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政府委員(
賀屋正雄君) 最近の
外資導入の状況はどうな
つておるかという御
質問でございますが、お手元に配りました
外貨導入概況という横書にいたしました表と、それから
外資委員会審議状況報告書という資料を差上げたのでございますが、大体これによりまして今日までのところの状況をおわかり下さると思うのであります。それはそれといたしまして、極く簡單に申上げますと、今年の二月末までの
数字を申上げますと、先ず技術援助契約では政令第五十一号で
外資法ができます前に、認可いたしました分も含めまして、二月末までで三十三件ございます。これを業種別に分けますと、これも資料に載せてございますが、化学工業
関係が十一件、それからゴム
関係が二件、造船、車両
関係が七件、機械器具
関係が十件、養魚
関係が一件、金属
関係が二件、こういう内訳にな
つております。それから技術援助契約に比べて、株式投資が非常に多いのじやないかという
お話がございましたが、株式投資の
数字を申上げますと、これは今度の
改正をいたします前は比較的制限が厳重でございまして、いわゆる旧株と申しますか、既存の、すでに
発行されております株につきましては、殆んど原則として認可ができないことにな
つておりましたので、非常に件数が少いのであります。多くの場合は株数がかさみます場合は、大抵技術援助契約をいたしますために
日本の会社と提携いたしまして、会社を新らしく作る場合が多いわけであります。その他はそうい
つた新設の場合の株でありますとか、それから増資の場合の
割当がありました場合に、引受ける株でありまして、投機のために株を持つという例は殆んどないと申上げて差支えないかと思います。いずれにいたしましても、
数字としてどのくらいにな
つておるかと申しますと、三月末までの
数字を申上げますと、これは政令第五十一号で認可いたしましたものと、
外資法で認可いたしました分を加えまして、十二億四千六百万円ということにな
つております。そのうち政令第五十一号で認可いたしましたものが二億千五百万円、
外資法で認可いたしましたものが十億三千万円という
数字にな
つておるのであります。それから貸付金でありますとか、社債というのが、これは
外資導入の
一つの形態と
考えられるわけでありますが、これは戰後何と申しますか、
外資委員会ができましてからは、殆んど例がないと申上げていいと思います。ただ単純に
資金を持
つて参りまして、債権者の立場に立つというような形の投資が、今日のような国際情勢の不安な時代でもありますので、殆んど期待ができないというような状況にな
つております。