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石川榮一君 お答えいたします。そういう御構想につきましても、私も初めに
考えて見たのであります。できる限り自治体の確立のできましたものを、その権力を圧縮しないで、拡大強化して、而も
関係都県が一緒にな
つて、大きな
政治力を以てこういう施工をする。こういう
工事に当る
計画を立てるということは、非常に望ましいと思いまして、いろいろ
計画を加えたのであります。そうなりますと、
建設省、
農林省、通産省等の各
関係官庁の持
つております権限を、地方に委譲することになりますので、非常に反対が猛列にあるように伺
つております。今私
ども考えておるのは、これは次善の問題ですが、今田中さんのおしやるまうな案を一応
考えまして、各方面の
意見を叩いて見たのですが、現在の情勢では非常に反対が強くな
つて、これですら非常な反対がありまして、現機構が最も理想的なりという
観点点から反対しておるのでありますから、地方にこういう重大な権限を各
行政機関から委譲するなんということは、とても及びもつかない。これは始めるとすぐ潰れてしまう。むしろそれを憂えまして、議員の皆様方の良識がありましても、それに押されまして、
法案の成立が非常に暗くなるというようなことを
はつきりと見てとることができましたものですから、その構想をやめまして、次善に立てたものがこれなんであります目標は今の自治体の確立強化、特にブロツク的な都県が手を握
つて、その地方における協力団体としてこういう大きなものを背負
つて立つということは非常に望ましいのでありまして、そうあ
つてこそ真に地方自治の確立が如実に行くものと
考えて、いろいろ知事や県会議員或いは
関係各庁よ折衝したのでありますが、どても絶望ということになりまして、止むを得ませんから、まあこうした官尊民卑の
日本の民主化の
状態では、この
程度で諦らめるよりしようがないだろう、但し
国土総合開発審議会のメンバーを批評するのではありませんが、何ら
水資源に
関係のないような人、
国土の保全に余り関心を持たないようなメンバーを加えた、いわゆる国が採用しています
国土総合開発審議会のメンバーから
考えましても、こではとても各地方
開発の代表
意見が滲透しないと
考えましたので、別に
利根川総合開発審議会というものを特設いたしまして、これに衆議院、参議院から八名の最も水に
関係の深い、そうして権威者であるかたがたを採用し、又
関係の責任者としての都県知事並びに県会の代表者である議長、その他学識経験者十名等を加えまして、いわゆる
行政機関の意思が相当この推進機関として活躍し得るように、そうして
行政面と実施面とがタイ・アップして行けるようにしまして、今、田中
委員のおつしやるような地方
行政の強さを、この
審議会に折り込もうとして案を立てましたのが、今の
審議会の案なんであります。この
審議で以て一応やるよりしようがないというので、次善の策をと
つたのであります。理想としてはさように
考えてお
つたのであります。