○参考人(小金井健男君) お許しを得まして
起債の問題について一言
陳情をさして頂きます。私の同類として六大都庁び並に千数百の
自治体警察がございますのですが、ここで
陳情を申上げますのは一応警視庁の事情について御
説明を申さして頂きたいと思います。
戦災によりまして荒廃いたしました東京都の
警察といたしましてはこれを復旧いたしまして、新らしく施設を要するものが甚だ多か
つたのでございますが、
自治体警察として発足いたしましてから三年間逐次整備をいたして参りましたところ、今日におきましてもなお施設を要しますものが
相当ございまして、なかんずく当面の警備上、犯罪捜査上どうしても又新らしい
警察制度を推進いたします上に急施を要すると認められます施設が
相当ございますので、これらの
負担を都において全部面倒を見て頂くことが非常に困難と思われますので、是非ともこれらの問題について
起債をお願い申上げたいということでございます。警視庁は、
只今都の
予算のうちにおきまして、教育費についで厖大な割合を占めておりまして、二百八十億の一般会計のうち五十三億四千万をすでに占めておるのでございます。従いましてこのうち更に二〇%に
相当いたしまする
警察費の
負担を超えまして、更に続々と
財政負担をお願いいたしますことが実際問題としては非常に困難であるという事情から、是非とも
起債をお願い申上げたいということなんでございます。
そこで全国の
自治体警察として一番当面困
つております問題は、何と申しましても建物の関係と、機動力を整備いたします関係と、
警察通信の関係でございます。この建物関係につきましては庁舎でございますとか、或いは
警察官の待機寮でございますとか、建物の種類は多くございまするが、通じて申上げますると建物の
経費が非常に嵩んで、常識的にも従来これらの問題は
起債によ
つて解決して頂いておりましたので、是非ともこれを解決して頂きたいということと、それから機動力といたしまして、当面の
治安情勢から
警察力を都内、例えば東京都をと
つてみましても
相当の
警察力を常に西から東に移動いたしたり、同時に多発いたしまする同様の事件に対応いたしまするためには、
相当量の
警察力を車によ
つて運搬するという能力を整備しなければならないという問題でございます。第三の問題は通信の問題でございまするが、有線通信の関係につきましてはすでに一昨年電通省の方にその屋外施設の全部を移管いたしまして電通省のお世話になり、主として
警察で維持いたしておりますのは屋内の通信施設でございますが、ただこれらの施設を維持いたしますのにも
相当古い器械を更改いたします必要がございまして
経費が必要でありますのみならず、昨
年度から無線通信というものが
警察に新たに採用されたのでございますが、これらの無線通信がそれぞれの
自治体警察におきまして
相当数是非とも整備されますことが、最近の犯罪情勢から見て
警察の能力を発揮いたします上から見て必要である、こういう関係でございます。
私はここに全国の
自治体警察の
起債の
総額を取りまとめて実は用意して参らなか
つたのでございますが、警視庁の分につきまして本
年度是非欲しいと思いますものが約七億五千万でございます。なお横浜の係りのかたもおいでにな
つておりますので、私より以上御
説明申上げまして
陳情いたします。