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1951-05-15 第10回国会 衆議院 本会議 第34号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十六年五月十五日(火曜日)
議事日程
第三十三号 午後一時
開議
第一
信用金庫法案
(
水田三喜男
君外二十一名
提出
) 第二
信用金庫法施行法案
(
水田三喜男
君外二十一名
提出
) 第三
国際連合教育科学文化機関憲章
を受諾することについて
承認
を求めるの件 第四
家畜伝染病予防法案
(
農林委員長提出
) ————————————— ●本日の
会議
に付した事件
広島地方専売公社調停委員会委員
に
中原健次
君を充てる件
日程
第一
信用金庫法案
(
水田三喜男
君外二十一名
提出
)
日程
第二
信用金庫法施行法案
(
水田三喜男
君外二十一名
提出
)
日程
第三
国際連合教育科学文化機関憲章
を受諾することについて
承認
を求めるの件
日程
第四
家畜伝染病予防法案
(
農林委員長提出
) 午後一時七分
開議
林讓治
1
○
議長
(
林讓治
君) これより
会議
を開きます。 ————◇—————
林讓治
2
○
議長
(
林讓治
君) お諮りいたします。
内閣
から、
広島地方専売公社調停委員会委員
に本
院議員中原健次
君を委嘱するため議決を得たいとの申出がありました。右申出の通り決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
林讓治
3
○
議長
(
林讓治
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて
その通り決しました。 ————◇—————
林讓治
4
○
議長
(
林讓治
君)
日程
第一、
信用金庫法案
、
日程
第二、
信用金庫法施行法案
、右両案を一括して
議題
といたします。
委員長
の
報告
を求めます。
大蔵委員会理事西村直己
君。 〔
西村直己
君
登壇
〕
西村直己
5
○
西村直己
君 ただいま
議題
となりました
信用金庫法案
及び
信用金庫法施行法案
につきまして、
大蔵委員会
における
審議
の
経過
並びに結果を御
報告
申し上げます。
信用協同組合
は、
中小企業者
に対する
金融機関
として相当なる活動を示しておるのでありますが、その
根拠法
である
中小企業等協同組合法
は、
中小商工業者
の
経済事業
を行う
協同組合
を主体として立法されておりまして、その結果、
金融機関
としての
組織
、
監督等
に関しましては不十分であるのであります。よ
つて
この際、
信用協同組合
のほかに、同じく
出資組織
による
信用金庫
の制度を設けまして、
中小金融機関
としての体系を確立し、
国民大衆
のために
金融
の
円滑化
をはかり、その貯蓄の増強に資するとともに、
金融業務
の
公共性
、
健全性
にかんがみて、その
監督
の適正を期するため、
信用金庫法
及び
信用金庫法施行法
を制定して、現在の
信用協同組合
のうち適格なものについては
信用金庫
に転換せしめ、他方転換しないものの
監督
については所要の
改正
を加えることとしたのであります。 次に
信用金庫
の
業務
としましては、預金の受入れ、資金の貸付を行うほか、会員のためにする手形の割引、
内国為替取引等
をもあわせ行うものであります。 本
法案
は自由、民主及び
社会各党
の
共同提案
にかかるものでありまして、五月八日、
提出者水田三喜男
君より
提案理由
の
説明
を聽取したのでありますが、本
法案
に関しましては、すでに小
委員会
を設けまして
十分審議
を盡しておりましたので、去る十日、
討論省略
の上、ただちに採決いたしましたところ、
起立
多数をも
つて
原案通り可決いたしました。 右御
報告
申し上げます。(
拍手
)
林讓治
6
○
議長
(
林讓治
君) 両案を一括して採決いたします。両案の
委員長
の
報告
はいずれも可決であります。両案を
委員長
の
報告
の通り決するに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
林讓治
7
○
議長
(
林讓治
君)
起立
多数。よ
つて
両案とも
委員長報告
の通り可決いたしました。 ————◇—————
林讓治
8
○
議長
(
林讓治
君)
日程
第三、
国際連合教育科学文化機関憲章
を受諾することについて
承認
を求めるの件を
議題
といたします。
委員長
の
報告
を求めます。
外務委員長守
島
伍郎
君。 〔守島
伍郎
君
登壇
)
守島伍郎
9
○守島
伍郎
君 ただいま
議題
と相なりました條約案につきまして、
外務委員会
における
審議
の
経過
並びに結果を御
報告
申し上げます。
本件
は、三月二十九日
内閣
から
衆議院
に
提出
され、本
委員会
に付託されましたので、五月九日及び十一日の両日にわたり
委員会
を開き、
審議
をいたしました。
政府側
の
説明
によりますれば、
国際連合教育科学文化機関
、すなわち
ユネスコ
は、今次
世界
大戰中に
ロンドン
に参集していた
連合国亡命政府
の
文部大臣
を中心として構成された
連合国文部大臣会議
を母胎として、
世界
平和の維持を
目的
とする
教育科学
及び
文化
の
世界的組織
となることを目ざして発足したのであります。その後、
ユネスコ憲章
は、一九四五年十一月に
ロンドン
で作成され、翌年十一月効力を発生しました。またユネスユは、
国際連合
との協定によりまして、
国際連合
の
専門機関
にな
つて
おります。
ユネスコ
は、
国際連合
の
目的
である国際平和と人類の
共通福祉
に、
教育
、
科学
、
文化
の面を通じて貢献しようとするものであります。このために、いわゆるマス・コミユニケーシヨン、すなわち
大衆通報
の方法により、
加盟国国民一般
に広く知識の普及をはかろうとするものであります。
加盟国
の数は、昨年十二月現在で五十九箇国に達しております。なお
国際連合加盟国
で
ユネスコ
に
加盟
しておらない国ば、ソ連邦その他九箇国であります。
政府
は、この
ユネスコ
に
加盟
して、
国際教育
、
科学
、
文化事業
に
積極的協力
をいたすことをはなはだ有意義と認め、また国会においても、
昭和
二十四年十一月二十九日に参議院、同年十二月一日に
衆議院
、それぞれの決議により、
政府
に対して
ユネスコ参加
のための措置を講ずることを要望し、まだ国内にも広く
ユネスコ加盟
の希望が表明されました。これらの事実にかんがみ、
政府
はかねて
加盟
の準備を進めておりましたところ、昨年十二月、
連合国
総
司令部
から、
わが国
の
ユネスコ加盟
に
異議
がないとの
申越し
がありましたので、ただちに
ユネスコ事務局
に対して、
わが国
の
加盟
を
申請
いたしました。
わが国
の
加盟申請
は、本年三月十四日、
憲章
の
規定
に従い、
国際連合経済社会理事会
の
過半数
による
承認
を得ました。この
申請
は、さらに本年六月パリで開催される
ユネスコ執行委員会
及び
総会
に
提出
され、
執行委員会
の
過半数
及び
総会
の三分の二の多数による
承認
を得ることが必要であります。
政府
は、これらの
承認
によ
つて
、
わが国
がこの
憲章
を受諾して
ユネスコ
の
加盟国
となり得る状態と
なつ
た場合には、
ユネスコ憲章
を受諾することといたしたいということでありました。なお
政府当局
から、
ユネスコ憲章
の詳細な
逐條説明
がありました。 次いで
委員
と
政府当局
との間に
質疑応答
が行われ、引続き
討論
が行われ、採決に入り、多数をも
つて本件
を
承認
すべきものど議決いたした次第であります。 右御
報告
いたします。(
拍手
)
林讓治
10
○
議長
(
林讓治
君) 採決いたします。
本件
は
委員長報告
の
通り承認
を與えるに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
林讓治
11
○
議長
(
林讓治
君)
起立
多数。よ
つて本件
は
委員長報告
の
通り承認
を與えるに決しました。 ————◇—————
林讓治
12
○
議長
(
林讓治
君)
日程
第四は
委員長提出
の議案でありますから、
委員会
の審査わ省略するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
林讓治
13
○
議長
(
林讓治
君) 御
異議
なしと認めます。
日程
第四、
家畜伝染病予防法案
を
議題
といたします。
提出者
の
趣旨弁明
を許します。
農林委員原田雪松
君 [
原田雪松
君
登壇
〕
原田雪松
14
○
原田雪松
君 ただいま
議題
と相なりました
家畜伝染病予防法案
に関しまして、
農林委員会
を代表して
趣旨弁明
を行いたいと存じます。
農林委員会
におきましては、かねて
現行
の
家畜伝染病予防法
の
全面的改正
に関しまして特に小
委員会
を設置し、各派より
委員
をあげ、不肖私がその小
委員長
として、二箇月にわたり熱心に
内容
の検討並びに
予算折衝
に当
つて
参りましたが、ようやく結論を得て、ここに上程の運びとなり、御
審議
を願うことと相
なつ
た次第でございます。以下、
法案
の
内容
につきまして大要を御
説明
申し上げます。
現行
の
家畜伝染病予防法
は、今日まで数次の
改正
を経ているのでありまするが、特に
終戰後
における
社会経済情勢
の急激かつ根本的な変化と、
悪疫
の恐るべき
蔓延
とによりまして、
現行法
に対する彌縫的な一部
改正
をも
つて
しては、もはや
家畜防疫
の徹底を期することはきわめて至難な
事態
と相なりましたので、この際一日も早くこれを全部
改正
し、も
つて
畜産の振興に貢献いたしたいと存ずるものであります。
改正点
は多々ありますが、時間の関係もありまして、最も重要と思われる若干の点についてのみ
説明
いたしますると、まず最近の
事態
にかんがみ、
対象家畜
を拡張し、また
法定伝染病
に牛の
流行牲感冒
、
出血性敗血症
、
ニユーカツスル病
を加えたことであります。次に
家畜移動証明
の
規定
を緩和いたしまして、
都道府県
の
区域
を、
防疫成績
の向上に伴い
都道府県
以上の
区域
に広げ得る道を開き、またすべての
獣医師
が
健康証明書
を発行し得ることにいたしました。次に殺
処分
に対する
手当金
につきまして、適正な
損失補償
を行う観点から、その
最高金額
及び
交付金
の率を合理的な線に引上げました。なかんずく、馬の
伝染性貧血症
、牛の結核については、大幅な改定を行いました。その他随所に重要な
改正
を行
つて
おりまするが、詳細は
法律案
についてごらんを願いたいと存じます。 なお
本案
の
施行
に要する
経費
であります。
現行法
の
規定
に基く
経費
として、
昭和
二十六年度
予算
に二億一千六百万円の計上を見ておりまするが、新法の制定に伴いまして、約一億六千万円の追加を要することとなりました。この点、
財政当局
の御了解を得ておりますので、今後善処されることと信じます。この
法律案
の運用により、
悪疫
の
蔓延
を防止することができましたあかつきには、当然殺
処分手当
の引下げをも考慮すべきものと存ずる次第であります。 以上をも
つて
御
報告
を終わります。何とぞ御
賛成
を得たいと存じます。(
拍手
)
林讓治
15
○
議長
(
林讓治
君) 採決いたします。
本案
を可決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
林讓治
16
○
議長
(
林讓治
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて本案
は可決いたしました。 これにて
議事日程
は議了いたしました。本日はこれにて散会いたします。 午後一時二十一分散会