○溝口三郎君 二重煙突の大きな問題の根源が検収制度にあ
つたと思いますが、もう少しその当時のいきさつをお伺いして明白にいたしたいと思います。
只今証人は
特別調達庁の石井技官からの指示によ
つてや
つたというように
証言をしておられますが、
足利工業の
高橋課長の
証言によりますと、二十三年の年の暮に田中が来まして四千万円くらい欲しいのだというときに、係の人はそんなにはやれないというのが、急に四千万円が出ることにな
つた。そこで
高橋証人が
検査調書を書くことを依頼したという
証言をしているのでございますが、誰に依頼したかということは人を介してだか、藤原
証人直接だが、それが
はつきりしていなか
つたのですが、
只今の
証言では、その間に齋藤某というのが連絡に当
つていたということの
お話があ
つたのでありますが、そうすると、藤原
証人は
高橋正吉からの依頼でや
つたのか、それから石井技官からの指示でや
つたのか、両方からそういうことの要求を受けたのかどうかが
はつきり私はしないと思います。なお先ほど他の委員から御質疑がありましたが、代行契約をするには、代行要領に基いて、
特別調達庁の職員として代行の検収の
業務を一切引受けて請負
つているのだということならば、あなたが石井の……、
特別調達庁に検収の権限がある。それの補助員としてや
つたのだというような、そういう
考え方で一体この事件を処理したことに私は非常な誤りがあると思う。而もこの検收の問題から、
特別調達庁の監事はその後九人も行政処分を受けている。それと同じ
関係について、職員としての待遇を受けている
会社のほうで、ただ補助員で
特別調達庁がや
つているというならば、代行の請負契約というものは全然私は意味のないものだと思いますが、
検査調書、その当時の
検査調書書式や何かについても、これも
はつきり伺わないとわかりませんが、書式には大体検収の代行者何某というような名前を、官名に準じた名前を書いてや
つておるのか、ただ個人の名前でや
つておるのか、そういうことも
はつきりして置く必要があると思います。
先ず第一にお伺いしたいのは、
高橋正吉を通じて依頼を受けたのか、それから石井の指示を受けて検収調書を書いたのか、そしてそれは先ほど
証人の
お話では、最後の二十三年の暮の時の過拂にな
つた四千百万円のその検収調書は三万何千フイト、その半分くらいは大体検収のときに現物はなか
つたことを
承知しておる場合の検収調書を書かれたのかどうか、そうしてその
金額に関連しましておよそそのときの四千百万円くらいを
支拂つたことについては、單価七百円ぐらいにな
つておると思いますが、四千万円欲しいと言
つたのに、それだけの調書を書いたのは、七百円ぐらいの単価等についても四千万円に合うように、誰からか、その指示なり依頼を受けたかということを併せてお伺いしたいと思います。