。千二百三十八号については博物館入場税であります。千二百三十九号のほうは、私立博物館固定資産税でありますが、両者に共通の点を申上げるのを落したのでありますが、近く博物館法制定があると思うから、それを機会に適用から除外してもらいたいということで出ておるのであります。  博物館法制定という問題にかかつておるということを申し落しました。
  21. 高橋進太郎

    高橋進太郎君 結局あれなんでしよう。さつきの話を聞いても、猟奇的だとか何とかいうのは、私立博物館という博物館観念に入らないので、それは見せ物に過ぎないのだから、ここで言う請願趣旨は、いわゆる博物館法による博物館というものであつて、それが公立であろうと私立であろうと、区別せずに除外してもらいたいのじやないか、例えば大倉博物館というような工合のものなので、そういう趣旨のものじやないでしようか。専門員どうですか。私は請願趣旨はそういう趣旨を言つているので、何か仲見世の何とか猟奇的なああいうものは博物館といつても、博物館と言うほうがおかしいので、それは博物館というものの観念に含まれないのだから、私はそこの観念であれすべきである、請願趣旨はどこまでもいわゆる純良なる博物館であつて、而も博物館法適用を受ける博物館については私立公立を区別せず除外してもらいたい、こういう趣旨でこれは請願趣旨として結構じやないかと思うのですが。
  22. 石村幸作

    石村幸作君 この請願人は誰です。
  23. 武井群嗣

    専門員武井群嗣君) 千二百三十八号のほうも千二百三十九号も同様に社団法人日本博物館協会長徳川宗敬従つて今ついでに先ほど高橋委員からお尋ねのありました点について説明を補足いたしますれば、私立博物館は非常に公立博物館の不足を補つてつて、その設立は有為なものであるにかかわらず、税金を受けるから経営が困難であるから、固定資産税を免除してもらいたいということを申しておるのであります。
  24. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) これは入場税が問題だと思います。固定資産税のほうは多少疑問がある。ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  25. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) それではこれは博物館法というものもまだ出ておりませんし、草案もありませんから、その法律の出るのを待つて研究することにして、一応留保にいたして置きます。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) それでは次は第千百八十五号、狩猟者税軽減に関する件を議題といたします。
  27. 武井群嗣

    専門員武井群嗣君) 請願第千百八十五号は狩猟者税引下げに関する請願でありまして、新宿区横寺町五十三、赤尾好夫氏の提出であります。入交議員ほか四議員紹介でありますが、現行の狩猟者税附加税を加えて三千六百円に達しておる高率であるためにだんだん狩猟者が減つて来る、一方においては密猟者が殖える、このためにいろいろと悪い影響を与えることになるのであるから、この際狩猟者税を二千四百円程度に引下げられたいというのが請願趣旨であります。
  28. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) これに対する
  29. 鈴木俊一

    政府委員鈴木俊一君) 狩猟者税につきまして、現在の三千六百円という税率が高いということにつきましては、若干その気味がないこともないと存ずるのでございます。と申しますのは狩獵をいたします者につきましても、いわゆる職業としてやつておりまするものと、そうでなく多少遊楽的な意味を含めたものと両方あると思うのでございますが、殊に前者のようなものにつきましての税率というものは若干そういう傾向があると思いますが、全体の地方税状況と睨み合せまして、将来におきましては税率軽減というようなことにつきましても、政府としては研究をいたしたいと、かように考えております。
  30. 高橋進太郎

    高橋進太郎君 どうですか、これは採択して置いたら、それに今営業といつても獲つたものは他に売れないんでしよう。
  31. 堀末治

    堀末治君 職業としておる者は売れる。
  32. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) これに関連して狩猟者税というのは意味がないんじやないか、狩猟免許を受けるのに手数料を三千円なら三千円出してやればいい、税として取られる必要はないんじやないか、それではゴルフをやる者にはゴルフ税というものをかけなければならんじやないかということになる三いうことですが、それに対する意見はどうですか。
  33. 奥野誠亮

    政府委員奥野誠亮君) 狩猟者税鉱区税漁業税と合せましていわゆる特権税であります。一つ特権を与える反射的な給付として税金を徴収するというような形において運営されておるわけであります。その特権税特権税なしに他の手数料的なもので徴収しても差支えないわけでありますけれども、元来手数料は実費を補償するといいますか、行政官庁が手数を要しました程度の額を手数料として徴収するということでなければならないと思うのであります。或る程度負担を加えて参りますと、やはり税という形で徴収しなければならんじやないかというふうに考えております。
  34. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 高橋君から採択していいじやないかという御意見が出ております。御異議ございませんか。
  35. 堀末治

    堀末治君 実際に狩猟者として年三千六百円の税負担が本当に堪えられないだけの税負担であるかどうか、そういうところに大きい疑問を持ちます。実際の実情はわかりませんけれども、狩猟税というものは年三千六百円でしよう。今言われるように一種の娯楽的なものであるならばまだとつてもかまわない、ゴルフと似たようなものは……ゴルフならただ玉をかつ飛ばすだけだけれども、これはいい獲物を持つて来る。だから職業としておるもののほうから下げてほしいと言うんですが、さように狩猟者というものは三千六百円の税負担というものはそれほどひどい税でしようか、我々よくわからないのですが……。
  36. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) これは私ども聞いたところでは、これは勿論裕福な連中もあるけれども、必ずしもそうでない、それで三千六百円という税が高いために無免許が非常に多くなつて来ておる、それで困る。もつと下げてみんなが税を払うようにしてもらつてやればよくなる、そうしなければ脱税していてやつている者が多い。
  37. 堀末治

    堀末治君 無免許というのは火薬とか、鉄砲玉はもらえますか、本当はできないでしよう。
  38. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) それはできないのです。
  39. 高橋進太郎

    高橋進太郎君 これは大体何羽は獲つていけないという捕獲の制限があることと、それからもう一つは最近はもう開拓地がずつとできまして、殆んど狩猟といつたものの場所が制限されて、なかなか三千六百円、そういものの負担には堪え得ないようになつておる。高い高いという聲は大きいのです。そうしてこの種のものでいて三千六百円、例えば他の漁業などで獲つて来る魚と同じですが、魚でも三千六百円の魚税をかけておるというものは少いのです。それですから、実際三千六百円という前の規定はどういうところから三千六百円という基礎が出て来たのですか。
  40. 奥野誠亮

    政府委員奥野誠亮君) 狩猟者税につきましては、先ほど特権税ということを申上げたわけでありますが、従前狩猟者税というものは国税にいたしまして、更に地方税附加税的に狩猟者税というものを徴収しておりました。当時奢侈税的な意味も含めまして、狩獵免許を受ける人の所得状況によりまして税額差等を付しておつたものでございます。併しながら終戰後我が国の国民経済の大きな変動がありまして、いわゆる所得階層にも従来ほどの大きな懸隔はなくなつて参つたわけであります。かたがた奢侈的な面を含めて徴収しておりました税額というものは、上の段階になりますと非常に重いものであります。そこで狩猟協会からの申入も受けまして、そういう所得段階において差等を付するという考え方をやめてしまつて、大体まん中どころの税額を一本に定めてしまつたわけであります。併しながら経済が安定して参りまして、多少所得のほうにもいろいろと差等が出て参つてきておるわけであります。そうなつて来ますと、まん中どころで定めました税額というものは遊興的に狩猟をやる人について考えました場合には、意味を変えまして鉄砲を持ちましたりいたします場合に、他の娯楽と比べました場合には、非常に賛沢娯楽だと思います。こういう人については三千六百円は安過ぎると思います。併しながら所得税も納められないで、ただ狩猟期間になりますと鉄砲を片手にこういうもので生計を立てるという者につきましては、多少重過ぎるきらいもあるだろうと思うのであります。でありますから、個人的な見解を申上げますと、所得税を納付する義務のある者と、所得税を納付する義務のない者につきましては、所得税を納付する義務のない者については一段低い税率を規定したらどんなものだろうかというようなことを将来の改正の方向として考えておるわけであります。
  41. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 留保して研究しましよう。(「賛成」と呼ぶ者あり)
  42. 高橋進太郎

    高橋進太郎君 趣旨はいいんじやないですか。そこにおのずからこれを一〇〇%満足させるか、今言う通り二〇%満足させるかは、その地方々々の条例であれでしようけれども、包括的に高いということについては、それは採択して置いて私は何ら差支えないじやないかと思います。何も保留々々ということは、これは簡單なようだけれども、余り意味がないんじやないかと思います。この委員会くらい保留の多い委員会はないと思いますが……。
  43. 石村幸作

    石村幸作君 これは狩猟を業としておるものを下げてくれという意味ですね。
  44. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 一体らしいですね。この委員会で採択して政府に送らなくても、この委員会でどんどん法律に盛り込んでやれる部面は多いですね、それまで研究が行かんから留保して研究して置こう、こういう意味で今まで税に関するものは留保して来たわけです。
  45. 高橋進太郎

    高橋進太郎君 これは本会議運輸委員会新線のあれなんかを採択して、今の財政上から殆んどあれのうち一%も新線なんか手を着けられないけれども、とにかく金の都合さえ付けば結構だというので、大抵採択してあると思います。ですからこれが趣旨が大体いいものなら、又大体この趣旨でそういう方向で、又実際の答弁を聞いて見ても、とにかく営業者のやつておるものについては非常に苦しいということですから、これをどの程度までするかということは、これは又実際問題ですけれども、その趣旨において結構であれば、私は陳情請願は採択して何ら差支えないものだと思いますがね。
  46. 堀末治

    堀末治君 高橋君の意見賛成します。
  47. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) それでは狩猟者税軽減に関する件は、高橋君の採択すべしという意見が出ましたが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  48. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 異議なしと認めます。それでは採択することにいたします。速記をとめて下さい。    午後三時三十八分速記中止    ——————————    午後四時二分速記開始
  49. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 速記を始めて下さい。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時三分散会  出席者は左の通り。    委員長     岡本 愛祐君    理事            堀  末治君            吉川末次郎君    委員            石村 幸作君            岩沢 忠恭君            高橋進太郎君            西郷吉之助君            鈴木 直人君   政府委員    地方自治政務次    官       小野  哲君    地方自治庁次長 鈴木 俊一君    地方自治庁財政    課長      奥野 誠亮君   事務局側    常任委員会專門    員       福永與一郎君    常任委員会專門    員       武井 群嗣君