○久保田
政府委員 ただいま御指摘の、起債の
関係が必ずしも従来
通り一〇〇%に行
つておらないのではないかということと、その
新聞記事との関連のところを申し上げたいと思いますが、地財委の方から事務
局長の名前でも
つて、府県
知事に本年度の起債の
自分たちの積算といいますが、数字を積み上げました基礎がこういうところにございます。
従つて、こういう含みで
地方の起債計画を立てて、起債の申請をしてくれんという通牒を出しております。その中に、公共事業の全体の見込みのうち、一般の
関係の分は
地方費の負担になります分の三〇%、六・三の方は六五%、こうしたところに一応の基礎数を置いて、
自分の方のわくの計算が出ておりますから、先ほど申し上げましたような計画をそれに
従つて立てるようにしてほしいという
意味の通牒が出ておるわけであります。
文部省に三五%減らせという通知が来たことはございません。なお日はちよつと忘れましたけれ
ども、
地方に事務
局長が出しました通牒は、よほど以前でありまして、この国会が始まります前、ちようど
地方選挙の終了前でございます。二十五日に
地方の
施設課長の集まりがありましたが、これも私
どもが招集したものでありませんで、東京都のお世話で、ちようど
予算の配分などにからんで
施設課長がいろいろな
意味の相談をしたり
研究をしたりする会合が二十五日、二十六日とあつたわけでありまして、直接その起債の
関係のためにやつたわけでもなんでもありません。現に地財委の方と私
どもの方と交渉いたしております段取りから申しますと、先ほど申しますように、一応六五%という積算の基礎としての数字はございます。しかしながら、個々の單位の
学校について、起債を六五%しか認めないぞという
意味ではないのでありまして、昨年までの大体の起債の
実績は、
地方負担分になります分の八〇%ということにな
つておるのでございます。それをある単位々々の
学校について押えますと、特に三十坪ぐらいの場合には起債をつけないとか、あるいは三十万円の起債の申請のあるものは落すといつたような事実を累積いたしましたものが先ほど申しました八〇%見当におちつく。たまたまその起債の計数を全体から申しますと、六・三の分が大体三十一億ばかり、單独起債と申しまして、小
学校の改築をしなければならないとか、
高等学校の補修をしなければならぬとかへ火事で焼けたとか、そういう單独起債の分が十五億、別にと
つてあるわけであります。それで全体として四十六億という数字ができておりまして、その辺で大体教育
関係の起債の分をまかないたいというのが、地財委の大体の腹でありまして、個々の單位のものをまかなうのには、昨年の
実績とあまりかわらないところにおちつけたい。但し、どれもこれも六・三
建築に関する限りフリー・パスで一〇〇%つけて行くという従来の
考え方では、ちよつと納まりにくい部分が出て来た。と申しますのは、六・三の
関係を終つたようなところ――これは先ほど
小林委員の
お話にありましたように、完全に終つたというところはありませんけれ
ども、当面補助金とからんで起債
関係の問題を処理しなければならぬという面で申しますれば、一応そういうものを引続いて持
つていないという
実情にある単位の
市町村で申しますと、フリー・パスで一〇〇%認めることは、今の
自分たちの
関係では迷惑するという、痛しかゆしの問題が事実ございまして、そのために地財委の方としても、六・三
関係は一〇〇%フリー・パスなんだということは言いにくいという状態にな
つておるのが、事実でございます。ただいま、
先生の北海道あたりのあれから申しますと、この起債が六五%といつたようなところに抑えられる悪い方の部類とは
思つておりません。これは昨年来、ずつと起債の
関係が一番活用されておる地域の
一つであります。起債
関係がまずく行
つておるようなところと全体を通しますと、先ほど申すように、八〇%といつたようなところに行
つておりますために、積算の基礎として六五%あたりで押えて、單独起債の方の操作を上手にやれば、大体昨年とかわらないところに行くであろう。また個々の、
学校を持
つております單位の
財政関係を見ました場合に、十分そこらの
関係をしんしやくして、必要なものにはもちろん一〇〇%つける。あるものについては、先ほど申すようにごく小さいもの、計画の不十分なものを落して、大体八〇%見当に納まるように、査定の上、実際の操作を進めて行きたい、こういう
実情でありまして、地財委からあらためて六五%はこういう
意味であつた、これから起債を実際につけて行く場合はこういうふうだということを出してほしいと申しておりますが、まだそういうところまで行きません。今現に査定の進行中でありますから、それらの様子を見て、どうしてもうまく行きませんようでありますれば、先ほど申すようなことも注文しなければなりませんし、そういう
意味の解決は、皆さんの御協力を得てしなければならぬと思いますが、今のところの進みぶりでは、必ずしも悲観的なものではあるまいと
思つております。ことに小
学校の単独起債の
関係の扱い方については、次の
予算との
関係もございますので少し余裕を見て、六・三そのものの
建築に支障のないように行きたいと
思つております。これから単価の問題が起
つて来るわけでありますが、その場合の含みもございますので、今まるまる一〇〇%の線だけを解決することが、次の単価の問題の解決のときにどういうことになろうかというところで、私自身として今苦心しておりますし、また向うとその
意味で話合いをしている次第であります。