○小林(信)委員 私はその性格あるいは使命というふうな点からいたしまして、何も知事の方に
認証権を与える必要はないのであ
つて、教育
委員会に与えてしかるべきではないか、そうすることの方が最も妥当だというふうに
考えておるわけでありますから、どういうふうに承
つても納得しないのでありますが、去年の教育委員の選挙あの前に私
たちはいろいろ御当局から御覧を承つたのであります。そのとき、こういうような時期にこういうふうな
考えて教育委員の選挙をやつたならば、おそらく選挙に対する
一般の関心は少いだろうということは、結局教育
委員会の仕事というものが全般に関心を持たれないから、
日本の教育というものが、そのために支障を受けるということを、私
はつきり申し上げたのであります。それに対して
政府はどうかと言つたところが、確信を持
つて七割以上の投票を私
たちは得ることができる、こう
はつきり
言つたのであります。ところが事実は、東京の実情等かよく示しておる
通りです。これはいろいろな問題から私は
言つたのですが、またこういうふうに
宗教の問題について教育
委員会が無視されて、そうして知事の方に権限が移つた。これは非常に一部の面から、私の
感じただけのことをす申のですが、
一般の情勢からいえば知事がいろいろな権限を剥奪されて、知事としての存在価値がなくな
つて来る。警察権も奪われ、教育権も奪われて来て、なるべくならば地方自治の面においてもつと権限の強化の要がある。従
つて、教育
委員会の権限をできるだけこちらに剥奪しなければならない。
社会教育というようなものもと
つて来い。その先がけとして
宗教団体を
自分の管轄下に置くということは、最も大事なことであるというふうなことを
言つておるものがあるのです。それとあたかも文部省のや
つておることが、相呼応しておる感がある。私は昨日
文部大臣に、教育
委員会をどうするつもりだ、ということを質問しましたが、あらゆる面において、こういうふうにだんだん権限を知事の方へ結びつけて、知事の方へと
つて来ようとしている。今度の
宗教法人法の問題では、去年あたりの選挙の実情から
考えても、教育
委員会の使命が重大であるという点を認識させる上からしても、私は積極的に教育
委員会の方へこの際持
つて行くべきであると、こう
考えているのです。こういう面において、もつと教育
委員会等に
宗教人の進出が必要だと思う。私
たち考えてみて、なぜ教育費会というものを、いろいろ理由はくつつけられるかしらないが、見捨ててしまつたかと、非常に遺憾に思
つているのですが、そういう面の提携というようなことは、文部省で、今後こういう形に一応はなりましても、いたしますかどうか、あるいはそういうことについて、何か計画がおありであるかどうか。というのは、昨日も笹森委員から、いわゆる
審議会というようなものを、地方にも置く必要があるのではないかというようなことがありましたが、そういうように教育
委員会の協力を求めるというようなことをするかどうか、こういう点もお伺いいたします。