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政府委員(菊池明君) 道路
事業につきましては、
数字は相当細かく
安定本部のほうから説明がありましたので、これ以上細かく
只今まだ説明を申上る資料が整
つておりませんので、我々のほうで原案を作成いたしました当時、又その後の
状況に基きまして
方針について御説明申上げます。
前にも申上げたと思いますが、これは総司令部の
日本政府に対しまする道路補修に関する五カ年
計画覚書の線によ
つて組んだのでございます。
〔委員長退席、理事岩崎正三郎君委員長席に着く〕
御承知のようにこの覚書は道路補修に関する五カ年
計画でございまして、戰前、戰争中に傷みました道路を先ず補修するということを
重点に置いて、全体の道路
計画の
事業費を出すということなんでありまして、二十三年十一月にそれが出まして、二十三年度はこれはもう終り頃でございましたので、僅かに二千万円をこれに割いたわけで、二十四年度、五年度と、来年度は丁度第四年目に当るわけでございますが、二十四年度はこういうわけで補修に相当
重点を置きまして、総
事業費の中の約半分に近いものを補修
関係に取りまして、それから二十五年度は四割ぐらいを補修のほうに向けた。それで今回ここにお願いいたしまする二十六年度につきましては、三〇%にしたいという気持でこの中に織込まれておるのであります。この
経費は直轄道路改修費の中の一部、それから道路改修費補助、この費目の中にこういうものは含まれております。この補修に
重点を置くという
方針は、戰前におきましては
地方の道路或いは国道にいたしましても、これは管理は、全面的に
地方自治団体がや
つておるわけでございますので、国庫の助成はなかつたのであります。併しながら戰争中に非常に傷んでおりましたものを旧に復するだけでもなかなか容易なことではない。とても
地方費のみに頼
つてお
つては従来のような路面は得られないというので、特にこの覚書にもよりまするが、特に国庫はそれに助成し得るという單行法を出しまして、それに基きまして
事業費の約三分の一の国庫補助をいたしまして補修いたしておる次第でございます。又一部は国道につきまして、国が直轄で以て維持修繕、補修をいたしておりますので、御覧の
通り相当よく
なつたと思います。
関係方面でも、今後次第に補修の枠を縮めて、改良費のほうに移して行こうという意向のようであります。従来の線にだんだんと近付いて参ると思います。併しながらこの旧来のものの改良に必要な国の
経費を注いで、補修は
地方費に委すといつた
方針は、これは大体どこの国でもそういつた
方針のようでありまするが、由来我が国ではなかなかこの維持修繕
関係に
地方費が出しにくいのでありまして、これは来年或いは再来年で切ることになりますと、国庫補助をやめるというようなことになりますと、又非常に路面が悪くなるだろうということを懸念いたしております。何とかして、今まで保
つて来ました、補修いたしました路面を維持して行きたい、これには又別の方法を
考えなければならんじやないのかと思
つております。
それからこれで御覧になりまする
通り、内地におきまして五十一億八千九百八十万円が、私
ども今年度の三十六億一千九百八十七万円に比べまして十五億六千万ばかり増加した。それから北海道
関係で今年度十三億三千、それが来年度十五億六千四百万というように、三億三千四百万ばかり増加いたす形に相成
つておりまして、会計いたしまして今年度四十八億五千万、それが来年度は六十七億五千四百万というふうに、約二十億増という形に
なつておりまするが、実は今年度はこの四十八億五千のほかに、見返資金によりまして三十九億円の道路
事業を施行中であります。
従つてこれを通算いたしまして、これは実は二十億がらみの減になる。これは誠に困つたことでございまするが、どうにも、見返資金の
関係なんで、そう我々が希望するようにもできませんので、そのあと始末に実は苦労いたしておる次第であります。この来年度の六十七億五千四百万の中から、今年度の三十九億の見返資金の
事業の継続、或いはあと始末の工事にどうしても優先的に数億を投じなければならないということが、他の部門に相当影響いたしまするので、その按配が
只今まだ検討中でございまするが、相当困難な
状態であります。近くこれを検討いたしまして配分をいたしたいと、今折角努力いたしております。