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1950-12-14 第10回国会 参議院 経済安定委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年十二月十四日(木曜日)    午前十時五十三分開会   —————————————   本日の会議に付した事件日本経済の安定と復興に関する調査  の件(貿易計画に関する件)   —————————————
  2. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) それでは委員会を開会いたします。前回は十一日に開いたわけですが、そのときは日本経済の安定と復興に関する調査事件承認要求書の提出を御審議願つて、その次に自立経済審議会及び国土総合開発審議会の経過、それから現在までの作業内容等を聞きましたわけです。そのときのお話しに従いまして貿易計画内容をお聞きして、それに対する質疑応答をやるということになつてつたわけですが、昨日予定しておりました委員会都合によつて流会になりましたので、そのまま続いて今日が第二回目の委員会になるわけであります。従いまして今日は調査事件の中の仕事としまして貿易実績計画についての御説明を承わり、同時に貿易政策についての審議をしたいと思います。なおその説明のために政府委員として小峯政務次官のほか、安定本部貿易局関係、それから通産省の通産局関係、及び外国為替管理委員会のかたが見えております。なおそのほかに御了解願つて置きたいと思いますのは、昨日のお話もありましたので、産業人お話都合によりお伺いしたいと思いまして、日産協産業部のかたをお招きしてありますから、政府委員説明が済んだあとにおきまして、いろんな御懇談なり、或いは質疑応答を願いたい、こういうふうに考えます。今のような順序で進めて御異議ありませんですね。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) では最初この資料につきまして政府側の御説明を総括的に承わることにいたします。
  4. 小峯柳多

    政府委員小峯柳多君) 詳細は貿易局次長から説明いたさせますが、ただ一言お断わり申上げたいのは、先般来御指摘のように輸出入経済安定計画の上に非常に重大な問題であり、その見通しお話を申上げたり、又御意見をお伺いするのでありますが、従つて極祕の判を押しましたものはまだ私どもだけの作業による、いわば暫定案でありまして、事務当局ではまだお目に懸けるほどのものではないというような考えかたをもつておるようでありますが、私は先般来申上げましたようにもうざつくばらんに私どもの考え方をお聞き願い、又御指導頂くという意味で出しておりますので、どうかその点御承知願いまして、本当にこの場限りの数字委員会のかたがただけの数字だというふうに御承知願いたいのであります。なおそういう種類のものが、極祕を押したものが二つほどありますから、どうかその点お含み置き下さいますようにお願いいたしたいのであります。では次長から数字について説明いたさせます。
  5. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 今の政務次官お話は特に外向けの、極祕の判この押してある資料委員会外への取扱いを十分に注意して欲しいということだと思いますから、そのように御了解を願います。
  6. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) お手許に配布してございます資料につきまして若干補足しながら御説明を申上げます。  順序といたしまして最初に二十四年、五年の輸出入実績表というのが、縦書資料がお手許に参つておりますが、大体昭和二十四年と五年の、最近までの輸出入実績を大体比較して見て頂けますように整理しておりますが、最近までの統計といたしましては、九月の輸出入統計はまだ仮の数字でありますので、取りあえず暦年で八月までの一応の確実な数字を、本年度の新らしいところまでと比較できるように整理いたしたものであります。実績数字は大体この表で見て頂きますればおわかりの通りでございますが、大体傾向といたしましては次の二頁目を開いて見て頂きますと分りますように、一月——六月についての暦年上半期をとつて見ましてもわかりますように、輸出輸入傾向を読んで見ますると大体において輸出ドル地域に対して非常によく伸びております。それに対しまして輸入のほうはドル地域からの輸入が成る程度セーブされて、そうしてポンド地域、或いは協定国のオープン・アカウント地域からの輸入が非常に殖える傾向帶びております。これは一九五〇年について見ましてこの程度ドル地域からの輸入をセーブして輸出を伸ばしても、なおドルとしてはかなり窮屈な状態でありますが、同時に輸入状況から申しますると、ポンド地域からの輸入が伸びる、特に最近の状況では季節的な関係ポンド地域から輸入が急速に殖えておるということは御承知通りであります。大体実績関係数字の示す通りでございますが、傾向としてはそういう一つ傾向を示しております。次に今年度輸出見込を、昭和二十五年度輸出見込という数字をお配りいたしておると思いますが、あと二十六年度輸出見込と同じ綴りに綴り込んでございますが、大体本年度輸出見込といたしましては御承知のように当初、つまり朝鮮事変動乱以前におきましては輸出が約六億五千万ドル輸入を約十億五千万ドルという貿易計画を二十五年度貿易計画として一応持つてつたのでありますが、その後動乱状況、その他を織り込みまして、大体現在では輸出が八億三千万ドル輸入が現在の見込では大体十一億ドル見当まで行くのではないかというのが、最近の見込であります。輸出につきましては、この一番上の表に綴り込んでありますように、御承知のように大体輸出が順調に伸びておりまするので、これくらいの輸出は大体行けるだろう、そういう予定でおります。申すまでもなく輸出については、約半分近くは纎維でございますが、繊維の中で特に綿布関係が非常に多いのであります。今のところでは、大体綿布について約十億ヤールくらいは大丈夫行けるだろう。それから生糸については約八万俵程度は楽に行けるだろう、そういう想定見込みまして、約四億の纎維関係輸出想定をいたしておるわけであります。二十五年度輸出については、大体予定計画のこの辺まで到達すると思いまするが、輸入につきましては、これは別の紙に、特に別紙に重要物資輸入状況というのをお配りしてあります。先ほど申しましたように輸入につきましては、本年度上半期実績は、金額的には余り振わない状況でございます。約四億四千万ドルくらいの輸入実績になつておりまするから、下半期におきまして相当な輸入努力をしなければ、十一億程度輸入見込にも達しないわけであります。尤も輸入につきましては、総金額よりもむしろ日本産業の運営の基礎になる重要物資についての入荷状況がどういうことであるかという点に、特に御関心が深いだろうと存じまして、お手許に配りましたのは、大体重要物資拾つたつもりでございます。この重要物資の本年度輸入状況を見て頂きますると、一番左側に主な輸入先と並べまして、二十五年度会計年度による一応の買付計画輸入計画を示しております。それからその次の欄に上半期輸入実績、四月から九月までの到着ベース輸入実績、それから一つ最後の欄を飛び越えまして、その次に下半期輸入見込を掲げております。そういたしまして大体年間でどのくらいの輸入が到達できるかということを書いておりますが、ただ一つお断わりしておきますのは、一番左の計画数字はこれは買付計画数字でございまして、貿易計画を立てるときには、大体買付計画で立てるものでありますから、買付計画数字であります。それに対しまして右のほうの実績及び見込は、現在までの上半期到着数字と、下半期到着するであろうという到着見込であります。比較する際に若干のズレはあるのでありますが、大体の傾向はこれで読んで頂くとわかります。個々の物資についての御説明は一々申上げるまでもないと思いますが、これで見て頂きますると、上半期輸入実績の振わなかつたものは、この表で御覧になります通り大麦でありますとか……或いは大麦と塩の関係上半期輸入実績が非常に低い状態になつております。併し下半期におきましては、これらの物資についての輸入見込は相当伸びる予定であります。年間において必ずしも十分でないとは言いながら、大体まあ計画数字に近いところまでは到達するような見込を持つております。これが二十五年度輸出入関係でありますが、二十六年度、来年度輸出入見込は、前の資料に戻つて頂きまして、二枚目、三枚目に輸出入見込計画を掲げております。尤も来年度輸出入見込は、御承知のような非常に変動の多い経済情勢でございますので、安定本部といたしましても、まだこれが最後の案だというところにまでは到達していないわけでありますが、一応お手許に安本の貿易局としましての現在持つております暫定案をお配りいたしたのであります。輸出につきましては総計約十一億、これくらいの輸出を、本年度計画を伸ばしまして、又原材料関係等も考慮して、これくらいは到達し得るだろうという予定を立てております。やはり来年度におきましても纎維関係が大体半分を占めるのでありますが、本年度輸出綿布見通し十億ヤールに対しまして、この程度数字に達するのには、来年度は十三億ヤールぐらいの綿布輸出予定することになります。生糸につきましては、本年度より更に増加いたしまして、十一万俵ぐらいの輸出をする予定をいたしております。なお鉄鋼関係はかなり金額も殖えておりますが、これにつきましては、原材料の手当その他にもかなり問題があると思いまするので、一応鋼材関係約六十万トンぐらいの数量見込んでおるわけであります。これに対しまして輸入のほうの関係でありますが、これは最近の経済情勢から見まして、いろいろな制約があるだろうということは、当然覚悟しなければならないのでございますが、大体輸出輸入のバランス、又特に特需を含んで来年度状況見通して見ますと、やはりこの程度輸入が必要になるわけでありますが、これは最後の欄に出ておりますように、約十四億六千万ドル輸入予定いたしております。勿論これは例の援助輸入を含んでの関係でありますが、勿論来年度援助輸入ははつきりした数字はまだ掴めないわけでありますが、アメリカ会計年度日本会計年度に引直しますと、十四億六千万ドルのうち約一億五千万ドルぐらいは援助輸入になると思いますが、あとの十三億程度商業勘定による輸入で賄わなければならないわけであります。  なお配付資料のうちで、それから又一枚刷りのやつで、輸入関係につきましては、外貨予算実施状況の表をお配りいたしております。これは二十五年度の、本年度輸入のところで併せて御説明をすべきものではなかつたかと思いますが、この一枚刷りの表を見て頂きますとわかりまするように、輸入実績において、上半期には輸入実績が余り振わずして、下半期で相当回復するだろうという傾向は、輸入関係予算の形で示しておりますこの表で大体お読みとり頂けると思います。外貨予算の形を施行いたしました本年度——三月、四——六月、七——九月、十——十二月と比較して見て頂きますと、一——三の外貨予算は、一億三千万ドル原予算に対しまして、修正ではむしろ逆に若干減りまして、これは当時の外貨状況が非常に惡かつた関係もございますが、実際の輸入承認のところに参りますと、六千五百万ドルの、約半分近くまでのところで大体輸入承認が行われております。これに対しまして四——六月におきましては、原予算は一億四千万ドル修正予算で若干殖えまして、四千ドルほど殖えておりますが、これも最後輸入承認額では一億四千万ドル、一——三月に比べますと倍以上に殖えておりますが、四——六月まではまだ外貨予算は余り大きな増加傾向は示しておりません。これに対しまして、七——九月になりますると当初予算の二億六千万ドル修正予算では四億になつております。それが公表額輸入承認額等も大体修正予算の四億近くまで到達する見込みであります。七——九月から外貨予算関係予算の形においても又公表額輸入承認額の形においても急激に増加いたしておりますし、同じような傾向は、十——十二の予算でもそういう傾向を示しております。大体これが貨物輸入になりますると、約四ケ月以上ずれて現われるのではないかと思います。  それから最後特需契約高状況をこの表に書いてございますが、これは安定本部司令部のほうから向うで集計ができた限りの資料を整理いたしました結果でございますが、十一月までの累計で参りますと、総合計で一億五千万ドル特需契約高でありますが、そのうち約一億ドル貨物の供給であります。あとの五千万ドル貿易外のサービスになつております。大体配付資料につきましての御説明を終ります。
  7. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) お諮りいたしますが、直ぐに御質問に入つて頂きますか。それともこの資料についてだけの質問ということにして本格的な質問あとにいたしますか。    〔「資料についてして頂きたいと思います。」と呼ぶ者あり〕
  8. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) それでは最初に配付されて今説明されました資料について御質問をお願いいたします。
  9. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 二十五年度輸出見込みがあつて輸入見込みがないということはどういうわけですか。二十六年度輸出輸入の両方の資料があるのに、二十五年度限つて片方しかないようですがこれはどういうわけですか。
  10. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 先ほど概略数字を申上げましたが、二十五年度輸入見込み金額といたしましては約十一億ドル程度を今見込んでおりますが、輸入見込みとしましては各重要物資につきましての輸入見込みは先ほど御説明いたしました資料程度の今想定をいたしておりますが、非常に細かな物資について一々の輸入見込みということになりますと、ちよつと私たちの手許でも余りはつきりした見通しは立ちません。総金額で約十一億ドル、そのうちここに配付しました重要物資輸入量が大体七、八割までを占める見込みでございます。
  11. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 出され方はわかりますけれども、併し輸出見込みが立つならば輸入見込みも同じような形で立つわけでしようが、そのうちこれは極く重要物資の七、八割を占める内容はという、極く形式的な質問をしたのですが、特に何か事情があるのですか。輸出だけはこうしてとにかくまとまつた数字が出る。輸入のほうでは出ないという、特に輸入のほうは、残りの二、三割についてはこういうふうにまとまらないのですか。まとまらない特異な事情があるのですか。
  12. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) お説のように輸入につきましてはあとの二、三割というものは非常に多種多様なものが少しずつでありますので、若し分類をおおまかにいたしますれば同じような形ででき得るのでありますが、昨年度輸入実績と同じような分類でということになりますと、非常に細かな物資について一々輸入見込を立てますことはちよつと今のところはできない。分類の仕方をちよつと惡くすれば同じような形で出ると思います。
  13. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 「その他」に入るものというほどでもないのですね。残つておるのは、この重要物資を除けば、いわば「その他に」なるのですか。
  14. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 金額から申しますれば「その他」というくらいのところになるかと思いますけれども、普通の貿易関係統計のああいう分類別にすることはちよつと不可能だと思います。
  15. 小峯柳多

    政府委員小峯柳多君) 今の兼岩さんに対する御答弁下手であつたかも知れませんが、そのあなたのおつしやつたように同じ形でまとめるということになれば、今回の予算は非常に重要でございますが、総括の数字は十一億ドル、実際にむしろ内容を先に出したものですから、形式的な点は落ちておるのでありますが、同じような形でまとめることは困難ではないかと思います。
  16. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 特別な事情があつたのですか。
  17. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) いやそういうことはないのであります。
  18. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) そのほかは特に細かくなるというので重要物資だけを並べられたのですか。
  19. 野田卯一

    野田卯一君 二十五年度重要物資輸入買付計画及び輸入状況表というのは、これの数量が書いてあつて金額が書いてないように思いますが、米、大麦小麦、この年間輸入見通し数量を米でいえば九十二万五千トン、これは金額ドルでわかりませんでしようか。
  20. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) これは実績見込も大体のところ出るわけでございます。
  21. 野田卯一

    野田卯一君 ちよつと、あとで教えて下さい。数字がないと合計が出ませんから、金額ドルで出してくれませんか。
  22. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) あとで整理いたしまして……。
  23. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 それと関連して総括的な値段と、同時に單価を聞かしてほしいのです。そうかずはありませんからね。重要物資仕向け先の如何によつて、現在どういう單価でこれを入れられたかということも合せて知らして頂きたい。
  24. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) それはすぐわかりますか。
  25. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) いろいろでございますけれども、大体の標準的なものはわかります。あとで一緒に、上半期下半期においても若干違うと思いますけれども……。
  26. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 簡單なようですから、こちらのこの委員会を進行されておる間にちよいちよいとノートするくらいならやつてもらつてもよいと思います。
  27. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 單価の点はすぐ取寄せましてお答えいたします。
  28. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 ぼくは特にこういう註文なんです。米国、香港、中共、タイとあるけれども、それによつて値段がどのくらい違うかということを知つて置きたい。平均数字でなくて、例えば鉄鉱石ならエジプトからもフランスからも来ますね。それがどのくらい値段が違うかということを合せて知つておきたいということです。
  29. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) どちらでもよいですから、一つお願いいたします。
  30. 野田卯一

    野田卯一君 勿論これは輸出FOB輸入CIFですか。
  31. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 計画その他全部は輸出FOB輸入CIFであります。
  32. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) これの資料についての御質問はほかにありませんか。
  33. 野田卯一

    野田卯一君 それから二十六年度輸入計画の食糧の数量は分りませんか。四億三千三百万ドルとありますね。
  34. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 一応先に御答弁いたしましたように、一応の計画でございますが、内訳を申上げますと、米八十五万トン、小麦百九十万トン、大麥七十万トン、大豆三十五万トン、二十六年度であります。大体そういう予定に相成つております。合計米換算で三百六万トンであります。
  35. 野田卯一

    野田卯一君 それから農業用品及び肥料とありますが、肥料はどのくらいかわかりますか。
  36. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 農業用品及び肥料というのでありますが、農業用品及び肥料の中の主なるものを申しますとやはり燐鉱石であります。燐鉱石は一応七十万トン、それから同じくカリ三十五万トン、これが主なものでございます。
  37. 野田卯一

    野田卯一君 それから輸出のほうで肥料蔵出はどれだけ見ておられますか。
  38. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) これは貿易局限りの一応の暫定案だということですが、昭和二十六年度輸出見込の中の化学品及び油脂の中に入つておりますが、一応この数字を見るときには肥料二十万トン程度予定しております。金額的には一応硫安換算で……、硫安だけではなくて硫安換算で二十万トン程度積上げましてこうなつております。
  39. 野田卯一

    野田卯一君 それから二十六年度輸出見込鉄鋼類が一億三百万ドルで、鋼材は二十万トンとありますが……。
  40. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 鋼材素材輸出が六十万トン程度……。
  41. 野田卯一

    野田卯一君 これは輸出先はどこを考えておられますか。
  42. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 二十六年度関係はまだ輸出先のきちんとしたうちわけは作つておりませんけれども、やはり東南アジア関係のものがかなりある程度であります。
  43. 野田卯一

    野田卯一君 アメリカ本国ではどうですか。
  44. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) ちよつと失礼ですが、報道関係の人が入つておられましたらお願いしますが、政府のほうから、今のは予定の場合ですから、この中の細かい数字が出たら困るというお話がありますから、その辺ちよつと御注意を願いたいと思います。どうぞお続けを願います。
  45. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) アメリカ地方に特に大きな数字は計上いたしておりません。
  46. 永井純一郎

    永井純一郎君 この輸出先を全部、二十六年度見込ですね、輸出先を全部欲しいのですが、この重要物資輸入買付のようにですね。
  47. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 先ほどお答えいたしましたように、二十六年度輸出入計画というものの本当の暫定計画的なものでございますし、一応予定を立てればこの範囲でまあ地域別にレギユレートをして行くわけであります。
  48. 永井純一郎

    永井純一郎君 だからその地域別がなかつたらこれはまあ全然意味がないわけでございますね。その一応の計画はあるのでしようね。
  49. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 極くラフな一応のものはあります。
  50. 永井純一郎

    永井純一郎君 輸出向の……。
  51. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) それは特にどうこう言うのじやなくて、大体従来の地域等に大体比率別で按分して行くという程度にしかないのです。
  52. 野田卯一

    野田卯一君 実績にですか。
  53. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) はあ現在…。
  54. 小峯柳多

    政府委員小峯柳多君) 先ほど申上げた二十六年度事務局のほうで出すのをいやがつたやつを持つて来てございますから、細かいやつはきちんと行つていない所があるかと思いますが、前の事務的なのをぴしつと行かないところをのばしたところが相当あるだろうと思いますから、数字が変つて来ると思いますがその点御了承願いたいと思います。
  55. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 今のに関連して……。今のは輸出でしたね。私のは輸入に同様のものを注文しておるのです。あなたは大見得を切つて、一昨日あるのだと言つたけれども、又そんなに我々は数字を遊戲してもしようがないのだから、それはやはり仕向地輸出輸入一つ事情の許す限り正確に近いところを……。併し事情が許さなければ希望で結構ですから……。架空の計画ではないのでしよう。
  56. 小峯柳多

    政府委員小峯柳多君) いや私があるのだと申上げたのは、そのときに許された材料を集めて安定本部で最大の努力をしているというだけで、それ以外のものはまだありません。
  57. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 その点を明らかにしてもらえば結構なんです。ないものは出して下さいとは言いませんから、輸出輸入も附加えてお願いしたいというのです。
  58. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 今のはできますか。
  59. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 できますよ。それができなかつたら撤回して貰おうじやないか。
  60. 野田卯一

    野田卯一君 できるだけそれはやつて下さい。
  61. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 僕はその尻がきちつと押えて合わなくてもいいと思うのですよ。
  62. 小峯柳多

    政府委員小峯柳多君) どんなウエイトという見当くらいでございましよう。
  63. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 どこの国を宛てにしているか、どこ宛てにして例えば五億六千万ドルを……。
  64. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) この内訳がわかればいいわけですから……。
  65. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 御満足のできるまで行けばどうかわかりませんが、一応の大きな地域別想定いたしまして作るようにいたします。
  66. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) それは二十六年度輸出輸入も含めての地域別の輪郭ですね。内訳ですね。
  67. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) ただ先程お答えいたしましたように、二十六年度計画としては、これは最後輸出入計画がきまつておりませんので、安定本部貿易局限りの一応の想定だというふうにお考え願ればその点はできると思います。
  68. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) お願いします。
  69. 野田卯一

    野田卯一君 二十六年度輸入計画纎維ですね、四億四千八百万ドル、これは綿とか、羊毛とかというのは分りますか。
  70. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 一応予定したものはございます。
  71. 野田卯一

    野田卯一君 ウエイトは何万なら何万……。
  72. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 それを聞かして下さい。
  73. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 纎維関係では綿花が百七十万俵、羊毛が三十五万俵。
  74. 野田卯一

    野田卯一君 百七十万俵の綿花のうちで米綿はどのくらいに予定しておられますか。
  75. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 米綿は本年度は約百五万俵でしたが、来年度は百十万俵程度予定しております。
  76. 野田卯一

    野田卯一君 それからその次のゴム類のところの八千万ドルトン数ではどのくらいですか。
  77. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) トン数にいたしまして約六万トン。
  78. 野田卯一

    野田卯一君 その次の石炭は、これは粘結炭ですか。
  79. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) ええ、粘結炭であります。
  80. 野田卯一

    野田卯一君 何トンぐらいですか。
  81. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) これは米炭と開演炭で換算が少し違うのですが、開らん炭を米炭で換算いたしますと約二百七十万トンくらいの、米炭換算だとこれが八割五分くらいに下ると思います。
  82. 野田卯一

    野田卯一君 それから鉄鉱石のはどこに入つておりますか。
  83. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 金属及び金属鉱物のところに入つておるのでありますが、これは実は鉄鋼の来年度の生産ベースが極めて最後的のものでございませんのですが、大きいほうを見越しまして、約四百四十万トンくらいのものをこの案では一応金額を織込んでおります。数字としては少し大きいかと思いますが……。
  84. 野田卯一

    野田卯一君 それから塩はどこら辺にあるかな。来年度の塩……。
  85. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 塩は一番上の食糧の欄に入つておるわけでありますが、塩は来年度輸入量といたしましては百五十万トンくらいの輸入量見込んでおります。大体その程度でございます。
  86. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 パルプはどうですか。
  87. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) パルプは大体レーヨン・パルプでありますが、この案では一応十二万トン。
  88. 中川以良

    ○中川以良君 原皮はどうですか。
  89. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 来年度は一万七千トンくらいであります。
  90. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 それから委員長ちよつとお願いしたいのですが、この二十五年度重要物資輸入買付計画の中に、我々が考えて重要だと思います物が拔けておるような気がするので追加して頂きたいのですが、ニツケル、ボーキサイト、錫、鉛、亜鉛。それから地域もほかの物と同様にこれも地域を入れて頂きたい。
  91. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) それは二十五年度ですね。
  92. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 二十五年度です。
  93. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) よろしうございますか。ニツケル、ボーキサイト、錫、鉛、亜鉛をこの重要物資買付計画内訳に追加してもらいたいというのです。
  94. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 承知いたしました。
  95. 野田卯一

    野田卯一君 それから一番初めに説明されました昭和二十四年度、二十五年度輸出輸入計画の九月の概算は大体わかつておるようなお話であつたのですが、概算のトータルだけでもいいですが、どのくらいの数字になつておりますか。
  96. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 九月の輸出実績は七千六百万ドルくらいになつております。一応仮の数字でありますが……。それから九月の輸入のほうは七千六百三十万ドル
  97. 藤野繁雄

    ○藤野繁雄君 この大豆の輸入ですね。この輸入ができるか、できないかによつてどもの食糧の味噌、醤油に重大な影響を及ぼすのですが、上半期は五一%、下半期は二一%とすれば、大分予定数量よりも減るようになるが、これで国民の必需品であるところの味噌、醤油に支障はないのですか。
  98. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) ちよつとその前に、これまでにちよちよこ追加の資料の注文がありましたので、ちよつと確認して置きたいと思います。  二十五年度重要物資輸入買付計画のこれの表についてその数量地域別の、できれば地域別單価というのがありましたね。それから兼岩君のほうからあとでこの表についてニツケル、ボーキサイト、錫、鉛、亜鉛の品目追加がありましたね。金額及び單価ということでしたね。この表についてはこの二つだけですね。それから二十六年度輸出及び輸入地域別のできるだけ輪郭がわかるような、地域別内訳がほしいということでしたね。輸出輸入の両方の概算のものもそれに入つておるわけですか。
  99. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 そうです。
  100. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) これまでの注文は、今の大きく分けて三つですか、それだけですね。
  101. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 それからもう一つ、二十五年度もどこか欠けている恰好でなく、やはり二十五年度輸入見込も、これに対応するものはやはり出してもらいたいですね。
  102. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) それははつきり約束しておらんけれども、そういうふうにできますか。
  103. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) できます。
  104. 野田卯一

    野田卯一君 それからその次にやはり二十四年度輸出実績表の二頁に地域別実績というのがありますが、これはドル地域はどこ、ポンド地域はどこにやつているのか。
  105. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) ドル地域最初に申上げますと、協定のあるドル地域は勿論アメリカであります。それからカナダ、イタリア、デンマーク、スイス、こういうものが主な所であります。そのほかに同じドル地域で協定のある地域につきましては、先ずベルギー、南米のチリー、コロンビア、ペルー等であります。大体これがドル地域であります。  それからスターリング地域は御承知のように、英本国、それから英植民地、濠州、ニユージランド、インド、セーロン、南アフリカ、それから協定は別になつておりますが、パキスタン、ビルマ、これも地域としいはスターリング地域であります。
  106. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 何が別になつておるのですか。
  107. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) スターリング協定の中にはビルマ、パキスタンはまだ入つておりませんけれども、やはりスターリング地域という計算には入る。  それからオープン、アカント地域、これは順序不同になりますが、アルゼンチン、ブラジル、フインランド、それからフレンチ・ユニオン、これは本国を中心としまして、仏印その他を含めたフランス連合国、それから香港、インドネシア、それからネザーランド、フイリピン、スエーデン、タイ、西独、こういうものが大体主なものであります。
  108. 野田卯一

    野田卯一君 大体カバアーされておりますか。例えばスペイン、ポルトガル、ああいうところはどこへ入りますか。
  109. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) スペインはオープンアカウントです。
  110. 野田卯一

    野田卯一君 いやニユージーランドです。
  111. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) ニユージーランドはスターリング地域であります。それからポルトガルはドル地域の協定はないと思います。さつき一番最初に申しましたドル地域で協定のない国です。ポルトガルは余り貿易関係がないということです。
  112. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 これ以外はその他で、普通分類しておられるわけですね。これに入つていないのは。
  113. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) その他というのはないのではないですか。
  114. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 中国その他。
  115. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) これは場合によつて、例えば外貨予算のとき、その他と申しますと、これはバーター貿易のことなどをその他と言います。普通品種別に分けるときにはその他というのは使いません。今申上げましたどれかに入ります。
  116. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 ああそうですが。中共などはどこへ入りますか、中国、ソヴイエトは。
  117. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) これはドル地域の協定のない地域へ入るわけです。
  118. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 中国もソヴイエトも。
  119. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) はあ、そうです。
  120. 中川以良

    ○中川以良君 質問してよろしうございますか。
  121. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) ちよつと、資料についての御質問はもうよろしうございますか。
  122. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 ありますあります。あとでもいいです。
  123. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 中川さんが本質的な質問に入りかけているのですか、この資料についてのやつはいいですか。それは又思いついてからにいたしますか。
  124. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 そうですね。
  125. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) それからなおちよつと御相談いたしますが、先ほど申上げましたように業者関係お話も聞きたいというわけで、日産協の齋藤さん、乙幡さんが見えておりますが、これはこういうふうに話を続けておつて、若し午後でも開くとしたら、午後の劈頭にでも一応話してもらつて、それに対して質問を続けるというふうにしますか。
  126. 小峯柳多

    政府委員小峯柳多君) できるならば私の方で今申上げたことを総括的に御質問して頂いて午後もどうせやつておりますから、できればそうして頂ければ結構であります。
  127. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 恐らく業者のかたからのお話の中のときにも、全員でなくてもよろしうございますが、責任者のわかる人に残つてつてほしいと思うのでありますが。
  128. 小峯柳多

    政府委員小峯柳多君) よろしうございます。
  129. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) それじや本質的な質問に入つてもよろしいですね。
  130. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 資料の問題ですが……二十六年度輸出入計画ですね、商品別になつているようですが、これは重要物資については二十五年度に示されたようなふうに、もうちよつと重要物資だけは、今各委員からも質問が出ていたように、商品別のうち重要物資だけは特別細かくしてやつて頂けませんか。
  131. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 二十四年度、五年度ですか。
  132. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 六年度です。これのもとですね。もとの全部でなく重要物資だけですね。今二十五年度で見せられた重要物資、それに私の追加したものの範囲の程度でいいのですが、お願いしたいと思うのであります。
  133. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 大体できると思いますから……。
  134. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 何を註文したのですか。
  135. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 二十六年度輸出入計画のうち商品別になつているのですよ。これに対して二十五年度で示された重要物資、これに僕の追加したものを含めた重要物資、この級のものは、これに照応するような重要物資別にもう一つ、詳細なものをつけて頂きたいということ……。
  136. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) それはいいですね。
  137. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) はあよろしうございます。
  138. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) それではよろしうございますね、中川さんどうぞ。
  139. 中川以良

    ○中川以良君 最近情勢が一変して、外貨の手持が非常に多くなつているのでありますが、それに対しても我々は、良い意味においては非常に喜んでおりますが、一方においては、それが十分消化できないという点に最も心配をしているのでありますが、現在外為の勘定がどうなつているか。その収支のバランス等を一つ簡單に御説明を頂きたいと思うのであります。それから、現在外貨の手持はどのくらいになつておるか。
  140. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 外為委員会で運営を委されております外貨の残高でございますが、これは只今のところ公開できないことに相成つております。どうか御了承願いたいと存じます。なおできるだけ成るべく早い機会に、適当な機会を持ちましてこれを公表いたしますように、大蔵省とも只今協議いたしまして努力いたしております。その点お含み願いたいと思います。
  141. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) ちよつと速記をとめて……。    午前十一時四十八分速記中止    —————・—————    午前十一時四十八分速記中止    午後零時四分速記開始
  142. 小室恒夫

    説明員(小室恒夫君) 只今お尋ねの第一点は、輸入取引において、最近の国際情勢等を反映して、相手国側の事情で相当キヤンセルが多いだろう、こういうお尋ねだと思います。それは確かに従前と異りまして、朝鮮事件以後におきましては、売手市場と申しますか、売手のほうが強く、物がやや不足して参るような、値段から申せばどんどん上つて参るような情勢になりました。それから又船が御承知のようにだんだん不足して参りまして、特に地域によつては船腹の取得が予想に反して非常に困難になつて参るような事情がございます。そういうような関係で、材料貨物等については、船が足りないからキヤンセルになるというような事情もございます。もとよりその間に価格が変動して参つたので、どうしてもむこうが契約を履行すると売手は損になるというような事情がからみ合つてはおると思います。それから又、もつとこれは止むを得ない事情でありますけれども、むこう側が輸出の許可制を敷く、例えば米綿についても輸出の許可制、或いはコツトンリンターなどについて同じような許可制、それから又綿についてほかの国も許可制をとつておる。又輸出税を特に引上げるというような問題もありまして、いろいろ朝鮮事件以前においては予測しなかつたような諸事情が重なり合いまして、多少は不可抗力という要素もありまするが、まあ非常に困難な経済状態のために、或る程度キヤンセルが従来より殖えておるということは事実であります。一々具体的な事例で御説明をするといいのでありますが、一例を申上げると、イラクから七万トンばかりの小麥が入る予定つたのが、特に船腹の事情から非常に困難になつたというような例もございます。ただ一つ一つ輸入の取引の中で現にまだ話合を続けておるものもありまするし、個々の問題については余りはつきりした御説明を申上げることはちよつと如何かと思いますが、従前に比して殖えておる。又それについてできるだけ日本側が不利な立場にならないように、政府としてもできるだけ、民間取引でありますから、これは取引自体は民間輸出業者と輸入業者つまりむこうの売手とこちらの買手との間で話をつけるべき性質のものでありまするが、全体として日本が不利にならないようにという心構えで政府のほうも考えておるということを申上げたらいいと思います。なおもう一つ、中共向けの輸出の制限と言いますか、十二月六日の措置によつてどのくらいの損害ができるか、或いは事実積み止めになりました結果、売手としての損害はどうなるかというお尋ねでございますか。
  143. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 及びその補償を政府はどうするか。
  144. 小室恒夫

    説明員(小室恒夫君) 細かい数字は、或いはあと資料として差上げてもよろしいと思いますが、香港と中共向けで大体輸出信用保險にかけて現在その保險が有効である状態にあるのは、大雑把に見て五十億円ぐらいだつたかと思います。大体その主たる品物は、鉄鋼製品でありまするが、これらの品物の中で国内に、或いは海外に有利に転売できるものは損害は起らんわけでございます。併しながら中共向けの鉄鋼製品の中には、かなり品質等も一般向きでない、むしろ惡いものもありまするし、今日の市場の状況でやはり転売によつて或る程度の損害を招くものがあると思うのであります。そういうものが現実に何割損害になるかということは、只今のところちよつと推測の問題になりますので、余り申上げたくないのでありますが、仮に二割か三割という損害が起きました場合に、それは輸出信用保險制度によつてカバーされる。又そのカバーするだけの財源は今日のところ輸出信用保險の基金或いは又借入金というものを利用いたしまして十分あるということを申上げておきたいと思うのであります。甚だ不満足な御答弁かも知れませんが……。
  145. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 まだ今数字が、つまり五十億に対してどれくらいの実際の損害になるかということははつきりしないわけですか。
  146. 小室恒夫

    説明員(小室恒夫君) さようでございます。
  147. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 それから若しもそれがはつきりしたら、どういう法的根拠でこれを補償されますか。
  148. 小室恒夫

    説明員(小室恒夫君) それは金融保險課長が出席しておりますから、代つて説明いたします。
  149. 川出千速

    説明員(川出千速君) 現在輸出貿易に伴うところのいろいろな危險がございますが一つの危險として、こちら側で輸出制限、或いは禁止した場合に、いろいろな損失が起きる。それを救済する措置として輸出信用保險制度というようなものが今年の六月一日から実施されており、それによつて救済されることになつております。輸出契約ができますと、輸出信用保險に入りたい人は任意に保險料を納めて加入することができます。今回の中共向けの輸出制限もその輸出信用保險制度によつて保險金の支払いという恰好でカバーするということになつております。
  150. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 わかりました。
  151. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 只今の御説明は通産省の通商振興局金融保險課長の川出君です。
  152. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 もう一つキヤンセルのほうは今政府が折角努力しておる。これは主として輸入ですが、輸出についても私は相当大きな問題を二、三聞いておるのですが、輸出輸入も折角努力しておられるもので、それを発表するとまずいというものがあるでしようけれども、そうでない、事実は最近の数カ月の、一、二カ月の大きなものは説明願えませんか。或いは資料で頂いてもいいです、今の金融関係の用意ができたというなら……。キヤンセルという問題は私は非常に輸入輸出ともに大きな問題だと思つておりますが、クレームの問題、及びそれに対する政府の損害補償の、今輸出に対しては説明ありましたが、併せて政府はそれに対して何らか物的にそういう損害を補填されるようなことを考えておられるかどうかということを併せて聞きたい。
  153. 小室恒夫

    説明員(小室恒夫君) キヤンセルは先ほど申上げましたように売手市場なら、或いは価格が上つたというような関係で、どうしても日本側の輸出業者のほうとしても、安い相場で先に売つたものはキヤンセルしたくなる傾向は一般的にはあるわけであります。それに更に何か風水害であるとか、特殊の事情がからみますと、まあそういうことで半分不可抗力のような事態の下にキヤンセルが殖えるというような傾向も出て来るかと思います。ただ御承知のように輸出は今日殆んど自由に民間業者にやらせておるのであります。輸出の契約ができて、それがキヤンセルされても、政府としては、直ちにそれを数字の上で把握することの困難な事情にあります。向うの、却つて輸入業者のほうから日本政府のほうに何とかしてくれと文句を言つて来るような場合もあるわけです。或いは又業者でなくて政府機関から、こういうような事例が多くて困ると言つて文句を言つて来るというような場合もあり、そういうような場合にはその実態が掴めるわけでございますが、何分にも何千という輸出の取引が、時々刻々に行われている。この中でキヤンセルなり或いは又キヤンセルになりかかつたが価格の点で折れ合つてキンセルにならなかつたというようなことはしよつちゆう起つておるわけでありまして、輸出のほうのキヤンセルを数字的にはつきり掴むということはなかなか困難でございます。輸入につきましては民間輸入の面では一定期間の中で外貨の割当をやりますから、これは外貨の割当は御承知のように需要者割当といつて鉄鉱石でいえば、八幡製鉄だとか、そういうようなところに割当して鉄鉱石を買わせる、こういうこともありますし、又現在なかなか幅が広くなつて参りまして、さつき説明しましたように自動承認制度、誰が申請してもその場で以て輸入の割当をする自動輸入承認制とか、その他いろいろなやり方で輸入の承認が行われますが、いずれにせよ輸入を承認して一定期間内に物が入らなかつた場合、実際にはその人に割当てた外貨が使われないで無意味に寝ているというものがあります。日本政府としては、外貨の有効、効率的な運営を図る必要があるわけでございます。不真面目な意図で以て輸入申請をして置いて、うまく行けばよいが、うまく行かなかつたならば、そのものには使わないということが起つてはいろいろ困るのでありますから、そういうものに対しては、実は保証金というものを取つているわけであります。保証金の比率は物により、輸入の承認のやり方により高低はございますけれども、最低一%から最高一五%くらいあるかと思います。そういう保証金が自然一定期間のうちに輸入がされなかつた場合は沒収されるわけでございます。若し相手方のほうの責に帰すべき事由で保証金が沒収されるということが起つて非常に酷な場合があり得るわけでございますが、そういう場合には、正当な事由があれば十分事由を審査して返えすということになつております。默つておれば自然に保証金が取られてしまうような仕組みになつておりますので、このほうは数学的に掴めるわけでございます。ただ今日まで民間の輸入が実施されましたのが今年の年初でありました。大体通常のさつき一定期間と申しましたが、大体輸出の承認が与えられてから六カ月くらいが最高であります。その間に入らなかつたのは、保証金が取られるという事態が起つていることは、保証金をとられている事例はまだ少いと思います。そういう事例等から或る程度数字を挙げて御説明することは困難と思います。併しながら一体その取引で以て、どういう事情で以てキヤンセルされたかという点、或いは保証金を返えせる返えさないということで懸案になつているものもありますし、対外的な関係で発表しないほうがよいものもあります。そういう意味で網羅的に一件々々数字で以て説明して資料を差上げるということは、私としてはちよつとお約束しかねるのであります。一般的傾向的にもう少し詳しく御説明するということであれば、そういう意味資料でありますれば、或いは作れるかと思います。
  154. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 僕の質問はこういうことなんですよ。輸出のほうは非常に誠実に約束を果して、どんどん積み出す。輸入のほうは相手によつてキヤンセルされ、一歩間違うと保証金を沒収されるというような状態にあるのではないかどうかという点をはつきりさせたいためにその具体的の質問をしているのですよ。
  155. 小室恒夫

    説明員(小室恒夫君) 結局日本輸出は向うの輸入でありますし、向うのほうの売手の強いものであれば、やはり売手の方で相当相場が上つたから値段修正してくれということを言い得るものもあります。又そういう強い立場を利用してキヤンセルすることも間々起り得る。
  156. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 起つておりますか。
  157. 小室恒夫

    説明員(小室恒夫君) 現実として成る程度つているだろうと思います。ただ日本輸入する原料品、輸入するものは食糧、原料、そういうものが多いのでありますが、時局の影響を一番敏感に受けて、先に上るものは原料であります。日本輸出の大宗である鉄製品はやはりずれて値段が上つている恰好が一般的に起つております。綿製品は割合綿花の相場よりも相当に上つた傾向もありますけれども、現実的に言えば原料高の製品安になるのがそういう情勢の通例だと思います。製品の売手より原料の売手のほうが強いというのが傾向的に起ります。そういう意味日本側が輸出したものがキヤンセルされる度合の方が輸出をこつちの事情でキヤンセルする、澁るというかその度合より強いということで、一般的にそう申上げざるを得ないのであります。甚だ抽象的なお答えで失礼でありますが……。
  158. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記をとめて。    〔速記中止〕
  159. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) じや速記を始めて下さい。
  160. 中川以良

    ○中川以良君 今輸入が非常に困難になつていることは、我々大変心配しているのですが、先ず第一に現在の輸入制度がこれでいいかどうか、この輸入の制度の改善、これの促進方等について考慮すべきであろう思うのです。折角自動制ができましても、昔みたいに電報一本で契約はできない、そのために向うの価格は上る。最近のように国際情勢が変りまして輸入の制限をし出すということでもつて思うように入らん場合があります。こういうようなことについて、輸入の制度の改善、それから今日ドル資金を持つていると、もつと喰込んだりするから、ドル資金で直接現金決済をできるような方法ができないものか。例えばオープン・アカウントからエスクロとかバツク・ツウ・バツクの制度を一時見合せまして、ドル資金の決済で以て迅速にものを入れるというようなことはできないかというような点についての第一点。  それから業界はできるだけこの際輸入をしたいけれども、今日いずれも資金難で喘えいでおります。この資金を如何に見られるか。輸出のほうは輸出銀行ができましたけれども輸入に対しては、先般ユーザンスの制度ができたけれども、まだこれが期限を延ばしてもらいたいという点と、輸入の資金を迅速に廻してもらいたい、これに対する対策をどういうふうに考えるか。  それから最後の点は、将来政府重要物資輸入を直接やるといすようなことは、先般も予算委員会で安本長官が言明をしておりますが、これに対してどういうふうに経済安定本部では只今御構想を練つておられるか。これが実施される曉には、どの程度物資を大体この範囲内にお考えですか。  それからいろいろと入れますところの制度を一体どういうふうにやるか。政府が直接お買付になるか、或いは業界を利用されて業界に政府して資金なり、或いは保管料なりその他金利等を政府が助成をされるというような形式をおとりなるか。これらに対しまして、業界との繋りをどういうふうにされるか。前のような公団の輸入のような形式をおとりになるかどうか、こういうような点を伺いたいと思います。
  161. 小峯柳多

    政府委員小峯柳多君) 非常に大きな問題なのでありますが、最初輸入制度の改善の問題は、もう前からも漸進的でありますが、御承知のようにとつてつているつもりであります。自動承認制の問題、或いは先物取引の問題は、まだ輸入の市場に対する私どもの眼が完全に開き切つておりませんので、その眼を開けるという意味で、商館問題も、在外事務所の問題も併せてやつて来たわけであります。併し最近の関係からいいますと、私は事務的な技術的な面だけではなかなか乗り切れないもつと大きな問題にぶつかつて来ているのではないかと思います。そういう意味で、そういう努力は勿論継続はして参りまするし、なお又技術的な面で追加すれば、輸入だけの市場でも外国のドルだけでは入るまいと思います。成るべく隅のほうのローカルなところにまでそれが手を伸ばす必要があると思いますが、そういう問題を引つくるめて、技術的の問題だけじやセーラース・マーケツトに変つてしまつて、今日我々の努力が相当キヤンセルされる危險性がある。そこで御指摘のように、新しい構想でその輸入の問題と原材料の問題を考えなくちやならんのではないかという御発言だろうと思いますが、前にもそれらしい発言を私どもの長官も予算委員会でしていると思います。それはやはり政府貿易というものを残して置いて、食糧だとか或いは主要原材料なんかの輸入というものを政府自体が考えて行かなければやり切れんのじやないか、そういう考え方で、来年の予算の中にはそういうものまで織込んで御審議しで頂ごうじやないいかという話を進めております。併し具体的な問題になりますといろいろな角度がありまして、今御指摘のように公団、例えば産業復興公団のようなものも片棒担がしてもいいだろうと思いますし、又政府が民間に委託して輸入する方法をとつてもいいと思いまするし、又お言葉にありましたように、輸入商社に対する倉敷料その他の補助によつてやらせる方法もよかろうと思いますが、いろいろの点をもつと比較考慮して研究いたしているわけであります。例えば政府がこれだけ輸入して行きたいというものをまとめて輸入商社にでも委託しますと、これが独禁法に触れるとかいうような関係のものもあるようであります。そういう点を研究いたしまして、何にいたしましても、民間の力だけに委せて行くわけに行かない。又民間の力も、御指摘のように、今の輸入の点だけでは困難だろう。輸出銀行を作りました先国会の御審議の際には輸入のほうはユーザンスの関係があるから、そこそこ賄つて行けるだろうと考えたわけでございますが、積極的に輸入の幅を拡げようとすると、もつと工夫が実は必要ではないかというような感じもいたします。ユーザンスの期限の問題もありますし、それに関連した輸入の金融の問題も出て来るだろうと思います。そういう点も余程進んだ方法がとられるようになるだろうと考えております。総括的に申上げまして、制度の改善、或いは輸入金融だけの問題で乗り切れない面が予想されますので、政府貿易或いは公団を利用するというふうな形のもので、新らしい輸入のやり方を考慮をしなければならん。これを国会に二十六年度予算と併せて御審議をお願いするようになるだろうと考えております。
  162. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 只今の御答弁に対してなお御意見もあると思いますけれども、一応あとに保留して頂きまして、先の答弁が留保されておりました外為の……、大久保さん一つお答え願いたいと思います。
  163. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 先ほどのお尋ねの外為特別会計の資金繰りの状況についてのお尋ねでございますが、御承知通り外為特別会計は、昨年の十二月に、それまでございました貿易会計のうちの貿易資金、為替資金の残高を引継いでおります。同時に日本側に、総司令部の管理運営されております外貨勘定の経理を、その経理を委されたわけであります。同時にその勘定の中の一部分につきまして、経理のみならず運営までも委されましたのでございますが、ちよつと速記をとめて下さい。
  164. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記をとめて。    〔速記中止〕
  165. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記を始めて。
  166. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) それから円の面におきましてははつきりした記憶はございませんが、貿易特別会計から引継がれました若干の円資金でスタートいたしました。ところがこの十二月、一月、二月、三月の四カ月の、言い換えますれば二十四年度外貨の受け払いの当時の計画でございますけれども、当時の計画といたしましては、受払い共にバランス、それでその金額は四カ月に一億七千三百万ドルであるという見込でスタートを切つたのでございます。ところが実際はこれとかなり食い違いまして、この四カ月の受取りは、外貨の受取りは一億千八百万ドル、支払いのほうが一億三千二百万ドルで、差引きいたしまして八千六百万ドル外貨の蓄積が生じたわけでございます。これはどういう理由かと考えて見ますると、輸出は丁度十二月から民間輸入に移行されまして、非常に手続も簡易となりました関係で非常に予想外に促進された。ところが輸入のサイドにおきましては、まだ一月から実施されました外貨予算の制度、これが当初はどういうプログラムを作るかということで、かなりその検討に手間取りましたので、その発表がかなり時期がずれておる。それから外貨の、特にドルの使用につきまして、昨今とは余程考え方が変りましたが、かなり保守的と申しますか、コンサアバテイブな輸入方法がとられた。そういう結果こういう実績なつたのではないかと思つております。でこういう外貨の受取り超過という状況は、すぐに外為特別会計の円資金に響くわけでございます。外為特別会計といたしましては、外貨の受取りがございますれば、その額だけ円の支払いが起る。外貨の支払いがあればその額だけ直ちに円の収入が生ずる。円と外貨と裏腹になつておる関係でございます。ところがこの八千六百万ドル、これを円に換算いたしますと三百十億円の円の支払超過になるわけですが、当時の計画といたしましては、貿易特別会計から入れて頂くという計画であつたのでありますが、それが貿特の資金繰り等の関係によりまして、変りまして、日本銀行の借入金で百九十七億、それから政府輸出の分でございますが、これが特別会計から貿易特別会計の方へ支払うべき金が百十三億であつたのでございますが、これを次の年度に繰延べまして、つまり日銀の年度越しの借入れを百九十七億、今の貿特への支払いの繰延べを百十三億こういたしまして、その三百十億の一円の歳入不足を賄つて行く、そういうことにいたしましたわけでございます。本年度に入りましてからのこの収支の状況を申上げますと、これは本年度の補正予算とも関連いたしまして、他の委員会におきましては御説明申上げた点でございまするけれども、簡單に申上げますと、円の収入即ちこれは外貨の払いでございますけれども、これが非常に予想よりも少い。一方為替の買取り、即ち円の支払いのほうは輸出の増進を反映いたしまして非常に殖えて参つたのでございます。支払いのほうから申しますと、四月に二百二十億、これは外国為替買取費でございます。つまり輸出によるビルの買取り、それから特需による円資金の供給、つまりドルを対価といたしまして円資金を供給いたします。それから貿易外の受取り、これを全部含めてでございますが、四月に二百二十億、五月に二百四十六億、六月に二百五十億、七月に二百八十億、この辺までは大体少しづつ毎月殖えて参りました。補正前の予算におきましては、この買取費を月二百二十億ぐらい見ておつたわけでございますが、予想通り参りましたのが四、五月頃だけでございます。八月になりまして確かに朝鮮事変の影響が現われて参りまして、三百四十四億、それから九月は輸出関係で心持ち減りまして三百三十五億、十月になりまして四百四十二億、台替りいたしまして、十一月も依然として伸張いたしまして四百七十四億、十二月はまだ実績が出ておりませんが、予想を加えまして四百五十億前後じやないかと見ております。それから収入の面でございますけれども輸入の当時の遅延が響きまして四月には三十三億、五月に百九十六億、六月に二百四十一億、七月に百十二億、八月に三百三十九億、こういう数字でございます。かなりまあ支払いのほうに比べまして時期的なズレと総額の減少が認められます。九月になりまして……。それまでに八月までのことをまとめて申上げたほうがおわかりになり易いと思いますが、そういつたように歳入の歳出に対する不足というものが当初からずつと現われて参りまして、四月には百八十億見当、五月には五十一億、六月十五億と減りましたが、七月には百五十九億、八月には六億と非常に凸凹でございますけれども、歳入不足がずつと八月まで毎月多少とも現われて参りました。これを賄いますために、外為といたしましては当初の予算で与えられております五百億の借入限度を使用いたしまして日銀借入、或いは国庫余祐金の繰替使用、或いはたしか七月頃と思いますが、外国為替資金証券、これの発行によりまして円の不足をカバーして参つたのであります。ついでに申上げますと、これは月末の残高でございますが、四月には百九十四億の一時借入金、五月には三百二十二億の一時借入金、六月には二百六十七借、七月に四百十七億、八月に四百二十五億、借入限度を僅かに七十五億を残す状態なつたのでございます。九月になりまして先ほどちよつと申上げましたように、下旬に日銀のユーザンス制度というものが実施されまして、この制度におきましては、為替銀行が信用状を発行いたしますと、その信用状の全額につきまして日本銀行から外貨を借入れる、日本銀行はその外貨を為替特別会計から買入れる。その際に円を為替特別会計に支払つてくれるわけでございますが、本来ならば為替特別会計に円の入りますのは信用状の開設後約二カ月遅れまして、船積書類が到着しましたときに為替銀行はお客から、業者から円を取りまして、それで外為特別会計にその円を入れて決済するというのでございますから、つまりこの会計の円の収入の面におきましては 約二カ月分の信用状につきまして円資金を前取りするという方法でございますので、そういうシステムができました九月におきましては、先ほど御説明申上げましたように、日銀に売為替をいたしました代金として百一億入りました。そういう関係がございまして、俄然この円資金の状況は非常に楽になりました。この制度のできます前日は僅か三億円ぐらいしか残高がなかつたのでございますが、俄然殖えまして、九月の歳入は先程申上げましたが、歳出のほうは三百三十七億……。
  167. 野田卯一

    野田卯一君 円の収入……。
  168. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 円の収入のほうは、九月は二百八十二億、十月が五百八十二億、十一月が六百八十六億、又円の歳出のほうにおきましては、九月が三百三十七億、まだ歳出超過でございますから……。
  169. 野田卯一

    野田卯一君 さつきは三百三十五億、円の支払いは……。
  170. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 三百三十五億でございます。間違いました三百三十五億、それから買取費が十月に四百四十二億、それから十一月に四百七十四億それで九月は又若干の歳入不足がございましたが、十月から歳入超過に転じまして十月の歳入超過は百三十七億、十一月は二百四億、十二月は予想でございますが百億、そういう状況になります。それで九月は五百億の借入限度を全部使つてつたのでございますが、只今申上げました歳入超過の余りました円資金によりまして借入金を返済いたしまして、只今のところ借入金は二百五十億に減少いたしております。  それから現金といたしまして極く最近の残高は百三十億ばかりでございます。ただそのほかに冒頭に申上げました前年度からの日銀借入金の繰越、これがまだ百九十七億残つております。繰返しますと、国庫からの借入が二百五十億、年度越し借入金が百九十七億でございまして、そして手持の現金が百三十億、そういう現在の状態でございます。外貨の増減はこれとうらはらをなしておるわけでございますが、残高を申上げますと、その両者の関係がはつきりいたすのでありますが、これは後に讓らして頂きます。大体資金繰りといたしましてはこういうような状態でございます。
  171. 山本米治

    ○山本米治君 ちよつと大久保政府委員にお伺いしたいのですが、日銀の前年度の借入百九十七億を年度越しするのはどういう根拠に基いておるのでしようか。借入金というのは一応年度末一ぱいに返済しなければならないのですが、それが本年度に持越されておるというのが第一点であります。  もう一点は外為の証券を御発行になつたのですが、それはどのくらい発行されて誰が買つたのですか。
  172. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 年度越しの借入金は只今の特別会計法で認められております。一時借入金は年度中に返済しなければならんわけですが、その借入金を返済するために借入をやる、それは年度に跨るということが認められております。それによりまして実行したわけであります。  それからもう一点、外為証券、これは特別会計の円資金の不足は原則的には日本銀行からの一時借入金で賄うのであまりすが、金利の関係で国庫余裕金がある限りは国庫余裕金を使う。これはたしか特別の法律でしたかできておりますので、これによつて国庫余裕金を使う。国庫余裕金がなくなれば又すぐ日銀繰入に切換えるということであつたのであります。ところが国庫余裕金の少い場合には日銀の受ける借入金が非常に殖えるわけであります。これは單に為替特別会計その他の借入金制度があります。特別会計におきましてはこの日銀借入金が余り殖えるということは本年の金融繰作上面白くないので、できるだけこれを証券化いたしまして、そしてこれを一応は日銀引受でございますが、これを預金部とか、或いはその他金融機関に代りまして、そうしてマーケツトオペレシヨンに使おう。日銀におきましても、短期証券の残高が非常に少くなつた関係がありまして、こういう証券化を図つた主なものは、やはり為替特別会計の証券が金額としては一番多かつたと思うのです。で証券は殆んど発行されますと同時に、ほかの金融機関或いは他の預金部等の特別会計に売却されました。
  173. 山本米治

    ○山本米治君 幾らぐらい発行になつたのですか。
  174. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 発行しましたのは最高二百五十億円だと思います。
  175. 野田卯一

    野田卯一君 今二百五十億残つておりますね、外為だけ……。
  176. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 外為だけは全部償還しました。最初五十億償還しました。後に二百億十一月に償還いたしました。それで只今のは証券がございませんで一時借入金でございます。現在は国庫余裕金で賄つております。
  177. 野田卯一

    野田卯一君 ちよつと一つ数字か拔けているのですが、円の収入のほうですね。この上の十二月の見込みはわからんでしようか。
  178. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) この円の支払いの見込みは四百五十億というふうに聞いております。
  179. 野田卯一

    野田卯一君 収入の見込みは……。
  180. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 収入の見込みは十一月が六百八十六億、十二月五百五十億。
  181. 野田卯一

    野田卯一君 それから一時借入金の残高が九月、十月、十一月拔けているのですが。
  182. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) これは九月に五百億、月末ですね、十月五百億、それから十一月に二百五十億。
  183. 野田卯一

    野田卯一君 今の二百五十億は十一月に……。
  184. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 十一月に返済いたしました。
  185. 野田卯一

    野田卯一君 現在まだ二百五十億残つておりますか。
  186. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) ええ、残つております。  ちよつとお断り申上げておきますが、今申上げました収入と支出とそれから歳入、歳出の超過不足でございますね、歳入と歳出、それから歳入不足或いは歳入超過の数字でございますけれども、これは正確にぴちつと歳入超過、不足に合わないと思います。それは外国為替の受払い収入ですね。為替の売却、或いは為替の買取り、その数字で只今ずつと収入支払いは申上げたのです。そのほかに小さいものですけれども、例えば支払いの面において我我のほうから援助特別会計に払うというのが若干ございますから多少食い違いがあります。
  187. 野田卯一

    野田卯一君 それから買取りの円の支払いですが、買取りから平均して、外貨収入は半カ月後ですか。
  188. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) これは買取りと同時に外貨の収入になるわけです。
  189. 野田卯一

    野田卯一君 外貨の買取りというのは手形の買取りですか。
  190. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 手形です。今申上げましたのは貿易特別会計に外貨が入つた場合にはすぐに外貨になります。
  191. 野田卯一

    野田卯一君 外貨預金になりますか。それは誰が売るのですか。
  192. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 外国銀行に……。
  193. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) ちよつとそれは休憩のうちに一つお話しを願います。先ほど御相談申上げましたように、一応これで休憩いたしまして御異議ありませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  194. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) それでは再開は一時半にいたします。    午後一時二分休憩    —————・—————    午後二時十分開会
  195. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 午前に引続いて午後の委員会を開きます。速記をとめて。    〔速記中止〕
  196. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記を始めて下さい。  中川さん、さつきありましたね、どうぞ……。
  197. 中川以良

    ○中川以良君 外為の勘定ですけれども、これは大蔵省の借入限度は五百億円になつておりますが、今度インペントリー・フアイナンスで五百億円入つた場合には、大蔵省の借入限度というものは、その関連性はどうなりますか。
  198. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 来年度の外為会計の予算につきましては、まだ委員会のほうに正式に御連絡を得ておりません。今大蔵省のほうではお考えになつておると思うのでありますけれども、その辺、若し伝えられますように、五百億の一般会計からの繰入れのありました場合に、借入限度が設けられるのか、設けられないのか、その辺まだはつきりいたしませんけれども、成る程度の借入限度というものは作られるのじやないか。又外為といたしましては、そういう借入れのできますような仕組でありますね、これを希望しておるわけです。
  199. 中川以良

    ○中川以良君 それからこれは来年度予算のときに問題が起ると思うのですけれども、今伝えられるところによれば、五百億円というふうに聞いておりますけれども、そういつたもので大体賄い得られるというような見通しがあるのでございましようか。つまりあなたがたのお見通しでは、更に五百億円日銀の借入限度があつて、両方で千億円になる。それで一応賄うというようなお考えであるか。或いは五百億円で一応やつて、その足りない分だけを幾らか日銀の借入限度から使おうと、こういうような御意向ですか、どうなんですか。
  200. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 来年度輸出及び輸入見通しでございますね。それを現在計算して一つ計画を作りますのは、大変むずかしい。併しながらいろいろな資料によりまして、できるだけ的確なものを作ろうという意味で、今努力しているわけです。一応の現在までの見通しといたしましては、つまり国際収支の面で外貨が受取り超過になる。それからこれは外為会計を中心にいたしましてどのくらい受取り超過になるかという点を見通しまして、大体五百億の資本が補填されれば賄つて行けるのじやないか、そういつた観測を只今持つております。併しながらこの繰入れの時期その他によりまして、来年度の初めに繰入れが行われるならば、それは借入れも必要ないかも知れませんが、その時期によりまして、或る程度の借入れ、あとで借入れを返済するために資本金を補給してもらう、そういう必要が起つて来ると思うのです。
  201. 中川以良

    ○中川以良君 それからさつき政務次官ちよつと私は総括的な御質問をいたしたのでありますけれども、今日あたりの新聞を見ますと、今晩ですか、アメリカの大統領は非常時宣言をやるというようなことであります。従つて国際情勢に大きなやはり一転換期が来るのじやないかと思います。そうなりますと、輸入が一層困難になるのじやないか。どこまでも輸入の制限、輸出の制限、又物資の統制等もだんだんやるようになるのじやないかと思います。そこでドルじや、どうも物が今のような輸入のシステムじや買えない。直接ドル決済というのは最近何がやりましたですね。小麥ですか、ああいうようなものが逐次実行できる可能性があるのでございましようか、どうでございましようか。
  202. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 只今御指摘になりました点は、動乱以来外貨予算の運用、又輸入実施に当つては強く我々としてもその必要を認めまして、予算の運用についていろいろ打合せをし、又話を進めて参つたわけであります。先ほどお話が出ましたように、金額的には非常に大きな小麥、カナダからの小麥が先ずドル・ストレートで認められた。その以前にやはりフロリダからの燐鉱石、これも従来非常にバーターその他で制限があつたのでありますが、それもストレートで買付けるようになつた。大体最近の傾向としては、重要物資について、買付状況の困難さ等の総体的な関係で逐次認められつつある、こういう状況であります。綿の関係におきましても、メキシコ綿、エジプト綿等は従来バーターであつたものが、これもドル・ストレートで認められております。
  203. 中川以良

    ○中川以良君 それからドルをポンドに売り替えるドルとポンドの操作はどうなるのですか、これが簡便にできれば、よほどスターリング地域の輸入も容易に行くのじやないかと思いますが……。
  204. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 御承知通り日本ポンド地域との輸入には、かなり時期的な問題がありまして、例えば濠洲の羊毛、それからパキスタンのコツトン、これは非常に大量の買付を要するわけであります。これが時期的に非常に片寄る傾向がありまして、大体年の末から年の初め頃にかけてかなり輸入の決済が輻湊するわけです。年度といたしましては貿易が均衡いたしまして、そのために輸入の決済資金の需要が一時的に高まるために、いろいろな操作を要するわけですが、これにもいろいろな方法を用いまして、一つ輸入信用状を外国銀行に確認してもらうということで、一定の保証金を積まなくてはならん。それでこれをポンドだけで積むにはそれを中心にし、少しポンドの状況がむずかしいということであれば保証金はドルで積んでもいいというふうな措置もとつております。それからその輸入ビルが決済されますときには、これは実際それだけのポンド資金を置かなくてはならん。それに対してはそれまでの輸出によるポンド資金の増額が見合いません場合には、成る程度ドルとポンドのスワツプをやつて、そうしてその辺の資金を賄つて行く、そういうことを考えております。現実の問題といたしまして、これまでポンドとドルのスワツプはいたさずに漕ぎ拔けられたのであります。最近め状況といたしましては、輸入が非常に殖えて参つております。或いは来年になりましてから必要な時期に、必要があればやはりこのスワツプを実行しなければならんというふうに今のところ見通しを持つております。
  205. 中川以良

    ○中川以良君 それから英国系の銀行のユーザンスがいろいろ至難な実情があるようでございますが、それはどういうわけなのでございますか。
  206. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止〕
  207. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記を始めて下さい。
  208. 中川以良

    ○中川以良君 それらの点も一つ御用意はあると存じますけれども、もうすでにお考えされておると思いますので、一層この方面の御努力をお願いしたいと思います。  それから特需関係の支払いが非常に遅延をしているようでございまして、折角注文を受けましたけれども非常に遅れる、それから又これを銀行で割引くのも、銀行によつてそれを大変忌避される。銀行自体が金がないという関係で業界は非常に困つて特需を持てあましている。折角取りたくても資金面で取れないという状態ですが、こういうような面については、いろいろ御調査をせられていると思いますが、何か政府としてこれに対して具体策を特にお考えを頂いておりますでしようか。
  209. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 先ほど申上げました数字は契約額で、実際はあの中から恐らく本年度一ぱいで六割程度の引渡しになるのじやないかと思います。引渡しはちよつと最近の数字を私十分調査しておりませんけれども、約一、二カ月ほど前のときでは、引渡しの数字と支払金額というものとは、世間で一般に特需の支払いが遅れる遅れると言われるほどには、そう大きな開きがなかつたように見受けました。併し個々のケースについて見れば、今御指摘のような点もあると思います。恐らく司令部のほうのいろいろな会計報告その他の関係で、いろいろ手続その他はあるのだと思います。個々のケースについての具体的な調査というところまではまだ至つておりません。
  210. 中川以良

    ○中川以良君 その点も一つ、是非御善処を願いたいと思います。  それから最近持つている外貨というものは、海外の物資の値上りで以てだんだん価値が下落をして参るので、私どもも非常に心配なんですが、そこへ外資導入ということが盛んに叫ばれておりますが、外資導入の一体形式というものが、もう従来の考え方というものは、いわゆるノン・クレジツトで入るのではいたずらに外貨が入つて来ても、品物に変らないということでは私は無意味だと思うのです。外資導入を一体どういうような御形態で考えておるか。いわゆるクレジツトを設定するというようなことで考えていられるか。或いは綿花の回転基金のようなものを置こうというような考であるか。或いは物で一つつて来させるというような考えでありますか。そのような基本的な考えは今経済安定本部ではどういうふうにやろうというような御見解でございましようか。
  211. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 外資導入の形を今後どう考えるかという御質問でございますが、私から現在外資委員会でいろいろ実情に即して研究なり調査をしておるところを申上げても何だと思いますから、若し何でございましたら外資委員会の担当者を呼びましてお答えを……。
  212. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止〕
  213. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記を起して下さい。  今の貿易外収支の実績見通しについての資料は別に提出して頂けますか。
  214. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) はあ。
  215. 中川以良

    ○中川以良君 外資委員会お話を聞くのはまあ今年は或いは無理かも知れませんが、明年初めでも委員会を開いて実行して頂きたいと思います。
  216. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 承知いたしました。
  217. 中川以良

    ○中川以良君 さつき政務次官に伺つたのですが、緊急輸入物資の件ですが、政府自体が輸入をするという御計画も立てておられるようで、これは私の質問に対して予算委員会で安本長官に御答えをして頂いておりますけれども、これに対するいろいろな方法を只今御検討中であるというような政務次官お話でございましたが、大体どういうような物資を狙つてつておられるというような具体的なことを一つおわかりでしたらお漏らし願いたいと思います。これはどこでやつておられますか。
  218. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 先ほど政務次官からお話ございました程度のまあ研究だと申上げたほうが、それ以上にどういう品目についてどういう方法でというところを結び合せて、どうこうというところまでまだ研究は行つておりません。
  219. 中川以良

    ○中川以良君 どうもちよつとそれでは手ぬるいのじやないのですか。或る程度の具体的な、大分前からこういう御構想があるということを承わつておるのでありますが、具体的な成る程度作業は進められていると思うのですが……。
  220. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記を止めて下さい。    午後二時四十九分速記中止    —————・—————    午後三時速記開始
  221. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記を始めて下さい。
  222. 野田卯一

    野田卯一君 先ほどちよつと聞き洩らしたのですが、中共に対する輸出が今度は嚴重にきめられて、それで契約が送れなくなつて輸出信用保險金を払つていられない金額が新聞には三十億ということをいつているのですが、それは余り根拠のない数字なんですか、やはり今の数字になりますか。
  223. 川出千速

    説明員(川出千速君) 輸出信用保險に中共と香港で加入しておりまして、現在保險期間中のものは、調査しましたところが、両方香港と中共を合せまして五十億円でございます。約五十億円でございます。
  224. 野田卯一

    野田卯一君 その中で今の転売その他によつて救済のできるものはいいのですが、そうでないものは今度輸出信用保險の補償の対象になるものですか。
  225. 川出千速

    説明員(川出千速君) そうです。
  226. 野田卯一

    野田卯一君 それは新聞では三十億ということをいつておるのですが、そういうことになるのでしようか。
  227. 川出千速

    説明員(川出千速君) 五十億のうち今度船積の差止めをこうむつた品目を調査しますと、大体三十億円近いものになりますが、船積差止めを食つても、その輸出貨物は国内にありますから、転売、その他或いは輸出もできますから、それは全部損失になるということは到底考えられない。ものによつて輸出するよりも国内で処分するほうが高く売れるものが出てくるのです。それは高く売つたほうがいい。そういうものは損失がないのです。今調査中です。
  228. 野田卯一

    野田卯一君 それからさつきの中共輸出ですが、とめられたものは中共に対する日本からの輸出総額の約三割くらいにしか当らないという説があるのですが、そんなものですか。
  229. 小室恒夫

    説明員(小室恒夫君) これは均らして申上げるとその程度になりますが、十一月、十二月最近はもつと大きな輸出比率になつております。七割、八割というような数字になつておるのだろうと思います。これはいずれ資料でもつてはつきりした数字を申上げたいと思いますが、三割という程度のものではないかと思います。中共が欲しております物資が、大体日本側の輸出商品の対象になつておるものが大半でございます。
  230. 野田卯一

    野田卯一君 それは今のレプライザルとの関係があるのですね。例えば今まで十あつたものがこれにひつかかつて三だけ落ちる。七割だけ継続されるのですが、来なくなる度合が少くなりますね。殆んど全部レプライザルで余計来なくなる心配があるので質問したのです。
  231. 小室恒夫

    説明員(小室恒夫君) ちよつと附加えさして頂きますが、香港向けに出ておりますものは三割くらいがありますが、高く見積つて三割くらいが制限品ということになると思いますが、中共に直接行きますものはずつと比率が下つておる、こういう数字……。
  232. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 中共向けは……。
  233. 小室恒夫

    説明員(小室恒夫君) 中共向けの方はあとで正確な数字資料で出しますが、極く最近は七、八割までで制限品目であるように考えております。
  234. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 勿論正確な数字ではないのですが、九月、十月の輸出認証高の中で輸出禁止の制限になつておるような品目、これは細かく当りますと……。大分類で申しますから必ずしも正確には行かん。大きな分類でどのくらいになるだろうという推定をいたしますと、九月認証分では九割くらいに行くのではないか。十月についてはもう少し率が……。これは中共直接向けであります。香港向けのほうは大分率が低くて九月分でせいぜい三割程度、十月分では若干それよりも超すかと思います。これは個々の品目に当つてでございません。例えば機械であるとか、鉄鋼製品であるとか、こういうようなものは極く大ざつぱなもので、細かく当りましたらまあ中共向けが八割、香港向けが二割少しくらいになるのではないかと思います。
  235. 野田卯一

    野田卯一君 それからその次に外国為替特別会計が、予算の立て方が為替を買つたり売つたりするという金額が全部載ることになつておりますが、それを今度は外国為替資金特別会計というふうな資金から取る。資金の受払いは予算上支出を出さないで、別途資金の運用として処理する。そういうようにしたいということが考えられておるようですが、それは具体化する傾向にあるのですかどうですか。
  236. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) お話のような構想に変えられますことは私ども希望しておりましたし、まだこれは確定的ではございませんけれども予算のほうをおやりになつておる大蔵省のほうでも同じようなラインでやりたいという意向に伺つております。で外国為替資金というものを設けまして、それの運営につきましては、収入、支出とも予算の枠に入れない。その資金の運営に伴います損益、これは外貨で入りますものもございますし、円で入るものもございますが、それを併せましてその損益につきましては予算の枠で支出するというふうな構想で只今案を研究いたしております。多分そういうふうな方向で他日御審議になるだろうと、そういうふうに考えております。
  237. 野田卯一

    野田卯一君 今の予算上の制度の改正の一番大きな狙いといいますか、現行制度で非常に不便だが新らしい制度にしたら、こういうことが楽になるとか自由になるとか、そういう狙いはどこにありますか。
  238. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 只今の制度でございますと、歳出の面におきましては外国為替の買取費が一番大きい項目でございますが、これが一定の枠に縛られておりますと、現に二十四年度の末に具体的に経験したのでございますが、意外に予想よりも千形の買取りが多いというために歳出権がなくなつてしまつた年度末にそういうことがございます。それから歳入の面におきましてはこれは大して問題はないわけですが、予想以上歳入がございましても、まあ支障はない。殊に歳出の方面におきましてはそういつた予想外に歳出が生ずるという場合ににおきまして大変この予算のやり繰りがむずかしくなる。で御承知通り外国為替特別会計というものは何と申しますか、非常に受身の会計でございますので、輸出が増進してそのビルの買取の請求があれば、これは買わざるを得んのでございます。又特需の面におきましても、向う側の円を買取り、ドルを対価として円の買取りがこれが即時にやはり応じなくちやならん。それでそういつた意味におきまして非常に受身でございまして、これが予算の枠に縛られておりますので、若しこの予算を非常に大きく見積つてやればこれは問題ないのですが、そうすれば歳出の枠をきめた意味はなくなりますし、これを比較的客観的な妥当性のある金額に見積るという場合には、何分この年度の始ります数カ月前にこれを確定しなくちやなりませんので、その年度を通じましてのいろいろな情勢の変化というものが全く見通しにくいわけでありますから、従つて非常に不自然な結果になりはしないかということを恐れるわけでございます。そういつた歳出権の枠の拘束という点につきまして、私どもなるべく現在の制度を先ほどのお話のようなラインに改めて頂くということを希望いたしておるわけであります。
  239. 野田卯一

    野田卯一君 借入金との関係は別にありませんか。
  240. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 借入金につきましてはこれは問題ないと思います。一定の予想を立てまして、或る程度の円の運転資本を繰入れて頂くと同時に、時期的な調整も借入金をきめておいて頂くということであればそう支障は起り得ないかと思います。
  241. 野田卯一

    野田卯一君 借入金についてはその制度を変えなくても利不便は余り差はないわけですね。今度は制度を変えたら借入金は非常に楽になるということはないわけですね。
  242. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) ないわけです。拘束されますのは今の歳出権の枠のほうとそれから実際の資金繰りのほうで、その資金繰りのほうは借入金の関係ですね。今の経験を申上げますと、先ほど申しましたように資金繰りの点で借入限度一ぱいになつた。そうして非常に資金繰りに悩んだという体驗と、もう一つ年度におきましては借入れの余力が若干あつたが、歳出権が天井に来てしまつたという問題と二つあつたわけであります。
  243. 野田卯一

    野田卯一君 今度借入の限度というものはやはり残るのじやないですか。
  244. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) ええ。そういうふうになるのじやないかと思つております。
  245. 野田卯一

    野田卯一君 借入の限度がなくなつてしまえば非常に楽ですが、やはり限度は置くでしようからね。主として歳出権の問題ですな。
  246. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 発表できんと言われましたが、それはそれとしてその額は新聞じや四億四千万ドルと言つておるが、日本の金に直せば千五百億円くらいです。これは大した金ですが、これは特需その他でできた金ですが、その金のそういう価値はどこにあるのですか。外国の銀行にあるのですか。その債権はどこにあるのですか。
  247. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 日本政府に運用を任されております外貨の運用、預け先は外国銀行でございます。
  248. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 商品を出して価値形態になつて来ておるわけですね。商品はすでに出した、特需その他の形で日本の商店なり、工場から出したわけですね。それに対する反対給付としての金ですね。これは預金の形になつておるのですか。
  249. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) さようでございます。
  250. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 利子もついておるのですか。
  251. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 一部は利子がつきますが、大部分のものは当座預金でございますから、利子はついておりません。
  252. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 所有権者は誰ですか。日本政府ですか。その価値の、預金の……。
  253. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) 速記をとめて下さい。
  254. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記をとめて。    〔速記中止〕
  255. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記を起して下さい。
  256. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 それから貿易についての我々側からの希望が殆んど容れられていないのじやないか。で許可した品目と、命令によるものと、自由というふうに三種類ありますが、これは必要はないじやないかということを言いませんから、こういう自由度があるということを一つ説明して頂きたいのですが、逆なことばかり僕が言葉をたくさん挙げることは、いと容易なんですが、どういう自由度が日本政府に与えられておるかということをですね。つまり大まかに三種類の別にしまして、つまり許可品目で、これは禁止を含む許可される品目について、それから命令による輸出貿易とそれからその他の自由、この三つの割合はどれくらいの、価格にしてどのくらいの割合で、又それに対してどういう自由が与えられておるかを一つ説明を受けたい。
  257. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 許可云々の点は、現在御承知のように輸出輸入と分けて考えますと、輸出については例の貿易管理法で原則として自由だ、つまり許可によらないでできるようになつておりますが、ただ別表に掲げられております、これは品目は大小を取りまぜてございますが、約四十品目について許可制が布かれておる。それから輸入のほうは先ほど午前中にもお話ございましたが、全部輸入承認の制度に現在はなつております。併し実際の運用におきましては、外貨予算の形で政府輸入の部分と民間輸入の部分とございますが、民間輸入の分につきましては資金割当で行く場合、これはまあ輸入承認のうちで一番嚴格な方法をとられておるわけでございますが、あと——九の予算を実施されました例の自動許可制の部分につきましては、これはただ銀行の窓口に申入れをすれば、それで自動的に許可になる、こういう形がございます。それの中間を行つておりますのが、例の公表をいたしまして、公表額の範囲内で大体先着順で輸入をする。つまり順序が先に来れば当然輸入が承認される、こういう形をとつております。
  258. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 額について、輸出で比較的自主性あるものは何%ぐらいと見ておられますか、輸入において何%ぐらいと見ておられますか。極く達観的に、あなた方專門家として極く達観的な数字……。
  259. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 輸出につきましては先ほど例外的に許可制が布かれておりますものは、これはちよつと私どもの今相談をした勘でございますが、まあ二、三割程度になるのではないかと思います。それから輸入のほうにつきましては最近の状況で申しますと、一〇——一二の現在の施行されておる予算でございますが、これはすでに御承知かと思いますが、全体で四億の予算が組まれておりますが、この中で一億二、三千万程度は自動許可制で自動的に許可できるようになつております。
  260. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 そうすると四億のうちの一億二、三千万円だから二五%か三〇%ですね。
  261. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) そうです。
  262. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 あなたの言われた輸出について二〇乃至三〇%というのはあれですか、許可のある部分ですか。
  263. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 許可を要する部分……。
  264. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 そうするとそこの残りの部分輸出について八〇、輸入について七〇%、そういう部分にちよつと表面的に考えると如何にも自由度がこの中に幾らか残つておるように見えるのでありますが、我々が調査しましたところによると、民間貿易のその自由のあると言われるところの貿易協定を結ばれるのに、例えば日英貿易協定などで日本側はオブザーバーとして出ておるので、ところがときどき門の外へ出ろとオフリミツトという恰好だというふうに聞いております。最近の特に日英通商貿易の締結について、果して自由というものは一つどの程度のものであるか、速記をとめてでも……。
  265. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記を中止して下さい。    〔速記中止〕
  266. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記を起して下さい。
  267. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 十二月六日の措置でざつとちよつと考えて見ても、これによつて鉄鋼製品、機械、車両、苛性ソーダのような化学製品というものは輸出で大打撃を受けてしまう。それから輸入については石炭、鉄鉱石、工業塩、大豆その他の油脂原料、ちよつと挙げて見てもこれは輸入で打撃を受けております。その他に軽工業の材料もありますが、それは一時あずかるとして、この輸出入の根本的なものは大打撃を受けて、これを輸出については東南アジヤ、輸入についてはアメリカ、カナダと切替をやつて、それで切替をやると、それについて質問が二つある。こういう切替によつてどれくらい損失を受けるか、つまり開らん炭をアメリカ炭に切替えることによる原料高、輸送高、バイヤーの利益、その他の量的な面としてどのくらい日本の経済が損失を受けるか。それから輸出について中国に行くべきものが遠路はるばる東南アジヤのほうに政権の不安定なところに行くのでそのための輸送費、値段等でどのくらい損失があるか、こういうような点は目下調査中ですか。この種の資料はあるのでありますか。全輸出入という点から……。
  268. 松尾金藏

    説明員松尾金藏君) 詳細な細かなところまでは我々も調査不十分でございますが、極く大略的に輸出入関係で申下げますと、さつき禁止面と制限に該当するものが八、九割中国向けでなるだろうと申しましたのは、総額におきまして中国向の輸出入におきまして九月、十月頃に鉄鋼関係、資材関係輸出のその割合が非常に多かつたのであります。その関係で中共向の輸出品の中では、そういう種類のものが非常に率が高いわけです。併しそれは恐らく中共の側でも、農水産物とかそういうようなものは非常に向うでも輸出の統制をやつておるわけでありますが、そういうものよりも機械とか、鉄鋼というものに、特に輸入努力された結果だろうと思いますが、最近九、十月頃の輸出入商品の関係では、中共向けのなかにそういうものが非常に高い率を占めておる、こういうことを申上げたのでありますが、全体の輸出総額の中から申しますれば、お説のように中共向けの輸出はこれも大体の考えでありますが、せいぜい六%から八%くらいの率であろう。従いまして全体の輸出に及ぼす影響というものは相対的に申しますか、その中で占める率からいえば、直ちに重大な輸出上の支障になるということは必ずしも言えないのではないかと思います。そういうふうに申上げておきます。  それから輸入関係でございますが、これは従来中共地区から重要な物資として、例えばさつき御指摘になりましたような強粘結炭でありますとか、或いは大豆等輸入が相当あつたわけでありますが、これも今後の様子を見た上でなければ、まだこれだけのものが直ちに入らなくなるだろうという断定的なことはまだ言えないのではないかと思いますけれども、それにしましてもそちらのほうの、少くとも我々のほうの措置といたしましては、開らん炭については相当部分を米炭に切替える、そういうことを考えなければならないのであります。  どれだけの損失を受けるかという点でありますが、価格の点では例えば開らん炭に例をとつてみますと、成るほど米炭のほうがトン当りの値段は相当高いようでありますけれども、併し御承知のように開らん炭と米炭とを比較してみますと、アツシユの程度が開らん炭のほうが非常に多い関係から、実際の使用効率の点からいいますと、少くとも最近までのところでは、米炭と開らん炭は使用効率を値段に引き直しますと殆んど同じ程度であります。勿論これは日本到着した値段での比較であります。それから大豆は従来相当部分はアメリカからガリオアで入つてつたのでありますが、これも中国に期待しておつた分が或いは今後とまるかも知れない。これにつきましては従来中国の分は香港を通じて輸入されておつたのでありますが、これにつきましてもこれはむしろ最近の状況では中国からの輸入値段のほうが高かつたのであります。ただ従来の関係からいいますと、アメリカからガリオアで輸入されて来ましたので援助物資として入つておりましたが、やはりオープン・アカウントの協定貿易で入るのなら、そのほうで輸入したほうが輸出の方面にもいい影響を及ぼすというような関係から、中国のものが、援助輸入以外のものは中国のものがかなり入つてつたのであります。これはむしろ値段のほうはアメリカもののほうが安いようであります。これは今度の問題が起る以前からアメリカからドル・ストレートで輸入をすることについていろいろ話をして計画をしておつたのであります。恐らく成る程度実現するようになると思います。
  269. 野田卯一

    野田卯一君 さつきのに関連して、さつきの日本外貨預金のうちで、在外のと在内のとあるというお話でございましたが、どちらが多いのですか。
  270. 大久保太三郎

    政府委員(大久保太三郎君) これは在日外銀に預けておりますほうが多うございます。
  271. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) ここで運営について御相談したいのですが、ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕
  272. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 速記を起して下さい。  それでは時間も大変遅くなりましたし、今懇談でお約束願つたような方法で、一日おいて十六日の十時からこの委員会をもう一遍開いて問題を進行したいと存じますから、そういうふうに了解願いたいと思います。なお先ほど兼岩委員のほうから外為の大久保さんのほうに特にお話のありました問題、成るべく早い機会に、方法は問いませんからつまり公表という恰好でなくても何でもいいのですから、この委員会の速記をとめてでも、祕密会でも、どういう方法でもいいのですから内容が示せるように、格段の御努力を願いたい。同時にいつ頃になつたらこれができるかということをこの一両日の間に御返事願いたい。こちらの委員長宛てにお願いしておきます。
  273. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 それに附加えて……それは今日午後期待しておりました日産協の係のかたが見えませんでしたが、生ま生ましい体驗のある業界のかたに聞けばなおいいが、それに行く順序としておまとめになつ日産協から取りあえず今日のお話は……、というくらいですから、官庁と我々だけがものを研究し、討論するというのではなくて、生ま生ましい第一線におられる業界のかたと、それは正式な委員会でなくてもよろしいのですが、有志の二、三の議員と專門員その他の形でもいいと思いますから、業界との意見の…。
  274. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) 承知いたしました。その問題は今日午後引続いてやるつもりでおつたのがこういうことになつたのですが、十六日に開くことになつておりますから、十六日に同時にやるか、別の日にやるかは委員長に御一任願いたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
  275. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) それでは今日はこの辺で打切りたいと思いますがよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
  276. 佐々木良作

    委員長佐々木良作君) それでは今日はこれで散会いたしま。    午後三時四十九分散会  出席者は左の通り。    委員長     佐々木良作君    理事            中川 以良君            永井純一郎君    委員            泉山 三六君            野田 卯一君            山本 米治君            伊藤 保平君            藤野 繁雄君            兼岩 傳一君            菊田 七平君   政府委員    経済安定政務次    官       小峯 柳多君    外国貿易営理委    員会委員   大久保太三郎君   説明員    経済安定本部貿    易局次長    松尾 金藏君    通商産業省通商   局通商政策課長  小室 恒夫君    通商産業省通商    振興局金融保險    課長      川出 千速君