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梨木委員 調査団の方では新聞をごらんに
なつたでしよう。死者が一名と新聞に大きく出たはずです。だからそうならば、これは非常な重大問題なんで、これはお
調べにならなければならないはずで、われわれの方も
調べておるのでありますが、どうもこういう事実があるのであります。自由労働組合の永野修一という人から聞いたことなんでありますが、この人の話によりますと、十二月九日の午後五時十五分ごろ、
警察用の拂下げトラツクが、六十歳ぐらいの地下たび、国防色ズボンの男の顔に手ぬぐいがかか
つておるのを第二日赤に運び、三十分ほどしてから、顔から下部七分
通り上半身を白いきれで包まれて、解剖室から担架に乗せられて出て来た、こういう事実があるということを述べておるのであります。これはたいへんだというので、市警の田中警邏部長にその事実を確かめてみたところが、覚えておらぬ、こう言うのであります。日赤の外科の喜多医師に聞いてみたところが、そういう事実はないと答えておるのであります。看護婦もそういう事実はない、こう言
つておるのであります。そこで念のために受付日誌を見せてくれとこう言
つたら、それを断
つております。そこでどうも従来の
警察のやり方から推察いたしまして、全然身寄りのない自由労働者がもし殺されておるというような事実がありますと、このように
証拠を隠滅されるとわからなくなることがあるわけです。この点についてあれほど大きく新聞にも出たのでありますから、私
たちは権力を持
つておらないので
調べることができないのでありますが、
国会の
調査団といたしましては、これは非常に重大な問題なので、どの
程度御関心をも
つてお
調べに
なつたか、お聞きしておきたいと思うわけであります。