○
説明員(
金子光君) 新らしい
法律に規定されました
厚生大臣の定
むる講習というものを行いますために、どれくらいの
費用がかかるかということを、
差当り見積つたのでございますが、こういうことが
考えられると思います。御承知のように
看護婦の再
教育でございますので、従来の
看護婦を新らしい
制度の
看護婦に切換えますために、一番欠如しております点は、
看護婦として患者に対する知識と
技術が欠けておるのでございます。これが新らしい
法律で、
看護のあり方を新たに
考え直しました重点でございますので、この点を
教育することが第一
目的だと思います。そうなりますと、
最低度に見積りまして、一カ月の
講習が必要ではなかろうかと存じます。
只今都道府県に
補助を出しまして、
一般看護婦の再
教育をいたしておりますのは一カ月でございます。なお
只今は
指導者の
教育というものを三カ月いたしてや
つておりますけれ
ども、これは
目的が違いますので、私
どもが今
考えておりますこの度の
講習の行き方は、
最低一カ月の
内容で大体行けるのではないかと
考えております。なお今申上げましたような
技術的な
講習をいたすのでございますから、人数にも
相当制限をされまして、一回五十名
見当、
只今どこの
講習でも五十名いたしております。そういたしますと一回の
受講者五十名が、
講習期間は一カ月でございます。そうして
受講者の
対象でございますが、
先ほども
衆議院のほうから御
説明申出げましたが、八万の実動のうち約八千何がしという者が第一回の
国家試験を受けてパスしておりますから、その
人たちはのがれると思います。それからなお
国家試験を受ける人もあるかと思いますし、或いはやめて行く人も何人か中にはあると思いますので、大体六万と踏んで
計算をして見ました。それから成るべく早い
機会に皆を仕上げてしまわなければいけないと思いますので、一カ月の
講習を年間フルに動かしてもらいたいと思います。そうしますと毎月毎月することもいささか困難と思いますので、どんなに急ぎましても一年間に十回、これがせいぜいの
見当だと思います。十回でございますから、そういたしますと各
府県で一回五十人ずつ年十回といたしますと五百人持つことができると思います。それが四十六
府県でございますから、二万三千人というものが一年に上る
計算になります。それで六万の
対象を解決いたしますためには大体三年間は必要だろうという
計算にな
つております。これがかかる
年数でございますが、ただもう
一つ、今度規定されました
法律の中で
受講対象が
小学校教育から
通算十三年ということにな
つておりますので、そういたしますと今年の八月三十一日に
資格をとります者が最後の有
資格者になります。この
人たちが
通算十三年になりますためには、又四カ年必要になります。それで
計算上は三年間で
予算が組めると思いますので、
実施をいたします場合には、これを四年にしなければ皆が拾い上げられない、こういう勘定になると思います。それで
費用の点でございますが、私
どものほうで
講習会の
補助として
大蔵当局のほうから認められて、頂いております單価で
計算をいたしますと、一回の
講習に要する経費は大体一万円でございます。それで十回年間にいたしますから十万円、
全国にいたしますと四百六十万円、これが三年間で千三百八十万円という金額になるのでございますが、これは單に
講習の
費用だけでございまして、一年に十回も
講習を持つということになりますと、現在の
職員では到底扱い切れなくなりますし、いろいろな
病院の婦長さんや、
養成所の先生をお願いすることも不可能でございますので、こういうことになりますと、どうしても
専任の者を使わなければ仕事ができないと思います。そうしてそれで
専任の
職員の
人件費というものを組まなければならないと
考えます。
専任の
職員が、
看護婦である
技術職員と、
事務を扱う
職員と、二名はどうしても
最低限度必要であると
考えますので、この二名を月額一万円の俸給で
計算して参りますと、三年間で約五千万円ということになります。