○
足鹿委員 この二重
価格の問題について、中間経費の節減は、今の長官の御
答弁では私きわめて不満足でありますが、よく食管特別会計の赤字補填というような
言葉が使われ、
食糧管理特別会計は、一つの独立採算制的な性格を多分に現在持
つておること自体が、私は間違いではないかと思う。いわゆる
国民経済的な観点から国家が行う
食糧行政に、特別会計を独立採算制にして行かなければならぬというべらぼうな話は、私はないと思う。こういう
考え方をそもそも改めて行かなければならぬ。それについて、実際
基本的にはやはり今の
考え方へ向
つて行かれるのでありますか。それとも、少くともこういうふうに
食糧政策を大きく
転換をし、やかましい
価格問題を解決して行こうというときにあたりまして、この問題に対しまして、どういうふうに
基本的にお
考えにな
つておるのか。ただ單に、大蔵省でけられた、
従つて実現しなか
つたという御
答弁でありますが、これらの点につきましては、
ほんとうに
農民の協力を求め、
食糧を安定した立場に置くためには、どうしてもこういうような
基本的な問題が解決されないと、
食糧政策の推進が困難だと思うのですが、これ以上は申し上げません。
それから
流通機構に関連をする問題で一つ
お尋ねしたいと思うのです。現在のような
状態で麦を自由にした場合、
考えられますことは、貯蔵、保管等の問題が必ず起きて参ります。同時に金融の問題が起きて参ります。戰争中に荒廃した貯蔵設備、そういうようなものについて、まだ
政府の保護の手も十分に伸びておりません。たとえば
農業倉庫の問題について見ましても、現在まことに荒廃のままに放任されておる。
〔野原
委員長代理退席、
委員長着席〕
こういう条件のもとに、ここに
農民が直接競争の場面に立
つて商業資本との販売競争をやるというような
事態が起
つて参りますと、必然的に金融の面からも、
農民を代表する協同組合等は、商業資本との競争にたえかねるような実際が起きて来る。今までの
統制撤廃の経過から見ましても、そういうことは言い得ると思う。それらの
流通機構に関連するところのいろいろな施設の整備についてどのような措置をお
考えにな
つておるのでありますか。特に今度できます、今われわれの手元に提出してあります農林漁業の特別会計の点につきまして、先般来われわれもいろいろと
政府にも要請もし、実際にもや
つておるのでありますが、具体的に
統制を撤廃して行く場合には、これに関連した金融、
流通、輸送、貯蔵、あらゆる面に共通した施策が行われて、
農民も対等な立場で、自由
経済にたえ得るような力なり、条件が与えられないと、その結果は、ことごとく
農民へはね返
つて来る結果が従来出て来ておるのであります。それらのことも考慮されないで、ただ一つの
方針だからとい
つておやりになることは、逆な結果が出て来ると思うのでありますが、その点についてお伺いいたしたいのであります。